浦幌町議会 平成18年第1回定例会 2006年3月10日
本定例会におきまして昨年10月に国が示した新農政制度について
2006年3月10日、浦幌町議会の一般質問で、森秀幸議員が「本定例会におきまして昨年10月に国が示した新農政制度について」質問し、町長 八木、産業課長 中川が答弁しました。
- 質問者
- 森秀幸 議員
- 答弁者
- 町長 八木、産業課長 中川
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 森秀幸
私は、本定例会におきまして昨年 10 月に国が示した新農政制度について、町長の考えをお伺いいたします。平成 19 年度から実施される品目横断的経営所得安定対策大綱が示されました。この政策は、今までの全生産者を対象とし、畑作 4 品目に毎年の生産量や品質に応じて支援が施されたのに対して、WTO の政策(諸外国との生産条件格差の是正)を目的としています。また、対象者も全生産者から担い手になり、生産コストと販売収入の差額に着目して、各経営体の過去の生産実績(現行対策における支援対象数量を面積に換算)に基づく支払が実施されます。この政策は、今後どのような影響を及ぼすかわからない状況ですが、本町にとりましても畑作 4 品目が作付けの中心であるので、生産者にとりましても一定の保障対策があるものの生産額の減少、余剰面積対策などの不安をもっているものと考えます。そこでお伺いいたします。1、担い手の条件として、認定農業者・経営規模 10 ヘクタール以上でありますが、本町では、全生産者が加入対象となるのでしょうか。2、今後、農業経営は大変厳しい状況にあるものと予測されます。新農政制度に対して町は、どのように対応していくのか、お伺いいたします。3、農地・水・農村環境保全向上活動支援対策について、町としてどのように考えておられるのか。この 3 点をお伺いしたいと思います。
答弁 町長 八木(町長は2007年3月まで)
森議員のご質問にお答えいたします。新農政制度の対応に関する 1 点目の「担い手」として全生産者が対策の加入対象者となるのかとのご質問ですが、ご指摘のとおり加入対象要件としては、認定農業者で、かつ経営規模が原則 10 ヘクタール以上となっております。現時点で畑作 4 品を作付けしている対策の対象者は約 180 人程度ですが、そのうち認定農業者となっている方は約 90%となっております。未認定者については、認定基準を満たしているものの、まだ認定を受けていない方、経営規模 10 ヘクタールはクリアしているものの農業所得が低いため認定出来ない方、経営規模 10 ヘクタール以下で、かつ農業所得が低い方となっております。このようなことから、農業所得が低い方や経営規模が小さく農業所得が低い方に対しては、農業経営基盤強化の促進に関する基本構想の見直し作業を行っており、その目標所得水準を引き下げて認定農業者への誘導を図って参ります。また、経営規模が 10 ヘクタール以下であっても、中山間地域のような農地が少ない地域への特例措置があり、基本原則 10 ヘクタールの概ね 8 割までの経営規模であれば対象とすることができます。また、経営面積が小さくても農業で相当の所得を得ている場合にも特例措置があり、農業所得が基本構想の目標所得水準の過半を確保し、かつ対象品目の収入、所得又は経営規模のいずれかが概ね 3 分の 1 であれば対象となります。しかし、このような特例措置等によっても対策の加入対象とならない小規模な生産者が若干生じる可能性はあると考えられます。そのような方に対しましては、農業協同組合等とも協議しながら営農相談等を実施して参ります。2 点目の新農政制度に対する町の対応についてでありますが、品目横断的経営安定対策では、諸外国との生産条件の格差を是正するため過去の生産実績に基づき支払われる、いわゆるゲタと呼ばれる対策と、販売収入の変動が経営に及ぼす影響が大きい場合に、その影響を緩和するために平均収入に対する当該年収入の減収額について支払われる、いわゆるナラシと呼ばれる対策の 2 本立てになっております。特に、過去の生産実績に基づく支払いでは、生産実績の無い圃場については、全く支援が受けられなくなるため、そのような農地については、対策の対象外作物の作付けを促していくことや、土地の流動化対策を講じていく必要があります。現時点では対策の詳細な内容が明らかになっておらず、生産者の収入や所得にどのような影響が現れるのか不透明であり、今後、農業生産への影響が明らかになってきた段階で、農業協同組合等関係機関と連携を図りながら、より収益の高い他の畑作物への転換等、振興方策を協議して参りたいと考えております。3 点目の「農地・水・農村環境保全向上活動支援対策」についてでありますが、この対策については、国が平成 19 年度より実施を計画している経営所得安定対策の中で、品目横断的経営安定対策と車の両輪と位置付けられております。施策の考え方としては、農地・農業用水等の地域資源は、食料の安定供給や多面的機能発揮の基盤となる社会共通の資本であり、これらの資源は、農業者が中心となり維持保全されてきましたが、近年の農家戸数の減少や集落機能の脆弱化が問題となっており、農地・水・環境の良好な保全と質的向上を図るため、農業者だけでなく、地域ぐるみでの効果の高い共同活動を行うことを目的としております。平成 18 年度に北海道内 14 市町村において、農地・水・農村環境保全に向けた地域の取組みを支援する対策のモデル事業が実施される計画であります。本町においても、農家戸数の減少や高齢化により集落機能の低下や農地・農業用排水・農道等の適切な保全管理が困難になることが懸念されます。現在、市町村には、本対策の施策に関し、平成 18 年度モデル地区の実施要綱・要領は示されているものの、平成 19 年度からの実施に向けての要綱等については示されていない状況ではありますが、地域説明会等を開催し、施策の周知及び意見等をいただきたいと考えております。また、浦幌町全体が施策に手を上げた場合には、概算でありますが、年間 2,000 万円程度の町負担となり、財政的に厳しい時期でもあり、平成 18 年度のモデル地区の実施結果や地域の声を踏まえ、検討して参りたいと考えております。以上、森秀幸議員の答弁といたします。
質問 森秀幸
ただいま町長からご答弁をいただきました。確かに現時点では、具体的な詳細内容が明らかになっておりません。この政策に対しましては、農協は昨年 12 月に組合員対象に、中央会担当の職員による説明会を 2 カ所で開催されました。2 カ所とも大勢の組合員が集まり、厳しい表情で不安をいただきながら、真剣に聞いていました。現在、本町の組合員戸数は、272 戸ございます。先ほどの答弁の中では、このうち、この対策の畑作 4 品を作付けしている対象者は、約 180 人程とご答弁をいただきました。その中で、認定農業者となっている方が約 90%、また認定農業者になることですが、いろいろなクリアを条件としないとクリアできないということの説明もいただきました。また、面積が小さくても農業で相当の所得を得ている場合にも、特例措置というものもございます。この特例措置によっても、対策の加入対象とならない小規模な生産者が若干生じるというような説明でもございました。この特例制度につきましては、当初からみましてもですね、段々緩和されているような気もいたします。その辺ですね、我々も一緒に生産してきた仲間としてですね、かたやは担い手になり、かたやはなれないということのないようにですね、この本当に加入対象にならないものか、再度再質問をいたします。また、政策に対しましては、過去の実績に基づく支払制度でありますが、生産者が一番不安としていることは、所得の確保・余剰面積の活用だと考えております。ただいまの答弁の中では、この政策が明らかになった段階で、農協と連携をとりながら、より収益の高い他の畑作物への転換、振興方策を検討するような内容でございました。これを含めて考えていただきたいのですけれども、現在は、豆の価格が非常に低迷している経過もございます。これとは限らず、畑でとれたものを加工なり、付加価値を付けてですね、販売することも含めてですね、是非、農協と協議をしていただきたいなと、このように思います。また、環境対策につきましては、現在、道内では 18 年度に向けて 14 町村でモデル事業として計画がなされております。これにつきましては、十勝管内でも鹿追町がこの計画にのる予定をしているというように聞いてございます。この環境対策につきましては、地域ぐるみでの効率の高い共同活動を行うということでですね、これからは会館の助成、行政区への振興資金とも既に見直しも出ている段階でございます。この事業に関しましては、全町で取り上げると 2000 万かかるというような答弁をいただきました。でも管内では、鹿追がやるということでございますので、この辺も町としてですね、検討していただけないのだろうかと、またこの事業をやることによりまして、地域の活性にも繋がると思います。再質問として、今のことにつきまして質問をしたいと思います。
答弁 産業課長 中川(産業課長は2008年3月まで)
森議員の方から数多くの意見やら、まだはっきりしていない部分も正直ありまして、明解な答弁ができないということもありますので、ご了解をいただきたいと思います。まず一つ目の全生産者が加入対象者とすべき、なんとか条件を整えて漏れのないようにしていただきたいということでございますが、先ほど、答弁にもございますように、なんとか救える方向性で私どもの方でも考えておりますが、180 の内の若干ということで、10 戸程度がまだ認定農業者になっていない状況がございます。今後、基本計画の見直しで所得を少し下げていく方向でやっていけば、ほとんどの方は救えるのではないかという状況にあります。その中でも特に高齢者で後継者のいない、面積も少ない、所得も少ないという方が、1~2 名どうしても今の状況下の制度の中では救えない部分が出てくるのではないかという予想がされております。そういう方については、先ほども申し上げていますように、それぞれ個別に対応したり、農協とも相談をしながら何とか営農相談を含め、作物の転換、それから所得向上への転換策をお互いに協議しながら、何とか救える方向で進めていきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。それから支払制度について、今、現状ではどのような状況になってくるか、全く想像がつかないわけですけれども、先ほども言いましたように、第 5 の作物なりいろいろ加工を加えた、付加価値を深めた中での作物の転換とか、そういう方向で何とか方向性を見出していきたいというふうに考えておりますが、過去にも野菜やにんにく等を取り組んできた経過もありまして、その圃場の副産物の有効活用、和牛を取り入れた複合経営とも推進してきたわけでございますけれども、あわせて森議員がおっしゃいましたように、食品加工会社等の関係についても、これは今後、関係機関とも協議をしながら資金の関係だとか、そういう市場の開拓とか、いろいろな問題がありますので、それをやりますということは言えないのですけれども、その方向をお互いに協議をしていかなければならないというふうにも思います。それから過去には、食品加工会社を誘致した経過もありまして、その中では食用馬鈴薯の生産やそれからたまねぎ等を提供して、その面積が増えたということもありますので、そういう面からもいろいろ考える余地はあるのかなというふうにも考えています。あとは浦幌におけるそういういろいろな作物の市場性の調査だとか、栽培方法、集荷体制の整備等やらなければならないことがたくさんございますけれども、これらの問題について、今後早急に担当者レベルでの会議を開催し、協議を進めてまいりたいというふうに考えております。それから環境対策につきましては、それぞれの地域にあります会館を含めた運営に非常に苦慮されているということで、この環境対策においては、その会館の環境整備を含めて、畑のまわりの環境整備等も含まれますので、何とか地域で農業者以外の方を含めた組織を作っていただければ対象になるのではないかなというふうに思います。先ほど、森議員がおっしゃっていたように、今年度モデル地区として鹿追町で実施されますので、その経過等もみながら本町としても環境対策を含めた品目横断的経営所得安定対策と車の両輪ということでうたわれておりますので、そういう中でこの両面について何とか生産者の希望に添えるような形で大変財政難で厳しい状況ですけれども、財政状況をみながら希望に添えるような方向で進めてまいりたいというふうに考えておりますので、皆さんのご協力をお願いしたいというふうに思います。
質問 森秀幸
ただいまの環境につきましては、地域の方々の声を踏まえて十分検討していただきたいと思います。また収益の高い作物という中でですね、今、課長の答弁の中にもございましたように、どうか農協と密にですね、連携をとっていただきまして、今後、協議をしていただきたいなと、こんなふうに思います。またこの政策に伴う小麦の作付けが、もう 9 月には撒き付けが始まろうとしています。また、この支援内容をめぐる法案が閣僚決定され、国会に提案されておりますし、WTOの協議も今日からロンドンで日程が組まれております。行政としましても、敏感な情報収集に努めるとともに、機敏なる対応に徹していただきたいと思います。本町の基盤産業であります農業が、生産者の努力が実りますように、また張り合いのもてる、夢の持てるように行政としてしっかり取り組んでいただきたいと、このように思います。
答弁 産業課長 中川(産業課長は2008年3月まで)
今、森議員の言われたとおりでございまして、行政としても早急に農協、関係機関とタイアップをしながら情報収集を早めに行いまして、早い段階での方向性というのを見出していきたいと思います。あわせまして、森議員が言われました、張り合いのもてる、夢の持てる農業政策を何とか財政困難の折ですけれども、そういう方向性で取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。