美幌町議会 令和4年第11回定例会 2022年12月6日
(1)武力攻撃時の住民保護について/(2)みどりの食料システム戦略について
2022年12月6日、美幌町議会の一般質問で、木村利昭議員が「武力攻撃時の住民保護について」「みどりの食料システム戦略について」について質問し、町長 平野浩司、危機対策課長 弓山俊、総務部長 小室保男、農林政策課長 橋本勝が答弁しました。
- 質問者
- 木村利昭 議員
- 答弁者
- 町長 平野浩司、危機対策課長 弓山俊、総務部長 小室保男、農林政策課長 橋本勝
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 木村利昭
それでは、私からは大きく2点、質問をさせていただきます。まず一つ、武力攻撃時の住民保護について。ミサイル発射時の町民の命を守る計画について質問します。本年10月4日、北朝鮮よりミサイルが発射され、日本の国土をまたぎ太平洋に落下しました。それ以降も、度重なる実験という名のミサイル発射が行われている現状です。ロシアにおいても、北方領土にて軍事訓練を行う等、現在のロシア情勢を鑑みると、陸上自衛隊美幌駐屯地がある町として、いつミサイルで狙われることがあってもおかしくない状況と考えます。政治の一番の役割は、住民の命を守ることであります。それを踏まえた上で、今後、美幌町にミサイルが落下する可能性がある場合を想定し、避難や防災について対策や計画を定めるべきと考えますが、町の方針や考え方をお伺いします。二つ目、みどりの食料システム戦略について。みどりの食料システム戦略の導入について質問します。政府は、農業においても脱炭素を図りながら、持続可能な食料システムの構築を目指すことを目的に、2050年までに「化学農薬使用料の50%削減」「化学肥料使用量の30%低減」「耕地面積に占める有機農業の割合を25%に拡大」を行う等のスローガンを掲げるみどりの食料システム戦略を策定しました。ビートや小麦等の大規模農業を主産業とする美幌町において、このシステムを導入することは想像以上にとても大変なことです。しかし、砂糖の消費量が減少する情勢の中で、今後ビートの生産量の見直し等も美幌町の農業に大きな影響を及ぼすことが懸念されます。また、安心安全な食を求める世論の傾向が強まる時代において、このシステムの導入と向き合うことは、避けて通ることのできないものであると認識しています。事実、北海道の自治体ではいまだに導入が進んでいるところはないのが現状ですが、だからこそこのシステムを生かし、先進的にこのシステムを導入したまちづくりを行うことにより、グリーン農業の実現による安心安全な食から生まれる観光や安心安全な子育て環境の構築を目指してみるのはいかがでしょうか。2050年までには、このスローガンをやらなければならないというのが国の考え方であり、美幌町においても例外ではありません。残り27年少々と時間はたっぷりあるようで、今から取り組んでいかなければ、目標をクリアすることはとても難しいと考えます。まずは、次代を担う農業者や子育て世代、飲食関係者を交えた検討会をつくり、どのようなことから取り組んでいけるか等の検討を進める動きが必要であると思います。こうした取組は、自治体として町がリードして、町全体で取り組んでいくべきと考えますが、町長の考えをお伺いします。以上2点、よろしくお願いいたします。
答弁 町長 平野浩司
木村議員の御質問に答弁いたします。初めに、武力攻撃時の住民保護についてですが、町は国の方針に基づき、平成25年7月に「美幌町国民保護計画」を作成、武力攻撃事態や緊急対処事態が発生した場合に、国及び北海道、隣接自治体、関係機関等と協力・連携を図り、迅速かつ的確に住民の避難や救援などが行えるよう、基本的な事項を定めております。特に、弾道ミサイルは発射から極めて短時間で着弾することから、初動対応は重要となりますが、国からは携帯電話会社を通じて、緊急速報メール(エリアメール)により緊急情報が配信されます。町では、Jアラートを察知した際、消防本部が直ちにサイレンの吹鳴を行うほか、正確な情報をあんしんねっと、ホームページ等を通じて、町民へ情報発信することになります。御質問の美幌町にミサイルが落下する可能性がある場合を想定した計画等は定めておりませんが、国民保護計画や地域防災計画に沿って、武力攻撃事態や緊急対処事態が発生した場合は、適切に対処してまいります。さらに、自ら命を守る行動や危機意識を促すためにも、道内に落下する可能性がある場合の住民がとるべき行動については、ホームページを通じて周知しているところですが、町広報紙に掲載するなど、今後も周知に努めてまいりたいと存じますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。次に、みどりの食料システム戦略についてですが、みどりの食料システム戦略は、農林水産業や地域の未来を見据えた持続可能な食料システムの構築のため、令和3年5月に農林水産省が決定・公表したものです。中長期的な観点から調達、生産、加工・流通の各段階の取組と、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させるカーボンニュートラルなどの環境負荷低減のイノベーションにより、2050年を目標に様々な施策を進めていくものです。農業分野での目指す姿として「化学農薬使用料の50%低減」や「化学肥料使用量の30%低減」「耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合を25%に拡大」など、目標に向け、段階的に取り組むこととされています。本町の農業は、てん菜、小麦、バレイショ、タマネギなどを生産する大規模畑作経営を中心に行われており、作付面積は約1万ヘクタールで、ここ30年間を比較しても面積に大きな減少は見られませんが、生産者の減少・高齢化が進んでおります。農業経営の大規模化や生産者の減少・高齢化の中での化学農薬・化学肥料使用量の低減や有機農業の取組面積の拡大は、決して容易ではありませんが、グリーン農業実現のためには、環境負荷低減・省力化に資するスマート農業技術の導入を一層推進することが重要と考えております。また、有機農業の生産から消費まで一貫した推進体制の構築など、農業者だけではなく、事業者や地域の皆さんなど、関係者が一体となって取り組むことが、本町農業の振興・発展につながるものと認識しております。現在、本町では、国の補助金を活用したスマート農業機械の導入・定着が進んでおり、有機農業等に取り組む生産者への支援も行われております。今後、国・道において、みどりの食料システム戦略を実現する、みどりの食料システム戦略推進交付金等を活用した事業を展開する予定でありますので、実施要綱等が示され次第、内容を確認し、関係者と協議の上、実施を検討してまいります。以上、答弁いたしましたので、よろしくお願いいたします。
質問 5番 木村利昭
ミサイル発射時の町民の命を守るということで、今、美幌町も国民保護計画を策定し、多分、ほかの町でも同様の計画を策定しているのかなと思います。中身を見させていただきますと、ミサイルが発射され、美幌町にミサイルが飛んでくるとなったときに、美幌町単体でどうにかできる問題かというと、そうではない。町単独でどうにかできないというのは、重々承知しております。今、ロシアとウクライナが戦争になっていますけれども、ウクライナとの戦争がなければ、もしかしたら日本にもその火の粉が降ってきてたのではないかというニュースも耳にしました。これが、実際どうだったかということはさておき、1回目の質問でもお話させていただいたとおり、今、北方領土でも軍事演習が行われていたり、北朝鮮で実験という名のミサイル発射が本当に増えてきています。その中で、自衛隊がある町として狙われてもおかしくないのではないかという考えは、そんなに難しくない話なのかなと思います。今朝の道新に、国としてもシェルターをつくっていくということで、これに対し遅過ぎるのではないかというニュースが出ておりました。そのようなこともあるのですが、万が一、戦争、有事、ミサイルが降ってくる可能性がある場合、美幌町と自衛隊との連携や情報交換、こうしたところは現状どのようになっているのでしょうか。
答弁 危機対策課長 弓山俊(危機対策課長は2023年3月まで)
国民保護措置の基本的な考え方として、防災のための連携体制も活用して、関係機関との連携体制を整備するということとしているところであります。過去に実施してきた訓練や今回10月に実施した総合防災訓練などを通じて、国民保護の措置における関係機関との連携、先ほど言った自衛隊との関係についても、一定程度確保できていると考えておりますので、よろしくお願いいたします。
質問 5番 木村利昭
先日の総合防災訓練は、水害という部分の訓練だったと思うのです。今、私が質問させてもらった部分に関しては、自然災害というよりかはミサイルだったり、戦争時、そのような有事の際の情報交換と連携です。そのようなところの連携というのはどのようになっているのでしょうか。
答弁 総務部長 小室保男(総務部長は2023年6月まで)
いわゆる有事、武力攻撃、そのような事態の美幌町単一の自治体と自衛隊との関係性というのでしょうか、情報の連携等については、特段の定めは持ってございません。有事の際は当然、国土防衛に関わる安全保障の問題になりますので、なかなかその情報が1市町村に下りてくるというのも想定できないのではないかという認識を持っているところであります。ただ、一方で地元に駐屯地が所在する町でありますので、そのような意味では日頃から連携を図って、町の防災体制にも関わっていただいております。そのような関係性は引き続きしっかり深めていくということで、何か有事の際に顔の見える関係が役立つこともあるのだろうと思いますので、そのような体制を整えていきたいと考えてございます。
質問 5番 木村利昭
今までの現状から、いきなり美幌町にミサイルが降ってくるということは、なかなか想像しがたい部分ではあるかと思うのですが、いつ起こってもおかしくないだろうと思っております。それが美幌なのか、ほかの自治体なのかはさておき、いつ起こってもおかしくないだろうということで、不安に思っている町民の方も多いです。というのは、自衛隊の駐屯地がありますので、特にその近辺に住んでいる方とかはかなり不安に思っていて、私だけではなくて、ほかの議員もそのような相談を受けているというのが現状であります。先ほど、今朝、国でもシェルターをというニュースが出たと言いましたが、確かに遅過ぎるなと。今この国にミサイルが来て、どこに逃げればいいのだという話を考えたときに、コンクリートで出来ているから役場庁舎に逃げましょう、小学校に逃げましょう、そこにミサイルが来たらもう防ぎようがないというのが現状だと思います。これは、自治体単独でどうにかできるものではないと私も思っておりますが、実際にシェルターの設置だとか、国が今そのように動き出しているという背景も見据えて、自衛隊がある町として、例えば、シェルターの設置を国に陳情していくだとか、そのようなところというのは、今後どうでしょうか。
答弁 町長 平野浩司
今日、報道等に出ているシェルターという話はあるのですけれども、今の段階でこのような論議、私はこうすべきだとか、どうするという発言は差し控えたいと思っております。私が危惧するのは、自衛隊の町だから攻撃の的になるのだという概念は一旦置いていただいて、この国をどう守っていくかということ。大事なことは、いろいろなことがそれぞれの町においても起こり得る場合に、自衛隊だけに依存するのではなくて、どのように国を守るとか、地域を守る、自分の家族を守るということをしっかり考えていくことのきっかけとすることだと思います。確かに、ウクライナ侵攻によって、北方領土にいろいろな設備がされているので、それに近いところにある自衛隊の町が攻撃されるという不安があるという方がゼロだとは思いませんが、それよりもきちんとしっかり自分の国、この地域を守ることを考えるいい機会として捉えていただきたいと思っております。
質問 5番 木村利昭
ちょっと誤解を招いてしまわないようお話しますけれども、美幌町に自衛隊があるから特別に危ないという話では決してありません。ただ、一般論というのが合っているかどうか分かりませんが、実際に戦争だったり、ミサイル発射がいつ起こるというのは想像できない状態で、何もないところに打つより、やはり基地があるところにという論点は、絶対に起こってくると思うのですね。今後、美幌町にミサイルが降るかも、いつ降るという議論ではなく、少しでもそのような可能性があって、危険な考え方というか、恐れがある状態になっている中で、決して避けて通れない話だろうと私は思っています。なので、決して町単独でどうにかという話ではなく、美幌町としてどのようにして町民を守っていくかというところで、今回この質問をさせていただきました。何度も申し上げるとおり、自衛隊の町だから美幌町がターゲットになるとか、そのような話ではなく、いつでもその危険というか、想像できない危険が隣り合わせにあるのだという中で、どのように町民を守っていくべきなのかというところを考えていきたいというか、考えていただきたいというか。もちろん、私たちも一緒に考えていかなければ駄目だと思うのですけれども、そのきっかけにしたいということで、この質問をさせていただきました。続きまして、みどり戦略の部分で再質問をさせていただきます。今回、みどり戦略のお話をさせていただきましたが、決して農業のことだけという捉え方ではなく、私はこれからの美幌町のまちづくり、そして農業を核にした食育、安心安全な子育てということも含めた観点で質問させていただいているということで、受け止めていただきたいと思っております。先ほどの答弁にもありましたが、有機農業に取り組む生産者への支援ということで現状、どのようなことを取り組んでいるのか教えてください。
答弁 農林政策課長 橋本勝(農林政策課長は2024年3月まで)
美幌町の有機農業の取組内容について御説明させていただきます。本町では、有機農業に取り組む生産者が交付金を受け取ることができる、環境保全型農業直接支払交付金事業というものを実施させていただいております。その中で、令和4年度につきましては、有機農業の取組を行っている生産者は6戸となっておりまして、面積としては53町となっております。以上でございます。よろしくお願いします。
質問 5番 木村利昭
有機農業に取り組む農家さんが6戸で、53町の面積があるという御答弁をいただきました。環境保全型農業の支援を行ったことでこの6戸の農家さんが増えてきたのか、それとも有機農業に取り組みたいというところでこのような支援をという形なのか、どちらなのでしょうか。
答弁 農林政策課長 橋本勝(農林政策課長は2024年3月まで)
こちらは国の事業で、反当たり1万2,000円が交付されることになりますので、そのこともあって手を挙げていただいたと考えております。よろしくお願いいたします。
答弁 町長 平野浩司
今の御質問なのですけれども、国が今回の戦略を定める前、平成23年度からこの事業はあります。ですから、多分この戦略に基づいてというよりも、有機農業をよしとする農家の方がこの支援を受けて取り組んでいるという状況でありますので、よろしくお願いいたします。
質問 5番 木村利昭
みどり戦略の推進交付金のメニューを拝見しますと、様々な項目がございます。私が知らないだけかもしれませんが、様々な項目がある中、有機農業産地づくり推進という項目に取り組んでいる北海道の自治体は確認できていません。みどり戦略の交付金のメニューを使おうと動いている北海道の自治体で多い項目は、バイオマス地産地消対策かなと思っています。美幌町の隣町も使っている状況です。美幌町のメイン産業は農業ということで、ゼロカーボンシティ宣言を行った町として、美幌町らしさを生かした形で、ゼロカーボンシティのコンセプト開発を行う必要があるのではないかと思っております。その中で農業というところを取り組むべきなのかなと、みどり戦略の交付金とかもたくさんありますので、美幌町にとってもチャンスなのかなと思うのですが、その辺りの捉え方はいかがでしょうか。
答弁 町長 平野浩司
先ほど答弁させていただいたとおり、あくまでも農林水産業というか、一次産業のこれからの変革をしなければいけない。それは、国としても、世界的な動きの中で2050年までにCO₂排出をゼロにするとか、SDGsの動きの中でこれはやらざるを得ないというのが、正直な話だと思うのですね。その中に農業だけではなくて、そこに関わるものもしっかりと関わって応援もしてほしいと考えた場合に、今言った中でいけば、私どももその何か施設に関わるものとして、農村・漁村での再生エネルギーの導入というか。津別町は庁舎を建てたときに、木質のボイラーを入れたことによって補助を受けたということなのですね。ですから、うちも何か施設をつくるということになれば、それを使って入れることは可能だと思っているのです。ただ、本質は農業経営をされている方、要は農業自体を国が示したものにどのようにして皆さんで近づくかというところ、美幌町は農業の町ですから、それを主体としてしっかり取り組むべきかなと私は思っております。
質問 5番 木村利昭
今、町長からお話がありましたけれども、このみどり戦略の一番の目的は、自然共存型の持続可能な農業であります。化学農薬、化学肥料を削らなければならない、やらなければならないと捉えると大変なことだと思うのですけれども、これを機に化学農薬、化学肥料を削減して、安心安全な食をつくって、安心安全な子育てができる町だよということを率先して目指すチャンスだと私は思います。有機農業を自治体で主導するオーガニックビレッジというモデル事業をこれから実施するということです。そのモデルとして100自治体を指定して支援するということなのですけれども、農業が核にはなるのですが、農業者の人たちだけでどうにかしていく話ではないと思うのです。やはりまちづくりとして、例えば、有機でつくったものを生かして給食にするだとか、子供たちに安心安全の食育をしていくだとか、町と一体となった取組の中での生産者が農業者であるというところが大事なのかなと思います。自治体が主導して、オーガニックビレッジのモデルに名乗りを上げるぐらいの気持ちが必要なのではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 町長 平野浩司
気持ちとしては、今、お話いただいたことではあるのですが、現実の話として、大体6戸ぐらいの生産者で53ヘクタールぐらいが有機をやっているのですね。それで、数の比較ではないのですけれども、仮に1万ヘクタールあったときの25%といったら、4分の1で2,500。この2,500を有機にするということは、今が53ですから50倍。この中で問題は、町が推奨しても、あくまでも生産者としてはそれで生活が成り立たなければいけないことが前提なのですね。皆さんが有機のものをいろいろなものに使いましょうとか、それから給食にとか、それはもうそのとおりだと思います。ですが、現実に町がやりましょうといったときに、国の支援があるにしても、有機にすることによって粒が小さくなる、消毒が少なくなったりすると物が悪くなったり、品質が良くないということに対して、町がそれなりにきちんと、町だけではなく消費も含めて、ここがやはりポイントなのですね。そのような意味からいけば、一つの政策としてここに手を挙げて農家の方とやりましょうというのは、今の美幌町の農業スタイルでは非常に厳しいと私は認識しております。
質問 5番 木村利昭
今現状、6戸の農家さんで53ヘクタールであると。今の町長のお話でいくと、確かに有機農業の取組面積を25%にしようといったときに、美幌町でやるのがすごい大変だというのは、もちろん重々承知しています。ただ、段階的にやっていけるのが多分この戦略だと思います。いきなり25%というのは絶対無理な話、それは分かります。ですが、今はまだ6戸で53ヘクタールだけれども、例えば、これから少しずつでもこの作物をこのように転換していきませんか、その転換をしていく上でこのみどり戦略を使って有機にしてという議論は、可能性としてありなのかなと思うのですが、まず少しずつでもそのようなところから取り組んでいくことが必要なのではないかと私は思うのですね。確かに今、美幌町は大規模農業をやっていて、ビート、小麦、ジャガイモ、タマネギ、大規模面積でやっている農家さんをいきなり有機にして、有機にしたことで得られる恩恵というのはどのぐらいなのかということを考えると確かに難しい、それは分かります。分かるのですけれども、でも国としてはもうやらなければならないという話が出ていて、やるからには美幌町としても武器にして、どんどん先進的に取り組んでいくべきなのではないかと思うのですね。今やっている作物をそのまま有機にするのではなくて、少しずつでも有機で取り組んでいける作物に切替えていきましょうと、自治体で旗振って、自治体とJAさんで協力して販路をつくっていくよとか、何かそのような動きというのがまず必要なのではないかなと思います。検討していくための動きというのも必要だと思うのですが、その辺りどうでしょうか。
答弁 町長 平野浩司
考え方としては、今、木村議員が言った徐々にやるということに対して、私は否定するものではありません。そして、今回のオーガニックビレッジという部分でいけば、国は2025年度までに100自治体を見て、そのような計画をつくると。当然、その計画に合わせてやるということに対して、美幌の農業体系でいったときには相当難しさがあると。その中で、町主導ということではなかなか難しいかなと私は思っております。ただ、みんなで有機農業を少しでも増やしませんかということに対しては、今まさに木村議員がおっしゃったことで、私も同感でありますので、その努力はしっかりする必要があるのかなと思っております。
質問 5番 木村利昭
オーガニックビレッジのモデルに名乗りを上げるのが難しい現状というのは理解します。ただ、今お話をさせてもらって、町長からも答弁いただきましたとおり、2050年まで27年あるから時間があるという考えでいる状態だと言っているわけではありません。27年あるから大丈夫だと思っているとやはりあっという間に時間は過ぎて、徐々にやっていけば解決できたこともできなくなっていくだろうというところで取り組んでいかなければならないのではないかなということで、私はお話をしています。実際に今年はコロナ、ウクライナ情勢等もあって、化学肥料がなかなか入りにくい、価格が高騰している。それで有機をという話になってという状態もありますが、何の準備もなく有機に切替えられるかというと有機肥料もない、どのようにして集めるのかという部分もあると思いますので、いきなり取り組んでいくことは難しいと思うのですね。それで、農家さんがそれぞれAという有機を使う、Bという有機を使うのではなくて、ある程度町として、自治体として、ここに重きを置いて、これで土壌改良をしてやっていきませんかだとか、そのような取組というのがまず一つあるのかなと思っています。一つ提案させていただきたいのが、自治体としてカーボンクレジットの活用を検討してみたらどうなのかなと思います。今回、J-クレジットの中で、バイオ炭を活用して土壌改良をするというものが新しい項目として加わったと聞いています。大手の肥料会社でもこの事業を始めるというニュースを目にしたりしているのですけれども、バイオ炭を活用して土壌改良を進めながら脱炭素の取組もしつつ、農家さんは土壌改良も進んでいくと。もちろんこれだけでは駄目だと思うのですけれども、こうしたことを町全体で取り組んでいくというのはどうなのかなと思いますが、いかがでしょう。
答弁 町長 平野浩司
今、カーボンクレジット、J-クレジットの中でバイオ炭という一つの考え方、例えばという話です。私としては、それは消極的な要素です。どのようなことかといいますと、当然、炭にするためには燃焼させるわけですよね。今まで木というか、山林の取組として、木は大きくなるたびにたくさんの二酸化炭素を吸い込んでいますよと。それが、仮に燃焼させた場合は差引きゼロ、言うならばプラマイゼロという概念なのですけれど、それはそうなのですが、私はそのような考え方にちょっと消極的というか、ヨーロッパなどはそのような考え方にあまり積極的ではないのですね。ですから、燃やすという行為に対して非常に抵抗があります。今ちょっといろいろ検討しているのは、これからどれだけ生ごみが出るかとか、それから汚泥、そのようなものを堆肥化に使えないだろうかということも前から言われているのですけれど、なかなか農水省がそれを認めない部分も昔はありました。今はこのような戦略の中でも位置づけていろいろやって、いろいろな可能性を考えるということではなくて、もともとあるものをうまく転換していくということを考えて、皆さんと知恵を出し合って何かそのようなものを見つけられないだろうかと思っています。一つの方法として、炭も全否定ではなく、昔、土壌改良材に炭を入れるというのも畑作の中ではありましたけれども、私は消極的な思いであります。
質問 5番 木村利昭
どうしても有機農業を取り入れるとなると、現状だと減収、収量が下がってしまうとかという問題、そこと大きく向き合わなければならないのかなと思っています。その中でも有機農業を進めて、町として安心安全な食というものを提供していこうと思ったときに、それぞれが別々にやるのではなくて、有機だったり、土壌の部分だったりとかというのは、町として、みんなで一丸となって取り組んでいますよという動きが必要なのかなと思います。また、美幌町で炭を作る事業者さんも出てきたりしていますので、炭をつくってCO₂がという考え方も確かにあるのかもしれません。先ほど町長は、堆肥化というお話をされていたかと思うのですが、実際に堆肥化を考えたときに、どこまでのものをどれだけ堆肥化できるか、それをどう有効活用できるかというところで苦労している自治体とかもあるので、いろいろ調査しながら考えていかなければならないのだろうと思います。いずれにしても、美幌町は林業でも森林環境譲与税をもらって活用したりとかもありますので、ほかの企業ではできない脱炭素の動きを美幌町でやるかわりに、その分として企業からカーボンクレジットをいただく。そして、例えば、落ちてしまった収量の部分を補っていくとか、そういった動きというのも一つの方法としてはあるのかなと思うのですが、いかがでしょう。
答弁 町長 平野浩司
なかなかどの形というのをうまく整理して言いづらい部分もあるのかと思っております。有機農業という話が先ほどから出ていますけれども、有機農業という一つの定義づけが、例えば、化学肥料や農薬を使わない、環境の負荷をできるだけ軽減したものと捉えた場合、どこまでが有機なのか。従来型の人たちが今使っているもの、この頃は安全性を考えたら、市場においてもどれだけの消毒をしたとか、農薬を散布したとか、それを全部つけなければならない中で、努力はしているのです。ですから、そのようなものを少しでも減らすとか、その努力をする方策もしっかり農家の皆さんと協議をした中でやっていく必要があるというか。それが、究極的に有機農業だよとなるのかどうかというのは、今のところ私の知識では言い切れない部分がある。ただ、国が今回示したことに対しては、当然、それに対しての支援制度がある以上、地域の農業者はそれに乗って進めていく必要があるのかなと。ですから、効率化とか、スマート農業などを美幌町はどんどん取り入れていますし、そのような意味ではしっかりやっている。今度は、今言われたような具体的な化学肥料、それから化学農薬をどうするか、どう向き合うかということは、これから一つ一つ国の施策の示しに合わせて見定めていく。町がこうやるという話ではなくて、国全体でそれをやるということに対しての一緒の歩みだと私は今考えているのですね。ただ、ピンポイントでこんなことをして、こんなことをやって、それを推奨しますということは、今いろいろ御意見をいただいた中からは、多分、現時点で考える施策の一つとしては可能だと思うのですけれどもね。そのような意味からいうと、なかなかこれとこれというのは、美幌町の農業全体に対しての説明としては不十分というか、言い切れない部分があるということを御理解いただきたいと思います。
質問 5番 木村利昭
私もただ単体でこれをやったらいいのではないか、あれをやったらいいのではないかという話をしたくてこの話をしているのではありません。やはり有機がいいのか、悪いのかも含め導入をどうしていくのか、農業者さんとの取組の仕方とかいろいろ課題もあるし、大変だと思うのですけれども、だからこそ美幌町として美幌町の食、そして、美幌町の産業はこうありたいというビジョンがまず必要なのではないかなと思っています。人が生きていく上で一番大切な食を核にして、安心安全な食を提供できる町だよというところで、先ほど町長はほかの議員にも答弁していましたが、子育てを支援すること、安心安全な子育てが次代につながるとおっしゃっていたかと思いますけれども、私も本当にそう思っているのですね。だからこそ、美幌町でしかできない、美幌町が特色を生かして取り組んでいく安心安全な食、そして、そこからつながる人づくり、子育て、こうしたところを推進していくためには、町として大きなビジョンを掲げて、それに賛同してもらいながらみんなで協力して産業もつくっていかなければ駄目なのではないかなと思ったので、私はこの質問をしています。確かに、美幌町として取り組むのはすごい大変、本当に想像以上に大変だと思うのですけれども、これをチャンスと捉えて、少しずつそのビジョンに向かって取り組んでいくことが必要なのではないかと思って質問しているのですが、いかがでしょうか。
答弁 町長 平野浩司
総論の話としては私も理解はできます。美幌町の農業をどうしていくかということに対しては、今そこで生活している人たちと、彼らがどう歩むかということをしっかりと論議をしなければならない。その中の部分でいけば、町も一つの農業振興計画をつくっております。それで、一番大きな組織であるJAびほろも農業振興計画をつくっていますので、その人たちとしっかり話をして、町として皆さんの意向を酌んで、それからこのようなことを時代の中でしっかりやらなければいけないよということを了解していただいた中でつくるということを、きちんとやっていく必要があると思っているのですね。ですから、結果的に町がこうしたいということを、ステップを踏んでやるべきだよと木村議員が言っておられるのであれば、町のビジョンのために関係者、ということは、農業者の人たちとの協議をしっかりしていかなければいけないと思っております。そして、町としてこのような形でやりましょうということであれば、それは当然そうすべきだと私は思っております。
質問 5番 木村利昭
まず、このようなビジョンをつくる上でも生産者の人たち、実際にこれからその時代を生きていく人たち、そして食に関わる人たち、こうした人たちを交えた検討会が必要なのではないかなと。町がしっかりリーダーシップをとって検討していく場をつくるべきなのではないかなと私は思って、それを提案した上での質問をさせていただいています。今、町長からもお話いただきましたが、農業の振興計画等もあるということで、それは無視できない、もちろんそのとおりだと思うのですが、その計画をつくったときにゼロカーボンの取組、脱炭素の取組、そして有機の取組、このようなことの背景を踏まえてこの計画にしっかり盛り込んで出来ているかというところもあると思うのですね。それで、今、時代の動きが本当に早いので、当時想定していなかった動きとかもどんどん出てきていると思うのです。なので、計画に沿いながら取り組んでいくことももちろん大事だとは思うのですが、新しい要素を取り入れて、どのように町としてチャンスにしていくのか、どう武器にしていくのかという議論は絶対に必要なのではないかと思います。ぜひ前向きに、やらないことを理由にするのではなく、どうできるか、どうチャンスにできるか、どう次代につなげていける農業ができるのかというところを議論していく場を設けていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 町長 平野浩司
基本的には、農業をやられている方との協議ということでは分かります。ただ、それに関わるいろいろな人から意見をいただいて何かという話ではないと思います。やはり、それで生活をしている人たちがどのような認識を持って、どのような農業をしていくかということに対して、生産者としての一つの整理をした中でどうするということを考えるべきだという話。それで、当然、彼らもスマート農業とか、いろいろなことに取り組むということは、今自分たちが置かれている現状はどうだときちんと認識しているということであります。そこら辺の考え方、今ある計画においては、いろいろ進め方とかを農家の人たちと論議する必要はあります。今の振興計画はどちらかというと、これから美幌で農業者として生活するための営農類型とか、その中での一つの振興策としてまとめたものなのです。そこに不足するものについては、例えば、JAであれば第8次は今年までの計画なので、今後いろいろなことを考えていくと思いますし、美幌町の政策については令和8年までで、もう少しあるのですけれど、今の動向を見定めながら修正をすることは可能だと思いますので、それはしっかりやるべきだと思っております。
質問 5番 木村利昭
営農という意味では生産者の方々との意見交換で足りるのかなと思うのですが、ごめんなさい、何度もくどいようで大変恐縮ですが、私が申し上げているのは、これからの町をつくっていく、次代につなげていくまちづくりという中での話であります。ですので、農業の方々が農業で終わりではなくて、先ほど町長もおっしゃっていましたけれど、例えば、有機農業をやってつくったものをどのようにしていくかという課題が出てきたときに、そのようなもののニーズがどう動いていくのかということ。私は消費者なので、逆に農業者の方々がどのような苦労をして、どのような考えで農業に取り組んでいるのかというのは、分からない部分がかなり多いです。でも逆に、生産者の人たちが、消費者の人がどう思って買っているのかというところも知るべきだろうと思うのですね。何が言いたいかというと、いろいろな情報を得られる機会もつくりながらそれを受け止めて、町としては方針というか、今後のまちづくりの中での農業であって、食であってという部分なのかなと私は思うのです。ですから、農業は農業という話ではなくてということです。まず、農業者の方々との意見交換からスタートするということはいいと思うのですが、それで今後、ほかの人たちも交えてとか、食と農業を切り離してという話にはならないのかなと思うのですが、いかがでしょうか。
答弁 町長 平野浩司
パートというか、部分的にそのような論議というのは必要だと思うのです。でも、今、美幌町の1万ヘクタールで生産する農産物を消費も含めてどう耕作していくかということは、そんな単純な話にはならないと私は思っているのですね。有機をやっている方はみんな努力していっているし、自分たちの販路を広げたり、その思いも伝えています。それから、ほかのやり方でやっているところ、それぞれの立場でやっているのですけれど、全体量としてどのような流通体系に乗せて、どう消費者のところへ送っているかというシステムも含めて、町全体でどうするということに対して町はこうしたいと言うことは可能です。言うだけでいいのであれば、そのような考えでもいいのでしょうけれども、やはり言った以上は、どんなことをしてでも形にしなければいけないと思っています。ただ、それはなかなか難しいということなので、できるものというか、一つの思いとしての整理はしっかりしなければいけないのかなと思っています。まずは農業者というのは、彼らの生活に関わっているわけですから、幾ら町が言ったとしてもみんなそっぽを向いて何を言っているのだという話にはならない、町が言うということはですね。そうなると、本来、日本の農業生産をする、特に大規模な畑作をやっている北海道農業の場合はどうなのだというところまで踏み込んで、町単独でどうこうというよりも、国も含めて、道も含めて歩調を合わせた中で、今回の国が定める新たなシステムに移行する努力をしていくしかないのかなと私は思っています。ただ、部分ごとには、有機農業をやりましょうとか、こうしましょうということはできますし、子供たちに安全安心なものを食べさせるためには給食でこれを使いましょうとか、それは本当に微々たるものという話。だから、今の論点の中でいけば、こんな大きな論点の中に私どもの町が入っていくというのは、私としては今の立場では非常につらいというのが本音であります。
質問 5番 木村利昭
私が言っているのは、決して農業者の方々を無視して、美幌町はこうしていきたいからやりましょうと言ってやっていこうという話ではないです。最初の質問の中で私が申し上げたとおり、どうしたら取り組んでいけるのか、どのようなところから取り組んでいけるのか、そのようなところを議論して一緒に進んでいく。ただ、そのリーダーシップを町がとっていくべきなのではないですかねと。議論しながらビジョンを作ってもいいと思うのですけれど、ビジョンがないことには、何の目標に向かってそれをやっていくのかというのが分からなくなると思うので、そのようなところも含めてという話なのです。ですから、決して今の農業者の方々の生活を壊すような政策として取り組みましょうという話ではないです。もちろん、今のこの大規模畑作を守っていかなければならない、これは第1課題だと思います。とはいえども、ほかの手段としてもいろいろ検討していかなければならない部分というのもあると思うのです。実際に土壌の疲弊が進んでいるというのもかなり多く耳にします。やはり、畑をこれから次につないでいくと考えたときに、化学肥料だけで畑を守っていけるのかというところもあると私は思います。ですので、戦略的に今後、先を見据えて、可能性としてまず議論をして、これ一本で全てやっていきましょうという話ではなくて、二の矢三の矢の一つかもしれないけれども、検討できるところは検討して動いていくべきなのではないかなというところで、まず意見交換、検討会からスタートしてはどうですかという提案だったのですが、いかがですか。
答弁 町長 平野浩司
いろいろなことはもうやられていると思います。例えば、化学肥料を使ったことによる連作障害が起きたときにどうしようかといったら、この地域で無理であれば他の地区から堆肥とかを持ってきて、小麦であれば小麦わらと交換するということはやっています。その中で今まではやりましょうという話なのですけれども、もう一度こだわるわけではないのですが、国が言っているみどりの食料戦略の中で進めようという目標に対して、町がこの形で進むというためには、余りにも見えないことが多過ぎるという話なのですね。現実に本当にそれをどうするのと、先ほど言ったように、肥料については汚泥を使ってその中で肥料化する、そんなのは知れている話なのですね。そのようなことも含めて、町が主導を持ってこうしたい、こうすべきだとか、そうした部分のビジョンはつくりようがないと私は思っています。ただ、部分的にこのようなことをやりましょう、それを広げましょうということがビジョンだというのであれば、それは示せる話ですし、その内容については今の振興計画にはしっかり書いてありますので、それは今までも皆さんやってきたと。今回の目標値が余りにも大き過ぎて非常に困惑しているし、農家の人たちは今まで一生懸命やってきているではないかと、今さら何をやっているのだという話だと思って、このような話をさせていただいております。
質問 5番 木村利昭
みどり戦略自体がまだ見えないことが多いというのは、もちろん私も重々承知しています。ただ、美幌町が美幌町らしさを生かしてやっていく、今後、先をどんどん見据えて美幌町を守っていく、よくするという上でこれに注目をして、使えるチャンスがあるのであれば取り入れて、町の農業から始まる全てのものをつくっていくようなビジョンというのを持っていく、そういった考えが必要なのかと思います。それを最後に聞いて終わりたいと思います。
答弁 町長 平野浩司
最後に言われたことでありますけれど、今、国が進めようとする戦略については、美幌町としては、できるだけ活用して新たな農業への変革ができるのであれば、そのような努力を農業者の方々と進めてまいりたいと思っております。よろしくお願いします。