浦幌町議会 平成25年第1回定例会 2013年3月15日
議事録に件名の記載なし
2013年3月15日、浦幌町議会の一般質問で、差間正樹議員が質問し、町長 水澤、保健福祉課長 横田が答弁しました。
- 質問者
- 差間正樹 議員
- 答弁者
- 町長 水澤、保健福祉課長 横田
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 差間正樹
通告に従い、質問いたします。今回私は、生活保護制度の現状に対して質問させていただきます。この制度を利用している人は、国レベルでこの20年の間に2倍以上になり、全国で210万人を超えております。ところが、この数字を海外の公的扶助制度利用率と比較してみますと、人口比で日本1.57%、フランス5.7%、スウェーデン4.5%、イギリス9.27%、ドイツ9.7%となっており、こういった国々と比較してはるかに低い数字であることがわかります。民主党政権時代、2009年、国は初めて日本の貧困率を公式に発表しました。2011年7月にも発表しておりますが、それによると国民の16%が貧困とされております。これは、所得ゼロから超大富豪まで1億2,500万人の人を並べてちょうど真ん中の人、中央値、その真ん中の人の所得がひとり暮らしで224万円で、貧困とはこの中央値の50%未満の人というのがOECD、経済協力開発機構が決めているルールです。日本では、貧困線は所得112万円、こういうレベルで暮らしている人が16%、6人に1人、およそ2,000万人を超えるだけいると2009年の数字は示していました。当時生活保護の利用者は176万人、人口比1.38%、貧困者の10分の1も生活保護の利用者はいなかった、それが2009年の状況でした。貧困の原因はどこにあるのか、雇用の問題が最大の要因であることは言うまでもないと思います。2012年10月の労働力調査で完全失業率4.2%、271万人もいたことになります。雇用保険も失業手当は退職理由などで制限され、退職が自己都合であれば3カ月間待機させられるなど、全体の受給率はわずか20%となっていて、雇用保険はセーフティーネットの役割を十分果たせていないのです。結局生活保護に頼らざるを得なくなっているのが実情です。もう一つの日本の貧困の原因は、高齢者の貧困です。年金の現状を考えれば明らかです。ずっと不安定雇用で厚生年金に入れなかった人や自営業でやってきた人は、基礎年金のみか旧国民年金の受給者となり、これらの年金の受給者は1,000万人を超え、受給月額は平均4万9,000円にすぎません。これでは生活保護に頼るほかありません。この年金の問題に手を入れない限り、高齢者の生活保護利用者はこれからもふえていくでしょう。去年4月には自民党が生活保護基準10%の引き下げ、医療費一部自己負担等の生活保護制度改革の政策を発表し、6月10日には消費税法案とともに社会制度改革推進法案が突然登場し、8月10日には一緒に成立してしまいました。厚生労働省の生活困窮者の生活支援のあり方に関する生活保護基準部会では、5年に1回の見直し作業が2011年から始まり、その過程で基準の策定が低所得者との比較で考えるというもので、2012年になって第1十分位、下から10%、これは国民の所得を10段階に分けて、その一番下の階層という意味です。この第1十分位と比較する方針を踏襲することが確認されました。この層には、生活保護を利用しないで生活保護以下の収入で暮らしている人が多数含まれております。そこと比較すれば、生活保護基準が下げられこそすれ上がることはあり得ません。この生活保護基準部会の座長を務めている慶応大学教授は、自分の著書の中で生活保護水準は全ての最低生活保障を下支えするために安易に水準を引き下げることのできない岩盤であり、最低賃金、最低保障年金などはその上に位置するように設計されるべきと自分の著書で書いております。働いている人の給料が下がるなど全体が地盤沈下しているのだから、生活保護を受けている人も少しは我慢しなさいと保護基準を10%切り下げるようなことをすれば、広範な人々に影響が出ると言うのです。生活保護基準が下がると、減額ゾーンにあった利用者は保護が廃止されるとともに国保などの保険料の支払い、保育料や介護保険料、利用料など無料だった福祉サービス、住民税、NHK受信料の支払い、これらが発生し、同じゾーンの収入であった町民も生活保護を新たに利用できなくなります。影響はそれにとどまらず、生活保護を利用しない人にとっても就学援助制度や地方税の減免、滞納処分の禁止、公営住宅家賃減免など、生活保護基準を目安にしている制度が多くあります。高額医療の自己負担限度額、障がい者へのサービス、難病患者の医療費など福祉、医療サービスの利用料は課税世帯か非課税世帯かで大変な違いになり、その大もとに生活保護基準があります。まさに生活保護基準はナショナルミニマム、国民の全てに保障されるべき健康で文化的な生活水準として私たちの生活を下支えする重要な機能を果たしているのです。生活保護を受けている人は、今でもぎりぎりの生活なのに、10%削られて大打撃を受けます。ぎりぎりのところで生活保護を受けられず、また受けずに踏ん張っている人たちも打撃を受けます。医療費、保育料など一般の人たちの生活に影響して全体として社会が地盤沈下していくのではないでしょうか。若い人たちの不安定雇用もこのまま放っておけば社会保障の財源という大問題になり、将来深刻なことになります。お国に頼ったら恥だといった誤った言説に惑わされず、生活保護が必要なときはきちんと使い、そこから抜け出したら税金を払う。国民には生存権があり、国家には生活保障の義務があるという憲法25条の精神もそこにあるのです。生活保護について、受けられるべき人が受けられないことになることはあってはならないことと思いますが、この点についての認識をお伺いいたします。
答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)
差間議員のご質問にお答えをいたします。生活保護の現状についてでありますが、生活保護は日本国憲法第25条「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」の理念に基づき、生活に困窮する全ての国民に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的とする制度でございます。病気や事故、その他いろいろな事情で生活が苦しくなり、どうにもならない場合があります。そのようなときに必要な援助を行い、再び自分の力で生活していけるようお手伝いするのが生活保護制度であります。本町の生活保護世帯の状況でありますが、ここ数年横ばいの状況で、平成25年2月末現在62世帯81人となっており、保護率は人口に対して1.48%となっております。生活保護世帯の類型としては、高齢者1人世帯が29世帯、46.8%、高齢者2人世帯が6世帯、9.7%、母子世帯が4世帯、6.5%、その他生活困窮世帯は23世帯、37.0%となっております。現在生活相談件数は、年間30件程度で推移しておりますが、生活保護を受けられるべき人が受けられないことにならないよう、相談者の立場に立ちながら、個々の生活困窮状況をしっかり聞く姿勢を基本として、民生委員や十勝総合振興局へ情報提供を図り、連携し、対応しております。なお、生活保護の受給決定、廃止及び生活指導については、十勝総合振興局が対応しております。また、生活保護の生活扶助基準の見直しに伴い他制度に生じる影響については、平成25年2月19日に実施された全国厚生労働関係部局長会議において、生活保護と同様の給付を行っているような制度を除き、影響を受けるそれぞれの制度の趣旨や目的、実態を十分に考慮しながら、できる限りその影響が及ばないように対応することを基本的な考え方とする旨の国の対応方針が示されました。医療保険等の自己負担限度額の軽減など、個人住民税の非課税限度額を参照としているものは、今後の税制改正において対応することとなっており、その他生活扶助基準の見直しに直接影響を受ける国の制度については当該方針に基づき進められるところであり、本町においても国の対応方針の趣旨を踏まえ、適切に対応してまいります。以上、差間議員の答弁といたします。
質問 差間正樹
生活保護制度は、誰が利用しているかわからないこともあり、利用者は横のつながりがつくりにくい制度です。また、私たちの社会の中でも生活保護の利用について独特な目で見られることが多いのも現状です。そこで、関連して質問いたします。少しでも生活保護の相談がしやすいように、生活保護に関係するポスター、チラシ、これは町民の目につくように掲示され、置かれているか質問いたします。もう一点、相談者に渡す申請書は、窓口等でどのように置かれているか質問いたします。
答弁 保健福祉課長 横田(保健福祉課長は2013年3月まで)
ただいまのご質問に対しまして、少しでも相談しやすいように町民の目に触れるように掲示されているかというご質問が1点目だと思いますけれども、現在生活保護の相談に対しましては掲示だとかというものについては行っておりません。ただ、生活に困窮している方の対応という中身では、保健福祉課においでいただくということばかりではなくて、ご本人が来れない事情があれば、ご連絡をいただいた中で訪問させていただき、生活相談をさせていただいております。また、地区担当の民生委員さん、それぞれの担当区域内にお住まいの方の生活事情等々をお聞きしながら、民生委員さんを通じて生活相談に保健福祉課のほうで対応してございます。ただ、全てが生活保護に結びつくということではなく、生活実態をまずお聞きして、資産といいますか、金銭、貯蓄、そういった身体の状況、精神の状況もお聞きしながら、その方が陥っている生活困窮状態を把握しながら進めております。また、窓口については保健福祉課が、受給者の決定等については十勝総合振興局が行っておりますけれども、生活保護を前提とした、そういった生活相談については保健福祉課が窓口となっております。申請書は、目に触れるようなところにはございませんが、相談に来られた場合こちらのほうでいろんな生活状況をお聞きしながら、その方の状況をお聞きして申請に至るか至らないか、あるいはご本人だけではなく、ご家族がいる場合についてはご家族の状況もお聞きしながら厳粛に、真摯にこの生活相談を受けているということでございます。以上でございます。
質問 差間正樹
要望いたします。生活保護の申請の窓口にかかわる職員の皆さんは、地方自治体の本旨である住民の福祉を守る、この第一線で働いておられます。その仕事に誇りを持って住民の苦難に寄り添っていただくことを切に求めまして、質問を終わります。
質問 差間正樹
はい、よろしいです。