みんなの議会

江別市議会 平成13年第2回定例会 2001年6月14日

(1)財政計画について/(2)総合計画について/(3)工業振興について/(4)産業廃棄物処理について

2001年6月14日、江別市議会の一般質問で、稲垣良平議員が「財政計画について」「総合計画について」「工業振興について」「産業廃棄物処理について」について質問し、市長 小川公人、助役 伊東悠平、総務部長 小玉隆が答弁しました。

質問者
稲垣良平 議員
答弁者
市長 小川公人、助役 伊東悠平、総務部長 小玉隆

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次ではこの議員の件名が 4 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の表記です。

質問 稲垣良平

議長の許可を得ましたので、通告に従いまして質問をさせていただきます。私は、中長期的な財政運営を健全化するために、これまで中期財政計画策定の必要性について指摘をしてまいりました。当然のこととして理事者もその必要性を認めて策定を約束されました。そして、3月議会での私の中期財政計画を示してもらいたいとの質問に答えて、中期財政見通しなるものを提示されました。その内容は、現行制度を前提に、市税収入を1.5%の伸びと仮定して、継続事業等を実施した場合、推計として補てん措置を行わなければ15年度、16年度には10億円前後の収支ギャップが生じるというものでありました。そして、詳細には所管委員会を通じて議会に報告をするということでございましたが、同僚議員にお聞きしましても、議事録を読みましても、それ以上の内容ではありませんでした。私は、大変遺憾に思います。示されたのは単なる現状で推移した場合の見通しにしか過ぎません。中期財政計画に値しないものでしかありません。これはうなぎ屋でうな丼を注文して、主人は、はい分かりました、うな丼ですねと言いながら待って出てきたのは、うなぎのかば焼にかえてさんまのかば焼がのっている、そんな図式であります。中期財政計画というのは、今回提示されたような内容のものを言うのでありましょうか。想定されるギャップ、赤字が生じないように、あるいはそれを抑制するために必要な明確な目標数値を提示して、その目標に至る改善手法を明確にする、これが本来ではないのか。その改善手法の一つとして、徹底した行政改革の必要性も出てくる。そして、その行政改革の実施によって、どの程度の財政貢献度を目標にするのか、そういう議論も明確になってくる。その目標額を達成するために、行政改革はどの程度行わなければならないのか、それを検証するために外部の行政診断を行う必要性も出てくると、そういうふうなシナリオが書かれなければならないと、私はそう思っています。実は、このことに市長も気付いておられるはずです。さきの中期財政計画策定に関する議会議論の中で、私の質問に答えて、「今後の行政では、その目指すべき方向が市民の皆様にも分かりやすいことが重要でありますことから、経常収支比率等の数値目標を設定するなど、財政状況の推移が市民に分かりやすいよう工夫してまいりたい」と、そう述べて、いわゆる真っ当な中期財政計画を作成することに関して答弁しておられます。しかし、先ほども申し上げましたように、今回提示されたものは計画に値しないというふうなものにしかなっておりません。責任を担って財政運営をするための基本的な目標を持たないで、何を基準に施策の判断をされ得るのか、私は大きな疑問であると思います。つきましては、本来策定されるべき姿の中期財政計画はいつまでに、どのように策定するのか、考えを伺います。次に、総合計画についてお伺いします。総合計画については、私の質問の通告後に若干の変動がありましたが、私は通告に従って行いたいと思います。私は、これまでも総合計画の見直し、そして新たな策定の必要性についてこれまで言及してきました。財政計画の策定について、そして行政改革の、改革計画の策定について、情報化計画についても言及してまいりました。その考えは、江別市の市政を目標に向かって効率的に、財政運営上では安定的に執行するためには、これら江別市の市政執行の憲法となるフレームが明確でなければならない、そのフレームについて市民合意がなければならない、間違っても思い付きや場当たり、無計画、そういうことがあってはならない。そして、そのようなことを排除するためには、これらの明確なフレームが必要であると、そう考えるからであります。そのフレーム、市政執行のフレームの頂点に立つべき計画が総合計画であります。私は、新たな世紀を迎えるに当たって、江別市の来し方を総括して、新たな総合計画をもって迎えられればと考えていました。しかしながら、昭和60年4月に策定された江別市新総合計画が現実には持ち越され、これをベースに市政が執行されている形になっています。形になっていると申し上げたのは、ご承知のとおり、この計画が策定されたのは昭和60年です。その後、バブルの景気、それに引き続く平成不況、経済の極めて大きな変動を経験して、その中で急速な情報化社会の進展、さらには少子高齢化、環境対策の重要性の高まり、男女共同参画社会への移行、教育についての基本的な方向性の変化など、大きな社会の動きが起きています。地方自治に関しても、地方分権化が現実のものとなり、極めて厳しい財政事情の中で、自治体の力量が問われる時代を迎えようとしています。このような大きな時代変革が現実のものになっている状況にあって、市政執行の基本となる総合計画、現在の総合計画は、今や過去のものとなっていると言えると私は思います。そして、この総合計画を基本に策定されている基本計画は、今や大型プロジェクトを実施する上での後ろ盾として、そういう機能しか果たしていないように見えます。時代に整合しない、結果的に負の機能を担う、そういう現状にあるのではないかというふうに思います。市長はこれまで総合計画に関する議論の中で、都市計画マスタープランとの関係を挙げておられますけれども、私は基本的に総合計画に対する認識というものが違うのではないかというふうに思います。法に定められている総合計画というものの位置付けは、自治体執行に係るすべての計画の上位計画として位置するものでありまして、すなわち、本来は今進められている都市計画マスタープランというものは、江別市の総合計画に沿ってこそ作られるべきものなんです。このような視点で、これまで総合計画の見直しの必要性について、この場で考えを伺ってまいりましたが、さらに市長は総合計画の点検作業をしっかり進めて、その結果によって相応の判断をする旨の答弁をなさっています。しかしながら、現在の総合計画の評価、点検作業というのは、実施計画の事業費ベース、これを主体とした達成状況の評価しかなされていないのが実情であります。私は、そのときも事業費ベースの事業評価は意味がない、新たな効果測定手法の検討、導入を強く求めてまいりました。そして、それに対して市長は、それを検討するというふうに述べておられます。ついては、お伺いしたいと思いますが、総合計画の点検作業に関して、どんな手法で行っているのか、そして、いつまでにそれを終えるのかということについてお伺いします。市の総合計画が本来連携、あるいは整合する、整合すべき道の総合計画、あるいは国の北海道総合開発計画、これらは既にバブルの後遺症をふっしょくして、当然のこととして改訂をされております。要するに江別市の総合計画というのは、今やよりどころがぜい弱なものでしかない。素直に感じるところを申し上げれば、行政全体をあずかる首長として、このような状況をどのように考えておられるのか、私は不思議でならないのであります。ついては、このような現状にある総合計画について、新たな視点に立った総合計画に改めるべき、私はそう思いますが、市長の考えを伺います。次に、フレーム作りこそが最も急がれる課題、その一つとして、工業振興についてお伺いを申し上げます。税財源の面はもとより、意欲のある若者たちがビジネスに参加できる自立都市を目指すためには、産業の振興は極めて重要な行政課題の一つであります。総合計画の問題点については、さきに指摘しましたが、その計画、後期計画においても、リーディング・プロジェクトの一つとして、活力ある産業振興が掲げられております。そして、その内容はRTN計画の推進、そして地場産業技術のワンランクアップであります。江別市の統計書に、市内工業の概要として事業所数、従業者数、製造品出荷額等の年次別推移が掲げられています。最新数値として11年の数値が掲げられていますが、私はその大きな落ち込みに驚きました。従業者数で見ると、11年は10年に比べて単年度で10%を超える減少になっています。製造品出荷額等総額では約5%の減少です。こういう経済の状況ですから、どこでもそうなんだろうというふうに思いがちです。では、この状況を札幌近郊都市と比較してみるとどうなのか、11年と5年前の平成6年を比較してみる。従業者数で見てみると、江別市はこの5年間で従業者数で13.6%のマイナス、千歳市はマイナス2.2%、恵庭市はプラス3.3、北広はマイナス2.2、石狩はプラス5.6。製造品出荷額等ではどうなっているか。江別市はマイナス5.8、千歳市はプラス8.0、恵庭市はマイナス1.6、北広島市はプラス2.2、石狩市はプラス8.9。札幌近郊都市の中で、従業者数、製造品出荷額ともに減少しているのは江別市だけ、しかも、その減少の程度というものがほかの都市に比べて際立っているということであります。さて、私はこのように市内産業、工業が厳しい状況にある中で、市長の市政執行方針における産業振興に関する内容は、枝葉末節に終始している。骨太の施策展開には全く向かっておらず、なおかつその枝葉末節の取り組みについても、先ほどの実績から見ると成果らしいものは見えないのではないかというふうに思います。私は、江別市工業のこの動向というものは深刻に受け止めなければならない、そういうふうに思います。市長はさきの市政執行方針において、自治体間競争について言及されておりますが、これが自治体間競争の結果の一つであります。ついては、先ほど申し上げました他都市と比べた実績において、江別市が減少・低下している現状、このことについてどういうふうに認識しておられるかお伺いをいたします。私は、江別市工業振興計画を読ませていただきました。残念ながら本来必要とされる戦略の具体的な積み上げ、優先順位、スケジュールなどの基本的な要素を欠いた調査報告というものでしかないというふうに受け止めました。本気で工業振興を考えたものとは到底思われません。私は早急に改訂すべきと思います。ついては伺います。現在の工業振興計画について、現在の計画が妥当だとお思いですか、考えをお伺いしたい。また、私は早急に改訂すべき状況に至っていると思いますが、考えを伺います。次に、関連してRTNについて伺います。札幌市のテクノパーク、これは野幌原始林を挟んで江別市のRTNの向かいにあります。物事が始まったのは昭和60年です。61年に第1期分譲が始まってすぐ売れ、そして、60年の秋には基幹施設としてのエレクトロニクスセンターがしゅん工しています。トータル事業費で66億円、そのエレクトロニクスセンターというのは、言ってみれば研究開発、技術者指導を援助する、そういうセンター機能を果たしています。そして、さらに現在は札幌市の都心に、札幌情報ビジネス支援センターを専属部門として設立しています。そこで、人・物・金・ビジネス支援に対しての、それの手配をする体制を整えている。さて、江別市のRTN、リサーチ・トライアングル・ノース、中核管理機能及び高次都市機能集積都市としての札幌市、それから臨空型産業集積都市としての千歳市、そして先端技術の研究開発のための頭脳集積、情報集積都市としての江別市の3都市で形成される三角形、トライアングルに、その地域に先端技術、頭脳集積を図ろうとする、これが江別市の考え方だった。お気付きのとおり、江別市のRTNがスタートしたのは昭和60年、それから札幌市が物事を動かしたのは60年、期は同じだったわけです。時期は同じだった。そして、その投資額、江別市は基盤整備に37億円、札幌市は基盤整備に22億円、そしてエレクトロニクスセンターに33億円、いずれにしても、江別市の当時の財政状況から考えれば、極めて大きな財政投資であったはずです。しかしながら、その後、今日に至る取り組みの実績はどうなっているのか。比較対照すること自体が無意味に思える、そういう格差が生じています。私は、大きな原因が隠されていると思います。RTNについては従来の工業団地型の造成、そして販売、それと同じレベルの事業計画でしかなかったのではないかと、結果として。中核施設を造る、支援組織を作る、人・物・金の支援組織を作る。それを実施するためのハードな施設を造る。そして事業者と協働して産業を育てていく。そういう考え方や仕組みというものが必要ではなかったのかというふうに思います。そして、さらにトライアングルを構成する千歳市や札幌市との連携、役割分担などが極めて重要ではなかったのかと考えています。本年度の予算において、情報産業の成立要件について調査するということになっているようですけれども、私はこういう経過、取り組みを踏まえると、何を今さらという感がするわけでございます。つきましては、お伺いします。札幌市のテクノパークと同時にスタートしたRTNがこのような実績になっていることについての考え方、認識をお伺いします。そして、情報産業の集積、育成で先行しているトライアングルのほかの2端、千歳市、札幌市との連携こそ、役割分担こそが重要と考えますけれども、そのことに対しての取り組みの経過と今後について考えを伺います。最後に、廃棄物問題についてお伺いします。角山地区の産業廃棄物処理施設の営業再開、それから新規建設の反対に関しては、陳情がなされておりまして、この陳情は本議会初日に議長から所管委員会に付託されておりますので、審査が十分尽くされるよう期待しまして、この場では一般的な質問の事項の範囲に限らせていただきたいと思います。ダイオキシンが人体に及ぼす影響が注目されて、その主要な発生源である産業廃棄物焼却施設からの発生を抑制するために処理法が9年の12月に改正されて、既存炉についても基準が強化をされました。一方、江別市は平成5年の議会議論もあって、平成6年から処理業者との協定の締結が進められて、事業者指導のよりどころとしてきたわけであります。ただ、その時点で協定に基づく測定項目にはダイオキシン類は含まれておりませんでした。この時点では致し方なかったと考えられる部分もあります。しかしながら、9年12月に法改正されたときに、ダイオキシン類等も含める協定に改定することは可能であったと、そして、事業者に注意を喚起する意味で、測定項目に加えるということも可能であったと考えます。ついては、法改正時点において、周辺住民の健康の確保と地域の環境保全を図るために締結した協定を江別市はどのように指導を強化し、対応してきたのか、お伺いをいたします。そして、産業廃棄物は言うまでもなく、広く産業活動を通じて排出されるものでありますから、産業集積している都市地域で発生をします。その廃棄物は往々にして発生させた都市地域での処理が嫌われて、総体的に処理施設が受容されやすい都市の外延部で処理されることになりがちであります。江別市も札幌市との関係において、そのようになっていると思われます。しかしながら、江別市は快適な生活環境を求める人々が住む生活都市であり、かつ花きや野菜などを生産する都市型農業を志向する地帯でもあります。このようなことから、自治体内で発生する産業廃棄物の地域内処理は当然としても、無制限に産業廃棄物が流入する現状は見過ごすことができないと考えるのが普通の考え方ではないのかと思います。一説には、江別市内の処理施設で処理されているものの90%程度は札幌市を中心に市外から流入しているものだと言われております。私も搬入トラックの運行状況を見ていると、そう感じております。ついては、市内の産業廃棄物処理施設に搬入されるものの搬入先内訳はどのような割合になっているのか、示していただきたいと思います。また、市内の処理施設に搬入されるほとんどが札幌市内からのものであるとするならば、地域をあずかる江別市としては、それらの処理の在り方について、道や札幌市、さらには事業者の団体等と協議するなどの方策を模索することが求められると考えられます。つきましては、処理の在り方について、今後道、札幌市、業界団体等と協議することについての考え方をお伺いします。これで第1回目の質問とさせていただきます。次ページ前ページこのページに関するお問い合わせ先議会事務局 総務課〒067-8674北海道江別市高砂町6番地江別市役所本庁舎3階Tel:011-381-1051Fax:011-381-1075お問い合わせはこちらから6 議事次第の続き一般質問の続き

答弁 市長 小川公人(市長は2007年3月まで)

稲垣議員の一般質問にご答弁を申し上げます。まず、総合計画についてでありますが、現行の総合計画は昭和60年に基本構想を20年間の期間として設定し、基本計画を前期、後期各10年の刻みに分けて取り進められてきたものであります。しかしながら、少子高齢化に伴う人口、年齢分布の変化や地球温暖化等に見られる環境共生と循環型社会への対応、並びに日常生活圏域を単位とする広域行政の問題等、社会経済情勢の大きな変化のうねりの中で、地方交付税等、地方行政費用削減の動きや地方分権推進に対応する地域経営の手法や新たな行政ニーズに対する備えが必要となっているとともに、労働人口の減少や産業構造の変化等時代の潮流を見据えた構造的環境変化に対応する計画の策定が必要な状況であることから、本年度次期総合計画の策定に向け作業に着手することとしたものであります。策定時期につきましては、現行の総合計画の目標年次であります平成16年度をスタート年として、都市ビジョンを描く基本構想期間を10年、政策目標の具体化に向けた施策で構成する基本計画並びにそれを実現するための実施計画を前期、後期各5年に分け策定する考えであります。策定の基本手法といたしましては、住民協働でのまちづくりを目指すという、こういう観点から、パブリックコメント・市民提案型を軸に基本構想を定め、その具体性を担保するための政策目標の明確化や市民満足度を検証する目標指標の設定を織り込んだ内容にしようとするものでありますが、現総合計画における主要施策の評価点検につきましても、次期総合計画の策定作業の中で成果・業績に軸足を置いた施策評価シートを作成し、次代のまちづくりとの整合性を見極めながら事業継続の有無を含め、次期総合計画における位置付けを明確にしていきたいと考えております。具体的な作業手順や取り進め方につきましては、これから詰めてまいりますが、基本的な策定方針といたしましては、市民参加による計画づくり、それから2点目として、策定過程の情報を提供する計画づくり、三つ目として、分かりやすい計画づくり、この三つを大きな柱として取り進めていこうとするものであります。事務スケジュールとしましては、当面パブリックコメントを得るためのアンケートや意識調査の準備と実施、さらには市民提案を行う市民組織の公募、策定方針の情報提供、市民意見の集約等の業務が中心となるため、実質的な策定作業は平成14年度から本格化することになるものと考えております。次に、産業廃棄物についてお答え申し上げます。1点目の協定締結の事業者に対する法改正後の指導強化ということでありますが、法改正が行われた平成9年は、6月の廃棄物の処理及び清掃に関する法律の改正以降に、関連する政令・省令等の改正が相次いで行われ、施行期日につきましても、翌10年にかけて段階的に設定されるという、目まぐるしく法律等が変わった時期であります。このため、行政においても早急に改正内容の掌握に努める一方、所管の道においては関係する事業者のすべてを対象に説明会等を行い、改正内容の周知徹底と一段と強化された諸基準への対応についての指導が行われたところであります。平成9年6月から産業廃棄物処理施設に係る道の所管が今までの江別保健所から石狩支庁に所管替えとなりましたが、当市においては直前の3月から、市内における産業廃棄物処理施設の定期的な巡視・巡回を開始するとともに、平成10年9月には市内16社の事業者の参加を得て連絡会議を開催し、市の立場から法改正内容の徹底と、さきの巡回結果に係る留意すべき事項について改善等の指導を行ってきたところであります。また、平成11年4月からは清掃事務所に専任の産業廃棄物担当主査を配置し、市としての指導体制の強化を図ってきたところであります。それから、議員ご指摘の平成9年の法改正は、生活環境審議会専門委員会の報告に基づき改正されたもので、その報告では、これまでの測定調査の結果から、ダイオキシン類の排出をこのまま放置するならば、健康への影響が懸念されること、また排出等の状況が明らかになり、対策を講ずべき発生源が特定されたことなどから、規制を新たに設けることとなったものであります。このことから、当面5年間で排出量の90%削減を目標にダイオキシン類の排出基準が定められるとともに、構造基準及び維持管理基準が改正されたところであります。しかしながら、既にガイドラインが示され、その後、既存許可施設については、基準値や構造基準などについて経過措置が講じられるなど、当時は過渡的措置の段階にあり、さらに国が定めた法定基準値は担保されていることから、事業者の法に基づく自主測定結果の推移を見守ることとしたものでありますが、今後におきましては、法改正等にも速やかに対応してまいりたいと考えております。それから、産業廃棄物の広域流通についてでありますが、まず、市内の産業廃棄物処理施設に搬入される廃棄物の搬入先内訳・割合についてでありますが、ご説のとおり産業廃棄物は、大都市を中心に広く流通することから、一般廃棄物と異なりまして域内処理が困難なため広域処理が必要とされています。したがって、廃棄物の種類や量、さらに現実的には経済性等の条件も検討され、処理施設が選ばれ、搬入処理されることになります。多くの場合は、排出する企業等から近隣の処理施設へと運ばれますが、特殊な処理を要する場合などは行政区域を越えて遠隔地へ運ばれることも多くなっており、当市域内の事業者においても同様の取り扱いがなされているものであります。そこで、江別市内への産業廃棄物の搬入実態についてでありますが、その正確な把握は非常に困難であり、若干資料は古くなりますが、道及び札幌圏廃棄物対策連絡会議の推計値でいきますと、議員ご指摘のとおりの割合になろうかと思います。次に、産廃処理の在り方についてでありますが、いずれにいたしましても、地理的条件や経済産業活動、処理コスト等の面から、札幌圏の中で江別市への産廃流入割合が高くなっておりますことから、産業廃棄物処理計画を策定する北海道及び札幌市をはじめ近隣8市町村で構成する札幌圏廃棄物対策連絡会議との協議を深め、区域内処理の促進、再利用、再資源化等による排出抑制、さらには適正処理の促進等について一層働き掛けてまいりますとともに、北海道産業廃棄物協会等の関係事業団体に対しましても要請してまいりたいと考えております。このほかにつきましては、助役ほかをもってご答弁を申し上げます。

答弁 助役 伊東悠平(助役は2002年3月まで)

私の方から工業の振興関係についてのご質問にお答え申し上げます。今、質問の中で議員のご指摘のとおり、札幌近郊都市との比較で生産額等について、その実績で減少傾向にありますが、バブル崩壊後の厳しい経済環境の中で、工業製品出荷額は平成8年、9年、これは前年を若干上回る一時的な回復傾向にありましたが、その後、一層の経済環境の不透明感の中で、前年を下回る現状になってまいりました。従来から社会経済情勢にとらわれない業種の構成、製造業の張り付けなどに取り組んでまいりましたが、紙パルプ製造業が当市の特徴であり、現状となっております。また、食料品のウエイトが高い業種構成であり、経済全体の不況もありますが、業種間での好不況の影響も大きいものと考えているものであります。いずれにいたしましても、市内産業の活性化は重要な課題であり、高等教育機関や公的試験研究機関等との連携支援を通じ、市内産業の地力向上や現状を見つめながら産業展開を図る市内産業の活性化に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をいただきたいと思います。次に、工業振興計画についてのご質問でありますが、最初に、現状におけるとらえ方でありますが、まず、現工業振興計画は平成5年度に約10か年を展望し、市内工業の現状分析と課題の検討を行い、地場産業の振興施策や企業誘致施策、工業インフラ整備施策などを定め、将来の方向性を示したものであります。しかしながら、当市に限らず全道的傾向ではありますが、産業構造の変化や長引く景気低迷等から、市内産業の地力向上や高付加価値型への展開に今一つつながっていないというのが現状でございます。また、工業振興計画の改訂についてでありますが、現在の社会経済情勢や地方制度の見直しが進められている中で、江別市がとるべき産業施策について現状を分析し、広域的視点に立って検討を行うなど、他都市との差別化も重要と考えているところであります。現時点では将来に向けて検証、見直しをしていきたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。次に、RTNの事業実績等についてのご質問でありますが、昭和61年度に造成開始、第1期第1工区の市直轄事業、平成3年度から5年度まで開発公社事業の第2工区をもって全体面積96.5ヘクタールの研究開発型団地として造成したものであります。道央圏に位置する当市の地域的役割の上に立ち、恵まれた自然環境を背景に研究開発機関や先端技術系企業の立地と拠点化をコンセプトに、まちづくりの骨格事業に据えながら今日に至っているものであります。立地等の状況でありますが、第1期の全区画数は15区画ございます。情報系の大学や研究所とともに、バイオ分野やソフト開発を担う企業などを加え10区画の立地等を見ておりますが、現時点で2工区の5区画7.7ヘクタールの未分譲地が残っており、鋭意誘致活動を進めているところであります。ご質問の事例にございました札幌テクノパークの核施設を中心としました事業者との連携と運営の実績についても、私どもいろいろなデータの中でこれは十分承知をしているところでございます。RTN計画の推進は、まちづくり、地域経済の活性化、地場産業への波及効果、雇用への面など多面的に及ぶリーディング・プロジェクトでありますので、現状の厳しい経済環境や取り巻く要因などを理解しながら進めてまいりたいと、このように考えております。次に、トライアングルの2極としての千歳市、札幌市との対応についてでありますが、RTNにおいては、空港の存在、あるいは一方は、集積する都市機能、こういう両市の特性を位置関係の中で取り込み活用を図ろうとする考え方でございます。社会経済情勢が変化していく中で、今後RTNを進めていくための新たな手だてや方向性について調査検討を加える必要があろうと思います。当然、この中には札幌のテクノパークを中心とする運営の仕方、あるいは今若干私どもの第2工区と類似する点がございます真栄、あるいは新川、こういうところの札幌市が検討しております手法等も十分これは私どもも新たな手法として検討をしていかなればならない、こういうふうに考えております。また、この調査に当たっては、大学や公的機関における産業分野への技術移転などの新たな動きがありますことから、特に札幌市の関係におきましては、これらの機関等が存在する中で、産学官の連携が進み、事業体への成果につながっている状況がありますので、これらは調査の念頭に置き、柱として取り入れて検討を進めていきたい、このように考えております。以上でございます。

答弁 総務部長 小玉隆(総務部長は2003年6月まで)

所管事項についてお答えいたします。中期財政計画についてでございますが、地方分権が進展する中で、財政の健全性を確保するための効率的な行政執行、あるいは中期的な視点に立った計画的財政運営、これは必須の要件でございます。このことから、3月に中期財政見通しといたしまして、平成16年度までの財政事情を試算し、所管の委員会を通じてご報告させていただいたところでございます。議員より、本来的な計画内容とは異なるのではというご指摘でございますけれども、財政の健全性を確保することにつきましては、平成12年度を健全化元年、あるいは平成13年、14年度を集中健全化期間、このように位置付けまして、次期新総計に健全な財政を引き継ぐことを一つの目標として進めてきたところでございます。今後の対応ということで、所管委員会の中でご説明をさせていただきましたけれども、中期財政見通しの厳しい状況を踏まえまして、財政の健全性、効率化、あるいは適正化の具現化、さらには財源の充実と確保についての方策、さらには経費の効率化、あるいは重点化の方策等が課題でございますので、計画の基本となる財政健全化方針を策定し、その努力目標等も設定しながら、これらを基に中期財政計画として改編してまいりたいと、このように考えております。また、日程的には現在並行して作業を進めております補助金等を中心とした事務事業の見直し、さらに事務事業評価試行作業、そして行政診断による行財政分析の進ちょく状況、こういうものを勘案しながら、さらには現在非常に不透明でございますけれども、地方行財政制度、非常に転換期に立っておりますけれども、当面する2002年度予算に反映できる時期までに作業を進めてまいりたいと、このように考えておりますので、いま少し時間をいただきたいと思います。以上でございます。

再質問 稲垣良平

2回目の質問をさせていただきます。それぞれご答弁をいただきました。ありがとうございます。何点か2回目の質問をいたします。まず、中期財政計画、健全化方針として新たに策定する、もう少し待っていただきたいという答弁でした。しかるべき内容で作っていただきたいと思います。次に、総合計画です。この総合計画は、新たに策定するという基本的な考え方が示されました。しかし、そのことと言うのは、昭和60年以来のことなんですね。新たに策定するというのは極めて重要な行政判断を伴うべきものです。だから私もずっとかねてから一生懸命その必要性について述べてきました。この重要な行政判断が行われると、行われたというのは、年来その必要性をこの議会でやってきた、私にとってはおう一歩前進したなと、本来言うべきところです。しかしながら、私には理解できない点があります。そのような重要な行政判断をすることについて、本年度の市政執行の基本的な考えを示す3月の定例会における市政執行方針になぜ盛り込まれなかったのか。多分市政執行方針の中で、これが最もメインになるはずです。そして、そういう意味の性格のものです。そして、7日の総務文教委員会に突如と報告された。総務文教委員会の議事録を見てみますと、委員の中からもそのことについて首をかしげる発言があったやに聞いています。ついては、市政の執行方針を行われたときから今日までにこのようになったドラスティックな状況変化、私はましてや思い付きなどの発想ではないというふうに思いたい。ついては、どういうドラスティックな状況変化、認識の変化があったのか、お伺いしたいと思います。また、この総合計画の柱である基本構想、これは柱である、これは地方自治法に基づいて、議会議決が必要となるもので、極めて重要なものです。当然のこととして、その審議の在り方や、そのスケジュールというものが今後の課題として検討されなければなりません。それは議会自体の話でもありますが、そのようなすり合わせ、そのような調整というものはどのようになさってきたのか、お伺いしたいと思います。次に、産廃の問題については、今後協定の内容についても、法改正があれば迅速に対応したいというお答えであり、広域的な問題については、連絡協議会の場で協議をしてまいりたいという趣旨のことでありました。私は何としてもその取り組みを進めていかなければならないと思います。さて、平成元年の第2回定例会で、こういうやり取りがありました。市内に産業廃棄物処理施設の立地が進んで、札幌から多量の廃棄物が搬入されている。これについて市長はどう思うかという質問でした。これに対して、その量というものが45万トンだと、年間。95%は札幌市から入ってきている。その量というのは当時の八幡の処分場で受け入れたとすると、10か月で全部埋まっちゃうと、そんな膨大な量であると。このようなことが進行していることは、開発計画や土地利用に支障がなしとは言えない。今後の対応については、土地利用の将来見通し、公害防止、住民同意、立ち入り検査等で厳しくチェックしたい。そして、結論として、今後は産業廃棄物の処理施設の設置に対しては厳しく対処せざるを得ないというふうになされています。10年以上前に、こういう問題に対して、これだけ明確に方針、意思というものがなされている。私は道理にかなった認識であり、対応の考え方だと思います。しかし、現実にはどう推移してきたのか。その後、施設の立地が進んで搬入される廃棄物の種類は増え、搬入量は際限のないほどに増加してきている。さきにハンセン病の患者を救済する法律が衆議院を通過して近く成立をして施行される見通しにあることはご承知のとおりです。その前文には、これまでの施策に対する国会、あるいは行政の施策に対する反省、謝罪が盛り込まれています。事この問題について、私は先ほど申し上げたような議会論議の経過等を考えると、そして、その後の事実の推移、そして現状を見ると、我々は結果として施策への責めさえも受けかねないというふうに思います。と同時に、この間の事態の深刻化を謙虚に受け止めて、今後は積極的に取り組むという考え方を持たなければならないのではないかと思います。ついては、この間の経過をどのように考えておられるのか。そして、今後の取り組みについてお伺いを申し上げます。次に、工業振興計画について伺います。工業振興計画については、先ほどのご答弁では見直しについて進めるというご答弁をされました。残念ながら江別市の産業、工業は先ほどのような現状にあります。しかし、それは先ほどの答弁にあったように、現在の産業構造が持っている宿命的な部分はある。しかし、この計画に盛り込まれていたのは、その産業構造を変えていかなければならない、いきましょうと、そういうものでありました。しかし、そうはいかなかった。そこには原因があるわけです。ついては、先ほどのご答弁のように、しっかりと点検をして、この計画の改訂というものを前向きに取り組んでいただきたいと思います。さらに、RTNについては、トライアングル、要するに三つの極、札幌市があって、千歳市があって、江別市があると。しかし、それは江別市が言うたことなんです。向こうはそれは全然言うてはいない。だけれども、江別市はそういう位置付けをしてきた。位置付けをする以上、そことどういうふうに機能分担をして、役割を果たしていくのか。そういう方向についての相互の連携というものが何としても必要だし、それなくしては物事はいかないと思います。ついては、今後の取り組みについては改めて十分検討すると。そして、最近のソフトフロント等の取り組み、それの技術移転等の取り組み、それを参考にしてやるという考え方を示されました。是非そのことを具体的に取り組んでいただきたいと思います。そして、枝葉末節ではなくて、フレームを作って、シナリオを作って取り組んでいただきたいと思います。以上、2回目の質問とさせていただきます。

答弁 市長 小川公人(市長は2007年3月まで)

稲垣議員の再質問にご答弁を申し上げます。ちょっと順不同でありますけれども、ごみ問題に関連した質問に改めてお答えを申し上げたいと思います。特に、経過、そして住民の受け止め、そして行政としての反省を含めたとらえ、課題ということでちょっと申し上げたいと思いますが、ちょっと振り返ります経過としては、ご指摘のように、63年12月には道において産業廃棄物の処理に係る指導指針が定められまして、その後、市といたしましても、その指針に基づいて住民の同意の下に関係の自治会、あるいは事業者、そして市、こういうことで3者による協定を締結し、そしてまた、市として、多いときには独自で一施設に対して年12回といいますか、それぞれ月々立ち入りを、12回の立ち入りを行うなど指導をしてきたわけでありますが、結果として、施設周辺の地域環境への影響ということについては、住民の皆様方にとっては納得いただけるような状況になっていないと、こういうご指摘がある、声があるということであります。こういったことから、施設周辺の住民の皆様の意向、懸念といいますか、そのくみ取り方というか、そういうことについて、また市の事業者に対する指導方法、あるいは道の連携と、こういったことにおいて十分でなかった点ということについては、率直に反省をしなければならないと思っております。今後でありますけれども、ただこの所管委員会で審査をいただいているところでありますので、ここでは明確なご答弁は申しかねますけれども、今後の委員会論議もいただきながら、産業廃棄物の広域的処理の必要性、それからまた、各自治体における役割分担の在り方等も踏まえつつ、市全体といいますか、市域全体、あるいは市内トータルの環境保全について、一つの手法として一定のハードルを設けるといったことについて研究、検討を今後していく必要があるかなと、このように考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。なお、総合計画のドラスティックな変化ということですが、今ほども最初のご答弁で今日の大きなドラスティックな社会変化の状況を述べさせていただいておりまして、それもありますし、黙っていても16年に終わる、そういう中で今回いろいろなこういう状況の変化、そしてまた、議員度々ご質疑の中で、やはり60年という時の流れの中では見直しが必要であると。こういうご指摘の中で、逐次すり合わせというお話ですけれども、委員会で報告をさせていただきながら、示唆をさせていただきながら、今準備段階に入り、新年度からそういう方向で進めたいということで、厳密に市政執行方針に載っておらないということですけれども、そういう経過を踏まえてきているつもりでありますし、また、来年度の中ではそういったことも位置付け、提起をしていく形で進められることになるというふうに考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。

再質問 稲垣良平

総合計画の策定について、これ以上は申し上げません。しかるべき内容で、先ほどご答弁なさったことをきっちりとやっていただきたいと思います。それから、廃棄物の問題について、基本的なこれまでの経過についての弁がありました。そのことは受け止めます。しかし、それに対応する今後の取り組みというものが、具体的な取り組みということが重要になってまいります。ついては、委員会との連携を十分にして、着実に成果を上げられるようにお願いをして終わります。

出典:江別市議会 平成13年第2回定例会 2001年6月14日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる