江別市議会 令和4年第1回定例会 2022年3月4日
(1)行政のデジタル化に関する市長の基本姿勢について/(2)消費税における適格請求書等保存方式(インボイス制度)の導入について/(3)自然・環境に関する基本姿勢について
2022年3月4日、江別市議会の一般質問で、高橋典子議員が「行政のデジタル化に関する市長の基本姿勢について」「消費税における適格請求書等保存方式(インボイス制度)の導入について」「自然・環境に関する基本姿勢について」について質問し、市長 三好昇、総務部長 萬直樹、経済部長 福島和幸、生活環境部長 金子武史が答弁しました。
- 質問者
- 高橋典子 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、総務部長 萬直樹、経済部長 福島和幸、生活環境部長 金子武史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 3 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 高橋典子
質問に入ります前に、一言申し上げさせていただきたいと思います。ロシア軍がウクライナに軍事力による侵略を開始してから約1週間がたちます。この間、国連総会の緊急特別会合では、ロシアを非難し、軍の即時撤退などを求める決議が採択されたとのことであります。一日も早く、この軍事攻撃の中止が実現するよう、そしてまた、これ以上人命が失われることのないよう願いながら一般質問に入らせていただきます。質問に入っていきますが、毎年のことではありますが、この第1回定例会というのは、新年度予算が審査される議会でもあります。いつも一般質問をする際には、どのようなテーマを選ぶべきか悩むところではあります。今回、取り上げさせていただいた3件については、基本的には、新年度予算の審査には影響しない範囲で、特に行政のデジタル化に関する点においても、江別市に設置されることが予定されている未来政策会議については、触れないように質問させていただきますことをあらかじめお断りしておきます。なお、傍聴いただいている、あるいはインターネット中継を御覧いただいている市民の皆さんには、この大雪と除排雪のことについて、高橋議員は取り上げないのかというふうにお思いの方もいらっしゃるかと思いますが、所属する経済建設常任委員会で今後きめ細かに調査していくことが予定されておりますので、所属する常任委員会でしっかりとそうした対応をしていきたいということを申し添えさせていただきます。それでは、通告に従い、質問してまいります。まず、1件目として、行政のデジタル化に関して質問いたします。昨年の第2回定例会の一般質問でも、私は、行政のデジタル化について取り上げたところです。その際には、そのすぐ前にデジタル改革関連法が成立したことを受け、その時点で心配だと感じたことをお伺いしましたが、その後政府は、行政のデジタル化を進めるための動きが具体的に現れてきているところです。岸田政権は、進めようとする政策の柱の一つとして、デジタル田園都市国家構想を掲げています。デジタル田園都市国家構想とはどのようなものなのか、少々長くなりますが、昨年12月に開催された第2回デジタル田園都市国家構想実現会議の資料を引用させていただきます。本構想は、新しい資本主義実現に向けた、成長戦略の最も重要な柱であり、地方の豊かさをそのままに、利便性と魅力を備えた新たな地方像を提示するものである。産学官連携の下、仕事・交通・教育・医療をはじめとする地方が抱える課題をデジタル実装を通じて解決し、誰一人取り残されず全ての人がデジタル化のメリットを享受できる心豊かな暮らしを実現する。地域の個性を生かした地方活性化を図り、地方から国全体へのボトムアップの成長を実現し、持続可能な経済社会を目指す。これまでの地方創生施策は継続しつつ、これをデジタルの力によって高度化・加速化させることにより、本構想の下でミニ東京ではない個性あふれる地域を実現していくための基礎をつくっていく。以上のように示されています。報道等によると、政府は、デジタル田園都市国家構想実現に関連する施策の総額を、5兆7,000億円としているとのことです。また、政府は今後、デジタル田園都市国家構想の目指す将来像を見据え、これまでの地方創生施策も含めた関係施策の充実・深化、こうしたことなどを検討し、今年の春に具体的な構想を取りまとめるとしているとのことです。地方創生からデジタル田園都市国家構想へシフトしていくとも言われ、地方創生関係の交付金の中にもデジタル技術の活用が組み込まれてきているようです。地方自治体としては、いやが応でも、デジタル田園都市国家構想を考慮しなければならないように思えます。もちろん、デジタル技術は既に日常生活の中に浸透しており、行政にとっても利便性の向上や住民福祉の向上、持続可能な生活保障にとって重要な役割を果たすものだと思います。一方で、今政府が進めようとしていることが、本当に地方自治体の現実と合っているのか、疑問に思えることも幾つかあります。政府が公表している資料に目を通してみましたが、どちらかというとアナログ派の私には理解しにくい用語が多く、さらにはいろいろと例示されてはいるけれども、全体的な構成が分かりにくい印象を持ちました。また、地方の魅力を維持しながらとしつつ、地方に住んでいても都市と変わらない利便性や仕事・教育の機会の充実を目指すとしている点も、若干の違和感を覚えます。さらに、様々な具体的施策は示されているけれども、重要な基盤となるセキュリティーの面などについては、分かりにくいです。デジタルに詳しい方がさらに詳細な資料を読めば分かるのかもしれませんが、私の理解力では無理でした。いずれにしても、恐らく今後、さらに多額の予算が必要となってくるのでしょうし、構築されるサービスの対象は、幅広い市民・国民なのですから、分かりやすく説明されなければならないと思います。恐らく今後、さらに政府において検討が進められるとともに、地方自治体においても具体的に検討が進むにつれて見えてくるものもあるとは思います。いずれにしても、このような中で地方行政は対応していかなければならないのでしょうから、大変なことではないかと感じるところです。そこで率直にお伺いしますが、政府が進めようとしているデジタル田園都市国家構想について、市長はどのように考えておられるのか、その認識をお聞かせください。次に、デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会への参加の目的についてお伺いします。この件については、新聞報道を見て初めて知ったところです。インターネットで検索してみると、さらに幾つかの記事も見つけました。それによると、北海道から宮崎県まで、全国24の自治体が参加するとのことで、設立発起人は群馬県前橋市と長崎県大村市、そして当市ということです。協議会では、群馬県前橋市が開発するデジタル個人認証を活用しながら、医療や行政、交通など様々な新サービスの実現を目指すとのこと。また、デジタル田園都市国家構想との連携などを検討されるとのことです。当市は、積極的にこの協議会の設立に関わったというように理解しましたが、どのようなことから判断されたのか、この協議会への参加の目的についてお伺いします。ちょうどこの件が報道され、気になっていたところに、ほかにも同様に自治体が連携して、デジタル化について協議している団体があり、その活動の中でデジタル庁に提言を行ったという新聞記事が目に留まりました。自治体デジタルトランスフォーメーション協議会という団体で、中核市から一般市、小規模自治体も参加し、さらに民間企業等も加わっているとのことです。この協議会が行ったデジタル庁への提言では、手段であるデジタル化が目的化している、利便性の高い行政サービスのあるべき姿が描けていないといった内容とのことです。1年ほど前に設立され、この間の活動の中で課題が具体的になっていったもののようです。このような積極的な活動で、地方自治体にとって必要なデジタル化を考え、国に要望や提言をしていく取組は重要だと感じました。このたび、江別市が設立発起人となった協議会の活動はこれからですが、よい形で進めていっていただきたいと思います。そうした期待も込めて、デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会への参加の目的についてお伺いします。3点目に、前段の質問とはまた別の視点からお伺いします。既に当市でも、行政の仕事の中でデジタル化は進められてきていると思いますが、その際に利用するクラウドサービスについて、どのような判断で利用先を決めているのかお伺いしたいと思います。昨年行われた江別市本庁舎の整備に関する市民アンケート調査の中で、どのような考え方の庁舎にするべきだと思いますかとの問いに対し、その他意見として、外国の通信システムを使わずに個人情報をきちんと守れる庁舎という記載がありました。ほかの方の回答とは少し趣が違う意見で、目に留まりました。今回の質問の行政が利用するクラウドサービスとは直接つながらないかもしれませんが、この方が懸念していることは、通じるところがあるのではないかと思います。実際、我が国の中央省庁向けクラウドの運用が、外国の会社のサービスを基盤として昨年から開始されたという指摘があります。行政のデジタル化において、膨大で、しかも秘匿すべき重要な個人情報は、絶対に保護されなければならないものですが、利用するクラウドサービスが外国の会社の場合、相手国の法律により影響を受ける危険性が指摘されています。日本年金機構が、年金者の個人情報を中国のサーバーに移転していたことは、記憶に新しいことです。具体的な被害があるかどうかの問題以前に、個人情報をどのように扱っているのか、その姿勢が問われる問題と言えます。そこで、確認の意味を込めて、当市ではクラウドサービスの利用に当たってはどのような判断をされているのか、お伺いします。次に、2件目として、消費税における適格請求書等保存方式、いわゆるインボイス制度の導入についてお伺いします。インボイスについては、消費税率が10%に引き上げられた際に、その増税から4年後の10月、つまり来年の10月に導入されることになっていました。国税庁は昨年10月から、インボイスを発行するための事業者登録を開始し、それに伴い、これまで消費税が免税となっていた小規模の事業者の間で、不安の声が広がっています。また、その一方では、いまだにインボイスという言葉の意味がよく分からないといった方さえいらっしゃいます。インボイス導入の影響は、小さな商店や飲食店、一人親方で営んでいる建設業等の方、個人タクシーやフリーランスで働く方など、多岐にわたります。インボイスの交付義務が免除される幾つかの特例もあり、例えば農業者においては、農業協同組合等に委託して農産物の販売を行う場合は特例の対象になっていますが、無条件委託方式かつ共同計算方式により生産者を特定せずに行うものに限るとされています。最近では、シルバー人材センターの活動への影響が大きいことから、特例措置の実施を求める意見書が、各地の地方議会で採択されています。このように、インボイス制度の導入は、知られるにつれ不安の声が広がっており、免税業者のままで経営を続けるか、登録業者となって消費税を納めるか、それぞれの経営状態や取引の対象との関係で選択が迫られるものの、いずれを選択してもこれまでにない負担がかかってくることに不安を感じている方は少なくないと思われます。そこでお伺いしますが、これまでの間、市内事業所等はどのような状況なのか、市の方で把握しておられれば、お聞かせください。インボイスの登録自体は、それぞれの事業所等で国税局に届け出るものであり、市が直接的に関与するものではないと思いますが、ただでさえ新型コロナウイルス感染症の広がりで経営に大きな打撃を受けている中で、小規模な事業者にとっては経営の継続を諦めることにもなりかねないとも言われています。この間の給付金等の取組の中で、市内事業者とつながる機会も増え、いろいろな声を聴く機会も増えているのではないかと思いますので、現在の市内の状況についてお伺いいたします。また、想定される影響について、どのように捉えておられるのか、併せてお伺いします。2点目に、来年10月に予定されているインボイス制度の本格実施に対し、その延期や中止を国に求めるお考えはないか、お伺いします。市内で飲食店を経営されている方などからお話を伺うと、果たしてこのまま進めることは可能なのだろうかと不安に感じます。何らかの業者団体等に所属されていれば、制度の情報を得たり、相談をしたりする機会もあると思いますが、そうではない方は、分からないままに来年10月を迎えることになりはしないかと感じるところです。地方自治体から何らかのアクションを起こす必要があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。お考えをお聞かせください。次に、3件目として、自然・環境に関する基本姿勢についてお伺いします。皆さん御承知のとおり、現行計画である第6次江別市総合計画では、当市のまちづくり政策として、自然・環境についての取組の基本方針に、人と自然の共生がうたわれ、水と緑の保全ということで市民・事業者・行政が協働して身近な緑の保全に努め、緑を育てる取組を進めるとともに、河川や湖沼などがもたらす良好な自然環境を守りますと書かれています。しかし、残念ながらこの間、鉄道林の一部において環境緑地保護地区の指定解除が行われています。さらにこのたび、東野幌総合公園の区域が縮小される案が、江別市都市計画審議会に説明されています。この件については、江別市都市計画審議会において検討される予定ですが、いずれにしても当市の緑地は民間が所有しているところも多く、それを守っていくには、しっかりとした政策的な位置づけと所有者の理解を得ることが必要であり、大変な努力のいることだと思います。今後、次期総合計画の検討が本格化するとともに、時期を合わせて江別市環境管理計画や江別市緑の基本計画の検討も進められていきます。いずれも市民参加で検討したり、江別市都市計画審議会での議論や市民意見を募る機会が設けられたりするなど、必要な過程を踏まえて策定されるものですから、今の段階で直接、それに触れることは避けたいと思います。ただ、どのような姿勢で緑の保全について考えるのか、基本的な考えについてはお持ちのことと思います。特に、当市の魅力の一つとして、人口が約12万人のまちでありながら、身近に自然と接することのできる環境があるということが挙げられると思います。緑を守っていくことは、将来に向けたまちづくりに欠かせない重要な要素ではないかと思いますが、どのような認識をお持ちかお伺いします。次に、インターチェンジ周辺の湿地の保護についてお伺いします。以前に一般質問で、越後沼周辺の泥炭地のことを取り上げたことがありますが、江別市には、かつては石狩大湿原と呼ばれた湿地が広がっていたと伺います。沼とその周辺の泥炭地は、人が住むようになり、当時の方たちは大変な御苦労をされながら農地とすべく開墾され、まちがつくられました。それでも周辺部には泥炭地が残っており、自然環境に高い関心を持つ方たちは、その保護活動をされています。昨年のえべつ環境広場では、湿地から考える持続可能な江別と題した講演が行われ、江別市内に残る湿地が紹介されていました。湿地に生える植物が堆積して泥炭になっていくわけですが、そのスピードは、1年間で1ミリメートルとのことでした。湿地の働きの一つとして、二酸化炭素の吸収も挙げられていました。今回取り上げさせていただいたインターチェンジ周辺は、この講演で紹介された世田谷湿地や東野幌湿地のような保護状態ではありませんが、環境を守る視点で考えたとき、開発優先で考えてよいものなのか、疑問に思います。当市の現在の江別市都市計画マスタープランにおける地域別構想では、地域づくりの基本方針として、江別地域については、江別東インターチェンジ周辺は、道央圏連絡道路や南大通などの整備により、交通利便性等の優位性が向上するため、引き続き、事業進捗と整合を図りながら、交通特性を生かした流通及び関連業務地などの土地利用の検討を行いますとされています。また、大麻・文京台地域については江別西インターチェンジ周辺及びその近傍は、大麻インター線の整備などによる交通利便性の向上やフード特区の指定、周辺環境などの特性を生かし、広域性のある流通業務地のほか、産業振興やまちの魅力の向上に寄与する土地利用について、周辺環境への配慮・調和なども考慮して検討を進めますとされています。しかしながら、地盤としてはあまりよくない地域でもあり、将来的なことも考えると、環境の視点も含めて検討していってはどうかと思いますが、いかがでしょうか。これらの地域も、やはりほとんどが民有地と思われますので、地域の理解を得る必要もあるでしょうから、簡単なことではないと思いますが、長期的な視点で考えることが、将来的には環境にやさしいまちづくりという結果になって残るのではないかと思われます。こうした点について、どのようにお考えかお聞かせください。以上で、1回目の質問と致します。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
高橋議員の一般質問にお答え申し上げます。行政のデジタル化に関する私の基本姿勢に関しまして、まず、国のデジタル田園都市国家構想への認識についてでございますが、近年、多くの地方都市では、人口の減少や、雇用の縮小、社会基盤の質の低下などによりまして、地域住民が生活する上で、これまでの行政サービスが受けられないなどの不便や不利益が生じております。こうした中、国は、地域課題の解決につながるデジタルサービスの実装に向けまして、規制を緩和し、地域社会の暮らしを豊かにするとともに、全ての人がデジタル化のメリットを享受できる、持続可能な経済社会を目指す、デジタル田園都市国家構想を示したところであります。国は、この構想を進めることで、地域の魅力をそのままに、子供たちの未来を支える最高の教育を提供するなどの暮らしの改革や、やる気のある大学を中核とした地域の強みを生かした知見を集積するなどの知の改革、次世代オフィス環境を実現するなどの産業の改革を目指すこととしております。市と致しましては、国の構想を踏まえ、新たなデジタル技術を活用し、市民の生活の仕方や、働き方、学び方を変えていくことにより、さらに市民生活の利便性を高めていく必要があるものと考えております。今後におきましては、庁内や外部の組織を立ち上げ、デジタルに関する最先端技術や、民間資本の活用などについて、調査研究し、個人情報の保護などのセキュリティー面にも十分配慮しながら、新たなデジタル技術の導入の下で、当市が目指すまちづくりの基本理念の実現に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。次に、デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会への参加の目的についてでありますが、スマートシティなど、未来型政策を検討している都市が、緊密な連携の下、デジタル等の最先端技術や、民間資本の活用などの手法により、地域課題を共同解決する政策について、検討することを目的に、デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会が設立されたところでございます。この協議会には、北海道内から当市をはじめ、小樽市、登別市、伊達市など6都市、北海道外では、東京都目黒区、群馬県前橋市、長崎県大村市など、合わせて24都市が参加し、2月1日の設立総会では、会員相互の情報共有や、今後も積極的に情報交換を行っていくことなどを確認したところでございます。また、当市の当面の活動としましては、国のデジタル田園都市国家構想の勉強会の開催や、同構想に係る先進事例の研究などに取り組んでいく予定であります。今後におきましては、この協議会を通じて、他都市のデジタル化の取組や、民間資本の活用などについて、調査研究し、適切な時期にデジタル技術の実装を実現することができますよう、検討してまいりたいと考えております。次に、自然・環境に関する基本姿勢に関しまして、緑の保全に関する認識についてでありますが、第6次江別市総合計画では、まちづくりの基本理念の4つの柱を掲げ、環境にやさしいまちはその一つであり、人と自然の共生を目指すものとしております。また、令和5年度に計画期間が終了する江別市緑の基本計画は、江別市を代表する緑であります野幌原始林や石狩川を核としながら、身近な緑や水辺、江別らしい景観などを生かし、緑を後世へ引き継ぐ方針の下、緑の保全や緑化、活用などの取組について、江別市緑化推進審議会や市民の意見を踏まえて策定したものであります。現計画において、緑のまちづくりを実現するための方針として、先人から引き継いだ豊かな緑を絶やすことなく、一層豊かなものにして子供たちに託していくと明示しており、この基本姿勢は今後も大きく変わるものではないと考えております。令和4年度からは、次期計画の策定作業に着手いたしますが、緑を守るというこれまでの基本姿勢を引き継ぎ、江別市緑化推進審議会におきまして検討していただくとともに、市民の御意見を伺いながら、緑を守るという基本姿勢を施策に反映をしてまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、総務部長ほかをもってお答え申し上げます。
答弁 総務部長 萬直樹(総務部長は2024年3月まで)
私から、行政のデジタル化に関する市長の基本姿勢についての御質問のうち、クラウドサービスの利用に関する懸念事項について御答弁申し上げます。クラウドサービスは、自身でシステムや機器等を保有し整備する必要がないことから、業務の効率化や運用コストを縮減するための有効な手段であるとされております。一方で、御質問の国外にデータセンターがありますと、日本の事業者と契約していても、国外の法規制の影響を受ける可能性があることにつきましては、国の地方公共団体における情報セキュリティーポリシーに関するガイドラインで、その考え方が示されているところであります。このガイドラインでは、住民情報等の機密性の高い情報を蓄積する場合には、日本の法令の範囲内で運用できるデータセンターを選択する必要があるとし、契約において、日本国内の裁判所を合意管轄裁判所と規定する必要があるとしております。また、信頼性を十分に確保するため、クラウドサービス分野における国際規格であるISMS認証や、特定非営利活動法人日本セキュリティ監査協会のSOC報告書を活用することなども示されているところであります。現在、市の総合行政システムは、国内のデータセンターを利用しているところであり、国のガイドラインに適合しております。いずれに致しましても、行政のデジタル化を進めていく上で、クラウドサービスの利用は増えていくことと思われますが、個人情報保護の観点は重要なことでありますので、引き続き、国が示すガイドラインに基づき、機密性や信頼性などについて、総合的・客観的に判断し、対応してまいりたいと考えております。以上であります。
答弁 経済部長 福島和幸(経済部長は2024年3月まで)
私からは、消費税における適格請求書等保存方式(インボイス制度)の導入について御答弁申し上げます。初めに、市内事業所等の状況と想定される影響についてでありますが、インボイス制度は、令和元年の消費税引上げの際に、軽減税率制度が実施されたことから、複数税率に対応した仕入税額控除の方式として実施されるものであり、令和5年10月以降、事業者が消費税額の仕入税額控除を受けるために、適格請求書いわゆるインボイスの発行・保存が要件となるものであります。売手がインボイスを発行するためには、インボイス発行事業者として税務署に登録をする必要があり、昨年10月から申請の受付が始まっております。国税庁からは、インボイス発行事業者の市町村ごとの申請者数などについては、公表予定はないと聞いていることから、市として市内事業者の申請状況を把握することは困難であります。来年10月の制度開始に当たり、想定される影響としては、消費税の納付義務が免除される非課税業者は、インボイスを発行することができないことから、事業者間の取引において、取引の停止や値引き要求などの、不利な取扱いを受ける懸念や、非課税事業者がインボイス発行事業者の登録をした場合は、課税事業者として消費税の申告義務が生じることなどが言われております。次に、国に本格実施の延期や中止等を求めることについてでありますが、現在、国税庁などでは、企業間の取引において、非課税事業者に不利な取扱いなどが発生しないよう、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律や下請代金支払遅延等防止法、建設業法などの適用範囲に注意を払う必要があることや、売上高5,000万円以下の事業者は、簡易課税制度を選択することにより、煩雑な仕入れ額の計算やインボイスの保存が不要となるなど、登録事業者となった場合の負担の軽減等について、インボイス制度特設サイトやパンフレット、さらに、説明会やコールセンターを設けて、周知を続けております。また、中小企業庁では、持続化補助金やIT導入補助金などにおいて、インボイス発行事業者に転換する場合の特別枠を創設するなど、事業者が事業を継続していくための支援を用意しております。市と致しましては、事業者からの相談などがあった場合には、江別商工会議所をはじめ、市内経済団体とも協力しながら、適切に対応してまいりたいと考えております。以上であります。
答弁 生活環境部長 金子武史(生活環境部長は2023年6月まで)
私から、自然・環境に関する基本姿勢についての御質問のうち、インターチェンジ周辺の湿地の保護について御答弁申し上げます。幌向湿原につきましては、平成28年第4回定例会におきまして高橋議員の御質問に御答弁申し上げたとおり、市と致しましても、江別市緑の基本計画に基づき、所有者や管理者などとの御理解と御協力の下、特有の生態系の保全、自然との触れ合いの場として保全すべき地区であると認識しております。市ではこれまで、自然環境に関し、保全の必要性が高いと考えられる箇所については、江別市緑の基本計画に基づき判断してきたところであり、そうした考え方に立ち、令和2年度に整備した野幌中央緑地の自然環境の保全については、およそ2.2ヘクタールの鉄道林を、あるがままの自然を生かした整備とし、現在、憩いの場として市民に親しんでいただいております。御質問の当市のインターチェンジ周辺につきまして、江別市都市計画マスタープランでは、交通環境などの優位性を生かした産業振興や、まちの魅力の向上につながる土地利用として位置づけておりますが、検討の際は、周辺の農村地区への環境配慮や調和などを踏まえるものとしております。インターチェンジ周辺の湿地の保護につきましては、こうした江別市都市計画マスタープランの考え方も踏まえ、江別市緑の基本計画に基づき、自然環境保全の観点からも十分配慮してまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 高橋典子
それでは、再質問をさせていただきます。再質問として取り上げる項目は、行政のデジタル化に関することについてです。そのうちの、特にデジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会への参加の目的について、再質問させていただきます。答弁をお聞きし、国のデジタル田園都市国家構想に対して感じたことと共通した疑問と不安を感じました。個別的、具体的なサービスやシステムの利用については想像できるのですけれども、それ以前に全体を見通した政策とでも言いますか、何のためにやるのか、どんな状況をつくり出したいと思っているのかといった基本的な姿勢が見えてこないように感じます。先ほども紹介させていただきましたが、自治体デジタルトランスフォーメーション協議会は、デジタル庁に対し、手段であるデジタル化が目的化している、利便性の高い行政サービスのあるべき姿が描けていないという指摘をしています。これは、そもそものところについての指摘であり、厳しい内容だと思いました。江別市においては、もしかすると今後、デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会を通じた調査・研究や、あるいは江別市に立ち上げる予定の未来政策会議での議論を通じて、これから考えていくということなのかもしれませんけれども、基本的な姿勢や方向性を持たないままに、具体的な先進事例を調査するところから出発して検討を始めるようなことになれば、手段であるはずのデジタル化が、それ自体を目的化してしまうことにもなりかねないのではないかと不安を感じます。改めてお伺いいたしますけれども、デジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会の参加において、江別市としての基本的な姿勢や方向性をしっかりと持った上で、協議会に臨むことが必要ではないかと思いますが、その点についての考え方をお伺いします。なお、そのほか項目1の国のデジタル田園都市国家構想についても、まだ具体的に見えてくるような状況にもありませんし、果たして本当に行政が行うべきことは何なのか、さらには民間が頑張って進めていくことはどういうことなのかということも、今後さらに見えてくることになるかと思いますので、引き続き注視していきたいと思います。なお、クラウドサービスの利用については、先ほどの答弁で理解いたしました。ただこの間、国の機関においても様々なデータ流出なども起きていますので、江別市として細心の注意を払って対応していっていただきたいこと、あと重要な個人情報とはまたちょっと違いますけれども、様々なサービスを利用する際に幾つかのデータを合わせたときに、本人が特定されるようなことが危険性として指摘されておりますので、そうしたことにも十分留意して対応していっていただきたいと思います。なお、インボイス制度の導入については、市内の事業所等から相談があった場合に対応するということで、国に対して何らかのことを申し上げるというような、そういう答弁は聞かれなかったのは残念でした。ただ、やはりこのことについては、全国の商工団体ですとか、税理士団体などが延期や中止を求める提言をしております。それだけ深刻な問題だというふうに多くの団体が感じ取っているということも申し添えさせていただきたいと思います。今後、行政間でもこうした議論が地域からの声なども受けながら、いろいろな対応が考えていかれることとは思いますけども、ぜひそれぞれの時点で的確な対応をしていっていただきますように申し上げさせていただきたいと思います。3件目の自然環境に関する基本姿勢について、現時点での答弁としては理解いたしました。ただ、やはり今後、江別市環境管理計画ですとか、江別市緑の基本計画を策定する際に江別市の緑地を保存、保護できるのか、増やしていくことができるのかという問題が突きつけられてくるかと思います。この間、緑地が減少傾向にあるということも、大変な状況にあることは部局の皆さんが承知されていることと思いますので、その点については、ぜひ留意して対応していっていただきたいということと、あともう一つ、湿地の保護についてですけれども、えべつ環境広場の際の講演で、講師の方もおっしゃっておられたように、湿地については、見た目も地味なのでなかなか理解が広がらないという課題があります。同じように湿地保護の活動に取り組んでおられる方も湿地そのもの、それ自体が価値あるものですけれども、その価値を認めていただくために、現在ではそこに生息している希少生物ですとか、あるいは利用可能な植物を紹介するとか、具体的に利益が見えるような形で説明しないと、なかなか湿地への関心が高まらないというような指摘もされています。そもそも泥炭地でもありますので、建物を建てたりするには不向きな場所でもあります。そうしたことも踏まえて、今後の江別市のまちづくりの中で、しっかりとした対応をしていただきますことをお願いして再質問とさせていただきます。以上です。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
再質問にお答え申し上げます。まず、当市がデジタル&ファイナンス活用による未来型政策協議会に参加した理由でございますが、他都市のデジタル化の取組や、民間資本の活用について調査研究することとしましたのは、先ほどお答え申し上げたとおりでございます。その基本としまして、デジタル技術を活用することで、市民にとって、生活の利便性が向上し、安心して当市に住み続けていただくことが重要であって、これによりましてデジタル化を活用してそのようなまちづくりを進めることが基本であると考えてございまして、デジタル化を目的とするのではなくて、デジタル技術を活用して、市民の皆様に住み続けていただけるまちを提供するということが基本であろうかと思っております。いずれに致しましても、当協議会に参加することで、デジタルに係る情報収集等を行いまして、当市の特性に合ったデジタル技術の実装に向けまして、進めてまいりたい、そして検討してまいりたいと考えております。以上でございます。
再々質問 高橋典子
再々質問とは致しませんけれども、やはり心配なのが、国が示しているデジタル田園都市国家構想の資料ですとか、説明の図などですけれども、誰一人取り残されないとして、どうも考えとしてはデジタル技術を誰もが使えるようにしようとしているのではないかというふうに見受けられるところもありますが、やはり、人それぞれの考え方もありますので、デジタル技術を利用したくない方、できない方、何らかの事情があってそうしないでいる方の、そうしたそれぞれの事情もきちんと配慮できるような自治体であっていただきたいと思いますし、十分な配慮をしながら今後の検討を進めていっていただきたいと思います。特にこの間、新型コロナウイルス感染拡大の下で、大学、市内の大学もそうですけれども、大学等でオンラインでの授業、講義などが行われました。意外なことに、大学生さんから聴く声は、もちろんインターネットによる講義も実りのあるものではあったかとは思いますが、何よりも感じるのは、直接講義を受けたい、大学に行って講義を受けたいという声が少なくないということです。もちろん、友達と直接会いたいということもあると思いますが、ふだんからいろんな通信ツールを使って交流していても、やはり直接会うことを切望している、若い人であっても切望している、インターネットの講義だけではなくて、直接その場で講義を受け、あるいは友達とともに講義を受けることで理解をさらに深めていきたい、そういう学ぶ姿勢なども感じたところです。デジタル技術というのは、本当に利用の仕方によっては有益なものではありますけれども、それによらない方法をしっかりと保持していくことも、併せて必要なことだと思います。特に行政の場合は、災害などいろんな事象に備えて対応できるようにしておかなければなりませんので、その辺も併せてしっかりとした検討がされるよう求めて、一般質問を終わります。以上です。