深川市議会 令和元年第4回定例会 2019年12月10日
保育士確保対策
2019年12月10日、深川市議会の一般質問で、辻本智議員が「保育士確保対策」について質問し、市長 山下貴史が答弁しました。
- 質問者
- 辻本智 議員
- 答弁者
- 市長 山下貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 辻本智
それでは、次の質問に移ります。保育士の確保対策についてお聞きいたします。まず冒頭、子育て支援策全般について述べさせていただきます。本年10月から始まりました幼児教育無償化については、国からの詳細な通知がおくれ、保護者と保育の現場から取り組みについて心配する声がさまざまに寄せられておりました。また、先ほど北名議員の質問にもありましたが、制度の開始以降におきましても、保育現場からは、副食費の扱いを初め、具体の対応に関連して、行政としても必要な支援を検討していただきたいとの声があると仄聞しております。このことは、人口減少に負けないまちづくりという山下市長の公約の根幹にかかわる内容と受けとめさせていただき、新年度の子育て施策への反映に大きく期待をしているところでもあります。さて、本題であります。厚生労働省の調査によりますと、国内で必要な保育士の数が約46万人に対して、保育士の離職率を考慮して推計を行ったところ、全国的には年間7万4,000人程度の保育士不足が起きているとのことであります。また、保育士の有効求人倍率は、これは少し古い資料ではありますが、全国平均で1.7倍以上の高い水準が続いているとの報道もされております。こうした状況は、北空知管内、深川市にあっても同様であると思われます。国においては、平成27年から保育士確保プランが打ち出され、保育士の処遇改善策など、保育士の確保のためのさまざまな施策を展開していますが、まだまだ十分な効果を上げるまでには至っていないのが現状ではないかと考えております。本市にあっては、保育所あるいは保育士の不足を理由とする待機児童はいないとのことでありますから、子育て支援推進室と関係する市内の各法人立保育園との協力、連携の中で、保護者の皆さんからできる限り希望に沿うような対応が行われており、その結果として、待機児童の発生を回避すべく、現場において努力が続けられていると受けとめております。ですが、いざ保育現場でお話を聞きますと、必要な保育士の配置は常に綱渡りの状況である、このような声が寄せられております。特に、新規保育士の募集に関してでありますが、市内に保育科を有する拓殖大学北海道短期大学には、近年、道内各地域から採用募集が殺到して、たとえ深川市内であっても、採用条件から地元優先とはならない、このような話も仄聞しているところであります。ここで質問の1点目、市内の事業者がハローワーク等を通じて保育士募集を行った実績と結果についてお聞かせいただきたいのと、あわせまして、市内にある保育所等の入所に際し、受け入れる施設の側で定員もしくは保育士の補充が困難などの理由で保護者の第1希望が調整される事例が年間どの程度あるのかお示しください。2点目です。本市にある拓殖大学北海道短期大学保育学科卒業生の就職動向に関してであります。地元の保育園あるいは幼稚園では、保育学科の学生の実習受け入れ先として対応している事業所もあるようですし、また、深川市行政としても、大学に関しましては、市外からの学生確保に向けてさまざまな支援策を充実してきているところであります。近年、大学の保育学科卒業予定者への求人状況がどのようになっており、また、就職動向についてもお聞かせください。質問の3点目です。保育士確保対策に向けた行政対応についてお聞きいたします。厚生労働省は、本年1月から保育士確保集中取り組みキャンペーンを実施しております。重点施策の中には、保育士給与の改善とあわせ、離職保育士に対する再就職支援があります。これは、保育士不足の背景として、保育士有資格者の離職、あるいは保育士資格を有しながらも保育とは別の仕事につく人、いわゆる潜在的保育士の割合が高いことへの対応施策であります。このキャンペーンの内容を幾つか紹介させていただきますが、職場復帰のための研修制度の充実、保育士資格者が就業すると必要な条件を満たせば返済不要となる最大40万円までの就職準備金の創設、また保育士のための宿舎借り上げ支援など、多様なメニューとなっております。こうした取り組みが有効に機能すれば、保育士確保対策も効果があると思いますが、深川市行政としてこのような国あるいは北海道の取り組みについての周知がどのように行われているのか、大変気になっております。道内各自治体のホームページを見ますと、国のキャンペーンに素早く反応し、保育士確保支援の周知に努めている自治体が多く見受けられます。例えばパソコンの画面から保育士確保対策をクリックすると、これは北海道としては支援の窓口を北海道社会福祉協議会が一括して行っているようでありますが、そこにつながる仕組みがとられております。また、岩見沢市では、市として保育士等の人材バンクを設け、市内と近郊にお住まいになっている保育士資格を有する市民の方にそこに登録していただき、市内の各施設、これは公立・民間を問わずに、施設の紹介と事業所からの求人情報をそれぞれ登録した方にメール配信するといった仕組みがとられているようであります。また、旭川市にあっては、保育士確保事業のページを新たに開設し、国の先ほど紹介させていただきました各種支援策、これに行政独自の上乗せした形で紹介しているほか、先ほどお話ししましたように、北海道社会福祉協議会への誘導、周知を行い、さらにまた同じ行政のホームページの中で、市内で対象となる認可施設一覧の住所と連絡先を示して掲載したものとなっておりました。こうした各自治体の事例に共通しているのは、行政として官民挙げて保育士確保に努めている内容となっております。このような自治体の取り組みが進められているところでありますが、本市にあっては、国のこういった取り組みが市民に伝わる仕組みが見えづらいとの印象を受けます。私も調べてみたところ、本年5月には市の広報にも保育士募集が掲載されていましたが、その内容は、市立の保育園・学童クラブでの保育士確保に限ったものでありました。もちろん市立保育園での保育士確保も必要なものではありますが、改めて申し上げるまでもなく、深川市子ども・子育て支援事業計画においては、行政の役割として、市内保育所や幼稚園、今後は認定こども園も追加されると思いますが、そういったところと連携し、教育・保育の質の向上に向けた取り組みを進めるという記述がございます。深川市行政として、国の動向と厚生労働省等が打ち出す施策を十分注視し、オール深川で子育て支援を行う、そうした保育士確保のための仕組みを市として構築するといった検討が必要であると考えますが、次年度に向けた考え方についてお聞かせください。
答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)
保育士確保対策について、3点質問がありましたので、お答えいたします。まず、1点目の保育士募集状況などについてでありますが、ことし4月以降の保育に必要な人員として、市内でハローワークを通じて募集を行った状況について申し上げますと、市内の各法人立保育所等の状況といたしましては、6件6人の募集に対しまして、ハローワークからの紹介・応募は3件であったとお聞きしております。同様に、市立保育園の状況といたしましても、4件4人の募集に対しまして、2件の紹介・応募がございました。また、4月以降の保育所等への入所に際しまして、施設側の都合により希望する施設以外に入所いただいた新入園児の状況といたしましては、12月4日現在で9世帯11人となっているところであります。なお、年度当初及び年度中におきましても、法人立保育所、市立保育所ともにハローワークを通じての募集だけではなかなか必要な保育士が確保できる状況ではありませんので、知人等を介して保育士の確保に努めたり、あるいは応募者が見つかるまでの期間はパート等で補うなど、それぞれ保育士の確保に苦慮している状況が現にあるということ、これも十分議員はご承知だと思いますが、申し添えておきます。2点目に、拓殖大学北海道短期大学の保育学科新卒者の就職状況について、本年度も含めて、直近3年間の数値を申し上げますと、まず平成29年度の状況としまして、60人の卒業者数に対して、求人件数は465件であり、このうち市内の保育園への就職者数は、29年度は6人と聞いております。また、平成30年度の状況としましては、卒業生55人に対しまして、455件の求人件数があり、このうち市内の保育園へ就職された方は2人と聞いております。なお、今年度11月末現在の状況といたしましては、61人の卒業予定者に対して、432件の求人件数があり、このうち284件が道内からの求人、148件が道外からの求人となっておりまして、2月まではまだ期間もありますので、まだこの先、求人数が伸びる見込みであると伺っております。なお、卒業予定者の中で、市内の保育園へ就職が内定している方の数は、現時点で2人と伺っているところであります。3点目の保育士確保の取り組みについて、議員も述べられておりましたが、国では、ことし4月に向けて保育士確保を図るため、ことし3月末までを期間としまして、集中的に未就業の保育士の保育園等での就業促進に取り組む保育士確保集中取り組みキャンペーンを展開されておりました。その主な取り組みとして、これは議員もまさに詳しく紹介されましたが、保育士資格を持っているものの、現在働いておられない方などの掘り起こし策として、処遇改善や再就職支援、勤務環境改善に関する取り組み、これを紹介するリーフレットの配付による就業の呼びかけや、また、就職あっせんの強化として、ハローワークの保育士マッチング強化プロジェクトによる支援、そして、北海道とハローワーク等の連携による就職あっせん等が、この中身として行われたところであります。これに関する市の対応といたしましては、こうした国・道の取り組みを始め、各種施策の周知につきまして、国・道等の通知に基づき、関係機関に対し資料等を適切に送付するなど、必要な周知に努めたところでありますが、議員の指摘のように、広くわかりやすい周知という観点からは、必ずしも十分な対応ではなかったという認識でもございます。また、保育士確保に向けた他市の取り組みについても触れていただきましたけれども、岩見沢市について少し聞いてみましたところ、ハローワークだけでは保育士募集の周知が足りないのではないかという考えから、市による保育士等人材バンクの取り組みを始めたものの、実際のところ、登録者の確保や掘り起こしが課題となっており、まだ需給のマッチングまでは、なかなか難しい状況にあるというお話を伺っております。ともあれ、市といたしましても、児童や保護者にとって、安全で安心な保育環境を確保していくためには、やはり保育士確保は極めて重要な課題であると認識しておりますので、今後に向けましては、他市のこうした効果的な取り組みなども参考としながら、保育士確保に資するために、どのような取り組みができるのか、すべきなのか、十分検討してまいりたいと考えております。