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深川市議会 平成26年第2回定例会 2014年6月19日

「2014年の第2回定例会に当たり、通告に基づいて一般質問をい…」

2014年6月19日、深川市議会の一般質問で、松沢一昭議員が質問し、市長 山下貴史が答弁しました。

質問者
松沢一昭 議員
答弁者
市長 山下貴史

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 16番 松沢一昭

2014年の第2回定例会に当たり、通告に基づいて一般質問をいたします。安倍内閣の成立以来、矢継ぎ早に打ち出されてくる政策は、特定秘密保護法の成立やTPP交渉への参加、そして今国政の大問題になっている解釈改憲による集団的自衛権問題と消費税引き上げ、そしてさらに法人税の減税と、まさにとどまるところを知らない状況にあります。さらには教育委員長の任命制や農業委員の公選制の廃止など、地方自治体にとっても非常に大きな影響を受ける問題もこれから出てきそうであります。安倍内閣が打ち出した農業・農村所得倍増10カ年戦略にしても、日本の農業に国際競争力がないということから打ち出されてきたもので、産業競争力会議というところの議論をもとにしています。輸出量を倍増するとか、農業者の所得を倍増するとか、一見、聞こえのよいことが打ち出されていますが、この政策の根っこのところにあるのは、TPP交渉からの発想があると私は思っています。そして、これら一連の政策は、経済界が求めている政策を安倍内閣が忠実に実行しようということだと思っています。空港に近い利便性のよい農地は企業に買い占められ、深川も大幅な農家人口の減少とともに、おいしい安全なお米の生産が保障されなくなるのではないかと危惧します。地域の農業人口の減少は、地方自治体の維持を困難にしていくでしょう。ただでさえ少子化していっている地方都市は、ますます少子化、高齢化が進むでしょう。対極となる大都市部では、過密化が進行していくものと予想されるのです。私はこうした道ではなく、家族経営を大切にして地域の人口がしっかり守られる農業、農村を希望します。この政策に対する山下市長の評価、考えについて伺います。次の農協中央会解体論についても、安倍内閣が打ち出している一連の政策ですので、同じくくりの中でお尋ねします。農業改革も、TPP交渉の批判の中心だった農業協同組合中央会に対しても向けられました。農業団体は、地方にある単協と都道府県にある北連、県連、それらを包括する中央会とがあると認識しています。その中央会を株式会社化するという報道があったときには、少なからず驚きました。この通告をした後、自民党農林部会からのトーンは相当玉虫色となりました。でも、その本音のところでは、16日付の北海道新聞社説、14日付の記事、これらを見ても何も変わっていないと思っています。郵政民営化のときもそうでしたけれども、東京にばかりいる政治家や官僚には、地方のことが何もわかっていないのではないかとつくづく思います。地域の農業を支えていく上で担っている農業団体の役割を再度評価することこそ、今必要なことだという点を強く申し上げて、2点目の山下市長の考えをお聞きしたいと思います。次に、一番手の質問の3点目として、安全で安定した食料生産・供給について、農業者と消費者が連携した運動の構築について伺います。TPPに対するときもそうでしたが、地域の農業を守っていく上で、世論の構築、運動の構築が欠かせないと私は強く思っています。日本食が世界でも高く評価されるようになったのも、熱帯の作物である稲作を定着するために努力してきた農家の人たち、そして試験場などの関係者、食に携わる多くの人たちの努力の結晶だと思っています。これまでもWTOによる日本の農業への自由化圧力などによって、地域の農業は、そのたびにさまざまな苦難を背負わされてきたと言ってもよいと思います。そういう中で経営を守っている人たちに心から敬意を表したいと思っています。そして今、安倍内閣が次々に打ち出しているこうした政策に対して、TPP交渉からの撤退も含めて、山下市長がイニシアチブを握っての集会、シンポジウムなどによって世論を喚起し、運動をつくっていくつもりは、このことについてお聞きしたいと思います。以上についてお尋ねして、1点目の質問といたします。

答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)

今、1番目ということで農業・農村所得倍増計画などについて3点質問がありましたので、順次お答え申し上げたいと思います。1点目の、これは安倍内閣が発表したいわゆる攻めの農政改革について、評価なり感想をということでございました。申し上げますと、安倍内閣が提起いたしました農業・農村所得倍増計画というものは、昨年5月に安倍総理が、日本の経済の再生に向けて打ち出しておりました例の三本の矢、すなわち大胆な金融政策、機動的な財政政策、それから成長戦略、三本の矢ということをずっと言っておられましたが、その3番目の成長戦略の中の柱の一つとして位置づけて出されたもの、それが攻めの農林水産業ということでございまして、その概略的な中身は、農林水産業、それから農林水産業地域の活力向上に向けまして、この10年間で農業・農村全体の所得の倍増を目指すということを目標に、1つには輸出倍増計画戦略として、農林水産物や食品の輸出額、2012年で4,500億円程度のものを、2020年までに1兆円に拡大する。2つ目に農林水産業の六次産業化ということで、現状約1兆円程度の六次産業化市場と言われておりますものを、10年間で10兆円に拡大する。3点目に、農地を集積・集約化しまして、農地の集積によりまして生産性の向上を図るといったことも盛り込まれております。そのために農地の中間的な受け皿機関を整備するという、その3つの方向性と、それに加えてもう一つ、多面的機能も評価した新たな直接支払制度の創設ということも言っておりまして、この4つぐらいの柱があるわけですが、それについて、昨年12月に政府内に設けられております農林水産業・地域の活力創造本部という組織がございますが、この本部で決定したものだというふうに理解いたしております。今ざっくり申し上げましたように、その評価ということでありますが、そこで言われている項目自体は、これは当然というか、大変望ましい、あらまほしき政策である、これはもう間違いないことだと思います。これらの施策が本当に実現されれば、農業を基幹産業といたします本市におきましても、生産性の向上でありますとか、農業者の所得向上につながる可能性が大きいと思っておりますので、ぜひともその方向できちんと実現していただきたいと考えております。しかしながら、実際のところ昨年以降国が打ち出してきております農業政策につきましては、日本型直接支払制度の創設といったように肯定的なものも含まれてはおりますけれども、米の直接支払交付金の減額、あるいは5年後の廃止といった措置や、米の全国的な生産調整に対する国の関与のレベルを引き下げていくといったこと、これに伴いまして恐らく米の価格は相当不安定化するだろうと私は心配しておりますが、そういったことの懸念でありますとか、松沢議員が盛んに今おっしゃいましたが、依然として形が見えてこないTPP交渉の問題など、今後の展開次第では、本市のように農業を基幹とする地域の経済あるいは産業に深刻な影響を及ぼすおそれのある施策が進行しつつあるというふうに認識いたしております。今後の展開を大変心配しているというのが率直な感想であります。2点目に、農業協同組合中央会解体論といったことでお尋ねがございましたが、今回の農協改革の動きにつきましては、これは政府の産業競争力会議の議長でもあります安倍総理が、新たな成長戦略ということでJAグループの抜本的な改革に強い意欲を示されたと。それを受けて、政府に設けられております規制改革会議がことし5月にその案を取りまとめ提案したというものでございますが、その規制改革会議の提案の主な内容として、議員ご指摘のように農協法に基づきます中央会制度、監査の権限とかいろいろ法律上持っている中央会制度の廃止、それから全国農業協同組合連合会、経済分野の全国団体でありますが、全農の株式会社化、要するに農協系統から切り離すといったことを目的とする株式会社化といったことなどが盛り込まれた提言というのが出されたわけでございます。これについてはいろいろ新聞等でも報じられて、いろいろな動きがございましたが、我々の理解するところでは、先週、政府内部のさまざまな調整の結果、農業協同組合の中央会制度については、適切な移行期間を設けた上で自律的な新たな制度に移行するというふうにされ、また全農の株式会社化については、独占禁止法の適用除外がなくなることによる問題の有無などを精査して、問題がない場合には前向きに検討するよう促すといった内容に、言ってみればトーンダウンした内容で、規制改革に関する答申として安倍総理のところに提出されたと伺っておりまして、その中身で今月中にも予定される閣議決定まで行くのだろうと理解いたしております。そうした今回のJA改革をめぐる議論についてでございますが、これは率直に申し上げて、やはり現場レベルの実情を十分反映したものではない。しかも唐突に提起されたという、拙速に進められた議論だという印象が強くございまして、実際のところそもそも全中など、北海道にも北海道中央会がありますが、中央会が単位農協の自由な経済活動を阻害している、あるいは弊害をもたらしているといったような声は、空知はもちろんでありますが、北海道全体でも、また本市の周りでも、これまで私は一切聞いたことがありません。また、全農の株式会社化ということについても、そういった必要性を訴える声はこれまた一度も聞いたことがないわけでございまして、やはりこれは議員も言われましたように、中央にいる人たちの中央目線で見た、現場に全く即していない議論だったのではないかと思わざるを得ないということでございまして、今回こうして現実に即して、廃止論あるいは株式会社化といった提案がトーンダウンされたということは、これは大変よかったことだと考えております。ただ、今後の推移についてはしっかり見ていかねばならないだろう、そのようにも認識いたしております。3点目の安全で安定した食料生産・供給における農業者と消費者が連帯した運動の構築について、もっと活発に動いてはどうかという趣旨だったと思いますが、これは繰り返しになりますが、米の直接支払交付金の半減、あるいは5年後の全廃といったこと、それから米に係る国の生産調整の関与の低下といったこと、さらにTPP問題や今申し上げたJAグループの改革問題など、国内の農林水産業、それからそういった農林水産業に依拠して成り立っている地域社会あるいは経済にとって、今申し上げたような問題というのは大変大きな影響を及ぼす大事な問題であると考えておりまして、何回も申し上げますが、農業を基幹産業とする本市にとりましても、そういったもろもろの動き、今後の動向次第では、その影響ははかり知れないものになるおそれもあると認識しております。この認識は全然変わっておりませんので、本市といたしましては、今後ともこれらの問題に係る懸念などを政府あるいは関係者に対して強く訴えていくこと、これが重要だと認識いたします。そこで、北海道市長会でありますとか空知総合開発期成会などを通しまして、あるいはそれらと一緒なりまして、また道内の農業関係の諸団体ともよくよく連携を図りながら、とにかく地域にそれぞれあって、必死にこの地域社会を守らねばならない立場の地方公共団体の一員として、引き続き本当に真剣に、積極的に、適時適切に必要とされる対応をとってまいりたいと、このように考えております。

質問 16番 松沢一昭

深川の農業をどう守っていくかという点では、これまでもたびたびTPPの問題で質問し、答弁をいただいてきたという経過がありますが、その点では山下市長と共通の認識、共通の土俵の上で物事を考えていけるのかなと思って、今の答弁を聞いていたところであります。そしてまた、先日から北海道新聞で国政のことでのいろいろなキャンペーンがずっと張られていますけれども、この農業問題についても、しっかりと14日付の北海道新聞で特集記事として書かれています。この中では、中央会の改編というものに対してトーンダウンはしたけれども、実際、中身としては変わっていないのだと。安倍首相が13日に規制改革会議の議長から答申を受け取って、中央会制度をゼロベースで考え直すことが必要だ、看板のかけかえに終わることは決していないと挨拶したという記事もありますし、こういう点では非常にこれから注目もしていかなければならないことなのかなと思います。そして、再質問になりますが、一番お聞きしたいのは3点目の部分になりますが、市長がイニシアチブを握って、あるいは深川市が主導的立場に立って地域の人たちに呼びかけをして、世論形成のためのシンポジウムあるいは決起集会といったものを開くべきだと思っているわけであります。そして、このことは以前から農業のいろいろな問題が起きるたびに私は言ってまいりましたが、なかなか農業団体の動向を見きわめる中でというような答弁で、実際は開かれていなかったという残念な状況にあります。私どもも見かねて、おととしの4月に自分たちで、ささやかですけれども100人余り集まってもらって、そして山下市長にも出席してもらってシンポジウムをやったという経過もありますし、やはりここで市長がもっと積極的に、深川の農業どうするのか、地域の農業を守っていく、そういう立場での合意形成の催しといいますか場をつくっていただきたいと思いますし、やはり深川市の取り組む影響力というのは、私たちがささやかにやるのとは違って、もっと大きなものでやり得るというふうに思いますし、この点について、もう一度お答えいただきたいと思います。

答弁 市長 山下貴史(市長は2022年12月まで)

農業あるいは農政の現状についての認識は、議員が再々発表されていることとそう違わないというか、ほとんど同じ認識を持っております。そこで、そういった状況に対してどのように行動するかということでございますが、先ほどの答弁でも申し上げましたが、この場でお答えしていることも含めて、やはり地方自治体の立場ということでございます。私はその市長ですから、その自治体の長という立場、これを離れては行き過ぎというか、許されない状況にもなるだろうと。自治体の立場、首長の立場で今後とも引き続き力いっぱい、本当に必要な行動を行ってまいりたいと考えております。

出典:深川市議会 平成26年第2回定例会 2014年6月19日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる