深川市議会 令和2年第3回定例会 2020年9月14日
ごみサポート収集
2020年9月14日、深川市議会の一般質問で、田中昌幸議員が「ごみサポート収集」について質問し、副市長 早川雅典が答弁しました。
- 質問者
- 田中昌幸 議員
- 答弁者
- 副市長 早川雅典
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 13番 田中昌幸
2点目の質問を行います。ごみサポート収集についてお伺いします。超高齢社会を迎え、ごみ出しが困難でありながら、必要な支援が受けられない高齢者が今後ますますふえていくことが懸念されており、その支援について解説するため、国立環境研究所資源循環・廃棄物研究センターから、平成29年5月に「高齢者ごみ出し支援ガイドブック」が発行されました。このガイドブックは、高齢者を対象としたごみ出し支援に取り組みたい自治体や地域団体、一般廃棄物事業者を読者として想定し、支援制度の設計や運用の仕方をわかりやすく説明するもので、自治体が支援の主体となる直接支援型と、自治会やNPO等が支援の担い手となるコミュニティ支援型について、それぞれの特徴や留意点を紹介しています。こうした状況の背景には、高齢化に加えて、核家族化や地域のつながりの希薄化が存在します。日本の全世帯のうち4分の1が高齢者のみの世帯、8分の1が高齢者の単身世帯で、その割合は年々増加しており、また、介護保険制度の要介護・要支援認定者は629万人に上り、認定者のいる世帯の50.9%が高齢者のみの世帯、27.4%が単身世帯という状況です。つまり、日常生活に介助や支援が必要な高齢者の約4分の1が一人で暮らし、約4分の1は老老介護の状態にあるということです。高齢者のみの世帯の増加により、ごみ出しを自分自身でせざるを得ない高齢者がふえており、さらに地域のつながりの中で行われてきた近隣住民が高齢者のごみ出しや買い物を手伝うなどの相互扶助も、都市部のみならず農村部でもできなくなっています。ごみ出しが困難な状況は三つに分けられ、高齢になると、筋力の低下や腰痛疾患、骨粗鬆症による骨折などにより、若い頃と同じように歩くことが難しくなります。また、腕や体幹の筋肉の衰えや関節リウマチを患うと、ごみ袋を持つことも大変です。さらに、認知症やその前段階の軽度認知障がいになると、曜日や分別ルールを覚えることが難しくなります。加えて、集積所まで遠かったり、エレベーターのない集合住宅に住んでいたりする場合、ごみ出しの負担はさらに大きくなります。また、日常生活の支援の状況についても、介護保険でホームヘルパーを利用していたり、離れて暮らす家族が週末だけお世話に来ていたりする場合もあれば、社会的に孤立していて一切の支援を受けていない場合もあります。こうした困難の度合いや支援状況の違いにより、高齢者のごみ出しは、ごみ出しができなくなる、不適切なごみ出しをする、無理にごみ出しを続けるという三つの悪い状態に陥る可能性があります。まず、状態1のごみ出しができなくなる状態は、ごみ出しが極めて困難であるにもかかわらず、何の支援もない場合にはごみ出しができなくなります。生活ごみを出すことができずに家にたまると、住環境が不衛生になり、さらに進行するとごみ屋敷になることも懸念されます。また、不衛生な住環境は高齢者のセルフネグレクトの状態の一つとされ、こうした状況がさらに高齢者の社会的孤立を深めるという悪循環にもなります。さらに、死亡時の遺品整理は遺族などにとって負担が大きく、社会的にもさまざまな問題を生んでいますが、生前に生活ごみや粗大ごみが捨てられずに、不要なものがため込まれてしまうと、その負担はより大きくなります。次に、状態2の不適切なごみ出しをする状態は、高齢者が何らかの生活支援を受けていても、自治体のごみ出しルールに従うことが難しく、不適切なごみ出しがされてしまう場合があります。例えば、ホームヘルパーにごみ出しをお願いしても、多くの自治体では、収集日の朝に決められた時間帯にごみを出すことになっており、その時間に合わせてホームヘルパーに来てもらうことが難しい場合には、適切でない日時にごみを出さざるを得ないことになります。また、週末に世話をしに来る家族は、近所に迷惑をかけることを気にしつつも、やむを得ず収集日でない日にまとめてごみを出したり、自宅にごみを持ち帰って自分の自治体の収集日に出したりするなどの対応をしています。こうした不適切なごみ出しは、ごみの収集・運搬に支障を来したり、近隣住民とのトラブルにつながったりする可能性があります。さらに、状態3の無理にごみ出しを続ける状態は、高齢者への生活支援がなく、無理に自分でごみ出しを続ける場合です。無理なごみ出しは、高齢者にとって不便や負担であるとともに、ごみ袋を持って階段を降りたり、雨や雪の日に傘とごみ袋で両手を塞がれた状態で集積所まで歩いたりすると、転倒の危険性も高まります。高齢になると、筋力の低下により転倒しやすくなるだけではなく、骨粗鬆症で骨がもろくなっている状態もあるため、簡単に骨折してしまうようなケースも少なくありません。こうしたけがや骨折をきっかけとして、自立歩行ができなくなったり、寝たきりになってしまったりすることもあるということです。そこで、実際にごみ出し支援を行っている自治体では、高齢者世帯から確実にごみ・資源物を収集できるようになった、ごみ屋敷の未然防止につながっただけでなく、高齢者世帯の生活の利便性が向上した、高齢者世帯の福祉が充実したという、高齢者福祉の効果についても多くの自治体で実感されており、ほかにも地域の交流が深まったり、住んでいる人の顔の見える地域づくりに寄与しているという効果も一部の自治体で認識されているということです。一方、ごみ出し支援制度を立ち上げても、支援が必要な高齢者に周知できなければ、利用者は集まりません。こうしたときに、ケアマネジャーや民生委員の方は、地域の中で生活支援が必要な高齢者の所在を熟知し、面識を持っているので大いに頼りになる存在であると言われております。また、ホームヘルパーは必要に応じて担当している高齢者に支援制度の利用を勧めてくれることが期待できます。また、安否確認の際の緊急連絡先には、家族が遠方に住んでいる場合、近くに住むケアマネジャーや民生委員になってもらうことで、迅速な対応が可能になります。福祉部門が高齢者見守りネットワークを運用している場合には、緊急時の対応を一元的に任せることで、ごみ収集の遅延を防ぐこともできます。地域の中で、ごみ出し支援が必要な高齢者を見つけ出し、制度の利用を促し、見守りを行うためには、廃棄物、高齢者福祉、地域コミュニティーの各主体の連携が不可欠と言えるとガイドブックでは解説されております。そして、さらに国も、昨年11月に総務大臣から都道府県に対し、「高齢者等世帯に対するゴミ出し支援について」という事務連絡が行われております。この内容は、近年、高齢者や障がい者などができる限り住み慣れた地域で自立した日常生活を営むための施策が推進される中にあって、ごみ出しが困難な状況にある世帯が必要な支援を受けられないケースが増加しています。このような状況の中、国としてもごみ出し支援の取り組みを推進していることを踏まえ、令和元年度特別交付税3月分の算定より、新規項目として「高齢者等世帯に対するゴミ出し支援」を創設し、実施及び調査の経費について、その所要額の5割を措置することとしました。「つきましては、貴都道府県におかれましても、貴都道府県内の市区町村が、単身の要介護者や障がい者などのごみ出しが困難な状況にある世帯に対するごみ出し支援に取り組むことができるよう、本事務連絡の内容について貴都道府県内の市町村に対して周知されるようお願いします。」という内容の事務連絡で、ごみ出し支援の推進にかじを切っていると言えると思います。深川市も高齢化率が41%を超え、高齢者のみならず、ごみ出し、除雪、買い物など日常生活に支障を来す世帯がふえていると実感しますが、ここで質問の1点目、平成29年度から施行され帯広市などで実施されている高齢、身体もしくは精神の障がい、病気またはけが等により、ごみステーションに家庭ごみを排出することが困難な世帯の戸別収集について、市の考えを伺います。2点目、市内のごみ出し困難世帯の現状について、市内の実態をお伺いいたします。3点目、市の今後の取り組みの考えについて、これは非常にせっぱ詰まった問題ではないかと思いますので、早急なごみ出し支援の取り組みが必要と考えますが、市の考えをお伺いいたします。
答弁 副市長 早川雅典(副市長は2023年3月まで)
ごみサポート収集につきまして、3点質問いただきましたので、お答え申し上げます。まず、1点目の帯広市などで実施されている高齢等により家庭ごみを排出することが困難な世帯への戸別収集についてであります。帯広市の家庭ごみは、決められた集積場所にごみを出すステーション方式で収集されておりますが、平成29年度に帯広市ごみサポート収集事業実施要綱を策定され、ごみステーションに家庭ごみを排出することが困難な高齢者等に対しまして、自宅を訪問しごみの回収を行うとともに、希望者には声かけによる安否確認を実施しているとお聞きしてございます。こういった高齢者等へのごみ出し支援を実施している自治体は、直営での実施や業務委託によるものも含めまして、全道35市中10市が実施している状況となっております。本市のごみの収集につきましては、深川市一般廃棄物処理基本計画、これは平成25年度から令和9年度までの15年間の計画期間でございますけれども、この計画に基づきまして、家庭から出されるごみをステーション方式により、委託業者が収集運搬を行っているところでございます。質問のごみ出しが困難な高齢者等世帯への戸別収集につきましては、高齢者や障がい者の在宅生活を支える上で必要な施策の一つであると認識しているところでございます。次に、2点目の市内のごみ出し困難世帯の現状についてでございます。ことしの1月に高齢者世帯を対象といたしました「ごみ出し支援が必要な方について」の調査を行っておりまして、この調査では介護認定を受けている方を担当している介護支援専門員、ケアマネジャーに協力いただき実施したものでございます。介護サービスを利用しながら、在宅で生活している高齢者約830人のうち、何らかの支援がなければごみ出しが困難となっている方は35人いらっしゃいます。この35人のうち、独居の方が33人でございます。ごみ出しが困難な理由といたしましては、視力や筋力の低下により屋外での歩行ができない、認知症によりごみの分別ができない、定められた日にごみを出すことができないなど、加齢によります身体機能や認知機能の低下によるものが主な理由となっているところでございます。現在、この方々へのごみ出し支援といたしましては、近隣住民の方、あるいは知人の方の支援、親族の方が月に何度か訪れての支援、また、訪問介護のヘルパーによる支援などとなっておりまして、周りの方々の協力を得ながらごみを出されているというのが実態でございます。次に、3点目、市の今後の取り組みの考えについてでございます。本市では、議員もおっしゃったように高齢化率が41%を超えている状況にあります。独居世帯もふえていることから、ごみ出し支援を必要とする世帯が多くなっていくものと考えており、市として取り組みを進めなければならないと考えているところでございます。議員の質問にもありますように、令和元年度から市町村が実施する単身の要介護者や障がい者などのごみ出しが困難な状況にある世帯へのごみ出しの支援に対しまして、特別交付税措置が講じられるということで、国においても取り組みを推進していることを踏まえまして、本市におきましても、ごみ出しが困難な世帯に対し、きめ細やかな支援について検討してまいりたいと考えているところでございます。