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浦幌町議会 平成20年第3回定例会 2008年9月11日

療養病床全体35万床について

2008年9月11日、浦幌町議会の一般質問で、河内富喜議員が「療養病床全体35万床について」質問し、町長 水澤、保健福祉課長 上村が答弁しました。

質問者
河内富喜 議員
答弁者
町長 水澤、保健福祉課長 上村

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 河内富喜

私は、本定例会において、国の療養病床再編の流れにおいても、町立診療所の医療型療養病床 10 床の存続は必要であるという立場から一般質問をさせていただきます。先般、国の医療費適正化計画、2008 年度から 2012 年度の 5 カ年計画の中で、療養型病床の再編・削減案が示されています。療養病床全体 35 万床について、2012 年度までに 22 万床に削減するという内容であります。15 万床まで削減する当初案より多少緩和されたものの、国民の反発を恐れ、存続数をアバウトに積算することで、国全体の目標数値を下げたものだと私は考えております。内容は、依然厳しいものであります。療養型病床には介護型と医療型がありますが、介護型の療養病床 12 万床は廃止もしくは医療型か介護療養型老人保健施設へ転換を進め、当町のような医療型療養病床 23 万床については、15 万床に削減・転換する案であります。介護型からの玉突き参入分も当然考えていかなければならないわけでありますから、この数値は厳しいと考えざるを得ません。最近、管内の病院でもこの流れを受けて、療養病床の廃止もしくはリハビリ病棟や一般入院病床への転換が進んでいます。介護型の療養病床は介護保険で、医療型の療養病床は医療保険で賄われていますが、看護師の配置に差はあるものの、支払われる医療報酬はほぼ同額とされています。国は、医療費の 5 カ年削減目標を 2,200 億円としており、そのターゲットとして療養病床の再編、削減になっているわけであります。一番の問題点は低い診療報酬にあります。それでなくても地方のほとんどの病院は厳しい経営を強いられているわけですが、療養病床における入院基本料の内容は、各種治療・検査のほとんどが 1 日いくらの包括点数でくくられています。各項目においても特別加算はほとんど認められていません。また入院日数が 180 日を超えた患者には、入院基本料の 15%減額も適応されています。国は、医療費の削減を図るために、医療と介護の住み分けをさらに図りたいようであります。たしかに住み分けできる人はいます。しかし、どちらも必要な高齢者は現実的にはいるわけであります。在宅介護・在宅医療といっても限界があるわけで、このままこの案が進められるとしたら、ある推計では医療・介護難民は最悪 11 万人発生するとされています。町立診療所の医療型の療養病床を廃止した場合、医療・介護難民がわが町でも生まれる可能性があります。高齢者やその家族が悲惨な状況にならないように、また適切な治療が受けられるように、町として医療型療養病床は存続すべきであると考えます。特に近年、後期高齢者医療制度の導入・介護保険制度の見直し・老年者控除の廃止・定率減税の廃止によるところの住民税の負担増など、すべての面で高齢者への環境が大変厳しくなっています。高齢者からは「私たちは早く死んだ方がいいのかなぁ」という疎外感に満ちた言葉すら聞こえてきます。町の政策として対応できるものであれば、多少の負担があっても対応すべきであると考えますが、理事者の考えをお伺いします。

答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)

河内議員の質問にお答えいたします。町立診療所における医療型療養病床の存続についての考え方でありますが、ご質問にもありましたように、国では医療費適正化計画に基づき療養型病床の再編・削減を計画しております。これは、現在全国に所在する医療型療養病床23万床及び介護型療養病床12万床については、医療の必要性が高いものと低いものが存在しており、医療の必要性の高いとされる約22万床については引き続き医療型療養病床として存続させ、医療の必要性の低いものについては老人保健施設、ケアハウスなどの居住型介護サービス施設等に転換を推進するものです。本町の町立診療所におきましては、入院病床は一般病床9床及び医療型療養病床10床の合計19床ございます。一般病床は、医療の必要性が非常に高い方を対象とした病床でありますが、一定期間を経過すると患者も快方に向かい、医療の必要性が低下することを想定し、診療報酬点数表では入院から7日、14日及び30日を経過するごとに入院料を減額して算定することとなっており、一方、医療型療養病床では、退院が可能となるまでの入院期間中、入院料は一定に算定できることとなっております。なお、病院の場合は、一般病床、医療型療養病床ともに入院日数が180日を超えると入院医療費の患者負担額は、一定割合増額されることとなっていますが、診療所では一般病床、医療型療養病床ともに入院日数が180日を超えても入院医療費の患者負担額が増額することはありません。北海道では、医療型療養病床及び介護型療養病床をもつ医療機関に対し、今後の意向について調査しているところでありますが、回答のあった363医療機関には、医療型療養病床17,211床、介護型療養病床6,070床の合計23,281床がありますが、老人保健施設等への転換と回答したのは、現在のところ36医療機関で、医療型療養病床2,084床中718床、介護型療養病床2,255床中1,783床にとどまっている状況で、各医療機関ともその対応に苦慮している状況がうかがえます。本町におきましては、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、グループホーム、特定施設入居者生活介護など高齢者介護の基盤は整ってはおりますが、河内議員のご指摘にありますとおり、町立診療所の医療型療養病床は、存続すべきであると認識しているところであり、今後の医療制度改革などにより、どのように変容していくか不明確ではありますが、現状どおり維持してまいりたいと考えております。以上、河内議員の答弁といたします。

質問 河内富喜

大変前向きな答弁をいただいたものと考えております。実は、私がこの質問をする経緯になったのはですね、管内では福祉の町として知られている町があるわけですが、その町ですらこの流れに乗って、療養病床を大幅に削減しているという流れを見ました。また、管内でも最近に何町かこの流れの中で、療養病床を返還してきているということがありましたので、今回、わが町の医療型の療養病床は、なんとか存続する方法で努力していただきたいという意味合いもありまして、ご質問をさせていただいたわけであります。それぞれ医療体制の条件のクリア、診療報酬の低さも問題になっていますので、その辺にメスを入れるということもわからないわけではございませんが、医療費の削減のために高齢者にそのしわ寄せを転嫁する、これはどう考えても私は間違っている。高齢者に対してやはり畏敬の念をもって、国・行政は当然配慮していくべきではないかなと、私なりの持論を持っているわけであります。また、残念なのは、報道においても、このことについて社会問題としてとらえられていない流れが最近あるなと、私なりに大変危惧をしているところであります。浦幌の場合、存続していただけるということでのご答弁をいただいたので、今さらくどくど申し上げることもないわけでありますが、例えば、国は、今後、在宅医療を充実させていくと言っておりますが、当然、これから高齢者が増えるわけでありますから、このことは将来を見据えての判断だと思います。しかし、わが町の今の医療体制で、それが現実的に可能かといった場合には、私は難しいと思います。医師を初め、スタッフを増やさなければできないと考えます。それであれば、町が判断されたように、現在の医療体制の継続を、医療病床を存続させる方がむしろ現実的であると私も考えるわけであります。1 点だけ再質問として確認したいと思いますが、医療型療養病床の再編には、先ほども申し上げたように、国の目標数値がありますが、存続についての最終判断は、国・道がするものか、あくまでも個々の病院の判断が尊重されるものか、その点について確認をさせていただきたいと思います。

答弁 保健福祉課長 上村(保健福祉課長は2009年3月まで)

私の方から説明させていただきます。再質問ございました医療療養の再編の最終的な国・道の判断、それとあくまでも個々の病院で判断していくのかという関係でございますが、医療療養病床の再編は、国・道が判断するという点に関しましては、国・道が作成する医療費適正化計画に基づいて、数値目標が作成されるものであります。そういうことで、医療型病床の再編にかかる強制力、そういうものはございませんが、医療機関の設備及び人員基準、また診療報酬の点数などが、国が定めておりますので、その辺を考慮すると、厳しい状況になってくると予想されます。しかしながら、この個々の病院が判断するということでございますが、これらについては、やはりその先ほど申し上げました、収入となる診療報酬、経費、病棟の維持費、いろいろなものを緩和した中で判断しないと考えております。先ほど、町長の方から答弁したとおり、原型では高齢者の方が安心して暮らせるようなことの中で、町立診療所の医療型病棟については、維持してまいりたいと思っております。ただ、国が今後いろいろな形で診療指導、減額またはいろいろなそういう診療報酬の改定がなった場合、収入システムのコスト、いろいろな面で財政的な問題を含め、一般病床の転換ということもやはりあることも予想されます。しかしながら、現在の段階では、19 床という形は維持していきたいというふうに考えておりますのでよろしくお願いします。以上でございます。

質問 河内富喜

今、課長の方から大変わかりやすくご答弁いただいたわけですが、当然、国の考え方を無視した中で、独自の政策を突き通すということは、なかなか難しい。これはやはり、どうにもならないところもあるのでしょうが、私は、その辺はですね、町の政策として、踏ん張ることができるのであれば、できるだけそういう形に、やはり考えていっていただきたいなと考えるわけであります。ある人からですね、聞いた話ですけど、病院の経営のことだけを考えたらですね、入院施設の無い小さな規模のクリニックが一番儲かるそうであります。しかし、町立診療所の場合ですね、採算面も当然考慮しなければならないが、やはり町民の医療福祉、高齢者の医療福祉ということでの観点から総合的に判断していく必要があると思います。そういった点で、今後のいろいろな国の流れもあると思いますが、その辺についての町長の考え方を最後にお聞かせ願いたいと思います。

答弁 町長 水澤(町長は2023年3月まで)

町立診療所の 19 床のベッドの確保については、最初に答弁したとおりであります。ただ今、医療型と一般のベッドがそれぞれ制度違いますけれども、特に個人の負担にかかわる点でありましては、診療所の場合、180 日を超えても 15%の個人負担が増えるということにはなっておりません。そういう意味では、個人負担という面では、一般病床と療養病床という点では、それほど変わらないのかなというふうに思いをしているところであります。ただ、診療報酬について、違いが出てまいります。今後、国又は道がどのように社会的入院という問題点を解決していくのかということになってくるだろうと思いますけれども、現在のところ、各病院に何床減らせとか、そういう強制的な割り当てがきているわけではありませんので、今、現在の診療報酬等との関係では、この 19 床、10 床と 9 床を続けていきたいというふうに思いますし、できるだけ町民負担にならない中で、この診療所体制を継続していきたいなというふうに考えているところであります。ただ、将来的に国がどのように制度返還をするかということは、今、明確になっておりませんので、将来にわたって未来永劫、このような形を続けていけるかどうかということは、当然わかりませんけれども、できる限りはこの形を続けていきたいなというふうに考えているところであります。

出典:浦幌町議会 平成20年第3回定例会 2008年9月11日 議事録 PDF(9ページ) 間違いを知らせる