みんなの議会

美深町議会 平成25年第4回定例会 2013年12月10日

地域の足の公共交通体系の現状と課題解決に向けた取り組みについて

2013年12月10日、美深町議会の一般質問で、岩崎泰好議員が「地域の足の公共交通体系の現状と課題解決に向けた取り組みについて」質問し、町長 山口信夫が答弁しました。

質問者
岩崎泰好 議員
答弁者
町長 山口信夫

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 9番 岩崎泰好

2011年3月11日の東日本大震災の発生から今日で1,006日目の朝を迎えました。今だ復興の槌音は本格とはならず多くの被災された方々278,000人の方々がいまだ避難生活を余儀なくされ、特に原発事故の福島の住民は全国各地にちりぢりの生活を強いられています。それらの人々の思いに心を砕き、私たちのこの美深町での地域の恵みに感謝をしつつさまざまな課題解決に行政も議会も心血を注いでいかなければならないという思いで今日の一般質問に臨みたいと考えています。今日の質問は、行政にかかわる2点について伺うものであります。1点目は、地域の足の公共交通体系の現状と課題解決に向けた取り組みについて伺うものであります。少子高齢化や社会環境の変化の中で、地域住民の足として公共交通の効果的なサービスの提供が求められているところであります。平成22年3月に策定されました、美深町地域公共交通総合連携計画の現在の進ちょく状況と、さらには課題について以下の6点について考え方や実施状況をお伺いするものであります。ひとつ目は、計画策定当時の状況からどのように改善が加えられ、また、未解決の課題はどこにあり今後の取り組みの日程はどのようになっているのかお伺いいたします。次に、この計画に合わせまして、平成22年から開催されております地域公共交通協議会またその専門部会の開催状況がどのような形で進んできたのか、そしてその協議内容はどのようになっているかお聞きたいと存じます。3点目は、その中でスクールバスの活用も地域公共交通の中にはあると思うのですが、その利便性の向上について今新たな課題としてデマンド方式でのその活用方法が急務と私は考えるところですが、その辺の考え方についてお聞きしたいと存じます。4点目は、すでにデマンドを実施しております仁宇布線の問題ですが、ひとつは日曜日の運行が現在はされていないという状況にあります。また、せっかくのデマンドの運行も現在のJRの運行ダイヤとの連携がなかなか難しいといいますか適用されていないというのが現状であると思いますが、それらについて今後どのようにそれらを進めていくのかということが4つ目であります。5つ目は、今それらの協議会を経て公共交通の利用促進策をいろいろ進めていると思いますが、それらが現在どのようになっていてその効果はどのようになっているのかという点についてお聞きしたいと思います。6つ目としましては、公共交通全体の収支の問題でありますが、住民サービスの面ではより少ない予算でより効果的な実施をするという手法もひとつ求められるところと思います。それで、財政上の負担軽減がそれによってどのような状況になっているのかということもお聞きしたいと存じます。そして、大きな2点目ですが、新たな地域政策の策定につきまして住民総幸福量といいますか表現はいろいろと思いますがそのような基準を導入されてはいかがかということでございます。2011年の11月にブータンの国王が日本に来られました。その際、マスコミを賑わせたのは、幸福指数世界一の国というキャッチフレーズでありました。この幸福指数世界一というものがこのときずいぶん脚光を浴びたということがございましたが、翌年国連は国王の提案を受けて国連総会の席上全会一致で3月20日を国際幸福デーと決議をしました。また、日本にありましても、内閣府も研究会を立ち上げ23年8月には幸福度指標試案報告をおこなっております。これによりまして、国内総生産いわゆるGDPという旧来のひとつの単一の指数指標というものを基準にすることなく新たな社会の動きを問い直そうという動きもあります。また、全国各地でもいろいろな自治体にあってもそのような形で住民の幸福度を基準にした考え方で政策を進めようという動きがずいぶん顕著に表れておりまして東京都荒川区では、グロス荒川ハッピネスGAHという表現で表しておりますが、荒川区民総幸福度を独自の幸福指数を考案して先進的な取り組みを進めて注目されているところでもあります。町村にあっては、島根県海士町が総合計画策定とその政策実施にこの手法を取り入れてまちづくりを進めているという現状にあると思います。当町もある意味早い時期からこれらの研究機関を立ち上げて次の第6次総合計画策定に反映させるということが必要なのかと考えるところでございますがそれらの考え方について所見を伺うものであります。また、この総合計画につきましては旧来10年をひとつの区切りとして進めていたものですが、最近はこれを8年にするという市町村が随分増えています。首長さんの4年の任期とリンクさせていくというのがひとつの進め方かとも思うのですが、それらについての取り組みについてもどのように考えておられるのか所見を伺うものであります。あとは自席での質問といたします。

答弁 町長 山口信夫(町長は2023年3月まで)

只今、岩﨑議員から行政、公共交通と住民総幸福量という観点で2件のご質問をいただきました。はじめに、地域住民の足を確保するという課題に向けての考え方についてお答えをしたいと思います。地域交通総合連携計画の進ちょく状況と課題についてのご質問でございますけれども、まず、計画策定当時の現状からどのように改善されてまた未解決の課題をどのように取り組むのかということでございますけれども、計画策定時の状況については名士バスが恩根内線と仁宇布線を運行し、スクールバスでは一般住民を混乗させる形で玉川線、楠・清水線、班渓・吉野線の3路線を運行し、さらに美中線は生徒だけを中心に恩根内地域から中学校までの運行を行っておりました。こうした中での主な課題と改善についてでありますけれども、ひとつの課題は仁宇布線の乗車密度が大変低くて非効率的な運行になっていたことから平成22年度からの2年間電話予約による自宅の玄関から目的地まで送迎するデマンド型の実証運行をおこない24年度からはデマンドバスとして本格運行に移行している状況でございます。2つ目の課題は、市街地における公共交通整備のニーズが高いことから平成23年度から3年間循環型や予約による最寄りの停留所から目的地の停留所まで送迎するフレックスバスの実証運行をおこないまして、25年度からはフレんどバスとして本格運行に移行している状況であります。このほか、交通機関相互路線バスとJR等々の連携でありますけれども、不十分ではないかという点など改善が必要なものは随時検証を行いながら解消しております。一方、未解決の課題等につきましては、農村部における交通空白地域の足をどのように確保するのかという難しい問題であります。フレんどバスや仁宇布線デマンドバスのエリア拡大、その他農村地域でどれだけの需要があるのか、来年度においてどのような形が望ましいのか見当をしていかなければならないと思っております。次に、地域公共交通協議会等の開催状況と協議の内容についてでありますけれども、本協議会は平成21年度に設立いたしまして今年度までに14回の協議会を開催しております。その前段には専門部会の協議を行うなど地域住民の足の確保にかかる事業計画の策定や実証運行試験の検証などについて協議を行っておりまして、これの具体的な詳しい内容等については町のホームページ等に会議録を載せておりますのでご覧いただきたいと思っております。次に、スクールバスの利便性向上についてでございますけれども、スクールバスについてはあくまでも幼児・児童・生徒を送迎する役割が基本であります。一般の住民が都合よく利用できるようなデマンドバス方式をこのバスに導入することは非常に困難で難しい状況にあるわけでございます。ただし、少しでも利便性が向上するよう恩根内線では24年度から夏季における運行を増便いたしまして恩根内から清水・楠の敬老便という形で週1回から2回に増やしているわけであります。高齢者の要望にこたえるような改善も図ってまいったところであります。次に、仁宇布線の日曜運行といいますかJRの運行ダイヤとの連携についてでありますけれども、仁宇布線のデマンドバス運行に至る経過については効率的な運行形態を探るという視点で実証運行試験を行っており、もともとの路線バスの日曜日は運行しておりませんでした。協議会においても特に要望・ご意見がないということで日曜日の運行は行わないという方針できているわけでございます。次に、公共交通の利用促進策の内容と効果についてであります。町民に分かりやすく情報を提供するという意味で大きいサイズのチラシ、さらにはパネルを作り、幟旗等も作りまして公共施設や公共機関に提示しているところでございます。また、菊丘トンネルの完成とあわせましたバス祭りの開催などバスの利用に応じて、かぜる交流ステーションの利用券を配布するなど新たな公共交通をPRする促進事業等も実施してまいったところでございます。従いまして、徐々にではありますけれども町民に浸透してきているのかと感じているところでございます。最後に6点目でありますけれども、公共交通体系の収支で財政上の負担軽減が図られたかということでございますけれども、仁宇布線のデマンドバス運行については従前の運行形態と比較しますと従前は400万円ほどかかってきたわけでありますけれども、デマンドバス方式の採用によりまして国の補助金を170万円ほどいただいております。これまでの道の補助金では約70万円でありましたので支出経費を差し引きますと100万円程度町費の持ち出しが軽減されたということでございます。また、市街地のフレンドバス運行については新たな公共交通体系でありまして、運行にかかる経費は約750万円となりますがそのうち国からの補助金が200万円あり、全体経費の4分の1程度を賄える見通しであります。デマンドバスとフレんどバスの全体の運行経費は増えてはおりますけれども国の法律に基づく地域公共交通協議会を設立しながら地域生活交通ネットワーク計画を作成したことから国からの財政支援も3分の1程度でありますけれども見込めるという状況でございます。これからも地域の高齢者を中心とする交通弱者の足を確保していくのは大変重要なことだと思っておりますので利便性の高い交通体系の整備に向けて今後も努力をしてまいりたいと思っているわけでございます。次に、行政の2件目でありますけれども、新たな地域政策策定の視点に住民総幸福量という考え方を導入してはというご意見をいただいたところでございます。ご質問の内容・趣旨については只今議員からお話しがございましたので私から重複する説明は避けたいと思いますけれども、地域住民の幸福度といいますか幸せの感じ方等々については福祉の充実、住環境、地域の安全・安心、経済的な状況、さらには心身の健康、個人の暮らし方や考え方によって幸せといいますか幸福度というのはそれぞれの感じ方があるのではないかと思っております。町が現在進めております各種政策については町民が幸せに暮らせる為のものでありまして岩崎議員が提案する住民幸福量の導入をするという考え方を持っておりませんけれども、最終的には目指す方向は同じと考えているわけでございます。それと、後段ありました総合計画を8年にしてはどうかという考え方でございますけれども、現在第5次総合計画を平成30年度までの10年計画で進めております。これについてはご理解をいただいていると思っておりますけれども中間年の27年度には必要に応じて見直しを行うと公表しておりまして、そのほか主要施策の実施については3年前の具体的な実施計画を定め毎年ローリング作業を行っており今後もこれらの計画に基づき着実に事業を進めていく考えであります。従って、只今8年という話がございましたけれども今持っている計画10年で只今のところ進めていきたいと考えているわけでございます。

質問 9番 岩崎泰好

まず、2つ目の質問のところから入ってきたと思いますが、これについては目指す方向は同じというご回答をいただきました。町長の言われるようにものさしというものは非常に難しいというのは当然であります。具体的にでてくるものさしではありまぜんから大変難しいと思うのですが、やはりこれから少子高齢化社会の中でそれぞれの政権がいろいろな政策を国が執ってくる中で町長も答弁の中で話しておられるのですが、中央は良くなっていっても北のまちにはなかなかそれの影響が来ないという話をされますが、国が進めているのは経済を中心にした指針でいま動いているというのが現状だと思います。そこにこれらの手法を取り入れて、中央部と地方では当然お金の価値、同じ100円でも価値のあり方が違うと思いますので、そのお金を中心としたそういう体制からやはりひとつの目安としてそれらにプラスしてみんなが幸福感をどう抱いているのかというあたりを指針を持ってくるというのは大事なことだろうと思います。暮らしがきつくて少ない収入の中でもみんなで、地域で助け合って生活をしていくのであれば、私はこの町にとどまりたいと、そういうことがこれから多分出てくるのだろうと思います。いま人口がどんどん都市部に特に高齢者の方々が元気なうちに都市部に行きたいという傾向が続いていると私も非常に危ぐしているのですが、それはやはりひとつはそれぞれが不安を抱きここに本当は居たいのだけれども表に出ざるをえないという状況を作ってきているのではないかと思っています。導入にあたっては非常に難しいところなのでしょうけれども、しかし、先進地は難しい数値もひとつの数値にしっかりと当てはめながら住民のそれぞれの幸福度をしっかり調査をして次の施策に結び付けるということを実際にやり始めているわけです。特に荒川区の区長さんあたりは、自分のところが良いということを自慢するのではないと、これらの指数をしっかりと全国各地で取り入れていただいて全国各地の地域がよくなってくれれば良いのだ、と述べておりますがそのようなことをぜひ次の第6次の総合計画の策定にあたって今からやっていただきたいと、そういう研究が難しいからこそ今からそういう研究機関を役場内なり町民の中で具体的に作ってやる必要があるのかと思うのですがその辺の見解をお聞きしたいと思います。

答弁 町長 山口信夫(町長は2023年3月まで)

議員の言われる物差しといいますかそういうものもぜんぜん理解できないわけではありませんけれども、しかしながら、第5次の総合計画の中でいろいろ構想を含めて書いておりまして発表させていただいているわけであります。その中に1つずつは申し上げませんけれども、みんなで築く輝くまち、安心安全、さらには町の基盤となるインフラの整備、そしてさらには教育、福祉、介護の充実等々も含めて、どうしてもお金という部分は人が生活をしていく上で必要なものでありますから産業の振興を含めてどうしていくのかということを掲げているわけであります。合わせて、人づくり、組織づくり、労働者の確保という部分を含めて第5次総合計画に総体的に網羅しているわけであります。もちろん行財政の心配ごと課題等も列記させていただいているわけであります。そういう中で、幸福度といいますか先ほど冒頭申し上げましたように精神論的なあるいは心の中にある部分等もあるのではないかと思いますけれども、ただ、いま第5次の総合計画がやっと2年が終わって3年目に入ろうとしているわけで、次の第6次の総合計画を作る段取りというものはまだまだ時間を要するわけでありますからご理解をいただいておかなければならないと思います。話はわからないわけではありませんけれども、そういうことは今の総合計画に総体的に入っているというご理解をぜひともいただいておかなければならないと思っております。

出典:美深町議会 平成25年第4回定例会 2013年12月10日 議事録 PDF(5ページ) 間違いを知らせる