浦幌町議会 令和4年第2回定例会 2022年6月13日
本町の被害防止施策の実施及びその必要な措置について
2022年6月13日、浦幌町議会の一般質問で、伊藤光一議員が「本町の被害防止施策の実施及びその必要な措置について」質問し、町長 水澤、産業課長 小川が答弁しました。
- 質問者
- 伊藤光一 議員
- 答弁者
- 町長 水澤、産業課長 小川
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 伊藤光一
通告に従い、一般質問させていただきます。鳥獣被害と野生動物との共生社会。昨今本町内において野生動物による食害や農作物踏み荒らし等により特に第1次産業において多大な被害を受けており、その被害額は本町の鳥獣被害防止計画によると令和2年度では4,600万円を超えており、看過することができない状況となっております。その理由としては、本町に生息する野生動物が増加していると推察されていますが、増加の要因としては戦後の野生動物保護の施策やオオカミ等の絶滅による天敵がいなくなったことなどの時代背景にあると言われています。また、近年では温暖化による積雪の減少や森林の整備が進み、野生動物の餌が豊富になったことも指摘されております。本町は、豊かな自然に囲まれた地域であり、ヒグマ、エゾシカをはじめ、キツネ、タヌキ等の多種多様な野生動物が生息している中で町民が日々生活していくためには、これらの野生動物と共生していかなければならないことは必然であり、町民の一定程度の受忍は必要であると考えますが、現在その受忍限度を超える被害が発生していることを踏まえると、解決していかなければならない問題であると考えます。そこで、以下の点について伺います。1、現在鳥獣による被害防止対策を総合的、効果的に実施していくため、鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律が定められ、同法第2条の2においては、市町村は被害防止計画の作成及びこれに基づく被害防止施策の実施、その他の必要な措置を適切に講ずるよう努めるものとされています。そこで、本町の被害防止施策の実施及びその必要な措置についてはどのようなものが行われていますか。また、その被害防止施策の実施及び措置によって効果はどれぐらい現れていますか。2、近年野生動物のうち、エゾシカによる被害が突出して多くなっております。エゾシカ被害防止対策については、侵入防止柵やライフル銃等による捕獲を行っているところでありますが、侵入防止柵においては経年劣化により、その役目を果たしていない箇所やその高さが足りずにエゾシカが軽々とジャンプし、乗り越えられてしまうという嘆きが聞こえてきます。そこで、既設の侵入防止柵についてのメンテナンスや改良に関し、町としては今後どのように行っていくことを考えていますか。また、エゾシカについては繁殖期である10月から出産期である7月までの間に捕獲を行うことが効率的であると考えますが、この時期は積雪等により捕獲も大変であることが思慮されます。そこで、除雪体制の整備やドローンや遠隔捕獲機器、自動捕獲機器等のICT機器を積極的に活用すべきであると考えますが、町としてどのように考えますか。3、昨今では特に夜間に農作物の被害に遭う事例が散見されます。現在銃器を利用した捕獲は鳥獣保護及び狩猟の適正化に関する法律により、日の出前及び日没後においては銃器を使用した鳥獣の捕獲等をしてはならないとされておりますが、都道府県が指定管理鳥獣捕獲等事業を効果的に行うため必要と判断し、指定管理鳥獣捕獲等事業実施計画に位置づけた場合であって、都道府県または国の機関が指定管理鳥獣捕獲等事業として実施する場合に限り、厳格な安全管理の下、限定的に夜間銃猟の実施が認められることとなっているところであります。そこで、本町においても鳥獣被害に関し集中的かつ広域的に管理を図る必要がある地域については、町内猟友会等、各関係者の理解が大変重要になることは当然でありますが、夜間における猟銃による捕獲を行えるよう、同事業の実施区域に含めてもらう旨北海道に要望を上げ、同計画に位置づけてもらい、少しでも農林業被害を食い止める必要があると考えますが、町としてどのように考えますか。4、本町に生息している野生動物のうち、第1次産業に被害を与えている鳥獣の捕獲については、浦幌町鳥獣被害防止計画に捕獲計画数が定められております。しかしながら、そもそも当該鳥獣の生息数が現在は何頭で、どのくらいであれば適正な数なのかが把握できていなければ、場当たり的な対処方法になるのではないかと感じています。そこで、本町において同計画に定められている対象鳥獣の現在の生息数を把握しているのか。また、考えられる適正数はどのくらいなのかを認識しているのか否か。また、適正数より生息数が著しく過大であれば、一度しっかりと集中的に捕獲を行い、適正数を適正に維持することで野生動物との共生社会を目指すべきではないかと考えますが、本町としてどのように考えますか。以上です。
答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)
伊藤議員のご質問にお答えします。1点目の被害防止施策の実施及びその必要な措置についてでありますが、町では浦幌町鳥獣被害防止計画を策定し、浦幌町鳥獣被害防止対策協議会を中心に浦幌町鳥獣被害防止対策実施隊を組織し、有害鳥獣の捕獲を実施するほか、侵入防止対策として鳥獣被害防止総合対策事業による電気柵の整備や実施隊員の加入促進対策としてわな免許取得促進事業などに取り組んでおり、実態として駆除頭数は増加傾向にあり、一定の効果は得られているものと考えています。2点目の既設の侵入防止柵のメンテナンスや改良、除雪体制の整備及びICT機器の活用についてでありますが、町内に設置されている侵入防止柵は、国、北海道及び町の補助金を活用して、平成9年から平成15年にかけて浦幌町農業協同組合が事業主体となり、総延長約454キロメートルにわたり整備されたものであります。侵入防止柵の整備に当たっては、地域集落単位を基本とする管理組合を設立し、整備後の侵入防止柵の所有及び補修を含む維持管理を管理組合が行うことになっており、今後においても多面的機能支払交付金及び中山間地域等直接支払交付金などを活用しながら実施していただきたいと考えているところであります。除雪体制については、北海道、町それぞれの管理区分において、鳥獣駆除を担っていただいている浦幌町鳥獣被害防止対策実施隊と協議しながら除雪区間を定め、実施しております。また、ICT機器の活用について、一部自治体において試行的に取り組まれていますが、本町においてはその実証結果を参考にしながら、活用に向けて検討を進めてまいります。3点目の銃猟による夜間捕獲を指定管理鳥獣捕獲等実施計画に位置づけるための北海道への要望についてでありますが、実施計画として位置づけられるには鳥獣保護区の指定区域や特定猟具使用禁止区域であるなど、市町村等による捕獲が困難な地域とされていることから、本町の現状にはそぐわないと判断しており、要望する考えはございません。4点目の本町の捕獲対象鳥獣の生息数の把握及び適正数の認識についてでありますが、エゾシカの生息数については猟友会が実施しているライトセンサスにより統計的な数値は把握しているところでありますが、町内全体の生息数及び適正数は把握しておりません。北海道では、エゾシカの適正な保護管理を実施するため、道内を4地域に区分したエゾシカ管理計画を策定し、地域区分ごとの生息分布状況や地域の特徴を考慮しながら生息数を推計するとともに、捕獲目標を定めています。本町が策定する浦幌町鳥獣被害防止計画に定める捕獲計画数については、より実効性の高い保護管理とするために北海道が示したものであり、この目標を守ることが野生動物との共生を図ることにつながるものと考えています。以上、伊藤議員への答弁といたします。
質問 伊藤光一
今回鳥獣被害に関してご質問させてもらいましたが、被害防止計画によると、その被害額は令和2年度においてヒグマ255万円、キツネ160万円、カラス186万円、ハト282万円、タヌキ4万円という被害が載っているのですが、エゾシカに関しては被害3,782万円と突出して多い被害でありますので、今回主にエゾシカの被害について再質問させていただきますので、特に指定がなければエゾシカのことを話していると解釈していただいて結構です。それでは、1項目めから再質問させていただきます。まず、鳥獣被害防止計画に定めてあります鳥獣の農作物の被害に関して、ここ数年増加しているという事実に間違いはございませんか。
答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)
ただいまのご質問にお答えをさせていただきます。農業被害に関しましては、先ほど伊藤議員がおっしゃいましたとおり、令和2年度におきましてはエゾシカにおいては3,700万円と、その前年度においては2,600万円ほどというような数値となっております。令和3年度においては残念ながら被害実態が把握できておりませんので、まだ確定はしてございませんけれども、この状況を鑑みたときに農業被害については残念ながら増加の傾向にあるのかなと認識をしております。
質問 伊藤光一
1項目めの答弁にこうあります。鳥獣被害防止計画の実績として駆除頭数は増加傾向となり、一定の効果は得られていると答弁にあるのですが、しかしそもそも鳥獣被害防止計画の趣旨は、題目にあるとおり、鳥獣被害の防止にあると私は考えます。そうすると、農作物に対する被害が増えているのであれば、効果があったとは言えないのではないでしょうか。
答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)
効果の捉え方というところでございます。今回のご質問に対するご答弁の中といたしましては、エゾシカの捕獲の計画頭数という一つの視点もございます。令和3年度までの計画につきましては、平成30年度に策定をした鳥獣被害防止計画によるところでございますが、その計画においては1,500頭という頭数を目標として定めていた。それにおきまして、令和元年度は1,347頭、令和2年度は1,865頭、そして令和3年度においては1,861頭と、捕獲の頭数としては一定程度皆さんのご協力の下に数値としては向上している。そういった意味での効果については上がっているのではないかということから、そういったお答えをさせていただいたところです。
質問 伊藤光一
そうすると、被害防止の効果はあまりなかったという理解でよろしいですか。
答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)
被害防止の効果という点につきましては、数値としては農業被害というところが一つの指標になるのだと考えてはいます。この農業被害につきましては、浦幌町農業協同組合さんで各農家さん方に、おたくの被害はどれぐらいあったか、そういったものを聞き取りを行って、集計しているものであります。そういった意味においては、残念ながら被害の軽減というところには至ってはおりませんが、捕獲自体の実績としては上がっていると思っています。
質問 伊藤光一
この被害防止計画には対象鳥獣が定められております。近年アライグマの被害や水産業であればトッカリ、アザラシ等の被害も散見されて、計画にのっていない鳥獣被害が見られます。あと、エゾシカによる植林に対する被害というのも耳にしているのですが、その点町としてこれらの被害というのは把握されていますでしょうか。
答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)
本計画につきましては、記載してありますとおり、ヒグマ、エゾシカ、キツネ、カラス、ハト、タヌキ、そういった項目でありまして、ここに最近の今お話にあったようなアライグマにつきましては、現在浦幌町においては農業被害額として実績として上がっていない。そういったところから、この計画には今現在掲載がされていないというところでございます。今後そういった被害が報告がされた場合におきましては、この計画の見直しとしては項目として上がってくるのかなと思っております。次に、海獣害の計画でございますが、この計画とはまた別に、北海道におきまして十勝の海獣被害防止対策連絡会議という会議が設置されております。これにつきましては、十勝海域におきましては海獣被害というものの被害自体はあるのですが、他の地域に比べて被害の状況というものが極端に大きくはないということから、今の活動状況といたしましては十勝管内での被害状況の把握、情報共有、他地域における被害状況の情報提供、共有を重ねるというところで行われている内容のものでございます。林業被害のところにつきましては、これまで我々としてはその被害程度がどれぐらいかというところの大きなものとしては把握することができていないというのが実態でございます。
質問 伊藤光一
水産業に関しては、より詳しい知識を有している議員もいらっしゃるので、当該議員にお任せしたいと思いますが、アザラシ、トッカリの被害だとか、そういう対象鳥獣に含まれていない動物に関しての被害防止計画の改定等は考えることはございますか。
答弁 産業課長 小川(産業課長は2025年3月まで)
今浦幌町の鳥獣被害防止計画、これにつきましては海獣被害を除くもので策定するということにされておりますので、この計画に掲載するという考えはございません。