洞爺湖町議会 令和2年3月会議 2020年3月5日
前兆現象の判断と情報の伝達、避難誘導などの状況について
2020年3月5日、洞爺湖町議会の一般質問で、立野広志議員が「前兆現象の判断と情報の伝達、避難誘導などの状況について」質問し、企画防災課長 高橋秀明が答えました。
- 聞いた人
- 立野広志 議員
- 答えた人
- 企画防災課長 高橋秀明
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 5番 立野広志
二つ目の大きな件に移ります。噴火の前兆対応は万全かということでお聞きしますけれども、時間もなるべく短縮しようと努力しているのですけれども、なかなか短縮できないのですけれども。まず初めに、御嶽山の噴火教訓、そして火山防災対策の特殊性を踏まえて、活動火山対策の強化を図るために、火山地域の関係者が一体となった警戒避難体制の整備を行うということで、活動火山対策特別措置法の一部が改正されました。それによって、火山防災会議の設置が義務づけられたわけですが、当時は当町の個別の避難計画はありましたけれども、有珠火山にかかわる協議会としての避難計画は、2018年までに整備するというふうにされていました。そこで私、今回この質問をする大きな意図というか1番の狙いは何かといいますと、まず、噴火の前兆現象らしいものが認められたら、噴火の前兆現象らしいものですね、ものが認められたら、そのリスクを素早く的確に評価して、必要な注意、警戒警報、情報を迅速に社会に伝え、直ちに安全行動をとり、直撃を避け被害を減らすこと。そのための観測や監視体制。前兆現象の判断と情報の伝達、避難誘導などの状況について今の状況でいいのでしょうかということでお聞きしたかったわけであります。いろいろ聞きたいことはいっぱいあったのですけれども、ちょっと短縮させます。実は、ご存じのように、岡田弘名誉教授が昨年の9月、プラクティスという雑誌に投稿された原稿を見て思うのですが、岡田さんはこのように言っています。「有珠山の2000年噴火は、予知の成功例と言われていますが、私はそうは考えていません。」と。「火山観測の予知は、いつどこでどのような噴火をどれぐらいの規模で、どのような推移でという五つの要素が欠かせません。正確な予知は困難です。」と。「何年に噴火するとの予測も当たった試しはありません。2000年噴火では、予知が成功したのではなく、私たち研究者と行政、住民、そしてマスメディアが一体となり、災害に関する知識の普及や避難情報の伝達に取り組むリスクコミュニケーションがうまくいったことです。噴火の直撃による人的被害を避けるため、山頂噴火による全方位型火砕流や山腹噴火による噴石などの危険があるエリアから噴火が始まる前に避難するリスク対応行動を促すことで、人的被害を発生させずに済んだケースだと言えます。」というふうに投稿されています。これ、何が言いたいかといいますと、つまり私調べてみたら、以前に2017年、有珠山噴火を想定した避難訓練が行われましたけれども、そのときのことを見ても、結局まず札幌の気象台が警戒レベル3を発表したと。その後、警戒レベル4に上がるわけですが、そのとき、3の警戒レベルに上げた段階で町としては、災害対策本部を設置して、そしてドームには合同災害対策本部を設置して、さらに、警戒レベルが4に発表され、避難指示を発表して、避難誘導のための住民避難場所が避難開始されたというふうに2017年10月3日の有珠山噴火総合防災訓練の流れです。私が言いたいのは、札幌管区気象台が噴火警戒レベル3を発表する前に噴火の前兆は、ではこれはつかんでいなかったということ、正式な発表がないと住民の避難が開始されないということになるのだなということですよね。その点で言うと、地域防災計画を見ても、この正式な札幌管区気象台の発表以降に避難行動が開始されるのですよね。それで本当にいいのだろうかと。その辺について、改めて私、検証したいと思うのですが。
町の答え 企画防災課長 高橋秀明(企画防災課長は2020年3月まで)
まず、前兆現象というのがどういうような方法で情報を受けて、その後どのような対応をとるかというようなことだと思うのですけれども、まず、議員おっしゃられたとおり、札幌管区気象台地域火山監視・警報センターでは、24時間体制で道内各火山の活動を監視しておりまして、集約されたデータを解析し、有珠山における火山活動を総合的に評価して、そして評価結果に基づき、気象台から噴火警戒レベルが発表されることとなりますが、その前兆現象というのは、今で言う噴火警戒レベル2といのに相当するものであります。レベル2というのは体に感じない微少な地震でございますが、当該レベルの発表の前に、気象台から北海道を通じ、関係市町に連絡が来るということとなっているところでございます。これを受けまして、関係市町では、警戒レベルに応じた避難誘導を含む防災対応を図るということとしているところでございます。以上でございます。
議員の質問 5番 立野広志
実は、そこが問題なのですよね。この5段階の噴火警戒レベルを設けていますよね。1段階は予報です、予報レベル1。これは、活火山であることに留意ということで、2番目が火口周辺規制。3番目が入山規制。さきほど言った訓練にときには、レベル3から始まりましたから、火口から居住地域近くまでについての入山規制になるのですね、レベル3。レベル4は、避難準備です。居住地域及びそれより火口側の住民については避難準備しなさいというふうになる。この一般的な火山帯の噴火警戒レベルは、洞爺湖町の場合、特に有珠山の場合は、これはもう突然レベル4になる、あるいはレベル5になる可能性があるのです。1977年の噴火でも、前兆地震があって32時間後でしたか、噴火が始まりました。本当に毎回の噴火で前兆地震があって、噴火までの期間というのは決まっていない。すぐに起こる可能性もある。だから、できるだけ早く噴火の前兆をつかむ。そのために、では今の観測体制だけでいいのかと言えば、北大の有珠火山観測所も現在の職員の方も退職されるというし、常駐者が置けなくなる可能性があると。そして、気象台が確かに過去に比べれば地震計や傾斜計や空振計やさまざまな観測機械を24時間体制で見ていると言っていますが、活火山は監視しているのは有珠山だけではありません。そして、有珠山の特徴をよく熟知した方がしっかり見ていただいているかどうか私たちはわかりません。そういう意味で言うと、ここの地域の自治体、住民、そして私たち自身が噴火の前兆となるものをしっかりと理解し、早くそれをつかむということが大事だと思うのですね。そういうことをやらないと、公式な気象台の発表だけを待って避難をするということは、私はやはり時期をおくらせてしまう可能性がある。行政側がしっかりと観測体制、前兆をつかむための対応策が必要だし、国やあるいは研究機関などにもそういう体制強化を求めていくということが大事なのではないでしょうか。そういう意味で、過去の噴火の経験が、岡田先生がまとめたものがあったのですが、御嶽山でも多くの犠牲者が出ました。あの犠牲者もどうだったかというと、35年間で4回の噴火を繰り返している、100日以上地震活動がゼロだった活火山で、前回の噴火時を超える群発地震が発生した。小噴火はあり得るのですが、要は、監視現場はリスクを認識していたと。だけれども、新たなわかりやすい警戒レベルに従ってレベル1と誤報していたと、こんなふうに言われています。平常では、社会対応は不要と、報道を迸出させたのが大失敗だったというふうに言われています。ほかの噴火の火山の場合もそうですが、観測機器だけを置いて、それを眺めているだけでは、あるいは今のレベルだけを信じて判断していたのでは、本当に前兆を早くつかむことができないのではないかと。そういう意味で言うと、前兆を捉えるための私たちの努力、そして国やあるいは研究機関に対するその連携も含めて対応が必要ではないかと思うのですが、いかがですか。
町の答え 企画防災課長 高橋秀明(企画防災課長は2020年3月まで)
まず、噴火警戒レベルの部分なのですけれども、来週の3月9日14時から噴火警戒レベルの、今まで2、3、4という単純に段階的に上がっていったのですけれども、それが2から3を飛ばして4に上がると、要は体に感じる地震が起きたときには、レベル4に位置づけるということで、早期の対応をするというようなことになっているところでございます。2000年のときの噴火と比べますと、当時、観測の機器の話なのですけれども、当時2000年のときは気象台が2カ所で、北海道大学では7カ所に設置していたというところで、有珠山周辺では19カ所の機器を配置していまして、全体で31個の機器があるというような状態で、山を本当に細かく監視して、少しの変化でもすぐ対応できるというような状態になっているというような状況でございます。噴火警戒レベルの設定については、まず全国でも幾つも火山があるのですけれども、その火山ごとに山の特徴を捉えて、火山専門家の意見で、それぞれの山ごとに設定しているというような状況でございますので、有珠山については、その有珠山の特徴を捉えた中で早く気象台のほうから連絡が来るような形で今も対応しているというような状況でございます。
議員の質問 5番 立野広志
はい。十分押さえたつもりです。有珠山は、とにかく私たちは火山帯の上に住んでいるのだと、そういう認識に立たないと一般的なそのレベルでは、はかれないと。噴火してもせいぜい2キロ範囲にしか噴石が飛ばないと、2キロ範囲なら大丈夫だというのと違って、もう噴火が始まったら多大な被害を受けるということは、はっきりしているわけですから。そういう意味で、有珠山の上に私たちが住んでいるのだということをやはり住民自身もよく理解していただき、また、気象台などにもそういう意味での観測・監視を徹底していただかなければならないと思うのです。最後に、こういう意味で、やはり住民自身の防災に対する意識を高めるということで提案していますけれども、この北海道地域防災マスターが既に40名を超える人たちがいるのですね。こういう人たちが、やはり普段のこういう啓蒙、そしてまた防災士なども育成しながら地域ごとの今、自主防災組織も結成されようとしていますし、そういうところの中心的な役割も果たしてもらうために、町としてもこういう防災士の育成に支援をすべきではないかと思うのですが、そのことを最後に聞いて終わりにしたいと思います。
町の答え 企画防災課長 高橋秀明(企画防災課長は2020年3月まで)
町では、これまで自助・共助の地域防災の強化に向けて、自主防災組織の設立及び活動支援を重点的に取り組んできたというところでございますが、なかなか結成に結びついていないというのが現状でございます。町としても設立後、継続的に活動していただくために、自治会に納得していただいた中での設立を考えておりまして、各自治会の状況を考慮した上で、継続的な支援を行って設立に向けた協議を進めていただいているというようなところでございます。その防災士の関係でございますけれども、防災士の資格取得に関しましては、取得にかかる費用が6万1,000円と高額でございまして、それに加えて防災士養成研修講座というのを受講し、防災士資格取得試験に合格し、さらには、救命救急講習を受けると。これら三つの項目を終了した者が防災士認定登録申請を行って、ようやく資格が取得できるというようなものになっております。取得までにかかる費用的、時間的な負担がすごく大きなものではないかなというふうに思っております。このような状況を踏まえまして、防災士が活躍していただく環境整備として、まずは自主防災組織の設立を促進して、その上で、自主防災組織における防災リーダーの育成を行っていかなければいけないというふうに考えているところでございます。以上でございます。
議員の質問 5番 立野広志
3件目ありますけれども、これで終わりたいと思います。ただ、今の答弁、よくわからなかったので、後でまた説明ください。よろしくお願いします。終わります。