みんなの議会

白老町議会 令和4年定例会12月会議 2022年12月14日

水産資源の現状と課題

2022年12月14日、白老町議会の一般質問で、久保一美議員が「水産資源の現状と課題」について質問し、町長 戸田安彦、産業経済課参事 齋藤大輔、学校教育課長 鈴木徳子、副町長 竹田敏雄が答弁しました。

質問者
久保一美 議員
答弁者
町長 戸田安彦、産業経済課参事 齋藤大輔、学校教育課長 鈴木徳子、副町長 竹田敏雄

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 1番 久保一美

1番、久保一美、会派いぶき。通告に従い一般質問いたします。1、本町における水産資源の現状と課題について。(1)、本町の様々な魚種における漁獲量の推移と課題について。(2)、未利用魚や未活用魚における付加価値向上のための取組について。(3)、水産物における残渣等の利活用について。

答弁 町長 戸田安彦(町長は2022年12月まで)

「水産資源の現状と課題」についてのご質問であります。1項目めの「漁獲量の推移と課題」についてであります。本町の令和3年度と、近年比較的漁獲量が多かった平成27年度を比較しますと、水揚量は数量で45.4%、金額で53.6%の減少となっており、特に主要魚種である秋鮭やスケトウダラでは大きく落ち込んでいる状況であります。一方でウニやナマコなどの栽培魚種では安定した漁獲量で推移しており、栽培種の取り組みの成果が表れてきたところと認識しております。しかしながら、近年海水温の上昇による漁獲魚種の変化や赤潮による損害など、様々な課題があるものと捉えております。2項目めの「未利用魚などの取組」と3項目めの「残渣等の利活用」については関連がありますので一括してお答えいたします。漁業者が漁獲した水産物については、取引の流れとして全ていぶり中央漁業協同組合を介していることから、基本的に未利用魚は発生しないと捉えております。しかし商品価値の低い小魚などの雑魚については、専門の処理業者で、加工後に出た頭や内臓などとともに、魚粕や魚油としての製品化を図っているとともに、堆肥としても利活用しているところであります。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。再質問するに当たり、今年なのですけれども、野外写真展のお手伝いをさせてもらったところで、当時の漁師たちの勢いを何か写真を通じて感じました。私自身も海に面した地域で長きにわたり育ち、住んできたということもあり、一町民としての思いがあります。現在は漁港が白老町と登別市にそれぞれ整備され、過去に比べて漁業者の利便性が数段よくなったと考えております。遡ること50年前、私が幼少の頃は、前浜から船を出していた頃ですが、当時は何をするにも大変だったと記憶が思い起こされます。大勢で浜に出向いて網を引いたりしていました。しかしながら、今思えば全ての面で活気があったように思い出されます。単純に今と昔を比較することはできませんが、どのようなことを施策としてやっていけば漁業者が元気になるのかを考えながら質問していきたいと思います。まずは、基本的に町長の答弁で理解はできました。非常に漁獲量が減少している状況であるということは理解できましたが、昨年赤潮の影響を受けたアキサケの具体的な漁獲量などの数値はどうなっているのかといったところを過去との比較を含めて答弁をお願いします。

答弁 産業経済課参事 齋藤大輔

サケの状況でございます。初めに、過去3か年の状況でございます。令和元年度が647トン、令和2年度が629トン、令和3年度が155トンと減少傾向で推移しております。続きまして、金額でございます。令和元年度が3億9,000万円、令和2年度が4億8,800万円、令和3年度が1億4,500万円といった状況で推移しているところでございます。次に、近年ある程度漁獲量があった平成27年度、7年前でございますが、それと令和3年度を比較してみますと、令和27年度が数量で1,817トン、金額で9億9,000万円に対しまして、令和3年度が数量で155トン、金額が1億4,500万円ということで、数量で91.5%、金額で85.3%の減少となっております。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。赤潮の影響を受けた令和3年度は大きく落ち込んでいることはよく分かりましたが、それ以外でも漁獲量は徐々に減少している状況であるということです。いろいろな影響があるとは思いますが、漁師にとっては苦しい状況であると察します。それでは、令和4年の状況はどうなっているのか。現状の押さえでいいので、比較も含めて答弁をお願いします。

答弁 産業経済課参事 齋藤大輔

令和4年度、今年の状況でございます。こちらにつきましては、11月末時点での数値となります。数量で334トン、金額で2億8,600万円、昨年の数値と比較しまして数量で115%、金額で97%の増加となっております。単価におきましては、860円程度ということで、ほぼ例年並みの推移といったところでございます。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。本町のアキサケ漁獲量は、令和4年は少しよかったが、依然低い状況で推移していると認識しました。それでは、北海道全体としての状況はどうなっているのか。途中の状況でもいいので、令和4年の状況と近年の傾向など答弁お願いします。

答弁 産業経済課参事 齋藤大輔

北海道の状況でございます。いぶり中央漁業協同組合から提供いただきました資料で説明、答弁させていただきます。北海道全体の数字でございますが、7万9,000トンで、昨年度比較で64.9%の増加となっております。続きまして、ここ数年の状況でございますが、傾向としましては特に日本海沿岸で漁獲量が増加しております。例えば平成28年度と比較した場合は、後志管内では340.5%、檜山管内では480%の増加ということで、漁獲量が伸びている状況でございます。一方で、白老町を含めたえりも町から函館市までの太平洋沿岸ではといいますと、昨年赤潮による影響を受けた地域でございますが、本年は若干回復はしております。しかしながら、平成28年と比較した場合では胆振管内で61%、日高管内では63%、渡島管内では70%と大きく漁獲量が減少している状況となっております。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。状況はよく理解できました。大変厳しい状況であるとは思いますが、いい対策ができることを願っております。それでは、サケの関係でもう一つです。道内各地で人工ふ化されたサケの稚魚は生命力などが弱いと聞いたことがありますが、この辺のところの対策は必要と考えますが、現状何か行っているのかお聞きしたいと思います。

答弁 産業経済課参事 齋藤大輔

対策についてでございます。私が確認しているところでは、本町にあるふ化場の例として取り上げさせていただきたいと思いますが、放流する際は画一的な放流ではなくて、個々の魚体をそれぞれ確認しながら放流時期を見極めて、生存率や遊泳力の強化を対策として行っていると聞いております。一般的には、健康な稚魚の育成が困難であるとか、老朽化した飼育施設の整備が困難であると言われております。これに対する対策としましては、調査研究の強化や遊泳力の強化、このような改善策を現在取っているところと確認しております。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。アキサケの関係は理解しました。国や北海道などでも調査研究が進められているとのことで、早期の原因究明と対策が必要かなと感じておりますし、次年度以降の動向も見据える必要があると思います。よろしくお願いします。それでは次に、最近漁獲量が増えている魚種についてお聞きします。現在の状況とどのような課題があるのか答弁お願いします。

答弁 産業経済課参事 齋藤大輔

初めに、大きく漁獲量を伸ばしている魚種についてでございます。現在ブリ類やマダラ、それとホッケやサバなどが挙げられると押さえております。その中でブリ類の漁獲量について答弁をいたします。令和3年度では、数量で187トン、金額で1,400万円、平成27年度と比較しますと数量で1,543%、金額では410%の増加となっております。しかしながら課題もたくさんございまして、漁獲量が極端に少ない年があります。そういったことで、安定した漁獲とはなっていないといったところがございます。それと、本町の場合はサイズが不安定で、そのほとんどが小物と呼ばれるもの、一般的に脂が乗ったおいしいと言われる部分の水揚げはほとんどないといった状況です。あと、広い意味でいいますと、現在北海道のほうでもPRを行っておりますが、食文化がないと。消費拡大が進まないといったことが課題として挙げられると捉えております。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。分かりました。ブリについては、非常に漁獲量が増えているということでありました。まだまだ毎年安定した漁獲量や魚体ではないとのことではありますが、おいしく食べられるレシピの考案やPR活動も含め、消費拡大が進むような努力は当然しているとは思いますが、しかしながら今後のブリ漁の未来を考えた場合、より一層の努力が必要であると考えますが、いかがでしょうか。

答弁 産業経済課参事 齋藤大輔

北海道のブリの漁獲量は、令和3年度が1万4,000トンで全国1位となっております。しかしながら、一方で消費量は西日本と比べると3分の1程度となっておりまして、先ほど答弁いたしましたが、漁獲量に対して消費が進んでいないといった状況でございます。ブリの消費拡大を推進するために北海道のほうでもフェアの開催やレシピ動画などを作成するなどの取組が始まっております。本町におきましても、いぶり中央漁業協同組合でございますが、市場の開拓などで魚価単価の向上の取組を行っている状況でございます。令和4年度については、その成果が少しずつ出てきていると聞いております。さらに漁獲量が増えて、毎年安定した漁獲量、それと安定した魚体ということになってくれば、本町のブリも付加価値がさらに上がるものと捉えております。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。分かりました。いろいろな魚種の漁獲量が増えていくことは、可能性が広がるものと考えます。それでは、栽培魚種の現状について伺います。町長の答弁では、栽培種は取組の成果が現れてきたとのことですが、成果の度合いはどのようになっているのか。また、本定例会に減額補正をしているウニの種苗についての詳しい状況など答弁願いたいと思います。

答弁 産業経済課参事 齋藤大輔

栽培魚種についてでございます。現在マツカワ、ウニ、ナマコの3種類、これを栽培漁業として行っております。令和3年度の数量と平成27年度の数量を比べますと、数量で0.5%、金額で6%増加している状況でございます。次に、ウニについてでございます。本定例会において、議員ご指摘の部分につきましては減額補正を上程しているところでございます。昨年の赤潮発生以降、本事業の種苗につきましては日高町からの提供が困難な状況となり、いぶり中央漁業協同組合が東奔西走しながら北海道内の関係機関に打診を行ってきたところでございました。しかしながら、北海道の機関においても余剰分を確保する余裕はなく、現状では入手困難との連絡を受けたところでございます。来年度の種苗も依然として模索している状況でございます。なかなか入手には時間を要していると捉えております。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。ウニの部分については、何かと早期の回復につなげていきたいと考えます。本町の水産業は非常に厳しいものと捉えましたが、その中でも伸びている魚種もあると。そういった中で2項目めに移ります。町長の答弁の中で、取引の流れとしては全ていぶり中央漁業協同組合を介しており、基本的に廃棄しているものは発生していないということは理解しました。では、例えば値段のつかないものや傷物などなかなか商品になりづらいものなどは、どのように活用しているのかお聞きしたいと思います。本町での取引でキロ単価が低いものはどのようなものがあるのか答弁願います。

答弁 産業経済課参事 齋藤大輔

値段のつかないものや傷物など、こちらにつきましては現状では漁師、それから漁業関係者などが活用して、または丘周りの方々への賄いとして食べられるものは食べていると捉えております。当然食べられないもの以外は何らかの形で活用しているといったところで、食べられないものにつきましては、町長の答弁のとおり、加工後の残渣とともに利活用している状況となっております。次に、本町での取引で低いものといったところでございます。白老地区においては、約100種類の魚種に値段がついておりますが、特に低価格で取引されているものとしてはスナガレイが57円程度、カジカが54円などとなっております。虎杖浜地区におきましては、約80種類の魚種、同じくアサバガレイが22円、カジカが25円など低価格で取引されていると認識しております。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。今答弁のあったそのような低利用魚と呼ばれる魚種の単価向上を図る必要があると考えます。日本各地ではいろいろな取組をされていると理解しておりますが、例えば練り物などの商品開発が考えられますが、町の見解を答弁願います。

答弁 産業経済課参事 齋藤大輔

現状では、近くに継続的な練り物を作る工場がありません。遠方まで輸送するとなると加工費が高くなって採算に合わない可能性があると考えております。ただ、こういうような処理業者が近くに進出してきた場合などにつきましては、当然議員ご指摘のとおり、検討の余地はあるのかなという、可能性はあるのかなと捉えております。先ほど挙げた魚種、こちらについては食用としてはなかなか利用の少ない魚種として取り扱われているものと考えられますので、すり身への加工は非常に有用な取組と認識はしております。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。分かりました。このような魚種については、付加価値をつけることにより魚価単価が上がっていくものと考えられます。例えばおいしいと思われるような取組が考えられますが、低利用魚の地元還元など地産地消は図っているのかどうか伺います。また、本町ではホッキガイのふるさと給食など食育への活用がなされており、とてもよい活動として評価をしておりますが、先ほど言ったような低利用魚なども地域愛につながるような食育として活用するようなことは考えていないのかどうか。漁獲量の問題などあるかと思いますが、いかがでしょうか。

答弁 産業経済課参事 齋藤大輔

本町におきましては、登別市と連携をしまして、以前から朝市や夕市を実施して、地産地消を図っているところでございます。ここで売られる魚種につきましてはなかなか値段がつきにくいものを安く提供しており、ホッキやカレイ類、それからブリなどおいしさを知ってもらうために取組を行ってきたところでございます。また、最近ではサメの駆除事業において水揚げされたサメの身の活用も検討しておりまして、本年度は登別温泉の調理師の研究会において創作品の試食会を開催したところでございます。

答弁 学校教育課長 鈴木徳子(学校教育課長は2024年3月まで)

私のほうからふるさと給食の部分についてお答えできればと思います。ふるさと給食に限らず、給食の中で新しい献立を作るときに最初に懸念されることは、学校給食の衛生管理基準をまず達成できるかということ。それと安定供給、費用面に影響が出ますので、安定した供給が行われるものであるかということと、町内でどのように調達できるかというようなことを優先的に考えて、まず献立を作成すると。今までも検討は進められてきた中で、ホッキガイとかサクラマス、いろいろそういうようなメニューの実現にこれまでつなげてまいりました。それで、今回も昨日ホッキガイのカレーを提供して、子供たちも地元の食材に触れ、そのことがふるさとへの愛着につながる取組の一つだと認識しております。現在まだ進行形で、先ほど齋藤参事からもサメの活用の部分が出ておりました。これは、前にも議会の中でも提案されている部分があり、食育防災センターのほうでも何とかメニュー化できないかということは今も継続検討していて、全くゼロの状態ではなく、ある程度めどが立ち始めてきた状況にはあるかと思うことと、今年度新しいメニューの作成として虎杖浜産の昆布を使ったシューマイを何とか年度内に給食として提供できるようにということで、なるべく地場産物をたくさん活用して進めてまいりたいと考えております。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。よく理解できました。今後においても低利用魚などの取組を活発に進めてほしいと考えております。では次に、3項目め、基本的に町長答弁で理解はできました。本町では加工後の残渣処理を行う処理業者があり、そこできちんと再加工を行っていると。全国的に見ればこのような処理業者がないところもあると聞いているので、これからも安定した利活用をお願いしたいと考えております。そこで、本町では先ほど答弁のあった低利用魚であるサメなどの駆除事業を実施していると理解しておりますが、この辺りの活用方法と処理方法などはどのようになっているのか答弁お願いしたいと思います。

答弁 産業経済課参事 齋藤大輔

駆除事業の関係についてでございます。本町では、平成29年度からサメの駆除、平成22年度からヒトデとソラガイの駆除を実施しているところでございます。サメの駆除につきましては、漁網などへの被害が拡大したことから開始された事業でございますが、漁獲されたものは町内の加工業者が1次加工を行い、身とヒレを気仙沼市の加工業者に販売し、頭や内臓は堆肥などに活用しているところでございます。次に、ヒトデの駆除でございますが、ホッキガイの資源維持などを図るため実施しているものでございまして、漁獲されたヒトデはサメ同様堆肥などとして活用してございます。ソラガイの駆除についてでございます。同じくホッキガイの資源維持などを図るために実施しているものでございまして、こちらにつきましては登別市のクリンクルセンターで廃棄物として処理しているところでございます。

再質問 1番 久保一美

よく理解できました。それでは、最後の質問となります。未利用魚や未活用魚と呼ばれる魚種については、付加価値をつけなければならないと思います。そういった中で、朝市とか食育など地元への還元を引き続き図っていただきたいと考えます。また、サメ駆除事業は、漁業者たちにとっても大変な作業だと推測されます。なかなか難しい部分もあると聞いてはおりますが、今後も進めていきたいと考えております。それでは、最後の質問、水産業の現状は栽培漁業が着実に成長している一方、主要魚種の漁獲量やブリなどの課題を踏まえると、育てる漁業は確実に進めていかなければならないと考えます。また、資源の枯渇を防ぐためにも水産資源の最大限の活用が必要と考えます。このような状況を含め、漁業者が元気になるような状況をつくり出すことが大事だと考えますが、まちの見解はどうか、理事者の答弁をお願いします。

答弁 副町長 竹田敏雄(副町長は2023年9月まで)

水産資源の現状と課題について議論をさせていただきました。現在漁業を取り巻く状況としましては、海水温の上昇、それから赤潮の発生、これらについてやはり大きな、広い範囲で対策をしていかなければならない課題だと捉えています。それから、サメの被害とその活用の課題、それから貝毒の発生、それから漁業としては担い手の確保、漁業施設の整備など身近にもたくさんの課題があります。今後もこれらの課題に取り組んでいかなければならないと思っています。それから、議員が話された栽培漁業についてですけれども、規模的には全ての漁業者に影響を与えるというのですか、影響してくるものではありませんけれども、これはやっぱり確実に進めていかなければならないと考えています。あわせて、ヒトデだとかソラガイの駆除も進めていかなければならないと考えています。それから、ウニの種苗の関係につきましては、漁業協同組合と連携を取りながら今後の動きは十分注意していかなければならないと考えています。議員が言われた漁業が元気になるためには、これまで取り組んできた対策とかを継続することと、今はコロナ禍、それから燃料の高騰などもありますので、こういったような対策、それから不漁に対する対策、これについてはやはり北海道とか国、関係機関、それからいぶり中央漁業協同組合等で連携を取りながら、新たな発想、それから事業展開も検討しながら、まちとして支援体制に取り組んでいきたいと考えています。

出典:白老町議会 令和4年定例会12月会議 2022年12月14日 議事録 PDF(21ページ) 間違いを知らせる