洞爺湖町議会 平成30年3月会議 2018年3月5日
洞爺地域における振興対策の課題について
2018年3月5日、洞爺湖町議会の一般質問で、立野広志議員が「洞爺地域における振興対策の課題について」質問し、庶務課長 見付敬蔵、総合支所長 伊藤里志、町長 真屋敏春、副町長 森寿浩、教育長 遠藤秀男が答弁しました。
- 質問者
- 立野広志 議員
- 答弁者
- 庶務課長 見付敬蔵、総合支所長 伊藤里志、町長 真屋敏春、副町長 森寿浩、教育長 遠藤秀男
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は質問の本文をもとに当サイトで付けたものです
質問 6番 立野広志
3件目は、二つありまして、洞爺地域における振興対策の課題ということで質問をさせていただきます。一つは、洞爺湖芸術館をめぐる町の対応についてなのですが、昨年12月会議で洞爺地区の振興策について質問しました。第2期まちづくり総合計画にかかわって、町としての洞爺地域に対する現状の認識や課題、将来像が抽象的で具体性がないという感じがしたからです。今回はこの問題でさらに続けて質問するということになると思います。そこで、一つが洞爺湖芸術館のことについてです。芸術館の位置づけと今後の対応について伺うわけですが、実はちょっとここで訂正させていただきたいのですけれども、通告書には「洞爺芸術館」と実は記載してありますけれども、これは正式には「洞爺湖芸術館」と、「湖」が抜けておりました。大変申しわけありません。洞爺湖芸術館に改めていただきたいと思います。洞爺湖芸術館は、2008年4月に町の直営で管理運営が始まりました。そのときの所管は教育委員会、年間予算は295万円。その際、学芸員の資格のある町職員が1人配置されました。友の会の人件費などはボランティアで、全く無償提供というような状況でした。それから5年後の2013年、平成25年ですが、この4月から洞爺湖芸術館友の会が指定管理者となって管理運営を開始しました。当初予算は441万7,480円。このときの町の負担が166万2,000円で……。
質問 6番 立野広志
ごめんなさい、逆になっていましたか。(発言する者あり)そうですか、申しわけありません。私、順番をこういうふうに書いていたものですから、この順番でやらせてください。申しわけありません。それで、5年後に指定管理者となったわけです。現在、2回目の指定管理となっているわけですが、契約期間が来年の3月末ということであります。さて、そこでまず伺うのですが、指定管理契約の期限満了後、現在の契約相手方は、再契約の意思はないと表明しているようですけれども、この件について承知しているでしょうか。
答弁 庶務課長 見付敬蔵(庶務課長は2020年3月まで)
現在の指定管理者の意思表明についての把握についてのご質問でございますが、昨年末、洞爺湖芸術館友の会より現指定管理期間満了となります平成31年度以降につきましては、会員の高齢化により指定管理者として施設運営に携わることができないとのお話を受けたところでございます。以上です。
質問 6番 立野広志
いずれにしても、問題は、洞爺湖芸術館のあり方に対する町の姿勢にもあるのかなというふうに思うのですが、その件について幾つかお聞きしたいと思います。洞爺湖芸術館が指定管理者によって管理運営をされるようになって以降は、来館者は飛躍的に伸びています。特に毎月のように開催されている特別展や講演会、あるいは時には演奏会などもありますし、それらの開催を周知するポスターやリーフレットの工夫には、公私をいとわずかかわってこられたスタッフの努力と豊富な人脈と支援者のおかげでもあると思うのですね。さらに、今や洞爺湖芸術館というのは、道内の美術館ともネットワークがつくられ、美術品の貸し借りが相互に行えるほどのつながりを築き上げてきています。そういった点で、年度ごとの入館者が非常にふえてきているということなのですが、例えば友の会スタッフの努力で来館者がふえていますけれども、2016年の4月から11月の開館中に過去最多の3,800人、平成29年今年度はさらに4,000人台に入っているそうですが、こんなに来場者がふえています。ただ、入館料の収入や友の会の会費の積み立てだけでは招待作家への宿泊費や旅費、謝礼を満足に出せずに作家の理解に支えられているというのが現状だということなのですね。その点について、どのように町としては認識しているのか、伺っておきたいと思います。
答弁 庶務課長 見付敬蔵(庶務課長は2020年3月まで)
先ほど、議員おっしゃっていましたこれまでの歩みを若干復唱するような形にはなりますけれども……。(「時間がないので短くしてください」と発言する者あり)はい、わかりました。これまで、ボランティア団体ということで、当初は平成21年度から洞爺湖芸術館友の会が発足しまして、官民共同による施設運営がなされたところでございます。また、その後、平成25年度からは施設の一層の充実、発展を目的に芸術館友の会が指定管理者として、また、庶務課が芸術館友の会との毎月の打ち合わせのもと、特別展などの事業についてサポートする体制と切りかえて、これまで運営してきたところでございます。官民連携の施設運営を図ってきたところでございます。また、事業特別展などで不足する事業費につきましては、毎年度芸術館とも協議をしまして予算化しているところでございます。以上です。
答弁 総合支所長 伊藤里志
先ほどの予算の話ですが、平成30年度におきましても、芸術館が開設10周年ということで、芸術館の予算の要求に対し打ち合わせをしまして、本年度については、要求した額を満度に町長部局のほうから回答いただいているという状況でございます。
質問 6番 立野広志
そこで本題に入りたいと思うのですが、今、答弁いただいたのは、洞爺総合支所庶務課の課長でしたよね。洞爺湖芸術館は、町や地域にとってどのような存在として今後活用していくのかと。指定管理者任せでなくて、行政自身がしっかりと位置づけを明確にして、今後の管理運営に責任を持たなければならないというふうに思うのですね。収蔵作品の単なる展示場とするのか、あるいは専門の学芸員や専門スタッフを配置して、美術館、または博物館としての役割とか機能を発揮できる施設とするのかが問われているというふうに思うのです。一般的に、あるいは美術館という位置づけになれば、本来は教育委員会が所管をして、そして取り組んでいくことになるわけですけれども、今回は庶務課がずっと対応しているという状況なのですよね。教育委員会のほうが全く出てこないということなのです。それで、今までの実績はどうやってつくってきたかというのは、先ほどもお話ししましたけれども、伺うと、館長が美術に関する学芸員の資格を取得して、さらに、学芸員のネットワークを生かして取り組んできたと。そういうことで道内の美術館とのネットワークが築かれるようになったということですし、それから、現在、北海道150年記念事業に道立近代美術館がアートギャラリーを企画するということで、洞爺湖芸術館の入場券の半券があれば、無料でこれが観覧できるというふうにもなっているのだそうです。あるいは札幌の本郷新記念札幌彫刻美術館とか、札幌芸術の森美術館などともネットワークができているということで、本当に、これは平成30年度以降、洞爺湖芸術館がどうなっていくのか、非常に心配なところですし、町自身がどちらかというと指定管理事業者に任せっ切りになってきた部分があると。法律上でいくと、美術館という位置づけになりますと、ちゃんと館長初め、学芸員を専従で配置しなければならないというふうになっているのですけれども、そういったことも町としては、方針化は全然していなかったみたいですね。ですから、館長自身が学芸員の資格を取ってということになったのだと思うのですが、それらも含めて、一体これからどういう施設として、この洞爺地域で芸術館を活用していくのか。そのことを改めて伺いたいと思います。
答弁 庶務課長 見付敬蔵(庶務課長は2020年3月まで)
今後の施設の活用でございますが、洞爺地区は国際彫刻ビエンナーレ事業を8回開催してきた経緯から、芸術文化活動の土壌がありますことから、芸術発信拠点として、町民に多くのすぐれた作品鑑賞の機会を提供する取り組みや、町外に対しましては、施設周辺のすぐれた自然環境を含めた情報の発信をすることにより交流人口の増加を図りたいと考えてございます。以上です。
質問 6番 立野広志
そんな答弁でいいのですか。ちょっと私、納得できないのですけれども。
答弁 町長 真屋敏春(町長は2022年3月まで)
平成20年でしたか、芸術館がスタートしたのが。平成19年に建物が整備されました。そして、名前をつけましょう。そのときに、一般公募をしましょうという話になりました。そして、一般公募をするときに、多くの町民の皆様に参加をしていただいて名前をつけさせていただくことになりました。大きく2点3点ほど候補の名前が挙がったわけでございますけれども、洞爺湖芸術館という名前が皆さんの要望として非常に多かったということで、ただ、行政のほうといたしましては、洞爺湖芸術館、芸術館ということになるとちょっと重たい、重たいというよりもそれ相応の対応をしなければならない。住民の皆様とご協議したところが、そんな重たく考えなくてもいいのだと、もっと楽に定義にとらわれず、地域の方から愛される施設になってもらいたいのだというお話の中で、当初は行政で運営をしていたというものでございましたけれども、なかなか行政だけでやっていく中ではたしか2,000人がもう目いっぱいだったかなというふうな感じがしておりました。そんな折、芸術館友の会なるものが立ち上がりまして、我々も協力すると。全くのボランティアでございました。そんな中、平成25年から、たしか指定管理者に移行してきたかなというふうに思いますけれども、これまで多くの方々のご支援をいただいて、そして指定管理者、今の館長さんは特に熱心な方でございまして、いろいろなネットワークを通じて、いろいろなところとのコンタクトがとれるようになりました。平成29年度はとうとう4,000人台にまで突入したということでございまして、ただ、残念なことに、先ほど庶務課長のほうも話をしておりましたけれども、昨年暮れに、もう体力の限界ですということで、何とか指定管理から外させてほしい。ただし、裏方から、また側面からこの地域を応援していきたいというお話は伺っているようでございますけれども。私どもも、本当にこれまでお世話になったお礼と、さらにここまで育ててくれた芸術館でございますので、何とかこれを行政が引き受けたにしても、どこの部局で持つかはまたこれも検討しなければなりませんが、しっかり今まで築いてきたものをサポート、そしてそれをさらに広める努力をしていかなければならないだろうと。今、私どもの町には学芸員と呼ばれる職員が3名ほどおります。がしかし、それぞれ取り組んでいる事業がございます。そこをまた新たに違う方に、一般職にということになりますとなかなか難しい問題もございますので、できれば、年度明けてから学芸員を1名配置できるような体制をとり、そして、その中にその下にといいましょうか、ともに職員、そして芸術館友の会の方々のサポートをいただきながら、さらに飛躍できるような洞爺湖芸術館になればいいなというふうに思っているところでございます。
質問 6番 立野広志
今の話で、先ほど課長のほうからは芸術館が洞爺では芸術の発祥の地として、芸術館を活用していきたいというお話がありましたけれども、芸術発祥の地として、いわゆる芸術館を活用するのだというには、それだけの人と、それから必要な予算と体制ができていないとだめなのですね。特に、今までつくり上げてきた全道とのネットワーク、あるいは知名度、これを崩すことなく継続してやっていこうと思ったら、当然館長や、そして学芸員も専任で配置しなければならない。兼務ではだめなのですよ、こういうところでは。そして、イベントを開催したら、必ず1人は常駐していなければならないという状況なのですから、当然専属の職員を配置しなくてはいけない。そういうことで、これを位置づけていかなくてはいけないわけで、枕言葉で、洞爺地域は文化や芸術の発祥の地だなんて幾ら言ってみても、これを実際に根拠づける予算と配置がなければ、これは生きてこないと。そのことを含めて考えますと、この芸術館のこれまでの対応というのは、例えば庶務課が対応するのではなくて、もっと、例えば美術館や博物館のように、教育委員会が、これは直接対応、担当すると。そして直接責任を持って運営する。このぐらいの体制をとっていかなければだめだと思うのです。私、最後に町長部局直轄と書きましたけれども、庶務課も直轄の部署ですからね、考えてみたら、庶務課ではやっぱりだめだなと。これはちゃんと教育委員会が責任を持たなければならないのではないかと。所管もしっかりと対応する責任を持って進めていくべきだと。ほかの仕事の二の次にやれるような事業ではないと。洞爺地域の、特にこの施設を実際に取り組んでいくためには、守っていくためには、それぐらいの意識が町長の中に必要なのではないかと思いますが、その点ではどのようにお考えですか。
答弁 副町長 森寿浩(副町長は2019年9月まで)
平成25年から指定管理をやっていただいたというときには、その前からボランティア組織として支援をいただいていたのですが、その活動力というか、すごく普通のボランティアというよりも、はるかに超えたいろいろな取り組みをしていただいて、その中で、これはやはり公共的に認知される指定管理者ということでやってもらえないかというような話もあって、いろいろ協議した中でスタートしたという状況でございます。その際に、それまでは教育委員会の所管ではあったのですが、やはり場所的に洞爺にあるということで、総合支所が対応したほうが連絡調整ですとか、そういったことでも非常に都合がいいのではないかということで、教育委員会から総合支所の庶務課に事務委任という形で移したという経緯がございます。今回、残念ながら友の会の事情で今年度いっぱいで指定管理はできなくなるというようなお話もいただいた中で、今度、指定管理でなくなるということになると、直営か、あるいはまた違うNPOか何かに委託するというようなことも選択肢としてはあるかもしれませんが、やはり今までの友の会の活動と町との連携ということから考えると、やはり町が主体的にまた直営でやって、そして友の会とまた連携をとらせてもらって進めていくというのが一番いいやり方かなというふうにも思っています。教育委員会に所管を移すというようなこともございますけれども、そういったことも含めて、体制的なことをいろいろ、今後、教育委員会とも、それから友の会とも、時間はないですけれども、早急に詰めて、できるだけいい形で引き継げるように考えていきたいというふうには思っております。
質問 6番 立野広志
時間がないので次の多分質問に移れないと思うのですが、いずれにしても、この芸術館の企画、管理、運営について、これまで指定管理を受けていた団体がほとんどやってきたと。庶務課は何もやっていないと言っているわけではないですよ。事業をやるときには、本当に職員挙げて荷物運んでくれたり、展示の準備をしていただいたりということで、この団体の方々も大変感謝しています。ただ、実際に企画、管理、運営という点になると、結局指定管理者自身がやらなければならなかったと。そして、日常の運営そのものもそうだと。だから、こういう状況では、結局負担も大きいし、やれなくなってくるわけですよ。これからは町が、例えば直営にするにしても、あるいはどこかの団体に任せるにしても、これまでの活動の水準を引き下げるようなことがあっては、私はならないと思います。せっかくここまで地域を盛り上げてきたわけですから、そして全道的な知名度を上げてきたわけでしょう。それを上げてきた要因には、しっかりとした館長がいて、そして専従の事務員を置いて、さらにその都度しっかりとした説明ができる学芸員、学芸員というのは説明だけではなくて、新しい企画も考え、そして、全道の学芸員ネットワークを通じて、さまざまな収蔵品の貸し借りも行う、こういうような役割もありますし、みずからの地域のコレクションを捜索するということも含めて非常に大きな役割を持っているのだそうです。ですから、単に施設を管理運営すればいいのではないのです。常に新しい企画、新しいそういった展示物を開発していく、こういうことや見せ方を工夫していくということが大事なのです。そこを本当に行政が直営でやるにしても、民間にここを任せるにしても、その水準を決して落とさない、そのための体制をつくり、初めてこの洞爺の地域で洞爺湖芸術館がこの芸術の発祥の地と言われるような、そういうものに私はできていくのだと思うのですね。それができるのは庶務課ではやはりないと思うのです。実際の作業は庶務課に手伝っていただくにしても、それはやっぱり中心的に担っていくのは教育委員会です。委託したから教育委員会がかかわらないという話ではないと。私、一言言うと、平成30年の教育行政方針を見ると、芸術館の一言も出ていません。教育委員会が庶務課に仕事をお願いしている割には、教育委員会自身が認識していないのですよ、芸術館のこと。だから、執行方針にも出てこないのです。そういうような町政ではだめだということを改めて指摘をしたいと思います。そのことについて、改めてお答えいただきたいと思います。
答弁 教育長 遠藤秀男(教育長は2019年5月まで)
洞爺湖芸術館につきましては、先ほど副町長のほうから話がございましたけれども、本来的な管理運営については教育委員会というふうに認識してございます。ただ、事務委任という形の中で、町長部局のほうに委任してございますので、執行方針等では書かない形でこれまできているところでございます。芸術館友の会は、指定管理者として本当にすばらしい芸術館運営をしていただいているなと思ってございます。本当にスタッフの皆さんの努力があって、洞爺湖芸術館の存在が住民だけでなく、多くの方々に知られるようになったと思ってございます。本当に小さな町の小さな美術館として、この町らしい存在感を持って、とても豊かな時間を過ごせる空間、または時間をつくり上げている施設ではないかなというふうに思ってございます。町民の多くの皆さんに芸術作品に触れてもらいたいということで、ほかの美術館やゆかりの芸術家の協力をいただいて、企画展、特別展やミニコンサートなどを開催しているところでございまして、町民のための芸術館として町民ギャラリーを住民の作品発表、また小中学生の絵画展ということで、本当に身近な美術館であるかなと思ってございます。最近は、年々入館者も本当にふえているという状況を認識してございますけれども、今後、入館者増の多くにつきましては、やはり先ほど来の特別展や特別行事によるものが多いと思ってございます。この状況を維持拡大していくということで、今現在、友の会のほうでは相当の多忙感と財源不足というものを持っているのかなと思ってございます。スタッフの高年齢化やボランティア事業の限界を感じたということで、友の会での指定管理は平成30年度末で終了したいとお話も私も聞いているところでございます。そういうことで、教育委員会としましても、本来の芸術館というものを改めて考えなければいけないというふうに思ってございます。今、内部検討を進めてございますけれども、まだ教育委員会としての対応についてまだ結論は出ておりませんけれども、急ぐ必要があろうかなと思ってございます。一つ目には、洞爺湖芸術館があるべき姿、これから進むべき方向、今おっしゃられましたように、これまでの水準を引き下げることなくどういう形で方向性を持っていけるのかなという部分、そのためにはどんな運営体制がいいのかということもしっかりと考えなければいけないなというふうに思ってございます。その運営体制を図っていく上では、どんなスタッフが本当に必要なのかなと、財源措置も当然必要になってくるだろうと思いますので、その辺、町長部局含めて、関係者間で協議を進めたいなと思ってございます。なお、町直営で運営するというのも当然考えられることでございますけれども、これまでの経緯を見ますと、やっぱり民間に指定管理者でやっていただいたことでボランティアだからこそできた、よかったという部分も十分あろうかと思いますので、そういうことも考慮しながら、どういう体制づくりがいいのか、今後しっかりと早急に進めてまいりたいと思ってございます。