深川市議会 平成26年第3回定例会 2014年9月11日
介護保険の見直しと地域包括
2014年9月11日、深川市議会の一般質問で、北畑透議員が「介護保険の見直しと地域包括」について質問し、市民福祉部長 籔友博が答弁しました。
- 質問者
- 北畑透 議員
- 答弁者
- 市民福祉部長 籔友博
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 14番 北畑透
2点目の質問に移りたいと思います。介護保険見直しと地域包括ケアでありますけれども、前日までの一般質問の中で同様な質問がありました。しかし、今回、私のほうは視点、論点が若干違うということでお許しを願いながら、質問させていただきたいというふうに思います。高齢者が住みなれた地域で医療、介護、生活支援などのサービスを一体で受けられる地域包括ケアシステムの実現に向けての取り組みが本格的に始まっております。地域包括ケアシステム構築の第一歩となる医療介護総合確保推進法がこの6月18日に成立しました。今後は、この推進法に盛り込まれた財政支援制度などを活用して、地域の実情を踏まえたシステムをどのように具体化していくのか、自治体の取り組みが焦点になってきております。いわゆる団塊の世代が75歳以上となる2025年を見据えて、高齢者が安心して暮らせる地域社会をどのようにつくり上げていくのかが最大の課題であります。成立した医療介護総合確保推進法では、効率的で質の高い医療を行うための病床の機能分化・連携や在宅医療・介護を推進する新たな基金が都道府県に設置されることになりました。その財源は、社会保障と税の一体改革で明確となった消費税の増税分であります。一部マスコミは、推進法成立までの過程で国民の負担増や制度のサービス低下を強調しておりましたが、このまま介護費が膨らみ続けると、介護保険料のほか保険に投入する税を賄うための負担もふえていきます。本市においても、介護保険料は現在の3,759円、平均ですけれども、ここから2025年、10年後には7,000円近くになるとの推計もあります。限りある財源をいかに有効活用し、重度の高齢者に振り向ける一方、軽度の高齢者のサービスにめり張りをつける必要もあり、自治体が市民ニーズに能動的に応えていくことが重要と考えます。この推進法では、一律の負担増を避けるために、低所得者の介護保険料の軽減措置を拡充する一方で、一定の収入がある高齢者は介護保険の自己負担割合を引き上げ、経済力に応じてめり張りをつけております。さらに、高齢者の急増に対応するためには、現在の施設中心から在宅中心のサービスに切りかえざるを得ないことも明確であります。そのために、在宅生活を支える定期巡回・随時対応サービスや小規模多機能型居宅介護サービス、訪問介護などの充実も不可欠であります。地域包括支援センターが運営する地域ケア会議などを通じて、その地域に適した効果的なサービス体系を組み立て、計画的に実行すべきであります。サービスを提供する人材の確保も重要であり、介護職員の処遇改善などにも取り組む必要があります。そして、この推進法では、要支援者向けのサービスの一部を市町村事業に移行し、多様なサービスを実施できるようにして、来年度から準備の整った自治体から徐々に移行し、3年後の2017年度末までに全自治体で実施するとされております。それだけに、この3年間で担い手となるNPOや町内会などの支援、育成も求められます。来年4月からは、特別養護老人ホームへの入居者を原則要介護3以上の高齢者に重点化するとされております。要介護1、2でも事情によっては入所可能ですが、高齢者の住まいの確保も課題となります。サービスつき住宅の普及とともに、空き家などの活用で低所得者でも入居できる住宅の整備も必要になると思われます。来年度から本市の高齢者福祉計画は第七次、介護保険事業計画は第六次に入りますが、今回の大きな転換をどのように計画、事業に反映し、今後の超高齢化社会への備えをしっかり見据え、高齢者が安心して生活できるまちを目指して取り組んでいかねばならないと思われます。そこで1点目に、今回の医療介護総合確保推進法と第七次高齢者福祉計画及び第六次介護保険事業計画の取り組みについて、どのような形で反映されていくのか伺います。2点目に、推進法は、高度急性期から在宅医療・介護までの一連のサービスを地域で総合的に確保することが柱であり、医療と介護の連携強化が求められますが、その取り組みについて伺います。3点目、施設中心から在宅生活、在宅介護に切りかえていくために手厚いサービス体制が不可欠であります。その内容についても伺います。4点目、予防給付事業のうち、訪問介護、通所介護は国から市へ移管されますが、要支援者のニーズにどのように対応して効果的な介護予防事業を展開されていくのか伺います。5点目、利用料の自己負担率、施設の食費や部屋代などの補助認定基準が厳しくなった反面、低所得者の軽減策の拡大など負担面にも配慮されておりますが、その内容についても伺いたいと思います。
答弁 市民福祉部長 籔友博(市民福祉部長は2017年3月まで)
介護保険の見直しと地域包括について5点質問をいただきましたので、順次お答え申し上げます。初めに、1点目の医療介護総合確保推進法と次期計画の取り組みについてでありますが、医療介護総合確保推進法における介護保険分野の主な改正点は、1つに地域支援事業の見直し、2つに介護保険料の軽減措置、3つに特別養護老人ホームにおける利用対象者の変更、4つに介護保険利用料負担割合の一部変更、5つに補足給付の支給要件変更の5点でございます。国は、これらの改正点を踏まえ、地域包括ケアシステムの実現に向けての地域支援事業の充実を図るため、市町村が主体となった地域づくり、まちづくりを本格的に進めるよう、計画策定の基本的な考え方を示しておりますので、本市が昨年度から取り組んでおります日常生活圏域ニーズ調査、介護事業所等からの意向調査、さらには本年8月に市内5地区で開催しました介護保険意見交換会での市民の皆さんからのご意見をもとに、現在取り組んでおりますさまざまな施策を継承発展させながら、次期計画における新たな推進策を検討していく考えでございます。次に、2点目の医療と介護の連携強化の取り組みについてでありますが、入院、退院、在宅復帰を通じて切れ目のないサービスを地域で総合的に確保、提供するため、深川市地域包括支援センターでは、高齢者本人やその家族、医療機関などから受けた相談を関係機関と連携し、介護保険サービスを初めとする各種サービスとの調整を図り、課題解決に努めているところでございます。今回の介護保険制度の改正では、市町村が中心となり、多職種参加の研修などを通じ、医療、介護のネットワークを構築する事業に取り組むこととされ、これを介護保険法の地域支援事業に位置づけ、平成30年度までに全ての市町村で実施することとされております。本市では、既に多職種参加の研修会や事例検討などの事業を地域ケア会議や北空知介護支援専門員連絡協議会などを通じて実施しており、今後はこれらの取り組みを発展、強化していく取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。次に、3点目の在宅生活、在宅介護に切りかえるための手厚いサービス体制についてでありますが、地域の特性に合った地域包括ケアシステムを構築するためには、24時間対応の定期巡回・随時対応サービスや小規模多機能型居宅介護事業所など、個人、地域の実情にきめ細やかに対応できる地域密着型サービスの充実が求められているところでございます。定期巡回・随時対応サービスにおきましては、全ての地域に直ちに整備するということは難しい状況にありますが、市内に本年11月にサービスつき高齢者向け住宅を開設予定の事業者が、当該住宅内とその周辺において事業展開する申請が出されておりますので、今後この事業者と協議してまいりたいと考えているところでございます。また、通い、泊まり、訪問などのサービスを柔軟に提供する小規模多機能型居宅介護支援事業所は、中度、重度の要介護者の在宅を支える有効なサービスと考えておりますことから、これらのサービスの充実を検討してまいりたいと考えております。次に、4点目の予防給付事業のうち訪問介護、通所介護は国から市へ移管されますが、要支援者のニーズにどのように取り組み、効果的な介護予防事業を提供していくのかについてでございます。要支援者のニーズ把握は、担当ケアマネジャーが中心となり個々のニーズを具体的に把握し、その方の身体状況等に応じたサービス等を個々のケアプランに基づいて提供されておりますが、そのような中で、介護予防訪問介護サービスでは、買い物等の生活支援を希望される方が多く、介護予防通所介護サービスでは、機能訓練を希望される方が多数を占めているところでございます。訪問介護と通所介護が市の実施する地域支援事業へ移行されることに伴い、既存のサービス事業者によるサービス提供に加え、ボランティアや住民が主体である自主活動として行う生活援助も含めてサービスの多様化を図ることとされており、住民が主体となる活動を育成するため、本市では平成23年度から社会福祉協議会に委託して、訪問介護に相当する訪問型サービスを提供する生活・介護支援サポーターを養成するとともに、サポーターのネットワークづくりやサポーターと利用者とのマッチングを行っており、また、通所介護に相当する通所介護サービスとしては、各地域において住民主体で運営する介護予防ふれあいサロンの設置について普及啓発を推進しているところでございます。一方、本市の介護予防事業の取り組みは、運動機能向上、口腔機能向上、栄養改善、閉じこもり、認知症、鬱予防事業など、国が示す基本的な介護予防事業の全てを実施しており、事業終了後のフォロー教室等も行っており、継続した支援がなされているところでございます。さらに独自事業として、男性の調理実習を主とした男の食工房、年齢の若いうちから介護予防に取り組む女性のための介護予防教室などを開催し、効果の期待できる介護予防事業を展開しているところでございます。今後におきましても、要支援者のニーズ把握や多様なニーズに応えるケアプランの作成に努め、効果的な介護予防事業を提供してまいたいと考えております。次に、5点目の利用料の自己負担率、施設の食費や部屋代などの補助認定が厳しくなった反面、低所得者の軽減策の拡大など負担面にも配慮されていますが、その取り組みということでのお尋ねでございます。今回の介護保険制度の改正の中に、費用負担の公平化ということで、質問にあります利用料の自己負担率の引き上げ、施設利用者の食費、居住費を補填する補足給付の要件に資産などを追加する一方、低所得者の介護保険料軽減の拡充が図られるものでございます。次期介護保険事業計画の第1号被保険者の介護保険料については、所得水準に応じてきめ細かな保険料設定を行う観点から、標準段階をこれまでの6段階から9段階に見直すものでございます。各段階を区切る具体的な所得金額は現在示されておりませんが、見直しのイメージとして、新7段階以上の所得基準については、新1段階から新4段階までの軽減分と、新6段階から新9段階までの増加分が全国ベースで均衡するように設定するということとしてございます。また、世帯非課税については新たに公費による軽減の仕組みを導入し、さらなる負担軽減を図るものでございます。標準段階の見直しは、本市の第六次介護保険事業計画の介護保険料を設定する際の考え方のベースとなりますことから、今後の国の動向に注視しながら、改正の趣旨にのっとった保険料及び段階の設定を行い、各被保険者に対して公平かつ均衡のとれた保険料設定となるよう取り組んでまいる考えでございます。