深川市議会 令和5年第1回定例会 2023年3月6日
深川市民五つの誓いを今に生かす取組
2023年3月6日、深川市議会の一般質問で、辻本智議員が「深川市民五つの誓いを今に生かす取組」について質問し、企画総務部長 佐藤秀樹が答弁しました。
- 質問者
- 辻本智 議員
- 答弁者
- 企画総務部長 佐藤秀樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 辻本智
次の質問に移ります。深川市民五つの誓いを今に生かす取組について伺います。4年前、令和元年第2回定例会においてさせていただいて同様の質問をおりますが、そのときの答弁では、見直しの必要性はあると認識しているが、タイミングを含め検討課題となる。おおむねこういった答弁をされております。昭和38年の市制施行に合わせて策定されたこの誓いは、その後、現在に至るまで、本市の発展と市民の統合の決意として明文化されていると理解しております。こうした役割をこの先においても果たすためには、時代との整合性、いわゆる個人の尊厳と多様性を包摂した人権社会の実現に符合した内容に併せて磨きをかける作業が必要であるというふうに改めて提案いたします。ここで要点のみ指摘させていただきますが、趣旨解説文面にある「親子、兄弟、夫婦、いよいよむつみ合い」こういった表現は、儒教的道徳感、倫理性の面を強調した文章であり、現在の多様な個別の関係性への配慮、対等な合意形成を前提とする視点が必ずしも明示されておりません。ともすると、個人の存在の上に家制度を置くとも誤解されない表現であると思います。また、幼い者、年老いた者、体の不自由な者などに対する思いやりやなぐさめを行うことにより、そうした人たちは、生きることに励ましを感じ、自信を持つでしょう。こういった視点は、社会の在り方における援助する側と支援を受ける側といった役割と力関係の固定化、いわゆる差別につながりかねません。障害者基本法、子供の権利条約等で明記されている主権者としての尊厳と権利が反映された記述とはなっておりません。ここで質問の1点目、深川市民五つの誓い策定の経緯についての確認、他自治体の市民憲章制定の取組状況について、概要をお聞かせください。質問の2点目、国連及び国における児童と高齢者、女性の地位向上と障がい者などの権利主体の確立に向けた法改正の要点、推進状況についてお示しください。質問の3点目、この五つの誓いは、行政の公式行事、功労者表彰等においても、司会者から参加者に朗唱が求められております。深川市が将来に向かい、持続可能な自治体運営を行おうとする場合、60年前の認識をそのまま口にし続けることが果たしてよいのでしょうか。さらには現状の記述には、先住民族であるアイヌの方々の存在がないことになっているなど、現在の知見から見れば不十分な内容も散見されます。4年前の質問では、記述などの表現に注釈的なものを加えることは今後検討したいと答弁されております。この秋には新庁舎が供用開始されます。市長も交代されて、田中市長のお考えを市民に分かりやすく伝えることも注目が集まっていると理解しております。60年前の価値観を固定化することなく、その後、今日まで取り組まれた国際的人権の尊重、国内における市民運動の到達を踏まえ、何よりもSDGsの実現に向けた深川市独自の取組として、解説文言の修正、加筆、補充を行うか、あるいは多様な人々の参加を推進する包摂型社会の実現に向けた市民憲章といったものを新たに制定して、深川市民五つの誓いの内容について、現在の視点での解釈を準用する。一つの工夫でありますが、こういったことが必要ではないかと再度提案いたしますが、田中市長のお考えをお聞かせください。
答弁 企画総務部長 佐藤秀樹
深川市民五つの誓いを今に生かす取組についてお答えいたします。初めに、深川市民五つの誓いの策定経緯でありますが、策定に至るまでの詳しい資料が残っていない状況のため、当時の広報ふかがわの紙面によるものですが、昭和38年に深川、一已、納内、音江の4か町村が合併し、深川市が誕生し、市制を敷くことに当たり、深川市民であることの誇りと責任において、新しい都市を築くための道しるべとして策定されたとあります。作成に当たっては、起草の軸にするための文案を広く市民から募り、学識者7人の委員による審議会で応募された文案を検討し、先進都市の市民憲章なども参考にしながら、審議を尽くして原案を作成した上で、昭和38年9月の市議会において満場一致で議決され、制定されたものとなっております。この五つの誓いは、昭和38年11月の市制施行記念式典において、市民総意による行動目標として、また、市民生活のよりどころとして、深川市長の披露とともに掲げられており、以降、市の主要な行事の際には、その冒頭で、この五つの誓いを参加者全員で朗唱いただいているものであります。また、他自治体における市民憲章の取組状況についての概要でございますが、市民共通の願いや思いを短い言葉で表し、本市と同様、五つの項目にまとめている自治体が道内には多くあります。具体的な取組として、近隣の滝川市、美唄市の状況をお聞きしたところ、どちらも昭和45年に開拓者の精神を受け継ぎ、市民の幸せや市の発展などを願い市民憲章を制定されており、新年交礼会や各団体の総会など、市民が集まる機会には朗唱しているとのことであり、憲章文や解説文の改正に向けた動きなどは、これまで特になかったということでございました。次に、2点目の国におけるそれぞれの権利主体の向上に向けた法改正と推進状況についてでありますが、こちらは主なもので申し上げますと、高齢者に関するものでは、平成18年に、高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律が施行され、高齢者虐待の定義、対応の基準等が規定されました。障がい者に関するものでは、平成18年に国連において、障害者の権利に関する条約が採択され、日本では26年に批准されており、この間、国内では、23年8月に障害者基本法が改正され、24年6月には障害者総合支援法が、25年6月には障害者差別解消法が成立し、同年同月に障害者雇用促進法が改正されるなど、関連する法整備が行われております。高齢者及び障がい者双方に関係するものでは、家庭裁判所によって選任された後見人が財産を守る成年後見制度を必要な人が利用できるよう、また、権利擁護、意思決定支援を地域で推進するため、成年後見制度の利用の促進に関する法律が平成28年に施行され、この流れを受け、本市においても北空知1市4町による北空知成年後見相談センターの設置に向けた取組が進んでおります。児童に関するものでは、平成元年に国連において、18歳未満の全ての人の保護と基本的人権の尊重を促進することを目的とする児童の権利に関する条約、いわゆる子どもの権利条約が採択され、日本では6年にこれを批准しております。また、本年4月よりこども基本法が施行される予定であり、新たに設置される内閣府の外局であるこども家庭庁とも併せ、全ての子供の権利擁護が図られ、将来にわたって幸福な生活を送ることができる社会の実現を目指した施策が総合的に推進されることが期待されております。次に、女性に関するものでは、昭和54年に国連において、男女の完全な平等の達成に貢献することを目的として、女子に対するあらゆる差別を撤廃することを基本理念とした、女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約、通称女子差別撤廃条約が採択され、日本では60年に批准しております。また、国内では平成11年に男女共同参画社会基本法が、27年には女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法が施行されております。最後に、深川市民五つの誓いの解説文言の見直しについてでありますが、策定後60年が経過し、近年では、SDGsが目指す誰一人置き去りにしない未来など、社会、時代が変化していく中、現在の考え方が反映されていない表現となっている部分が見受けられ、議員御提案の時代との整合性を図る作業が必要との考えにも共感いたすところであります。ただし、1点目の答弁でも申し上げましたように、策定当時、市民からの公募と審議会委員の精査、市議会での満場一致による議決を経ている経緯や、当時の市民の思いが込められていることも踏まえますと、例えば、解説文に注釈的なものを加えるという補完的な見直しでありましても、全体の修正や改正等と同様の体制整備や一定の手順を経なければならないものとも考えますし、解説文を変化させるにしても様々な考えがあるかと存じますので、広範な御意見を伺う機会を設けることなども今後検討いたしまして、御提言の趣旨も踏まえ、慎重に検討してまいりたいと考えております。
再質問 2番 辻本智
2点再質問いたします。今ほどの部長の答弁では、五つの誓いをつくった昭和38年以降、国内外で人権に関わる様々な取組が行われており、当然、深川市も行っているということが分かりました。ただし、これは議会が議決したものであるから慎重にならざるを得ないという二つの面が出されました。そこで確認したいのは、答弁の中で、その後の国内の取組が反映されていない部分があるという表現は、これは違うのではないか。部長の答弁に出された、平成に入って様々な権利主体の取組が行われているわけですから、これが取り組まれる以前の文章であるということを明確にすべきだと思います。それともう1点、確かに議会で条例を全会一致で可決した場合、それを覆すとなると、また議会で廃止条例あるいは修正条例という手続が必要です。ですから私が、あるいはということで質問したのは、文面としてはあえて難しくしなくてもいいのですが、いずれにしても市民に朗唱を促しているわけですから、現代に即した市民憲章、いわゆるSDGsの実現に向けた深川市の決意みたいなものを準用して、深川市もSDGsの実現に向けて率先して取り組み、市民が理解しやすい文面をそこに同時並行で載せるという手法も検討されてはいかがかと提案したわけですので、その点についての答弁を併せて求めます。
答弁 企画総務部長 佐藤秀樹
再質問を2点いただきましたので、お答えさせていただきます。1点目の現在の考え方が反映されていないという表現の部分ですけれども、確かに、五つの誓い制定後、2点目でお答えしたとおり、各種の法整備がされておりますので、その時代から、それぞれの考え方が変わってきているという受け止め方は、議員のおっしゃるとおりかと思いますので、考え方としては、おっしゃるとおりの形でよろしいかと考えております。2点目のSDGsの考え方も生かして市民憲章の文言の整理という趣旨だと思いますが、新たな御提案でもございますし、我々としても、今の考え方、そして、これからの考え方を含め、広く御意見をいただきながら、御提言があった分も含めて慎重に検討させていただきたいと考えております。