遠軽町議会 令和8年第2回定例会 2026年3月6日
終活支援について
2026年3月6日、遠軽町議会の一般質問で、阿部君枝議員が「終活支援について」質問し、町長 佐々木修一、保健福祉課長 渡邉亮司、民生部長 堀嶋英俊が答弁しました。
- 質問者
- 阿部君枝 議員
- 答弁者
- 町長 佐々木修一、保健福祉課長 渡邉亮司、民生部長 堀嶋英俊
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 3番 阿部君枝
通告書に従いまして、大きく1点について質問させていただきます。終活支援について。近年、「おひとりさま」と呼ばれる単身高齢者はこの20年で倍増し、国全体で約670万人となり、2040年には約900万人に達する見込みだと言われております。町内会や身近な人たちを見ても、伴侶を亡くし、おひとりさまになった高齢者が増えたと実感しております。また、団塊の世代の皆様が後期高齢者となり、それに伴い単身高齢者も増えることが容易に想像できます。単身となっても、近くにお子さんや親族など頼れる家族がいる場合はよいのですが、そうした家族がいない場合は孤独死となってしまったり、亡くなった後、御遺体を引き取る人がいなければ無縁遺骨となってしまいます。超高齢化社会を迎えようとしている今、家族の有無にかかわらず、誰もが安心して生きていくことができ、亡くなった後も御本人の尊厳が守られる仕組みが必要なのではないでしょうか。全国では、こうした課題と向き合い、一人一人の尊厳を守る終活支援に取り組む自治体が増えています。そこで、次の取組について、町の考えを伺います。1点目、一番多い支援策はエンディングノートの無料配布であり、全国で300近くの自治体が配布を行っています。当町においても、まずエンディングノートの無料配布をし、終活を考えるきっかけづくりとして、ぜひ終活セミナーを開催してはどうですか。2点目は、神奈川県横須賀市では終活情報登録伝達事業を行っており、これは緊急連絡先をはじめ、エンディングノートや遺言書の保管場所など11項目の情報を市に登録し、万一のときに警察や医療機関などからの問合せを市が対応し、本人に代わって登録状況を伝える事業です。当町においても、ぜひ取り組んでみてはいかがですか。3点目は、終活あんしんセンターの設置です。東京都豊島区で行っている事業です。専門相談窓口見守り相談や成年後見制度の利用など、社協の既存サービスにも円滑につながることも多く、好評だそうです。当町でも町民相談窓口を設置して、スムーズなサービスの提供ができれば多くの町民の安心につながると考えますが、町の見解を伺います。
答弁 町長 佐々木修一
お答えします。終活という言葉の持つ意味は一般的に、「人生の終わりについて考え、備える活動」と表すことができ、広義には介護・葬儀・財産・相続などの準備をして、残された家族の負担を軽減するための活動と認識をしております。1点目の、当町においてもまずエンディングノートの無料配布をし、終活を考えるきっかけづくりとして終活セミナーを開催してはどうかについてですが、エンディングノートにつきましては、以前から保健福祉総合センターに見本などを設置しております。また、法務省においてインターネット上でも公開し、無料で入手できますので、町において作成して配布するというよりも、その存在や活用について啓発をすることが肝要だと考えております。終活セミナーにつきましては、相談支援をしていく中でのニーズに応じ、各会合の機会を活用するなど、今後検討してまいりたいと思います。2点目の終活情報登録伝達事業に取り組んでみてはいかがかについてですが、当町において、これまでお受けしてきたさまざまな相談や面談において得た本人の状況や経過については、地域包括支援センター、在宅介護支援センター、保健福祉課及び各種サービス提供事業所に情報を積み上げてきております。各種ケースなどで緊急対応が必要な場合、関係機関において組織を横断した情報共有をしております。これによって対応をしてまいりたいと思っております。3点目の終活あんしんセンターの設置の見解についてですが、相談窓口は高齢者の総合相談窓口として、地域包括支援センターにおいてあらゆる相談をお受けしてきておりますが、実情として終活についての相談は多くはありません。御質問にある高齢者の権利擁護や見守りなどについて、既存の組織や社会資源を活用して、現状の体制で引き続き対応するのが望ましいと考えております。以上でございます。
質問 3番 阿部君枝
エンディングノートですが、見本を設置しているということですが、それに対して住民の方から、書き方だとかそういうことで聞かれるようなことはあったのでしょうか。
答弁 保健福祉課長 渡邉亮司
その見本に関して、相談しているげんき21でありますと、高齢者から直接エンディングノートの書き方はどうだという話は聞いたことはないのですけれども、包括支援センターの相談を受ける中で、そういった意思表示を今のうちからしていったほうがいいよ等のアドバイスはしています。以上です。
質問 3番 阿部君枝
今答弁の中にインターネットでとは言われますけれども、まずインターネットで出せる方というのは少ないとは思います。まだそこまでいっていないような、インターネットを使いこなしていなければ、なかなかそういうものも引き出せないのかなと思います。エンディングノートは遺言書のような法的な効力はありませんけれども、自分自身に万一のことがあったときに備えて、自分自身に関するさまざまな情報や希望をまとめて記載することができるものです。終活を考えるきっかけとなって活用していくという部分の認識はしていらっしゃるでしょうか。
答弁 保健福祉課長 渡邉亮司
保健福祉課でいわゆる困難ケースとして取り扱うケースにおいては、このエンディングノートに書かれているような、本人の亡くなった後に関する希望等が分からないため現場で苦労している職員ないし関係機関の方々がよくおりますので、このエンディングノートによる死後の自分の在り方や希望についての意思表示は、できれば皆さんしていただきたいなというのが思いであります。以上です。
質問 3番 阿部君枝
このことを質問するに当たって、こういう御相談を受けたのです。数年前に突然御主人が先立たれて、頼れる身内もない、子どももいない高齢の方に、日常の見守りや入退院支援、葬儀、家財処分など、先行きが不安なのですと。エンディングノートは手には持っているけれども、どう扱っていいのか分からないというお話がありました。そのことがきっかけで、今回この話を取り上げてみようと思いました。また、窓口の関係ですけれども、セミナーというのは健康や認知症に対することでは聞いたことがあるけれども、終活相談ということでは聞いたことがないのですが、この辺も全部網羅して、地域包括支援センターだとかそういうところで取り上げていただいているということでしょうか。
答弁 保健福祉課長 渡邉亮司
地域包括支援センターで網羅しているのかということですけれども、個々相談において、そういったエンディングノートの書き方が分からないとか書いてみたいということに関しては、そういった書き方の支援は行っております。また、セミナー等なのですけれども、これは介護する側の者が参加するセミナーというのは結構各地でいろいろな会合に合わせて講演等々ありまして、そこには職員としては参加しているのですけれども、高齢者が参加するセミナーというのは、例えば民間のお葬式をするところであったりとか、そういったところでやっていたりするので、必要な向きがあれば、そういったところを紹介する等々、対応してまいりたいと考えております。
質問 3番 阿部君枝
エンディングノートは持っていても、具体的に自分事として書くというのはなかなか難しいと思うのですが、そういう活用の場所があればまた違ってくるのではないかなということで、ぜひこういうセミナーを今後開催してはどうかと思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 保健福祉課長 渡邉亮司
繰り返しになりますが、例えば民間でなくて各種団体の集まり、老人クラブ等々の集まりで、望みがあればそういったことを企画検討してまいる考えであります。また、個人の相談に応じては、書き方や希望が個別のケースにおいてそれぞれ違うと思いますので、そこは相談者に応じて対応してまいりたいと考えております。以上です。
質問 3番 阿部君枝
ぜひ、そのことで対応していただきたいなと思います。2点目の終活情報登録伝達事業なのですが、これは神奈川県の横須賀市で取り上げているのですが、11項目あります。全部ここで言っていいかどうか分からないですけれども、本人の住所や本籍地、2番目には緊急連絡先、3番目は支援事業所など、またかかりつけの医師やアレルギーがあるかとか、5番目には延命措置の可否について意思の保管場所と届け先、6番目はエンディングノートの保管場所と預け先、7番目は臓器提供意思、8番目は葬儀や遺品整理の生前契約先、9番目が遺言書の保管場所とその場所を開示する対象者の指定、10番目が墓の所在地、11番目が本人の自由登録事項の11項目となって、市民が希望する項目を自由に登録できるそうです。これは情報漏洩を防ぐために、情報はデータでなく紙で管理されているというものです。今後、このような取組、遠軽町で考える考えはございませんでしょうか。
答弁 保健福祉課長 渡邉亮司
それに関しては必要性を感じつつも、今現在行っている相談支援の中で情報を積み上げていますので、そこの中で個人の身寄りやその連絡先などを情報共有している状態ですので、新たに組織、システムを作って対応する考えは今のところございません。以上です。
質問 3番 阿部君枝
これは横須賀市でなぜ取り入れたかというと、引き取り手のいない遺骨がこの30年間で5倍に増えたそうなのです。その多くは生前の身元が分かっている一市民であっても、本人は葬儀費用を貯めていたのに親族が見つからず、結局、市が葬儀のない直葬にせざるを得ないケースもあったように伺いました。以前は住民票や戸籍から親族の氏名と住所を調べ、電話番号を案内で照会すれば連絡ができましたが、今は携帯電話が普及し、固定電話が減ったことで親族への電話連絡が難しくなり、こうした背景を受け終活支援事業、終活プランサポート事業というのも開始しているというのです。遠軽町でも今までにこのようなことはないのでしょうか。
答弁 保健福祉課長 渡邉亮司
実感として、最近そういった身寄りがないというか、連絡先がないというか、親族との折り合いが悪くて誰もお骨の引き取り手がいないというケースが非常に増えていまして、令和4年、5年は1件程度だったのですけれども、令和6年には2件、令和7年度現在進行中ではありますけれども、行旅死亡人も含めてですけれども5件と、少しずつ増えていっているのかなと。そういう核家族化の影響等々あるのかなとは思います。
質問 3番 阿部君枝
今おっしゃったようにそれほど件数はないのでしょうけれども、大きな市だと莫大な市の費用になったように聞いておりますけれども、身寄りのいない方の葬儀を行う民間業者が一定の金額を預託し、死後事務委託契約を締結し、お亡くなりになった際に市と連携して葬儀を行うという事業なのだそうです。対象者は身寄りのない低所得の単身高齢者に限定し、費用は大体26万円以内というか、25万~30万円ぐらいなのでしょうか。生活保護受給者は5万円となっていると。2015年の7月から実施中です。これは、民間業者というか、葬儀社の相手があることですから今どうこうと言わないのですが、今後このような取組も考える必要があるのではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 保健福祉課長 渡邉亮司
いわゆる終活という取組というか、本人の考え方の中に、葬儀の業者さんとお話の上、生前において自分の葬儀費用を既に納めておくなど取り組んでいるお年寄りはいるとお聞きしております。また、身寄りがない場合や行旅死亡人の場合ですけれども、それは公費で火葬料などを負担、いわゆる僧侶に来ていただいて、読経していただくわけではないのですけれども直葬という形で、その辺りの経費については公費で賄っております。以上です。
質問 3番 阿部君枝
今のお話ですと、やはり町で負担することも出てくる。先ほど言ったように、本人はちゃんと生前お金があっても引き取り手がなくて、結果的にこういう制度がないがために本人の意思とは関係ない直葬で終わってしまうということがあり得るということだと思うのです。ですから、この終活プランサポート事業というのは今後考えていく必要はあるのではないかなと思いますが、いかがでしょうか。再度。
答弁 保健福祉課長 渡邉亮司
エンディングノートに今回焦点が絞られていますけれども、エンディングノートによらずとも、本人の死後に関する亡き後の自分の希望に関しては、聞いて表示していただく必要があると思います。特に施設等でも、今、施設の方々が傍聴にいらっしゃっていますけれども、まともに受け答えができるうちに、その辺りどういう希望があるのかというのを入所者の方に意思確認、特に延命措置等々いろいろ問題ありますので、その辺りを確認しているとは聞いております。繰り返しになりますけれども、元気で自分で判断ができるうちに意思表示するということが肝要なので、この辺は啓発に努めてまいりたいと考えております。
質問 3番 阿部君枝
ぜひ、今後に向けて啓発というか、御本人がしっかりしている間にこういうことも進めていただきたいと思います。次に3点目ですが、終活あんしんセンターの設置なのですが、先ほど言ったように、御主人が亡くなって、いざ自分が相談しようと思ったときにどこに相談していいか分からないと言われたこともきっかけなのですが、やはりそう考えると、総体的とか、いろいろなものを総合的に受けていますよというのではなくて、そういう終活、安心できる相談窓口があるということが大事なのではないかなと、そういう質問をされました。今まで健康とか日常的なセミナーは聞いたこともあるけれども、終活相談は聞いたことがないと、そういうところのお話から今回この質問をすることになったのですが、家族の有無にかかわらず、誰でも安心して生きて、亡くなった後も尊厳が守られる仕組みが必要ですので、なんとかこういう窓口をきちっとしてくださる考えはございませんでしょうか。
答弁 保健福祉課長 渡邉亮司
繰り返しになりますけれども、高齢者の総合相談窓口は地域包括支援センターでございますので、そこでエンディングノート等々、人権、権利擁護の関係も取り組んでまいりますので、新たに組織をつくり上げてそこの窓口をという考えはなく、現状の体制の中で取り組んでまいりたいと考えております。以上です。
質問 3番 阿部君枝
これからは、誰もがおひとりさまになる可能性があり、誰もが同じ状況に置かれるやもしれません。特別なことではなくて、終活を前向きに捉え、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、終活支援窓口を当町に設置できればと思っておりますが、これを最後の質問としたいと思います。
答弁 民生部長 堀嶋英俊
お答えをさせていただきます。先ほど来、担当課長からお話しをしておりますように、現在の既存の組織の中で対応していけるかなとは考えております。ただし、この終活支援については、今後、遠軽町においても非常に重要な部分を持ってくるのかなという考えはありますので、今後、他の市町村の取組事例等も含めて調査・研究はしていきたいと考えております。以上でございます。