洞爺湖町議会 平成27年3月会議 2015年3月5日
教育行政執行方針について
2015年3月5日、洞爺湖町議会の一般質問で、下道英明議員が「教育行政執行方針について」質問し、町長 真屋敏春、管理課長 天野英樹、社会教育課長 永井宗雄が答えました。
- 聞いた人
- 下道英明 議員
- 答えた人
- 町長 真屋敏春、管理課長 天野英樹、社会教育課長 永井宗雄
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
議員の質問 9番 下道英明
本日、長丁場の議会の中、あともう少しですので頑張っていきたいと思いますので、ひとつ明快・明瞭なご答弁よろしくお願い申し上げます。通告にありますように、今回、3月会議におきまして教育行政執行方針について、また、ふるさと納税についての2点をテーマにお伺いしてまいります。最初に、教育行政についてお伺いしてまいります。私はちょうど3年前、当時の教育委員長でございました蓮井氏を議会にお招きし、教育委員会の運営の基本的な考え、地域住民への教育委員会の考え方をどのように伝えるかについてお伺いいたしました。当時の議事録を読み返し、蓮井氏の答弁、大変示唆に富む内容でございました。特に、学力向上につきましては学校の役割だけではなく、家庭教育のあり方、非常に大きな役目があると、具体的に秋田県の学力を例に出し、3世帯同居が秋田県が非常に多いと。その中でお父さん、お母さんだけではなく、特におじいちゃん、おばあちゃんが子供の教育のしつけに対して非常に力を発揮していると、そういった事例を紹介しておりました。そういった点で、教育というのは家庭環境が、大変重要であるということを再認識していたところでございます。さて今回、滋賀県大津市のいじめ問題への教育委員会の対応のまずさなどをきっかけに、論議が活発になった教育委員会改革制度、今回の見直し、一部改正になりまして4月1日から施行することになりました。これは半世紀ぶりに教育委員会制度の改革が大きく、教育制度が大きく変わるということでございます。ご案内のとおり、教育委員長と教育長が一本化した新教育長の設置、また教育長へのチェック機能の強化と会議の透明化、全ての地方公共団体に総合教育会議を設置すること、また教育に関する大綱を首長が策定していくと。さらにまた、これが本来の筋の一つかと思いますが、地方に対する国の関与の見直しと、これが今回の教育委員会制度の改革でございます。4月1日から施行されていく教育行政の改革に対し、洞爺湖町の教育行政を町長の考えとスタンスをお聞きしたいと思います。
町の答え 町長 真屋敏春(町長は2022年3月まで)
まず最初に、大津市で起きた痛ましい事件、これは本当に大変な事件だったなというふうにも思っておりまして、亡くなった中学生に対して本当に心からご冥福を祈るところでございます。また、今、ご質問の教育行政に関する考え方とスタンスということでございますけれども、私も昨年の町議会の一般質問でもお答えさせていただいておりますが、新制度では総合教育会議が新たに設置され、首長が招集をすることとなっておりますが、構成員は首長と教育委員会とされ、協議、整理事項といたしましては、大きく3点ほどあるかなというふうに思っております。まず1点目でございますけれども、地方公共団体の教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱の作成。2点目といたしましては、教育の条件整備などを重点的に講ずべき施策。3点目といたしまして、児童生徒等の生命・身体・保護と、さらに緊急の場合に講ずべき措置となっているようでございます。この中の1点目の教育に関する大綱についてでありますが、これにつきましては、教育の目標や施策を根本的な方針として、教育基本法第17条に規定する国が定める教育振興基本計画の基本的な方針を参酌して、総合教育会議において首長と教育委員会が協議、調整を尽くし、首長が策定することとされているというふうに理解しております。なお、この大綱策定についてでありますが、国のほうは法律一部改正により4月1日から施行ということでございますが、ただいま北海道教育委員会から聞いている話では、平成27年度中の策定をという説明があったというふうに教育委員会から聞いているところでございますが、北海道や他市町の策定状況なども踏まえまして、できるだけ早い段階で策定を進めていきたいなと、その考え方を示したいなというふうに思っております。
議員の質問 9番 下道英明
先般、12月議会におきまして、町長のほうからいわゆる教育の政治的な中立性をしっかりと維持していく、また民意を反映した首長として教育行政の諸課題に対して、迅速に対応していくということがございました。けさのちょうど新聞報道ですか、報道の記事の中に学校運営に住民参画の提言が、今回、教育再生会議から出されました。学校がまちづくりの拠点として、地域活性化に大きな役割を果たしていくことをねらったものでございます。学校運営協議会では、学校運営、教職員人事まで関与する内容と、本日はそういった新聞報道になっておりますが、まさしく今、教育を取り巻く環境も大きく変化し、各地域の力が教育格差をつくる世の中になってきているかと思います。この環境の中で、私は今回、教育委員会制度の改革を実は上手にうまく利用していただきたいという、そういう利用する意識を持っていただきたいと思います。どういうことかといいますと、今回の改革は教育の改革そのものだけではなく、もう一つ、一歩踏み込んで教育施設の改革にまで踏み込まれるのではないかと思っております。先般、9月の議会におきましては、公共管理の施設マネジメントについても言及させていただきましたが、それの延長線上にもこの教育委員会の改革があるのではないかと、つまり教育改革の中にこの教育施設の変更も考えられると。老朽化した学校の建てかえに係る行政コストというのは、建設事業費として国庫補助金事業も含め、一般財源から支出されていきます。建てかえが終わった後の運営管理というのは、現行制度では教育委員会、教育管理課が管理していくわけですが、しかしながら今回首長が招集する総合教育会議におきましては、社会教育の改革、つまり教育施設利活用の方向性につきましても首長が教育委員会と協議・調整し、策定することができると考えております。学校施設の運営管理を教育委員会に任せる現行制度の見直しは、学校の建物と敷地という貴重な公用資産の活用を地域で考えていくきっかけにもなると思います。そういった点で、以上の点から考えますと、総合教育会議の設置というのは教育委員会の純粋なる本来の教育改革だけではなくて、もう一歩踏み込んだ教育施設、もっと言えば社会教育課を首長部局に組み入れることも十分可能になってくる話でございます。そういった点で、以上の点を踏まえまして、総合教育会議の大まかな協議内容並びに設置事業、開催頻度等をお伺いいたします。
町の答え 管理課長 天野英樹(管理課長は2022年5月まで)
ただいまの総合教育会議の設置時期、それから開催頻度と内容等のことでございますけれども、町長の答弁と重複しますが、初めに法で定める総合教育会議における協議事項、協議・調整事項について、改めて説明をさせていただきます。町長が申したとおり、大きく3点ございます。1点目につきましては、地方公共団体の教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の大綱策定に関する協議。それから、2点目でございますが、教育を行うための諸条件の整備及びその他の地域の実情に応じた教育、学術及び文化の振興を図るための重点的に講ずべき施策の協議。それから、3点目でございますが、児童生徒等の生命または身体に現に被害が生じ、またまさに被害が生ずるおそれがあると見込まれる場合等の緊急の場合に講ずべき措置についての協議となっているところでございます。次に、総合教育会議の具体的運営に関し必要な事項は、改正後の法律第1条の4第9号において、総合教育会議の構成員であります首長と教育委員会の協議の結果、双方の合意をもって決定することとされてございまして、具体的には一つ目としまして、首長による招集手続。それから、二つ目でございますが、協議の議題の提示及び決定方法、総合教育会議の事務局を担当する部署、これは町長部局また教育委員会部局のいずれかが事務局になるという法律でございます。それから、3点目、議事録の作成及び公表に係る実施方法。それから、4点目でございますが、非公開とする議題についての指針等が現在想定されているところでございます。議員、ご質問の学校の建物や敷地などの教育財産の有効活用ということでございますけれども、総合教育会議における協議は、自由な意見交換として幅広く行われるものであるとの通知も国から受けているところでございますことから、議員がおっしゃるように、教育財産の有効活用なども含めて、幅広く協議をしてまいりたいと考えているところでございます。それと、この改正法でございますが、4月から法律が施行されますが、初めに総合教育会議の具体的運営に関し、必要な事項について協議をする必要がまだあるということで、6月か遅くとも7月までに、これらを会議で協議決定しなければいけないということで現在考えているところでございます。ただし、先ほど申したとおり、児童生徒等の生命または身体に現に被害が生じまたはまさに被害が生じるおそれがあると見込まれる場合等の緊急の場合に講ずべき措置についての協議の必要が生じた場合は、総合教育会議の具体的運営の事項が整っていない場合であっても、法律の規定事項でありますことから会議を招集し、緊急に対応していくことになると考えているところでございます。また、開催回数ということでございますけれども、新たに始まる制度でございますので、大綱の策定のほか、どのような協議の議題で、どの程度開催するかについては、現在、全て想定しきれてございませんが、複数回開催必要になるのではないかということで現在考えているところでございます。
議員の質問 9番 下道英明
ということは、やはり総合教育会議におきまして教育の本来の教育改革だけではなくて、施設にまで、社会教育のほうにまで踏み込むことができると判断してよろしいかと思います。それがゆえに私、今回繰り返すのは、今回の制度を変化していくのだということではなくて、むしろ利用する意識を持って今回の現行制度の見直しに対処していただきたいと思います。例えば、小中学校の建物の一部を役場機能と、あるいは高齢者福祉などの他の機能に転換していく、あるいは敷地の一部をほかの公共施設の敷地として利用検討することも、当然、今後この総合教育会議においては諮れることだと思います。そういった点で、この教育委員会の改革制度が、教育行政における責任体制の明確化、あるいは先ほど町長からおっしゃったような委員会審議の活性化ですとか、課長のほうからおっしゃったような本来の教育委員会改革だけではなくて、もう一歩踏み込んだ形で考えていただきたいと思います。そういった点で、今、教育に関する大綱の内容について、これもまた、今、町長のほうから策定時期については27年度という話がございましたが、その公共施設、マネジメントの観点も踏まえて教育に関する大綱の予定等があれば、答弁いただきたいと思います。
町の答え 管理課長 天野英樹(管理課長は2022年5月まで)
教育に関する大綱の内容ということでございますが、公共施設のマネジメントの考えを斟酌して策定という考えはありますかということでございますけれども、先ほど申し上げたとおり、総合教育会議における協議につきましては、自由な意見交換として幅広く行うことができることから、議員のご意見も一つの案として参考とさせていただくなど、幅広い協議を行い、大綱の策定に取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
議員の質問 9番 下道英明
そういった点を踏まえながら、ぜひ教育委員会の改革制度、これを利用するという立ち位置に立っていただきたいなと思います。次に移らせていただきますが、次、教育行政執行方針におきまして、このたび高砂貝塚等の保全整備事業の実施について言及されております。本年度から5カ年計画で整備されるとのことでございますが、今後のまず最初に具体的な整備計画について、改めてお伺いいたします。
町の答え 社会教育課長 永井宗雄(社会教育課長は2018年12月まで)
高砂貝塚につきましては、遺構等の保存状態もよく、遺跡の価値を良好な保存状態のまま次世代に引き継ぐために、確実な保存管理のための保存整備計画策定を有識者で構成いたしております整備検討委員会の委員の皆様の意見を伺いながら、現在取り進めているところでございます。高砂貝塚の保存整備につきましては、遺構の復元や高砂川の整備、植生などの自然環境の整備により、景観を損なわないよう周辺地の状況に配慮したものを目指しております。平成27年度から3カ年で計画をしております。また、入江・高砂両貝塚を結びます中央拠点地区の貝塚館につきましては、遺跡から出土した遺物等の展示保存の充実を図るなど、交流文化的な情報発信の拠点となりますよう、29年度から3カ年で整備を行うこととして計画をしております。こうした整備に向けまして、今後も整備委員会を初め文化庁、洞爺湖町文化財運営審議会との協議、さらにはアプタフレナイの会との共同など各関係機関との連携をし、貴重な文化遺産であります高砂貝塚の整備を目指してまいります。なお、27年度におきましては、実施計画と史跡内の保護のための一部造成を企画しているところでございます。
議員の質問 9番 下道英明
今、課長のほうから言われたのは、私のほうの手元の中に、この史跡で基本計画、また基本設計について資料を読ませていただいたのですが、そういった中で先ほどお話ししたように、これからの教育委員会の制度が変わっていくと、そういう中でまちづくりに連動する文化財の観光資源としての空間づくりというのを、ちょうど町政執行のほうにも出ておりますけれども、観光面における連携という側面からも基本計画が書かれていますが、これからは学術的側面を十分担保しながらもこの保存整備計画を通じて、観光資源としてしっかり考慮していただきたいと思います。先ほど、前段で教育委員会の改革について質疑させていただきました。今、非常に教育委員会について、こういった文書が出ております。教育行政における自治体首長の権限を強化する改正地方教育行政法は、当初のねらいを超え、社会教育の分野において大きな影響があるものと見られると。折しも公共図書館、美術館では昨今まちづくりと観光地等にこれを利用しようという動きが盛んで、首長が主導するケースが目立ってきていると。今回の教育委員会改革制度により、その動きが促進されるであろうという見通しがあり、また、そういった具体的な社会施設のところからも首長主導のそういった施設について、高い関心があると。実際に教育委員会の改革制度、今回見ますと、本来の教育委員会の主たるものよりも、こういった社会教育についてスポットを当てている議論が非常に多い現状になっております。そういった点で、この中で今、一番話関連になりますが、改革で非常に熱い議論というのが図書館です。これは、図書館は教育にとどまるのか、そういった観点まで来ております。そういった点で、学校教育、社会教育、図書館、それを社会の中でどう着地させていくか、特にその中でも社会教育が首長部局にあるほうが、予算や改革のスピードでは有利だといった議論もございます。洞爺湖町のように小さな町でもそういった点で、例えば図書館の例とってみますと、先ほどからある地産地消の例えば道の駅で地元の商品について展示しながら、図書館ではそれと連動してレシピの本を、関連する本で町民の皆さんに地元の特産を図書館の側からフェアして関連させていくと、コラボさせていく。本来ですと、教育委員会の主たるものと産業振興課とのなかなか横のつながりはないのですけれども、そういった改革の中で社会教育のそういった面の中でかなり変わってくると。そういったものがありますので、そのことをぜひ考えていただきたいと思います。そういった面で、先ほど教育長の行政執行方針の中にもございましたが、行政報告にもございました。今、縄文祭りで一生懸命やっている地元の郷土のアプタフレナイの会が、このたび胆振の教育賞をとらせていただきました。きょうは会長も傍聴で来ておりますけれども、そういった点で、ぜひこういった教育委員会の改革制度の中で、今回、虻田本町地区にある観光施設というのは、恐らくこの入江・高砂が一番メインになってくるかと思いますので、そういった点でその思いを交えて、ぜひこの整備計画に対する町長のご見識をお伺いしたいと思います。
町の答え 町長 真屋敏春(町長は2022年3月まで)
私どもの観光振興課という課がありますけれども、そこの観光振興課で扱っている業務とは別に、いわゆる胆振三大遺産といいましょうか、特に三大遺産の一つとしてはアイヌ文化、これからできるであろうアイヌの国立博物館を中心としたアイヌ文化の施設整備、さらにはここはジオパークの地域でもあると。洞爺湖・有珠山ジオパークを中心としたジオパークのPR、さらには今、北海道・北東北縄文遺跡群ということで、縄文時代の遺跡物を展示、あるいはアピールする縄文遺跡群、特に私どもの町には入江・高砂貝塚があると。入江貝塚は、大分前に整備が一応整っているわけでございますけれども、これも少し手を加えなければならない。そして今回5カ年計画で高砂貝塚が整備される、そのちょうど間に入江・高砂貝塚館を再整備すると、そして入江貝塚と高砂貝塚を結ぶ道路を縄文ロードとして整備をしていきたい。いろいろなことがありますけれども、特にこの胆振地区において先ほど申しましたアイヌ博物館を中心としたアイヌの伝統文化をPRするもの、そして縄文遺跡群をPRするもの、そしてジオパークをPRするもの、いわゆる胆振三大遺産と言われておりますけれども、これは教育部門だとか町長部局だとかそういうのにとらわれず、しっかりPRしていかなければならないな。そのためにも今回5カ年で整備する高砂貝塚については、しっかりとしたいわゆる町民だけでなくて、内外の方々にアピールできる貝塚館に整備していかなければならないなというふうに考えております。
議員の質問 9番 下道英明
大変力強いご答弁いただき、ありがとうございます。まさしく教育委員会の枠から外れ飛び出して、ぜひこの高砂貝塚も含めまして、今回、首長のもとに総合教育会議が新設されるわけですから、ここが実質的には教育行政に対しての最終的な権限を持つところになります。ぜひ、今、町長からおっしゃったような方向性で保存整備についても努力していただきたいと思います。