みんなの議会

網走市議会 令和5年第4回定例会 2023年12月12日

子育て支援の現場にいる立場から、子育て支援政策について

2023年12月12日、網走市議会の一般質問で、深津晴江議員が「子育て支援の現場にいる立場から、子育て支援政策について」質問し、健康福祉部参事監 永森浩子、健康福祉部長 結城慎二が答弁しました。

質問者
深津晴江 議員
答弁者
健康福祉部参事監 永森浩子、健康福祉部長 結城慎二

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 深津晴江

-登壇- 民主市民ネット、深津晴江でございます。通告に従い質問いたします。まず、子育て支援の現場にいる立場から、子育て支援政策についての質問をいたします。令和5年度の出生数の現状と年度末の推定値をお伺いいたします。

答弁 健康福祉部参事監 永森浩子

令和5年の出生数の現状と年末の推定値についてでありますが、出生数は国の人口動態調査では1月から12月の暦年での集計となっており、市におきましても同様の集計を行っております。令和5年の出生数は、10月末時点で120人となっており、今後12月までの見込みも含めると150人前後と推定されます。

質問 深津晴江

それでは、母子健康手帳、もう既に発行されていると思いますが、母子健康手帳交付数からの令和5年度末の推定値をお伺いいたします。

答弁 健康福祉部参事監 永森浩子

今年度の母子手帳の発行状況と見込みについてでありますが、令和5年度の11月末時点での発行部数は95部となっておりますので、今年度末の見込みとしましては145部前後と見込んでおります。

質問 深津晴江

出生数が減少しているのはもう明らかでございます。全国では、政策によって出生数が増加したり、子育て世代の移住者が増えたまちもあります。2015年の網走市人口ビジョンの推計をはるかに下回る出生数の減少の現状について、網走市の目指すところをお示しください。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

出生数の現状に対してでありますが、出生数は徐々に減少傾向にあり、本年は対前年比で約30名の減少が見込まれます。出生数減少の理由には、様々な要因がありつつも、その主たる要因は人口減少や未婚者の増加などにあると推察をしております。こうしたことから、令和2年3月に策定をしました網走市まち・ひと・しごと創生総合戦略では、基本目標として「若い世代が健康で、希望に応じて結婚・出産・子育てができる環境づくり」を掲げ、安心して結婚、妊娠、出産、子育てができるような環境の充実を図るとともに、出産、子育てに係る経済的、精神的負担の軽減を図ることとしております。この戦略に基づき、市では様々な子育て支援施策や保護者などの経済的な負担軽減策を国に先んじて実施をしております。ただし、子育て支援施策の充実がすぐに出生数の増加につながるものではなく、中長期的に施策の効果を検証する必要があると考えております。また、少子化対策には子育て支援施策ばかりでなく、若い世代の所得増加や社会全体の構造、意識を変えることも必要です。今後、国においてもこうした視点で少子化対策のさらなる充実が図られるものと考えておりますので、国の施策や市独自の子育て支援施策と組み合わせて、まちの総合力として子供を安心して産み育て、子育てしやすいと感じるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。

質問 深津晴江

わかりました。ここからもっと具体的な子育て政策についてお伺いしていきたいと思います。まず、父親の育児参画の現状について伺います。政府は、男性の育児休業取得を促すために様々な手だてをしています。今回の一般質問において、私は男性ではなく、あえて父親と表現いたします。それはパートナーシップ宣誓制度を導入することとした網走市において、性別によらない親の形の可能性もあると考えているからです。網走市における父親の育児休業取得の現状はいかがでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

父親の育児休業取得の現状についてでありますが、令和4年度に市が実施をしました労働実態調査においては、育児休業制度があ る と 答 え た 事 業 所 が 全 体 の 50.2 % 、 そ の う ち90.6%の事業所が男女ともに適用しているという結果となっており、令和2年度の同調査よりもそれぞれ約5ポイントほど増加をしております。この背景には、議員御指摘のとおり、国において令和4年度より産後パパ育休の創設や男性の育児休業の分割取得が可能になるなど、制度的な充実が図られていることがあると推測しております。一方、個人の取得状況については、市ではこれまで調査を行っておらず、育児休業の取得者数、取得率については把握をしておりません。参考に、網走市役所における男性職員の育児休業取得率につきましては、令和4年度はゼロであり、令和5年度は現時点で28.6%となっております。

質問 深津晴江

しかし、休みを取るというところを進めているということではございますが、出産後に休めばよいというものではなく、父親がいかに育児に参画していくかがとても重要になると考えています。当市において、子育て中の父親の育児参画状況はいかがでしょうか。把握されていること、また課題と捉えていることをお伺いいたします。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

父親の育児参画状況についてでございますが、市が令和3年度に実施をしました男女共同参画に関するアンケートの結果、男は仕事、女は家庭という考えについて、「そうは思わない」とする回答が男性で63.3%、女性で66.2%と、平成29年度調査よりも、それぞれ15ポイント以上増加をしております。この回答は、10代から40代の若年世代ほど大きい傾向にあるという状況でございます。また、市が実施をしております両親学級への参加は、令和3年度の17組から令和4年度の28組へ増加が見られております。そのほか、新生児訪問での同席、乳幼児健診への同伴などについても以前より父親の姿が多く見られるようになっております。さらに、各健診時に行っておりますアンケート結果からも、父親の育児参加について、「よくやっている」あるいは「時々やっている」を合わせて9割を超えている状況にあります。一方で、男女共同参画アンケートにおける既婚者の家事、育児、介護へ関わる実際の時間について、男性では「1~3時間未満」が40%で最も多く、次いで「30分未満」が18.9%なのに対し、女性は「3~6時間未満」が29.5%で最も多く、次いで「1~3時間未満」が22.9%という結果になっており、家事、育児の場面での実態と乖離があるということが課題であると考えております。

質問 深津晴江

今部長がお示ししてくださったとおりだと思うのですが、やはり乖離があるという現実はあると思います。そこを私どもがしっかりとサポートしていく必要があると思います。第2期網走市まち・ひと・しごと創生総合戦略の講ずべき施策の基本的方向の中に、子育て世代への学習機会の提供と実践として、良好な子育てができる環境を構築するため父親の育児参加や時短勤務など、企業、労働者双方の意識改革を図り、働きやすい社会環境を目指すとあります。先ほどお示ししたとおり、具体的に父親の教育はされている場面もあるとは思うのですが、具体的な施策として男性の育児参加を啓発するイベントや子育て環境に対する企業、労働者の意識向上に向けた取組を推進しますとあります。先ほど御答弁いただいたとおり、様々なことをされていると思いますが、父親の育児参画についての現在の政策と、具体的な政策と、それに対してこのままでいいのか、もっと推進していこうというところがあるのか、先ほどの総合戦略に基づいてどうしていく方向なのか、お伺いしたいと思います。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

父親の育児参画の推進についてでありますが、男女共同参画社会の実現にあっては、一人一人が男女共同参画に関する理解を深め、性別による差別や区別が生じるなどの悪影響を生まないよう、意識改革と理解の促進を図り、人々の意識を個々の人権を尊重する意識へと変えていくことが重要であると考えております。このため、広報などによる啓発や学校教育、生涯学習などを通じ、一人一人がお互いの人権を尊重して、多様性を認め合える社会に向けて、意識の変革を図る必要があると考えております。こうした基本的な考えに立ちまして、父親の育児参加の拡大に向けて、今後も両親学級を継続するとともに、生まれた後の子育てにつながるように、来年度より実施方法について一部見直しを検討したいと考えております。加えて、市内中学生を対象に男子生徒も参加する形で、赤ちゃんふれあい体験事業を平成20年度から実施しており、子育て中の親や赤ちゃんと触れ合いを通して命の貴さ、小さな子供をいとおしく思う心を養い、将来夫婦ともに愛情を持って子育てができるための意識醸成を取り組んでまいりたいと考えております。

質問 深津晴江

赤ちゃんふれあい体験はとてもいい事業だと私も評価しております。ただ、子育ての現場にいる私の立場としましては、ワンオペ育児による大きな育児負担を強いられている母親たちによく出会います。「お父さん帰ってこないの。お父さんは夜の10時、11時にならなきゃ帰ってこないの。その間自分一人でお風呂に入れて御飯を食べさせて寝かしつけて、とても大変なんです」というお声、本当に多くいただいております。また、育児休業を取得したくても、職場の雰囲気によって取得に至らない、「取りたいけれどもちょっと今は無理なんだ」という父親にも出会います。育児負担軽減のためにも、また父性を養うためにも、父親の育児休業取得を含めた育児参画を推進する必要があると思います。本人、御家族のみならず、企業を巻き込んだ積極的な父親の育児参画を促すことは、ひょっとしたら少子化対策にもつながるかもしれないと思っています。ということで、ぜひ父親の育児参画、さらに進めていただきたいと思います。ただし、母親と同じ割合で、父親の産後鬱が発症しているという報告があることは御存じでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

母親同様に、やはり父親も育児で悩むことはあると思いますので、状況としては議員おっしゃるとおりだと思います。

質問 深津晴江

育児に対する不安や夫婦関係の変化などに加え、仕事と家事、育児の両立のために心身の負担が増えることも一つの要因と考えられています。今まで社会的に希薄だった視点だと思いますが、網走市においては、今後は父親への支援とサポートにも力を注ぐ必要があることを忘れないでいただきたいと思います。子供との関わりを深め成長を見守る経験はかけがえのない時間となり、人間力がパワーアップし、網走市の未来につながると私は信じております。次に、子育てに関わる祖父母等への教育についてです。子育てはマンパワーが重要であり、別居、同居にかかわらず祖父母の協力は時間的、精神的に大切だと考えます。しかし、悪気はないものの何げない言葉などから傷ついているお母さんもいらっしゃいます。また、過去の育児方法を押しつけられて悩む母親も少なからず存在しています。そこで、当市における孫育て講座など、学ぶ機会の現状についてお伺いします。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

育児をサポートしている祖父母の学ぶ機会についてでありますが、子育てへの考え方や育児方法は生活スタイルや育児環境の変化、そして医学の進歩など、時代によって大きく変化をしており、現在の祖父母世代と親世代との間には世代間ギャップとも言える子育てに関する常識や考え方に違いが生じていることもあるかと思います。現在市において、祖父母などに対して直接学ぶ機会の創出をして実施している事業はございませんが、新生児訪問や乳幼児健診の場面において、祖父母の方も一緒に話を聞いていただくことがあれば、昔の育児方法へ共感しつつ、現在の育児方法などの情報提供を行うよう心がけているところでございます。

質問 深津晴江

様々な機会で、祖父母への教育というか支援もしていることはわかりました。愛情あふれる心強い存在の祖父母の皆様が、現代の育児方法や子供の発達に対するスキルを学び、子育て世代をサポートしてもらうことは子育て支援にとって大変有効だと考えます。祖父母の皆様の学ぶ機会をぜひつくっていただきたいと思いますが、集団による祖父母のいろいろな仲間というのでしょうか、そういうコミュニティーの中で、「今はこうやっているんだって」とか、そういう情報交換の場などの創出も重要かと思いますがいかがでしょうか。

答弁 健康福祉部長 結城慎二

学ぶ機会の創出についてでありますが、祖父母の育児参加は親世代の育児負担が軽減されるほか、多様な大人が子供に関わることで、社会性が育まれるなど、子供の成長にもよい影響があって、かつ祖父母自身の生きがいや充実感をもたらす機会になるものと考えております。このため、学ぶ機会の創出は重要であると考えますけれども、子育て世帯の環境は個々に違いがあるため、個別支援において相談を受け、家庭訪問の際などの機会に個別にお話をすることで、この取組を進めてまいりたいと考えております。また、その際には、平成29年2月に北海道が作成をいたしました祖父母向け孫育てガイドブック「まごナビ!」を用いて説明するなど、わかりやすい丁寧な説明を行ってまいりたいと考えております。

質問 深津晴江

多分個々の相談内容、支援内容などを明らかにして統計を取っていくと、もっとこんなことをやったらいいのだというところが出てくるかと思いますので、ぜひ子育て、孫育てを有効にできるように、さらに検討していただければと思います。

出典:網走市議会 令和5年第4回定例会 2023年12月12日 議事録 PDF(21ページ) 間違いを知らせる