江別市議会 令和2年第1回定例会 2020年3月5日
(1)校務支援システムの導入について/(2)放課後児童クラブについて
2020年3月5日、江別市議会の一般質問で、干場芳子議員が「校務支援システムの導入について」「放課後児童クラブについて」について質問し、市長 三好昇、教育長 月田健二、教育部長 萬直樹、健康福祉部長 佐藤貴史が答弁しました。
- 質問者
- 干場芳子 議員
- 答弁者
- 市長 三好昇、教育長 月田健二、教育部長 萬直樹、健康福祉部長 佐藤貴史
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
会議録の目次ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。
質問 干場芳子
通告に基づき、質問いたします。1件目、校務支援システムについてです。校務支援システムについて、平成24年年第1回定例会において、児童生徒の大量の個人情報をデータベース化し、インターネット上で一元管理するべきではないという考えから質問をいたしました。校務支援システム導入に当たり、改めて何点か質問をいたします。北海道教育委員会は、2012年に教職員の校務負担軽減と児童生徒の成長を教職員全体で見守るきめ細やかな指導の充実を図るとして、北海道校務支援システムを北海道立校に導入しました。札幌市も2013年度より独自の校務支援システムを導入しています。2011年に文部科学省が出した教育の情報化ビジョン施策の一環で、2020年度までに全ての学校にこの校務支援システムを普及するとしています。当市におきましても、来年度からの導入となれば、かかる経費として1校につき1カ月3万円で年間36万円、市内25校で年間900万円もの予算が見込まれています。既に導入された学校からは、本来の目的とされていた教職員の校務負担軽減、超過勤務・多忙化解消とはなっていない現状が報告されています。個人情報保護の問題が懸念される中、国はマイナンバ―制度を2016年に導入し、個人情報を収集、一元管理を強める方向です。セキュリティーは万全と言っているものの、情報化に前のめりになるばかりで、信用できるものではありません。2015年に起こった日本年金機構サイバー攻撃事件では、大量の個人情報が流出しました。また、2016年には佐賀県の教育システムに17歳の少年が侵入し、延べ1万5,000人分の成績や家庭環境調査などの個人情報が流出しました。同様に学校内でのネットワークLANも安全という保証はありません。行政と企業が取り組む学校健康診断の記録をビッグデータとして活用する事業も始まっています。さらに、文部科学省において児童生徒等の健康診断情報の利活用として教務系、保健系、学籍系、学校事務系などを統合した統合型校務支援システムの導入に向けた具体的な検討が進められています。校務支援システムで扱うのは児童生徒の個人情報です。個人情報は本来、児童生徒のものであって、国のものでも自治体のものでもありません。つまり、校務支援システム導入で直接利益を受けるべきは、学校でも教育委員会でも開発を推進する人でもなく、子供たちと保護者でなければなりません。日々、成長・変化する子供たちの情報が児童生徒のためという名目のもとに集められ、本来の意図とは違う目的外で使用されないように、個人情報の取り扱いを明確にしていく必要があります。校務支援システムを導入することで個人情報の漏えいや誤入力等が危惧されることから導入は見送るべきと考えます。そこで1点目の質問です。校務支援システム導入について、市長の市政執行方針及び教育長の教育行政執行方針では、教職員の長時間勤務解消に向けて、全小・中学校に整備し、校務の効率化による教職員の働き方改革の取り組みを進めていくとのことですが、誰にとっての、何のための効率化なのか、改めて認識をお伺いします。2点目に、江別市個人情報保護条例との関係性についてです。校務支援システムは、学校外に児童生徒の重要情報を持ち出すシステムです。こうしたことから導入に係るオンライン結合について、江別市個人情報保護審査会に諮問すべきと考えますが、見解をお伺いします。3点目は、学校保健に係る個人情報の保護についてです。子供の健康に関する個人情報量は膨大です。体のデータは究極の個人情報と言えます。校務支援システム導入におけるこれらの個人情報の保護について、どのようにお考えか、お伺いします。4点目に、導入に向けた保護者への説明等についてです。導入に当たっては、保護者への説明と同意は不可欠ですが、見解をお伺いします。続いて、2件目、放課後児童クラブについてです。今年度は、えべつ未来づくりビジョンにおける後期5年間の2年次となります。基本理念は、協働のまちづくりの考え方を踏まえ、四つのまちづくりの基本理念としています。その一つが子育て応援のまちであり、予算編成のポイントには、子育てに関する事業の取り組みが掲げられています。宅地造成や住みかえ、女性就労の増加等により子育て世代の人口がふえていることから、保育園や幼稚園児の増加とともに、放課後児童クラブへの入会児童数も増加しています。市は児童クラブ待機児童を発生させないため、今年度初めて、新規に開設するための費用補助にも取り組んでいます。来年度予算においても待機が見込まれる小学校区での開設に係る費用も見込んでいます。市内のクラブは、市開設が3カ所、民間開設が18カ所となっていますが、増加する児童への対応に当たっては、新小学1年生を優先することが求められ、継続的に利用したい小学4年生以上の要望に応え切れない状況となっていることが課題ともなっています。国が示している放課後児童クラブの運営指針は、多岐にわたっており、子供に責任を負っている支援員の役割は大変重要です。指針の内容は、子供の発達や育成支援、障がいのあるなしにかかわらず特に配慮を必要とする子供への対応、放課後児童クラブの運営や人員体制、そして地域や学校との連携、保護者対応などであり、現行の基準額では不十分と言っても過言ではありません。実際の保育現場に行っている仕事や事務作業、子供一人一人に対する保護者との連絡・相談や支援員との打ち合わせなど、年間勤務時間は2,000時間ほど働いているのが現状です。さらに運営費は、子供たちが安全に安心して過ごせる施設及び設備環境においても求められます。とりわけ民間施設では、これまで開設に係る費用や経年による修理費等、安全対策など限りある運営費の中で捻出しているのが実態です。1点目に、環境整備に必要な支援についてです。国の運営指針では、子供が安全に安心して過ごすための生活の場としての機能等を備えることとしています。面積のみならず室内や採光にも配慮し、心地よく過ごせるように工夫することも求めています。衛生及び安全が確保された設備を備え、子供たちの備品や遊具や図書など年齢に応じた遊びや活動ができる空間などを示しています。特に、民間では老朽化する環境の整備に経費が膨らむことが予想されますが、こうした状況に対する市としての見解をお伺いします。2点目に、障がい児加算についてです。国では、障害児受入強化推進事業による職員1名の加配に加え、1支援の単位当たり年額179万6,000円補助していますが、利用しなかった日数については返還しなければなりません。返還が予測される中、実質的には運営費として使える経費とはなっていない状況です。しかし、人員配置や登録している児童のための会議、保護者や学校等との相談及び連携などの仕事を行っています。このような現状についての市の認識をお伺いします。3点目は、安全対策についてです。近年発生する自然災害に対する防災や減災に向けた取り組みや防犯、突然の事故などに対応できるAEDの設置など体制の整備が必要と考えますが、公設民設にかかわらず、市として、どのような対応を行っているのか、実態の把握状況等も含めお伺いします。以上で、1回目の質問といたします。
答弁 市長 三好昇(市長は2023年3月まで)
干場議員の一般質問にお答え申し上げます。私からは、放課後児童クラブについてお答え申し上げます。まず、環境整備に必要な支援等についてでありますが、現在、市内には放課後児童クラブが21カ所あり、内訳といたしましては、市が開設する放課後児童クラブが3カ所、民間が開設する放課後児童クラブが18カ所となっております。民間放課後児童クラブに対する環境整備支援といたしましては、今年度より、待機児童の発生が見込まれる小学校区において新たに放課後児童クラブを開設する事業者に対し、施設の改修等に要する費用の一部を補助しております。また、公設を含め一部の放課後児童クラブにおいては、施設の老朽化等による修繕・改修等の必要性が高まってきていると認識しております。このことから、今年度、当市の提案により、北海道市長会を通じ、国に対し、施設の老朽化等に伴う改修や修繕が行えるよう、財政措置の拡充を図ることを要望したほか、全国市長会におきましても、施設整備や運営に係る補助基準額等の見直しの提言がなされているところです。いずれにいたしましても、子供が安心して安全に過ごすための環境を整備することは重要でありますので、引き続き、国に支援策の拡充を求めるとともに、他自治体の先進事例等を参考にするなどして検討してまいりたいと考えております。次に、障がい児加算の考え方についてでありますが、放課後児童クラブ運営費補助金における障がい児受入加算については、国の補助金交付要綱に準じ、江別市民間放課後児童クラブ運営費補助金交付要綱により交付しているところです。補助金の交付に当たっては、障がい児受入加算の対象となる、身体障害者手帳や療育手帳の交付を受けた児童、特別児童扶養手当の支給対象となっている児童、公的機関または医師から特別な配慮が必要と認められた児童等の受け入れを行う放課後児童クラブ開設者に対し、当該児童の受け入れ日数に応じ算定しているところであります。放課後児童クラブが、障がい等により配慮を必要とする児童の受け入れを行うことは、放課後児童クラブの重要な役割の一つであり、補助金交付や精算事務の手法等については、さまざまな御意見があります。そのため、今後とも民間放課後児童クラブの意向を伺いながら、各放課後児童クラブの事情に合わせて対応してまいりたいと考えております。次に、安全対策についてでありますが、各放課後児童クラブにおいては、日常の安全対策として、厚生労働省が作成した放課後児童クラブ等への児童の来所・帰宅時における安全点検リストに基づき、小学校から放課後児童クラブへの経路の安全確認や学校や保護者との連絡体制の構築、緊急時における保護者や保護者以外の連絡先の把握などを行っております。また、自然災害に対する防災や減災の取り組みとして、指定緊急避難場所・指定避難所の確認や避難訓練などを実施しているところであります。御質問にあります、AEDの設置につきましては、今後、各放課後児童クラブのAED設置状況を確認し、未設置の放課後児童クラブに対しては、市が作成している市内AEDマップによりAED設置施設等の情報を提供するとともに、最寄りのAED設置施設との連携を進めてまいります。いずれにいたしましても、児童の安全・安心は最優先事項でありますので、民間放課後児童クラブと緊密に連携し、安全対策に取り組んでまいりたいと考えております。私からの答弁は以上でございますが、このほかの質問につきましては、教育長ほかをもってお答え申し上げます。
答弁 教育長 月田健二(教育長は2020年6月まで)
私からは、校務支援システムの導入についてのうち、校務支援システムの導入による効率化について御答弁申し上げます。平成31年1月に出された中央教育審議会の答申において、統合型校務支援システムの導入は、教員の業務効率化を図ることができ、長時間勤務を解消する具体的な解決策の一つとされております。校務支援システムの導入により、データの転記作業を初め、学籍管理や指導要録等、これまで手作業または個別にパソコンで作業していた業務が、校務支援システム上で行えるようになるものであります。北海道教育委員会では、教員の勤務地にかかわらず統一されたシステムを導入することで、校務の効率化を図るため、道内市町村に校務支援システムの導入を進めてきたところであり、現在、石狩管内では、江別市以外は全ての公立小・中学校で導入されております。教育委員会といたしましては、校務支援システムは、校務の効率化によって、教職員が児童生徒と向き合う時間が確保されるとともに、児童生徒の健全な育成に必要な、きめ細やかな指導の充実等が図られ、教育の質的向上につながるものと認識しております。私からは以上でございます。
答弁 教育部長 萬直樹(教育部長は2021年3月まで)
私からは、校務支援システムの導入についての御質問のうち、江別市個人情報保護条例との関係性についてほか2件について御答弁申し上げます。まず、江別市個人情報保護条例との関係性についてでありますが、校務支援システムで取り扱う情報には、児童生徒の個人情報が含まれておりますことから、教育委員会といたしましては、導入に当たり、江別市個人情報保護審査会に諮問した上で進めてまいりたいと考えております。次に、学校保健に係る個人情報の保護についてでありますが、校務支援システム導入済みの石狩管内他市では、学校保健に関する情報の機能を含まないシステムを導入している例もありますので、教育委員会といたしましては、今後、校長会や関係教職員の意見を聞いた上で、校務支援システムにおける学校保健に関する情報の取り扱いについて、検討してまいりたいと考えております。次に、導入に向けた保護者への説明等でありますが、校務支援システムについては、平成30年10月に策定した江別市立学校における働き方改革推進計画において、導入及び活用を促進することとしており、ホームページ等で周知しています。教育委員会といたしましては、全児童生徒にかかわるものであるため、校務支援システムを導入するに当たっては、保護者への説明などについて、江別市PTA連合会や校長会と相談しながら対応してまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 干場芳子
再質問として、2点お伺いします。まず、1点目ですが、校務支援システムの4項目めについてです。校務支援システムには、さまざまな情報が書き込まれていると思いますが、導入に向けた保護者への説明等において、保護者から開示を求められた際に、その対応について情報が全て開示されるのか、また、非開示の部分もあるかと思いますが、教育委員会としてこの点についてどのように考えているのか、お伺いします。
答弁 教育部長 萬直樹(教育部長は2021年3月まで)
干場議員の再質問に御答弁申し上げます。保護者から開示を求められた際、その対応についての教育委員会としての考えについてでありますが、保護者への個人情報の開示につきましては、システムの導入後もこれまでの取り扱いと同様であり、教育委員会といたしましては、開示、非開示の判断も含め、江別市個人情報保護条例に基づき、適切に対応してまいりたいと考えております。以上であります。
再質問 干場芳子
江別市個人情報保護審査会にも諮問していただけるということですので、慎重に検討していただきたいと思います。次に、放課後児童クラブの1項目めについて、2回目の質問をいたします。以前にも同じ趣旨の質問をさせていただいたと記憶しています。近年は、保育所や幼稚園の待機者が出ないように放課後児童クラブも市として取り組んでいますが、放課後児童クラブを運営されている方が、安定的に取り組みをしていくためには、障がい児加算を含めて、使いにくい実態になっているとお聞きしています。国に要望することはもちろんですけれども、待ったなしといいますか、実情に合わせて安定的に運営することで、実効性のあるものが求められていると思います。早急に取り組んでいただきたいという思いがありますので、その点についてお伺いします。
答弁 健康福祉部長 佐藤貴史(健康福祉部長は2021年3月まで)
再質問に御答弁申し上げます。民間放課後児童クラブに対する環境整備支援についてでありますが、先ほども御答弁申し上げましたとおり、市では今年度、国の補助制度を活用し、放課後児童クラブの新設に合わせ環境整備に対する補助を行ったところであります。一方、御質問の老朽化に伴う修繕や改修等の環境整備の必要性につきましては、全国共通の課題であり、全国市長会及び北海道市長会が、国に対し補助基準額等の見直しや施設整備に係る財政措置の拡充を要請しているところであります。市といたしましては、引き続き市長会を通じて、環境整備に必要な財政支援について、国に要望してまいりたいと考えております。以上でございます。
再質問 干場芳子
先ほども申し上げましたが、国等への要望も行うとともに、公設と民設ではいろいろなことが違います。放課後児童クラブで子供と向き合い、運営に携わっている方々は一生懸命ですので、期間をあけずに何らかの具体的な対策を議論していただければと思いますので、よろしくお願いします。以上で質問を終わります。