網走市議会 令和元年第3回定例会 2019年9月11日
選挙における投票率の向上について
2019年9月11日、網走市議会の一般質問で、平賀貴幸議員が「選挙における投票率の向上について」質問し、選管事務局長 伊倉直樹が答弁しました。
- 質問者
- 平賀貴幸 議員
- 答弁者
- 選管事務局長 伊倉直樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 平賀貴幸
-登壇- 民主市民ネットの平賀貴幸でございます。それでは通告に従いまして、2点大きく質問してまいります。最初に選挙における投票率の向上について伺います。先ほど松浦議員の質問でも選挙の3原則について、憲法上保障されている旨があったところでありますが、今年は統一地方選と参院選が同じ年に行われる選挙イヤーでありましたが、投票率は低下をしております。これは政治の側にもやはり責任はあるのだと感じております。一つはやはり先ほどもあったとおり、政治不信が大きいものがあるというのが挙げられます。そのほかにもいろいろ原因はあると思いますが、中島岳志、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授によりますと、投票率が低下する原因を小さな政府を思考する傾向が強まり、その方向性が進めば進むほど結果として政治の扱う領域が小さくなることになる。そうすると、投票しても変えられる部分が結果的に少なくなり、市民の投票しても変わらないという意識が強まることになり、結果的に投票率が低下することになるというふうに解説しております。角度を変えてみますと、これは主権者である国民や市民が政治から疎外感を感じているということであり、そのために直接民主制のような取り組みを求める傾向が強くなってくるということでもあります。だからこそ現在のように、網走市でも設置しております各種審議会で様々な意見を述べる機会を求めること、あるいは議会で言えば議会報告会の開催など、政策形成過程に市民の参画が進む形を積極的に進めていかなければ不満を持つ方々が多くなるという構造になっているのだということを、私たち政治に携わる者は肝に銘じておかなければならないのだろうと思います。一方で、今回の参議院選挙では新たに誕生した政党を通じて、生きづらさのうねりがこれほどまでにこの国にあることを、政治関係者及びメディアに対して、衝撃をもって示したものでもありました。私はいわゆるパターナル的な思考による政治、日本語で言えば父権主義とも言われる一つの価値観に従って進むことを求める政治志向に原因の一つはあると考えており、やはり多様性を認め寛容を是とし、人間も制度も不完全であるからこそ努力をしながら漸進的に改革を求めるリベラル保守、言い換えれば改革中道政治を進めることこそが日本の、そしてこの地域の未来のためにも必要と考えるところであります。こうしたことを踏まえながら質問をしてまいります。最初に、網走市における投票率の推移を明らかにしていただきたいと思います。
答弁 選管事務局長 伊倉直樹(選管事務局長は2019年9月まで)
今年行われました統一地方選挙と参議院議員選挙での網走市における投票率でございますが、知事選が前回比7.70ポイント減の57.67%、市議選が前回比4.26ポイント減の61.63%、参議院選が前回比3.32ポイント減の52.83%という状況になっております。
質問 平賀貴幸
やはり低下しているというところなのですけれども、低下にする原因の分析をどのように行っているのか質問しようと思ったのですけれども、先ほどの答弁の中で調査は実施されてないということがわかりました。そこでまず質問を続けていきますけれども、あわせて投票率の向上のために、今年度どのような取り組みを行いましたかということも聞こうと思っていたのですけれども、それも松浦議員の質問に対する答弁でございました。その成果はどうなったのか、まず伺いたいと思いますが、実施した成果というのはどのように捉えていらっしゃるのでしょうか。
答弁 選管事務局長 伊倉直樹(選管事務局長は2019年9月まで)
今年度実施した取り組みの成果ということでございますが、啓発事業が投票率に与える効果を測定することはできませんが、10代から20代の投票率がわずかではありますけれども増加している傾向にございます。
質問 平賀貴幸
そこが一つ効果があったというふうに読み取れなくもないのだというところなのだと思いますけれども。網走市にはPDCAサイクルがあるのだと思います。この投票率の向上を含めた取り組みについてのPDCAサイクルを回すためには、調査を実施するということは、私は欠かせないのではないかなと思うのですけれども、その点PDCAサイクルというのは、選挙管理委員会にはあるのかないのか、どうなのでしょうか。
答弁 選管事務局長 伊倉直樹(選管事務局長は2019年9月まで)
現在の網走選管にはございません。
質問 平賀貴幸
これは誰に聞いたらいいのかなと思うのですけれども、選挙管理委員会にPDCAサイクルがない状態は是なのですか、非なのですか。網走市としてはどのようにお考えなのでしょうか。
答弁 選管事務局長 伊倉直樹(選管事務局長は2019年9月まで)
市選挙管理委員会としてはちょっとお答えができない状況でございます。
質問 平賀貴幸
事務取扱が事実上その部分になっているという状況もありますので、そこをいろいろ考えていただきたいなと思いますが、少なくても投票場単位ごとのアンケートを実施するなど、投票率の低下の原因を把握しながら、その情報を収集と分析に基づいた対策というのを進めていくというのは、やっぱり必要ではないかと思いますけれどもいかがでしょうか。
答弁 選管事務局長 伊倉直樹(選管事務局長は2019年9月まで)
済みません、今の御質問につきましてはちょっと御答弁を用意しておりませんので、お答えしかねます。
質問 平賀貴幸
そこは私は必要だと思いますので、いろいろ検討していただければと思います。今それについてどうするか答弁がないのは、そこはやむを得ないのかなと思います。一方で、次の質問に移ってまいりますが、各地で選挙時にいろいろなミスがあるのは御承知のとおりであります。人間がやることですから、ミスというのは絶対ゼロにはならないのですけれども、そうはいってもできるだけないようにしなければいけないのだと思います。札幌市では選挙公報の投棄、廃棄してしまったということと、それから選挙公報の遅配がありまして、それぞれについて選挙管理委員会から報道各社に対して公文書で実際にあった内容の詳細、それからその原因、それに対する対処法などが伝えられておりまして、主権者の権利を守るということが一時的とはいえ脅かされるような事態があったことを重く捉えているのだなということがわかるものでありました。恐らくこれはほかの自治体でも同様なことがあれば、そのように対応するというふうに思いますけれども、そこで伺いますが、網走市において投票入場券、あるいは選挙公報の不着、遅配などは今年度実施された統一地方選並びに参議院選挙で起こっていたのでしょうか。起きた場合の対応はどうするのか、有権者に対するものと対外的な対応あわせて見解をお示しいただきたいと思います。
答弁 選管事務局長 伊倉直樹(選管事務局長は2019年9月まで)
まず投票入場券につきましては、選挙人名簿と全て照合の上、印刷漏れがないことを確認の上郵送しており、今回の参議院選挙におきましては投票入場券が届いていないという事案はございませんでした。一般的には不着があった場合、有権者に対しましては市選管へ返戻されたはがき及び選挙人名簿登録の有無を確認をしまして、はがきが返戻されている場合は再度郵送をし、はがきが返戻されていない場合は、入場券がなくても投票所で御本人の身分確認をさせていただいた上で投票できることを説明している状況です。また選挙公報につきましては、統一地方選挙後において不着の事案があり、確認をいたしましたところ、チラシまたは情報誌の受け取りを拒否している集合住宅がございまして、選挙公報が届けられていないことがありました。この件につきましては、参議院選挙からこのような住居であっても選挙公報については配布するよう、改めて市選管から配布事業者へ依頼をし、解消をされております。また、選挙公報は全戸配布ですが、配布漏れを補完するため、市庁舎、西庁舎、エコーセンター、市内の各コミセンに備え置き、選挙啓発広告にあわせて選挙公報の配布時期や備え置いた場所を明記したところでございます。また、一般的に選挙事務に問題が生じた場合には、北海道選挙管理委員会へ報告をするとともに、必要な対応を図ってまいるということになります。
質問 平賀貴幸
いろいろなことがあったことも、その対応についても御答弁いただきました。理解をさせていただきました。引き続きそこは、いろいろなことが起きないような形でできるだけ進めていただければと思います。また各種調査によりますと、選挙において最も投票者が投票の参考にしているものは何ですかというふうに聞くと、選挙公報だということがわかっております。選挙公報は投票選択における最も重要な手がかりになるのだということでありますけれども、網走市としてはその点、同じように考えているのか見解を伺いたいと思います。
答弁 選管事務局長 伊倉直樹(選管事務局長は2019年9月まで)
選挙公報につきましては、国及び都道府県知事の選挙におきましては、選挙公報の発行が義務づけられておりますが、市町村の議会議員等の選挙公報は任意制となっており、道内でも選挙公報を発行していない市も何市かあると伺っております。当市では、選挙公報を昭和58年ごろから発行しており、投票行動や投票時における判断基準の一助をなしているものと考えているところでございます。
質問 平賀貴幸
いずれにしろ、選挙の投票先を決めるためにとても大事なものの一つだということは網走市も認識されているということだと思います。そこでお伺いしますけれども、今回選挙公報にはやはり改善の余地があるなということを感じざるを得ないものがございました。選挙公報、先ほどお借りして持っておりますが、参議院選挙の選挙公報がこちらです。ごらんのとおり、見ていただければわかります。ごらんのとおり、枠いっぱいいっぱいの選挙公報。これが統一地方選挙、知事選等もこういう感じだったと思います。これが網走市の選挙公報です。ごらんのとおりです。一目瞭然です。改善の余地があると思うのですけれども、いかがでしょうか。
答弁 選管事務局長 伊倉直樹(選管事務局長は2019年9月まで)
選挙公報の改善の余地のお話でございますが、議員の御指摘を踏まえまして、次の選挙公報に生かしてまいりたいと考えてございます。
質問 平賀貴幸
見る側にとって最も見やすい選挙公報ということで、スペースがなぜあるのだろうと思うようなものにならずに、見やすいものになるようにぜひそこは工夫していただきたいと思います。ぜひ進めていただきたいと思います。続いて、一方で投票率向上のための新たな取り組みもやはり必要なのだと思います。今回答弁にはなかったのですけれども、公選ビラ、公選チラシを初めて発行したというのも法改正の関係もありますけれども、新たな試みだったのだというふうに思います。また、先ごろ実施された仙台市議選の際、御当地グルメの総選挙を期間中に実施しておりまして、実際の選挙戦と絡めて投票率の向上を目指すなどで、市民の興味を喚起する試みが同時に行われていたと。まちづくりとあわせての取り組みなのですけれども、そんな取り組みもありました。このほかにも各地で投票率の向上を図る取り組みというのは進められておりまして、例えば先ほども期日前投票がありましたけれども、人が集まるところに1日とか2日間だけとかという形で期日前投票所をつくるというような取り組みもございます。今後も網走市で何らかの対応を検討する必要あるのではないかと思いますが、この点について御見解を伺いたいと思います。
答弁 選管事務局長 伊倉直樹(選管事務局長は2019年9月まで)
恐らく全般的な投票率向上の底上げの御質問だというふうに認識をしております。高齢者や身体の不自由な方、車を持たない方などの移動困難者対策、また若年層の投票行動、投票所の場所、投票所まで移動する公共交通問題など、選挙に関する様々な課題はあると認識しておりまして、一つ一つ検討していかなければならないというふうに感じてございます。今議員からもいろいろとお話がございましたが、他地域における取組も含め、各自治体で実施されております先進事例などを参考にしながら、引き続き研究してまいりたいと考えてございます。
質問 平賀貴幸
そこでもう1点伺いますが、6月の一般質問でもあったようですし、先ほどもいろいろありました。やはり投票率低下の一因については、今の答弁の中にもあったように高齢化などで、そもそも投票に行けない方々が増えていることも、これは見逃せないことだというふうに、やはり思います。民主主義の、特に議会制民主主義の根幹はやっぱり選挙でありますので、そこをしっかり守っていくということは大事なのだというふうに思います。この対策としては、期日前投票所の増設は実は必ずしも十分ではないのだというふうな認識を私は持っておりまして、インターネットで直接投票できるような仕組みが実現しない限りは、別の対策はやはり必要だなというふうに思います。その一つが移動困難者を対象に、投票所までの移動支援を行う方法だと思います。巡回バスの運行や無料乗車券の発行などで対応するものでありまして、青森県の田子町のように車椅子も一緒に乗車できる介護タクシーで送迎を行っているところもございます。また、移動投票所を導入する方法もありまして、島根県浜田市では投票管理者、職務代理者、投票立会人の5名体制で3日間、11カ所で実施をしております。総経費は約40万円、その経費は選挙執行経費基準法に基づき、ほぼ全額の38万円が実は国費で措置されております。ちなみに、第24回の参議院選挙において実施された移動支援についてですが、巡回送迎バスの運行が172自治体、臨時バスの運行が5自治体、そのほかの対応が38の自治体で、合計215自治体に上りまして、4,182人もの方々がこの取り組みを活用して投票しているということがわかっております。こうした経費の国政選挙における国の支援は、平成28年の選挙執行経費基準法の改正により、国費で措置することが法律で明記をされております。また地方選挙においても、平成28年度から特別交付税措置されることとなり、その額は経費の2分の1に財政補正を加えたものとなっております。こうした状況を踏まえて、次の選挙ではぜひ移動支援あるいは移動投票所、あるいはその両方かもしれません。網走市で、私は実施していただきたいと思います。特に先ほど申し上げたとおり、ほぼ国費で賄われるという状況で、実施しないという理由が私は逆にわからないような気がします。投票所の増設や期日前投票所の増設は経費の面でなかなか難しい状況、これは人為的な面も含めて理解できなくもありません。一方で主権者の投票権を確実に確保する取り組みが、国の制度上も、今述べたように可能となっている状況です。ぜひとも今から検討を、次の選挙に向けて進めていただきたいと考えますがいかがでしょうか。
答弁 選管事務局長 伊倉直樹(選管事務局長は2019年9月まで)
まずお尋ねのございました移動投票所についてですけれども、これは農山間地等の選挙人が少ない投票所を廃止統合したことにより、従来の投票所から統合後の投票所までの距離が遠くなったことから、投票所に行けない高齢者等の投票機会を確保するために設置しているもので、一般的には期日前投票期間中に、従前の投票所から期日前投票所までバスなどを運行しているものと認識をしておりますが、中には期日前投票期間中の数時間、臨時的に移動式の投票所、例えばこれは車であったりとかというのを設置したり、選挙日当日に廃止となった投票所から統合先の投票所まで区間をバスで運行しているケースもあると聞いており、地域によってさまざまな状況に応じて取り組みがなされているというふうに認識をしております。今後、移動支援や期日前投票所の複数化などについては、重要な課題であると認識をしておりますので、御指摘のあった財政措置も視野に入れながら、先進地での有効性のある取り組みについて、引き続き研究してまいりたいと考えてございます。
質問 平賀貴幸
道内ではこの移動支援の実施等は、たしか1事例もまだないのだと思います。道庁自体がそこを認識しているかどうかも問題もあるのかなという気もしますけれども、本州では先ほど述べたような多くの自治体がもう実施しながら、国の財政措置も受けています。ぜひ網走市がまずここはイの一番でこういったことをやるんだということを声を上げて、それが全道に広がるというような自治体にぜひなっていただきたいと思いますので、期待を込めて状況を見守りたいというふうに思います。