浦幌町議会 平成17年第1回定例会 2005年3月11日
今定例会に町立診療所における医療過誤について
2005年3月11日、浦幌町議会の一般質問で、岡田愛啓議員が「今定例会に町立診療所における医療過誤について」質問し、町長 八木、診療所事務長 永澤が答弁しました。
- 質問者
- 岡田愛啓 議員
- 答弁者
- 町長 八木、診療所事務長 永澤
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 岡田愛啓
私は、今定例会に町立診療所における医療過誤について、第 1 回臨時会で町立診療所における医療過誤については次のとおりと思います。昨年 12 月 26 日に嘔吐・食欲不振などで入院治療中、1 月 6 日男性患者が右ももの付け根から挿入していたカテーテルが何らかの原因で切れ落ちる事故があり、1 月 7 日 40 度前後の発熱、発作などで意識不明となり、誤えん性肺炎の疑いで検査治療を進めたが原因が特定出来ず、1 月 8 日午後、その重症患者を残し派遣医師交代のため約 2 時間半にわたり医師が不在となる空白の時間があり交代医師着任後、検査の結果、肺炎ではなく原因が特定出来ないまま帯広市内の病院に転送され転送先の病院でカテーテルが体内に残留していることがわかり除去手術が行われ、ICU で検査治療が続けられていました。しかし、感染症などが原因で意識が戻ることなく 2月 7 日ご逝去されました。ここに謹んで衷心よりご冥福をお祈り申し上げます。そこで、今後の対応など、次の 4 点について理事者の考えをお伺いいたします。1、カテーテルが抜け落ちる事故発生時、器具の確認などは適切に行われていたのか。2、その重症患者を残し医師交代のため約 2 時間半にわたり医師不在となっていたと聞いているが、その空白の時間は適切な交代だったのか。3、今回の医療事故は事実として家族に対し不信感を取り除くための適切な対応がなされていたのか。4 点目といたしまして、今後、我が町の診療所として町民に信頼され安心して医療が受けられるため、どのように改善し信頼される診療所にしていくのか。以上、理事者の考えをお伺いいたします。
答弁 町長 八木(町長は2007年3月まで)
岡田議員のご質問にお答えいたします。今回の医療ミスにつきましては、先の第 1 回臨時会で行政報告いたしましたように、1 月8 日転送先にてカテーテルの残留が発見され、事故が明らかになったものであり、ここに衷心よりご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様に深くお詫びを申し上げる次第であります。1 点目の事故発生時の確認についてですが、1 月 5 日午前 6 時 30 分頃、定時の血圧等の測定のため看護師が部屋を訪れ、測定後、尿量チェック、患者様に留置されているラインを一つずつ確認したところ、輸液の滴下を確認し、ライン確認のため布団をめくりラインをたどっていくと、その先が入っているはずの右そけい部になく、ラインがシーツの上にあり、不穏だった患者様にこういう事が起きないよう家族の方にもついてもらい、ドクターからも不穏時の指示をもらっていましたが、驚き、あわててしまい、カテーテルの長さの確認を怠ってしまったものであります。確認事項としまして、出血の確認をしたところ殆ど出血もなく、発見時に止血し、次にカテーテル先の断面がきれいか、ちぎれてはいないかを確認し、そけい部に糸が残っていたので、結びがゆるんで、カテーテルだけが抜けたと思い、輸液量を確認したところシーツなど布団類が少量しか濡れていなかったので、まだあまり時間がたっていないと、慌てながら 3 つの確認をして、まずは輸液ライン確保のため上肢にベニューラ留置針を挿入し、5輸液を再開し、引継ぎ時にドクターに報告し夜勤を終了したものであります。このように、動揺した中での確認でカテーテルの先端は見たものの、長さの確認を怠ったためこのような事態となりました。今後は、マニュアルを作成し、二度とこのような事が起こらないよう安全確認を徹底しているところであります。2 点目の医師交代についてですが、勤務の関係で約 2 時間、診療所に医師不在という状況になりました。緊急時の対応につきましては、町内の他の医院と、また、医師と連絡を取り指示を仰げる体制にはありましたが、家族の方々への説明がされなかったことで、不安を増大させたことに対しまして深く反省をし、お詫びを申し上げる次第です。この度の患者様の件に関しての引継ぎは、飛行場にて行われており、引継ぎを受けた医師により最終判断が下されたものであります。また、今後の当直医の派遣につきましては、通常は診療所内で引継ぎができるような体制にして参ります。3 点目のご家族に対する説明についてですが、1 月 9 日、ご家族の方が抜去時に先端を確認したのかどうか説明を受けたいと来院されましたが、あいにく所長不在のため、11 日の夜間診療終了後に診療所にきていただきまして、一連の経過について所長より説明をさせていただきました。この中でご家族の方からは、もう少し病状などについて話をしてほしかったなど、また、カテーテルが抜去された時点での確認、レントゲンでの確認など、安全管理の確認についてどうだったのかの点について、不手際を認め、安全面の確保と予防、確認、診断、家族への十分な説明を行うことを確認して、話を終えております。今後、患者様また家族の方への納得のいく説明と同意をもって治療が行われるようにして参ります。4 点目の町民に信頼される診療所に関してですが、患者様への十分な説明と同意のもとで、患者様の納得に基づく診療行為を進めていくよう努めて参りたいと思います。また、患者様のご意見、ご要望、ご提案などを聞くべく、診療所内に投書箱を設置し、より良い診療所となるよう職員一丸となり診療体制を整えて参りたいと考えております。以上、岡田議員の答弁といたします。
質問 岡田愛啓
今、町長から答弁をいただいたわけですけれども、一般的にはカテーテルが抜け落ちた場合、長さ等の確認をされるということは一般常識の範囲内なのかなというそんな気がしていますけれども、そのカテーテルのメーカーに問い合わせをしたのかどうなのか。一般常識では、相当力を入れて引っ張っても切れないという状況下の中、なぜこういう切れる事故が起きたのか、基本的なことだと思いますけれども、その辺について再度お伺いをしたいなと、そのように思っています。それと 2 点目の派遣医師の交代の件ですけれども、前向きなご答弁をいただいたわけですけれども、何と言いましても緊急時の対応、まして今回は重症患者を残したままの医師の交代という中身もありました。今後、緊6急患者、地域医療の一番根本的なことだと思うのですが、救急患者いつどういう形で患者が病院に来て、その対応を医師不在ではなかなか出来ないということが今回あった訳ですけれども、その対応について答弁をいただいたわけですけれども、それについてもう一度その件についてきちっと病院で引継ぎがされるということではなく、病院で患者を目の前においてこういうことはこういうことですよという対応が是非されても当然でないかなという感じがします。時間的ないろいろな飛行機等の関係もありますけれども、その辺十分に配慮をしていただきたいなというのがその辺についても答弁を求めたいと思います。それから患者へ対しての説明は十分行われていたというのは、私も話を聞いている訳ですけれども、患者家族に対しての心のケア、話を聞いていますといろいろ 1 月 14 日に初めてこの件を聞かされました。その段階で 17 日に月曜日だと思うのですが、そのことについてご相談を申し上げまして、その経過はどうなっているんだということでご相談をさせていただいた経過があります。その段階から 2 月の 7 日までなんら患者宅にお伺いをして、実際に医療事故が起きたという中身で、なぜ患者家族のもとへ行ってお話しが出来なかったのか。お聞きしますと、何度か役場の方へ来ていただいたり、診療所の方へ来ていただいて、経過説明はされているんですけれども、その対応がなぜなされていなかったのか。何と言いましても我々が思うのは、患者に対しての心のケアと言いましょうか、心のこもったケアがなぜ出来なかったのかということが一番今後におきましても非常に危惧するところでございます。その辺についてもお伺いをしたいと思います。4 点目ですけれども、ちょっといろいろ答弁をお聞きしていますと、大変なことだなというのが正直今思っている訳ですけれども、家族の方が二度とこのような事故が起きてはならないし、この事故は私たちだけにしてほしいということは、痛切に心本当に申しておりました。そのことに対しまして、町立診療所が我が町に地域医療の中核としての再認識をすることが大事ではないかなという、そんな感じがしている訳ですけれども、町民の皆さんが安心して医療が受けられるためにも患者に対しての心の通った対応が一番大事ではないかなと、そういう感じもするわけでございます。その中で、先程答弁の中に患者のご意見、ご要望、ご提案などということを申されていたのですが、その以前にすることが職員含めてあるのではないかなという感じをする訳ですけれども、その辺 4 点について答弁をお聞かせ願いたいと思います。
答弁 診療所事務長 永澤(診療所事務長は2006年9月まで)
まず最初に 1 点目のカテーテルの関係でありますが、製造元メーカーへ切れた原因、断面の検査等を依頼をさせていただいております。通常は、引っ張り強度と言いますか、その強度が今回使用されたカテーテルにつきましては、2.3 キロ以上の力が加わった場合、切れる可能性があるということでのことでありまして、今回どのような状況にして切断になったかという部分につきましてはですね、その製品の不良等含めまして断面の検査を依頼しているところでございます。当面、こちらの製造元のカテーテルにつきましては、安全性の確認が現在簡単に出来ない状態でありますので、他のメーカーに7切り替えていくことにしております。尚、検査結果につきましては、今年度中に断面検査の結果については、今月中には明らかになってくるものと思われます。それから 2 点目の救急時の対応ということで、今回 2 時間程の医師の不在ということでありまして、この間の緊急時の対応につきまして、不在になるということでその間の部分につきましては、先程答弁の中にもありましたように他の医療機関へお願いしていた部分がありますが、今後このようなことが、空白の時間を作らないということで答弁の中にも申しましたように常時診療所に医師が対応出来る体制を取ってまいりたいと思いますし、このような重症患者を残してというようなことでなってしまいましたが、当然医師の判断としましてその患者さんをここに置いていくのが適切なのかどうか、その辺のところは再度きちんと対応してまいりたいというふうに思います。3 点目の患者の家族に対しての説明等、岡田議員の言われております心のケアにつきまして、この辺は言い訳がございません。大変不十分であったと言わざるを得ません。確かにこのような事故が起きた時点でですね、わざわざ診療所までおいでいただいて経過説明をした経過がありますが、お宅へ伺ってですね、謝るということがされなかったという点については、大変申し訳なく通常であればお伺いをしてミス等に関しましての部分含めてですね、謝るべきことを大変遅くなってしまったというところでは、大変申し訳なく、言い訳ようがございません。4 点目の部分につきまして、町の中核医療機関としての再認識の部分、心通った医療行為を行うという部分につきまして、医師と患者様が職員もそうですが、十分治療にあたって納得のいく治療を行えるような形で、会話を十分に取っていただく形を再度取りたいと思います。既にお聞きをよんでいるかもしれませんが、大変手術をする患者様に対しては、十分な説明をされていると思いますが、一般の外来患者様に対しまして大変ぶっきらぼうな言い方ということもあるのかもしれませんが、その辺のところでは大変不評な部分もあるかと思います。その辺につきまして今後十分そのようなことがないよう患者様と意志疎通の出来る体制を取っていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。
質問 岡田愛啓
今、答弁をいただいた訳ですけれども、3 点目の心のケアを含めてという点なのですけれども、今後どのような対応をされるのか。医療ミス、医療事故の関係に対しまして、何らかの補償ですか、補償も含めおそらく病院ですので、こういう事故に対しておそらく保険等で対応する形になるのかなということも考えている訳ですけれども、その辺今後どういう対応がなされるのかお聞きしたいと思います。それとですね、4 点目なんですけれども、この信頼を無くするということは、ちょっとした小さなミスで本当に診療所の信頼を無くすのは本当に簡単なことです。そしてまたこの信頼を回復する観点に立ちますと、本当に並大抵な努力ではなかなか信頼を回復するということはかなり困難なことだろうということは、重々ご承知のことだろうとは思うのですが、本当にまして近年我が町の財政は非常に厳しい状況の中、一般財源から運営に対して繰入することになるのかなと思8うのですけれども、その辺も含めて本当に堅実なと言うのですか、小さな町ですのでね、風評被害というのは大きな町では事故は事故として取り扱われる訳ですけれども、風評被害、小さい町であればある程ですね、風評被害が出るというのは本当に避けられないことでないかなというふうに思いますけれども、本当に今先程事務長から言われましたとおり、一丸となってですね、本当にばあちゃん今日の顔色悪いけれどどうなんだというくらいの本当に心の通った治療がそういうことが本当に患者に対してみれば、こう言っていただいて本当にこれだけでもそれが薬になりですね、本当に心の通った治療になるのではないかなと思いますが、その辺再度お聞きをしたいと思います。
答弁 診療所事務長 永澤(診療所事務長は2006年9月まで)
まず 1 点目の今後の対応の部分につきましてですが、後ほどの松井議員の質問の中の答弁にも出てきますが、現在、遺族の方と協議をしまして一応医師賠償責任保険、こちらの方で対応させていただきたく現在手続きを進めさせていただいております。この件の部分につきましては、今後いろんな面でいろいろお話があろうかと思いますけれども、その辺もまたご相談させていただきたいと、そういうふうに考えております。それから 2 点目の信頼回復という風評被害という部分、確かに岡田議員のおっしゃるとおりその辺は十分あり得ることでありまして、その辺おっしゃるとおりやはり心の通った会話をもとにですね、やはり一歩一歩積み重ねて信頼回復に努めなければならないというふうに考えております。
答弁 町長 八木(町長は2007年3月まで)
今、事務長よりお答えしたとおりであります。遺族の方と何度かお伺いし、お話している中で、今回の事故が起きたということに対して二度と起こさないためのマニュアルというものを作っております。それを墓前に備えてこのおじさんの死は無駄にしませんと、必ず信頼回復に努めますということをお約束をするということが 1 点目であります。2 点目につきましては、今、事務長よりお話しましたとおり医療保険を掛けていますので、その医療保険の中で対応させていただくということで、遺族の方のご理解をいただいたということでありますのでご理解をいただきたいと、このように考えております。いずれにいたしましても、このような形で事故を起こし、町民の信頼、患者の信頼というものを失うのは一瞬ですけれども、これを取り返し築いていくのは並大抵のことではないと、このように考えております。診療所の職員もそのことは十分重く受け止めながら勤務しておりますので、どうぞ一つご理解をいただきたいと思います。この件につきまして、非常に町民の方にご迷惑をお掛けいたしましたこと、改めてお詫び申し上げまして答弁とさせていただきます。