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富良野市議会 平成18年第2回定例会 2006年7月3日

(1)医療行政について/(2)介護保険行政について/(3)行財政改革について

2006年7月3日、富良野市議会の一般質問で、横山久仁雄議員が「医療行政について」「介護保険行政について」「行財政改革について」について質問し、市長 能登芳昭、保健福祉部長 高野知一、総務部長 下口信彦が答弁しました。

質問者
横山久仁雄 議員
答弁者
市長 能登芳昭、保健福祉部長 高野知一、総務部長 下口信彦

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 7番 横山久仁雄

-登壇-さきに通告してあります順に従って、順次質問をいたしてまいります。さて、市長は、この4月の市長選挙において、接戦の末、勝利を手にし、向こう4年間の富良野市の行政執行を市民から託されました。我が国の長引く不況と、政府の地方分権に名を変えた地方切り捨て政策の中にあって、地方自治体の財政は逼迫しており、選挙戦を通じて、多くの市民は富良野市のこれからの行く末に大きな不安を感じていることを市長は肌で感じとられたと思います。多くの国民が、そして市民が感じている不安の要因の多くは、今日の日本が抱えている経済の低迷と、そこから脱却するための国の確かな政策、そのいずれをも明示されないまま、税金、年金、社会保険料、さらには医療費、介護保険料など、国民負担は確実に引き上げられ、ますます市民生活は困窮の度合いが深刻化しているからであります。加えて、さきの国会で論戦となった、今日の小泉内閣が進める行財政改革、構造改革、規制緩和政策の多くは、弱肉強食社会を助長させることとなり、産業間格差、企業間格差、地域間格差など、格差拡大の社会に一層の拍車をかけてきたからであります。その結果生じた事業の倒産、リストラ、就職難などによって、市民生活の個人格差もまた拡大しているのであります。そうした中で、一攫千金の夢を見ることもなく、額に汗をしながら、実直にみずからの労働によってこれまで生きてきた多くの勤労国民が、みずからの将来に不安を抱くのは当然であります。過日の新聞では、この5年間で、生活保護世帯は1.3倍にふえ、100万人を突破したと報じております。一層の格差社会が進行しているのであります。しかし、小泉総理は、ことし1月の通常国会の答弁で、言われるほど格差はないと、そう認識を示し、格差拡大の社会の中でこそ機能させるべきセーフティネットとしての医療や介護を初めとする社会保障政策は、逆に一層後退しているのであります。政府の進める構造改革の中で突出して進められているものの中に、社会保障構造改革があります。本来、社会保障の改革は、憲法25条に規定された、すべての国民は健康で文化的生活を営む権利を有する、国はすべての部面において、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならないという、国民の生存権を保障するための具体化であり、改善されるものでなければならないと思うのであります。市長は所信表明の中で、すべての世代の人々が住みなれた地域で安心して暮らせる、人にやさしい町づくりを進めるとしています。そこで、市長に医療行政についてお伺いをいたします。第1点目は、今日の政府が進める医療政策について、市長の認識、見解を求めるものであります。本来、医療政策は、さきに述べた国民の生存権を保障することを第一の目的としたものでなければならないものであります。しかし、財政論から出発した医療改革は、どのようにして医療費を抑制、削減するかの視点だけが強調され、一方では、社会保険料の引き上げを図りながら、国民のための医療保障からますます後退をしているのであります。医療を必要としている患者に対しては、いわゆるホテルコストと言われる入院料、食事料の原価負担を図り、そのことによる入院期間の短縮化を誘導、患者負担割合の引き上げ、混合診療の導入など、受診抑制が進められ、金の切れ目は命の切れ目が進行しております。一方、医療機関には、医療供給体制の再編成を図るとして、医療経済性の強化を求め、経営基盤の弱い医療機関の淘汰を求めているのであります。そのために、診療報酬、薬価基準の引き下げをする一方で、医師、看護師の増員を求め、さらには病院機能の強化を求めているのであります。さらに今日では、自治体合併が強化され、それに伴った自治体立病院の統廃合が進行し、医療機関が姿を消した地域が少なくありません。加えて、医師の研修制度の導入がこれまで以上に地域の医師不足を深刻にし、大きな社会問題となっていると思うのであります。また、これまで高齢者介護を補完するとして、厚生労働省が強力に推し進めてきた、医療機関に開設された長期療養型病床は、向こう5年間で全廃することとなっております。ここでも医療機関の経営を困難に陥れ、対応できない医療機関は廃院を含め、市場からの撤退がささやかれているのであります。今日進められている医療政策は、地方からの医療機関や医師の撤退と都市偏在に拍車をかけ、これまで営々として地方自治体と住民が築き上げてきた地域医療は崩壊の危機にあります。ここでも医療格差は拡大をたどっているのであります。こうした医療政策は、多くの市民の期待の中で、19年4月にオープンが予定されている地域センター病院の充実にも大きな影を落としているのではないかと危惧するものであります。以上述べてきましたように、住民の医療を守る政策は、一人自治体の努力だけで解決できる状況ではないと理解しつつも、今日の医療情勢について、市長の認識と見解をお伺いをいたします。あわせて、医師不足対策はもとより、診療報酬改正に伴う看護師不足が顕在化をしてきております。このことは何に起因したものと考えているのか、また、その対応についてお伺いをいたします。第2点目に、富良野市医療計画策定についてお伺いをいたします。このことについて、私は、前任の高田市長時代にも多くの議論をいたしてまいりましたから、その必要性については改めて申し上げませんが、17年度予算で計画策定に向けての調査研究費が計上され、決算ではその予算が執行されております。市長も所信表明の中で、遠隔地の住民や高齢者、医療弱者、救急医療の充実、確保など、地域で安心して暮らせる地域医療計画を策定するとしております。計画策定に向けて調査、研究が予算執行されて1年が経過いたしましたが、この間、富良野市医療計画はどのようになったのか、医療計画策定はどのようになってきているのか、これまでの経過と、本市の医療供給についての現状の認識についてお伺いをいたします。また、市長の所信表明では、地域医療計画の策定となっておりますが、富良野市医療計画の策定と、富良野市の、本市の医療計画であるという理解をしていいのか、お伺いをいたします。次に、介護保険行政についてお伺いをいたします。急速に進行する高齢社会の高齢者介護問題に対応するために、介護保険は2000年に創設をされました。その背景には、世界に類を見ない我が国の社会の高齢化があります。それまで家族介護が中心であった我が国の高齢者介護が、地域社会の変質化、核家族化の進行によって、家族介護にまつわるさまざまな事件や社会問題が取りざたされ、家族介護が限界に達していることが国民の間で共通認識となり、社会的介護システムが求められてきたのであります。また、それまで高齢者介護を支えてきた家族が、さまざまな理由から介護が困難になり、自己解決の手段として、本人が望まない医療機関への社会的入院が増加し、これが医療保険財政を圧迫していたことの解消策でもあったのであります。それから5年が経過し、制度見直しのときを迎えたのであります。しかし、この制度見直しは、その創設の趣旨の変更、システムの変更にまで及んだのであります。その詳しい説明は省きますが、この見直しの中で、これまで介護が必要になったときのための社会的介護システムから、現在は介護を必要としない、将来必要とする期間を最小とするために、介護予防の強化へと幅を広げ、介護予防の財源に介護保険財政を充てることとしております。その一方で、自治体の事業としてきたこれまでの在宅介護支援センターを解消し、介護予防のマネジメントから高齢者に対する健康教育、健康診査、高齢者の実態把握、総合相談及び支援など、多岐にわたる事業を推進するために、地域包括支援センターの設置が義務づけられております。このことは、これまでの介護保険行政は介護を必要とする住民に向けられていたものが、今回の見直しによって、現在は介護を必要としない、かつ将来もできる限り介護を必要としないための予防行政へと軸足を大きく移し、その対象者は大きくふえたのであります。予防事業の推進の要は、介護を必要としていない高齢者の実態把握にあると思うのであります。具体的にどのように把握されようとしているのか。また、4月以降、既に2カ月を経過いたしましたが、現在までどのように把握してきているのか、お伺いをいたします。私は、安心、安全な高齢社会を築く上で、決定的に重要なことは、地域コミュニティの再構築にあると思っております。地域における高齢者の生活支援は、地域の介護力が重要な役割を果たすことができるのではないかと思うのであります。核家族の進行、価値観の多様化、プライバシーの尊重などによる地域社会の連帯感が薄れた中で、在宅の高齢者は孤立感を深め、日常生活の困り事の相談さえできなくなっているのではないだろうかと思うのであります。そのような中で、現実の問題として、個々人の高齢者の生活支援が必要か、あるいは介護予防が必要かなど、地域住民の協力をなくしては、その実態把握は困難であろうと思うのであります。地域コミュニティや地域ネットワークの構築について、市長の見解をお伺いをいたします。以上、医療、介護の現状と課題についてるる申し上げてまいりましたが、一方では、財源移譲の伴わない中での地方分権の流れの中で、自治体の自己決定、自己責任が問われ、一方では自治体財政が逼迫する中での、住みよい町づくりの具体化が求められているのであります。そのいずれにしても、医療や福祉はかかわっているのであります。市長はこれまで、選挙戦を通じて多くの市民に、福祉行政に携わってきた経験を訴えられてまいりました。その経験を最大限に生かされた行政が執行されることを、多くの市民は期待をしていることを申し添えておきたいと思うのであります。3点目に、本市の市有財産の有効活用についてお伺いをいたします。市長はこのほど、富良野市未利用財産利活用基本方針をまとめ、公表をされました。その目的が、・迫する自治体財政を抱えて、財源の確保のために、利活用の名のもとに、市民の財産の売り払い処分を進めることが優先されているように思えてなりません。私は、売り払い処分を全面否定するものではありませんが、財源確保が優先されるとすれば、利用価値の高いものからどうしても優先売却されるのではないかという危惧をいたします。また、将来計画が定められていない未利用地が対象とされておりますが、市有地利用の将来計画、社会情勢の変化、経済情勢の変化、あるいは行政執行者の価値観などに大きく左右される不透明な要素を含んでおります。相当長期の将来像まで考慮されなければなりません。現在、将来計画の定まっていないものの中には、寿光園の跡地も含まれ、さらには今後の問題になるであろうセンター病院跡地もあります。そこで、お伺いをいたします。第1点目は、利活用を進めるに当たって、市長の基本的な考え方についてお伺いをいたします。2点目は、公有財産の有効活用とは、具体的にどのようなことなのか、見解をお伺いいたします。3点目に、公有財産の処分を進めるとは、具体的にはどのようなことを指すのか、見解をお伺いをいたし、第1回目の質問を終わります。

答弁 市長 能登芳昭(市長は2018年3月まで)

-登壇-横山議員の御質問にお答えをいたします。1件目の、政府の進める医療対策、医療政策につきましては、医療費の削減を図ることを目的として、低医療費対策を掲げ、その一つとして、年々点数制度の改革が進められてまいりました。本年4月から、医療薬価基準の点数が平均3.16%引き下げられております。このことは、結果的に病院、診療所の収入減につながり、病院、診療所の経営に影響を及ぼし、このことが進行することにより、特に地域における病院、診療所は、サービスの低下とあわせ、経営そのものが危機に陥ることも懸念されているところであり、政府の医療政策に対し、私も憤りを感じるものでございます。そのため、市といたしましても、医師の確保を含め、積極的に道選出国会議員や北海道市長会を通じて、関係省庁への要望を行ってまいります。2点目は、地域医療についての医療従事者の不足の起因と対策でございますが、平成16年度から医師の新研修医療制度がスタートし、2年が経過をしたところでありますが、後期研修の時点で、地方病院には医師が戻らない現象の実態にございます。研修医は、症例が多い、民間を含めた都市部の大病院に集中する傾向があり、その結果、地方の医局では医師不足が顕著であり、地域に派遣している医師の引き上げが如実にあらわれているところであります。このことは、結果的に都市型に集中するための新研修医制度であったものと認識しているところであります。研修終了後、地域での医療不足解消の一つとして、地域で数年間働くための義務づけ等の要望も含め、関係省庁に対し要請してまいりたいと考えているところでございます。このことを踏まえまして、北海道に対しましては、地域医療充実にかかる医療専門技術者の確保対策についての要望書を提出しておりますし、医師確保対策につきましても、去る6月の21日に、富良野医師会長とともに旭川医科大学に、翌22日に北海道大学医学部に赴き、それぞれ医師派遣や固定医の要望をしてまいりました。医療制度に対しましては、道選出国会議員や北海道市長会を通じて、関係省庁への要望を強く行ってまいりたいと、このように考えているところでございます。また、看護師等の充実につきましては、看護師の確保対策と、医療レベルの向上対策といたしまして、現在、市では看護職員養成修学資金の貸付制度を実施しているところでございますが、今後も制度の見直しを図りながらも、継続してまいりたいと、このように考えているところでございます。次に、富良野市地域医療計画のその後の経過と現状認識についてでございますが、平成17年度は、道外の先進地事例調査、基礎調査等を行っておりますので、現在、本年度中に策定すべく、事務作業を進めているところでございます。医療計画は、医療法第30条の3の規定に基づきまして、既に北海道が策定をされておりますので、本市における地域医療の指針として、これから策定する地域医療計画は救急医療、病病、病診連携、小児救急医療、災害時の保健医療対策、遠隔地の医療、在宅医療、地域センター病院の役割など、地域医療の充実を目指すための具体的な考え方を盛り込んで、策定する考えでございます。市の医療計画として理解していただきたいと存じます。策定に当たりましては、富良野医師会など、関係機関との連携を図り、取り組んでまいりたいと存じます。2件目についての介護保険行政については、保健福祉部長からお答えをさせていただきます。3件目の行政改革につきましては、総務部長よりお答えをさせていただきます。以上であります。

答弁 保健福祉部長 高野知一(保健福祉部長は2010年3月まで)

-登壇-横山議員の、地域包括支援センターについての質問にお答えをいたします。介護保険制度は、施行後5年をめどにして、制度全般について検討が行われ、さまざまな制度改正がなされました。その一つが、先ほどもありましたように、予防重視型システムへの転換であり、その役割を担うのが地域包括支援センターでございます。地域包括支援センターは、基幹型在宅介護支援センターと地域型在宅介護支援センターを包含し、本年4月からスタートしてございます。高齢者の生活機能の低下を早期に把握し、住みなれた地域での生活を継続できるよう、総合的な包括的なマネジメントを行うことになります。今後は、総合的な相談窓口となり、要支援者、特定高齢者の実態を把握することが重要と考えております。現在、在宅介護支援センターはなくなりましたけれども、現在、市内にあります居宅支援事業者、あるいは保健婦による訪問活動、窓口における相談、電話による相談等々に応じながら、実態把握に努めているところでございますので、これから改めて関係機関と連絡調整をしながら、事業の充実、推進を図ってまいりたいと、このように思っております。介護予防の事業の推進に当たりましては、要支援、要介護のおそれの人を対象に、各種予防事業を取り組むには、保健、福祉、医療、介護の専門職、関係機関相互の連携を図ることが不可欠であると考えております。現在取り組んでおります地域ケア会議、また、地域のさまざまな社会資源、人的資源との連携を深めながら、より広範なネットワーク化を推進し、地域における生活支援をしてまいりたいと思います。以上でございます。

答弁 総務部長 下口信彦(総務部長は2008年3月まで)

-登壇-3点目の行財政改革について、市有財産の有効活用についてでございます。市有財産につきましては、市の行政事務を行うため、重要な財源でありますが、現状では、用途廃止などにより、市有財産の遊休化が一部に生じ、これらを有効に活用することが重要な課題と認識してございます。このたび制定いたしました富良野市未利用財産利活用基本方針につきましては、これらの財産を積極的に利活用するための基本的な考え方と、個別未利用財産の利活用方針の策定を明らかにしたものでございます。この基本理念といたしましては、市民への未利用財産に関する情報の公表により、公平、公正で透明性のある利活用処分を推進いたしまして、公有財産の積極的な有効活用を図ろうとするものでございます。公有財産につきましては、市民共有の財産でありまして、その活用に当たりましては、市民のための公共の用に活用することが最も適切なことと考えております。しかし、廃道敷地や旧教員住宅など、用途廃止をした財産では、その立地条件などにより、民間に売却処分し、有効に利用していただくことがふさわしい場合もございます。また、将来構想などにより、当面の間、市として利用しないまま保有する財産などは、公平、公正を確保した上で、営利目的による貸付も含め、民間への貸付による有効利用も必要と考えている次第でございます。今後、遊休化し、未利用となった財産につきましては、効率的な行政運営の視点からも、単に資産保有のみが目的とならないよう、市民ニーズなどを踏まえまして、順次、個別個々の未利用財産につきまして、未利用方針を検討し、公共のための活用を優先しつつ、民間への貸付、売却による処分など、幅広い有効活用を推進していく予定でございます。以上でございます。

出典:富良野市議会 平成18年第2回定例会 2006年7月3日 議事録 PDF(39ページ) 間違いを知らせる