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深川市議会 令和5年第1回定例会 2023年3月3日

潜在保育士の掘り起こし

2023年3月3日、深川市議会の一般質問で、大前昭代議員が「潜在保育士の掘り起こし」について質問し、市民福祉部長 三浦浩二が答弁しました。

質問者
大前昭代 議員
答弁者
市民福祉部長 三浦浩二

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 5番 大前昭代

それでは、最後の質問に移ります。潜在保育士の掘り起こしについて伺います。厚生労働省によると、最新データの2020年時点で、保育士の資格があるのに保育所などで働かない潜在保育士が、有資格者の6割に達することが分かったとした報道を目にしました。そもそも潜在保育士の定義として、2種類のタイプの人を含み、保育士としての勤務経験があり、現在、離職している人、また、資格を取ってから一度も保育士として勤務したことがない人で、保育士を辞めた人だけでなく、最初から保育士にならなかった人も潜在保育士に該当します。2020年時点で167万3,000人の有資格者に対し、実際に保育士として働いていない人が102万8,000人に達していたと報じられていましたが、これは、保育士が国家資格となった当時の2005年に比べ2.8倍にもなるそうで、今回、公表された数字は、登録者全体の61%となっています。社会保障の他の分野で例えるなら、看護師では約3割、介護福祉士では約2割にとどまっており、これらに比べ、潜在人材の割合が高くなっているということでした。誰もが知っていると思われる絵本ぐりとぐらの作家で、となりのトトロの主題歌さんぽの作詞も手がけた札幌市出身の中川李枝子さんも、本を書きながら保育士として働いていたそうで、子供と向き合った日々は楽しかったと振り返り、保育士による不適切な保育、虐待が各地で相次いだことに、保育士が楽しいと思えない現場があるとしたら、とても悲しいとおっしゃっていました。厚生労働省の保育士の現状と主な取組という資料の中に、過去に保育士として働いていた方の主な退職理由が挙げられており、職場の人間関係が33.5%、給料水準が低いが29.2%、仕事量が多いが27.7%、労働時間が長いが24.9%、妊娠や出産が22.3%となっていました。保育士は、ほかの職種と比べても男女比が偏っており、職場での人間関係を良好に保つことが難しいケースも少なからず存在するようで、残業や行事、イベントの準備といった持ち帰り仕事も多い割に給料が低く、妊娠、出産前と同様の働き方が難しい労働環境であることも大きな理由の一つと言えるようです。では、退職後に保育士として再就職せず、潜在保育士となってしまう理由には、どのような事情が挙げられるのでしょうか。同じ厚生労働省の資料では、働くことが可能な家庭状況が挙げられており、保育士の仕事は、責任や負担、業務量、労働時間の多い職業で、仕事と家庭との両立が困難であることから、保育士として職場復帰をしないと考えている方も多いと言われています。また、給料が安いことや希望条件に合った保育士求人がないことも職場復帰しない理由として挙げられていましたが、保育士への就業を希望しない理由が改善されれば復職したい人が6割を占める結果も出ていました。厚生労働大臣は、当初の想定以上に少子化が進んでいるとし、2022年の出生数は80万人を割り込み、77万人前後になる見込みと語っておりました。本市の人口統計においても、令和4年12月末現在での出生数は69人となっており、少子化は否めませんが、現在、国が示している保育士配置基準は大変厳しいもので、保育の現場が厳しいと潜在保育士が増える状況もうなずける現状があるようです。子供が減ったとしても、親が子供を安心して預けられ、子供も楽しく通うことができ、子供の可能性を広げ、将来の芽を大事に育てられるように、保育の現場を守るためにも、潜在保育士の復帰に向けた自治体の取組が必要だと考えます。ここで質問の1点目ですが、市内保育園に対し、保育士の仕事をする上での不安やストレスなどの調査をしたことがあるのか。また、保育現場で改善すべき点があると感じたことが今までにあったのか伺います。質問の2点目、国が定める保育士の配置基準で、例えばゼロ歳児3人に対して保育士1人としていますが、これでは、自分では何もできないゼロ歳児に対し、放置する時間がどうしてもできるのではないでしょうか。なぜなら、保育士といえども腕は2本しかなく、どうやって3人のゼロ歳児を同時に見られるのか、考えるにつれ不思議でなりません。これらのように無理のある保育ではなく、保育士にとっても、子供にとってもゆとりのある保育を行うためには、どの程度保育士数が必要と考えるのか伺います。質問の3点目、潜在保育士を掘り起こし、豊かなゆとりある保育現場を実現するための自治体として考えられる取組と、国が定める保育士の配置基準を下回ることのない、自治体独自の余裕を持った保育士配置基準を設けることについての考えを伺います。

答弁 市民福祉部長 三浦浩二(市民福祉部長は2023年3月まで)

潜在保育士の掘り起こしについての質問にお答えいたします。1点目の保育士の仕事に対する調査などについてでありますが、本市が保育園に対して質問にありますような調査は行っておりませんけれども、各保育園においては、保育士に対してストレスチェックや面談を実施するなど、不満や悩みの把握に努めておりまして、働く環境の改善に向けて取組がされているとお聞きしているところでございます。また、改善すべき点などについては、保育記録の作成や保育の準備、あるいは保護者の対応など、子供に接する保育以外の業務にかなりの時間を要しているといった保育士の意見もあり、これらの改善に向けましては、職員会議などで話し合われている保育園もあると承知しているところでございます。次に、2点目のゆとりある保育を行うための保育士数の考えについてでございますが、市内の保育園においては、国が算出した公定価格に基づき給付される保育給付費により運営を行っておりまして、国が定めた保育士配置基準を守りながら業務が行われているところでございます。質問のゆとりある保育を行うための保育士数は、できるだけ多いほうがよいということになりますけれども、一方で、雇用に係る財源や保育士の確保という課題もありますので、この場で適正な保育士数の考えについて申し上げることは、困難でございます。次に、3点目の潜在保育士の掘り起こしとして考えられる取組や自治体独自の配置基準の考えについてでございますが、考えられる取組として他の自治体の例で申し上げますと、道内におきましては、江別市や岩見沢市などで保育士人材バンク制度が実施されておりまして、この制度は、保育士などの資格を生かして仕事をしたい方が、市の人材バンクに登録いただいた場合、市内各保育園の求人情報を市が登録者へ提供するといった制度でありますけれども、課題としては、登録者の確保などがあるとお聞きしているところでございます。このほかにも、保育園の就職に対して補助する制度を設けている自治体もあると承知しておりますが、本市におきましても、他市の状況を参考にしながら、保育士の確保に向けた検討が必要であると認識しているところでございます。次に、自治体独自の配置基準の考えにつきましては、2点目の質問でもお答えしておりますけれども、市独自の保育士配置基準を設けた場合、市の一般財源として大きな負担が見込まれますことや、現在、大きな課題として受け止めております慢性的な保育士不足もございますので、これらのことから市独自の配置基準を設けることにつきましては、現状では難しいと受けて止めております。これらの課題につきましては、国に対して、保育士の処遇改善のための財政措置や保育士配置基準の見直し、さらには潜在保育士の就労促進などを、全国市長会などを通じてこれまでも求めておりますけれども、引き続き強く求めてまいりたいと考えております。

出典:深川市議会 令和5年第1回定例会 2023年3月3日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる