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白老町議会 令和3年定例会3月会議 2021年3月12日

町全域の津波発生時における行政としての備えは万全か

2021年3月12日、白老町議会の一般質問で、久保一美議員が「町全域の津波発生時における行政としての備えは万全か」について質問し、町長 戸田安彦、総務課危機管理室長 藤澤文一、建設課参事 舛田紀和、消防長 笠原勝司が答弁しました。

質問者
久保一美 議員
答弁者
町長 戸田安彦、総務課危機管理室長 藤澤文一、建設課参事 舛田紀和、消防長 笠原勝司

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 1番 久保一美

1番、久保一美、会派いぶき。東日本大震災から10年の節目に防災を一般質問することに当たり、震災で亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り申し上げます。また、節目の1日前にご遺族の元に一人の行方不明者が戻ることができたと聞きました。人ごととは思えぬ安堵感に包まれ、大変ありがたく感じました。このことも踏まえ、復興に関わる全ての方々に感謝いたします。通告書に従い、1項目6点、順次質問いたします。1項目め、町全域の津波発生時における行政としての備えは万全か。(1)、町内全域の一時避難場所の整備状況を伺います。(2)、老朽化した土木構造物の耐震に対する町の考え方を伺います。(3)、津波対策における民間企業の協力状況を伺います。(4)、津波を想定した防災訓練についての成果と課題を伺います。(5)、要支援者についての対策を伺います。(6)、今後想定される津波災害についての防災、減災の考え方を伺います。

答弁 町長 戸田安彦(町長は2022年12月まで)

「町全域の津波発生時における行政としての備えは万全か」についてのご質問であります。1点目の「町内全域の一時避難場所の整備状況」についてであります。一時避難場所については、町内全体で93か所指定しており、そのうち津波を対象としたものは48か所となっております。内訳として、屋内20か所、屋外28か所となっておりますが、一部屋外の避難場所では急勾配となっている箇所や集合場所が分かりづらい箇所もあることから、今後は看板等を設置するなど対応していく考えであります。2点目の「老朽化した土木構造物の耐震に対する考え方」についてであります。地震などの災害直後から発生する救急活動や緊急輸送において極めて重要な役割を果たす路線上の橋梁については、落橋等甚大な被害を防止するための緊急的な耐震対策が進められております。また、老朽化が進む土木構造物については、施設ごとの長寿命化計画に基づく点検、診断のほか、日常のパトロールにより施設管理に努めております。3点目の「津波対策における民間企業の協力状況」についてであります。津波発生時における指定避難所、一時避難所として民間施設が対象となっているのは20施設となっているほか、物資の供給や救助・救援支援などの応援協定を締結している民間企業等は24団体となっております。東日本大震災や胆振東部地震といった大規模災害を教訓として、社会貢献に寄与する企業が増えている傾向にあります。4点目の「津波を想定した防災訓練についての成果と課題」についてであります。これまで実施してきた総合防災訓練により、胆振東部地震発生時においては避難所の開設や食育防災センターからの食糧供給がスムーズにできたことなど一定の成果があったと捉えております。今後さらに多くの町民への防災意識の高揚を図り、津波避難訓練等への参加を促すことや、さらにはコロナ禍における避難所の衛生管理をいかに図るかが課題であると考えます。5点目の「要支援者についての対策」についてであります。白老町避難行動要支援者避難支援計画では要支援者名簿を作成することとなっており、転居、転出、死亡、施設入所などを確認し、名簿を更新しております。民生委員や自主防災組織など避難支援者へ要支援者名簿を提供する場合は本人の同意が必要でありますが、災害時に避難行動が必要な要支援者につきましては避難支援者を中心に地域住民の関わりが必要となります。6点目の「今後想定される津波災害についての防災、減災の考え方」についてであります。昨年4月に国から公表された「日本海溝・千島海溝沿いの最大クラスの津波による浸水想定」では、これまでの浸水想定を上回ることが予想されますが、詳細の浸水予測データが市町村に示されるのは本年6月頃と伺っております。本町としては、詳細の浸水予測が示された段階で、避難場所としての適否の検証を行うとともに、新たな防災マップを作成し、全戸配布する考えであります。さらには、今年度策定した白老町強靭化計画を推進する中で減災に努めていきたいと考えます。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。1点目についての再質問です。本町は、海と山に囲まれた景観豊かな美しいまちであると同時に、自然災害のリスクも背中合わせにあると思います。過去には280年前と115年前に津波災害の歴史があることから、白老町でもいつかは来る災害ではないかと思っています。津波の備えで誰もが一番気になることいえば、一体どこに逃げたら助かるのだろうということだと思いますが、本町全域を現在の防災マップの一時避難所の印を頼りに確認してみたところ、海岸から高台まで極端に離れていない一時避難所が割と点在していることが分かりました。白老町も地形には恵まれていることと感じましたが、一方で傾斜がきつく、スロープや階段などが欲しい場所や避難位置が分かりづらい、誘導しやすい場所に看板がない、ここに標高が分かる看板があればいいのになど、防災訓練の内容に疑問を抱くような問題があると思いますが、いかがでしょうか。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

久保議員のほうでも各一時避難場所を全町的に点検されたということでございますが、私ども担当といたしましても、そういった場所がないかというところで一度点検のほうを私が着任してからもさせていただいております。それで、まず第一にこれから行わないとならないかなということは、新たな浸水予測図が先ほど町長の答弁にもあったとおり6月頃に公表されるといった中で、現在一時避難場所に指定している場所が新たな浸水区域に入るかどうか、ここを一度検証しなければならないかなということで、避難場所の適否の判断をまずさせていただきたいというところでございます。それから、私も回ってみた中で、一時避難場所への入口に看板が設置されているのだけれども、集合場所がちょっと曖昧で分かりづらいといったような場所が数か所を確認できました。ここにつきましては、次年度の予算の範囲内で看板の設置、これを行っていきたいと考えておりますし、それからお話にあった急勾配の箇所、これにつきましては以前から久保議員がご質問されておりますけれども、社台墓地のところであるとか、ヨコストの裏山、こういったところは急勾配だと私どもも認識しておりますので、一定限スロープですとか階段をつけるというのはちょっと難しいところがございますが、別な場所に設けられないかですとか、あるいは新たに公表される浸水データに基づいて、この辺ぐらいの高さまで逃げれば大丈夫だろうといったようなところを再度検証して見直していきたいと考えてございます。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。令和2年9月会議の一般質問の内容の中でのことですが、ブラックアウトを経験した今後の対策として停電時にも点灯する街灯設置について検討中との答弁でしたが、あれからどの程度の話が進んでいるのかお聞かせください。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

ブラックアウト時の街灯、照明の部分でございますけれども、道路照明の部分といったところはちょっとかなわないかもしれませんが、各避難所、これにつきましては10か所、今町内に防災倉庫を設けた避難所を有してございます。その中で、発電機であるとか、あと室内照明、これについては全て整備したといったような状況でございます。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。今の答弁に対しての質問ですが、今後ほかの場所についての停電時に点灯する街灯などの設置の検討はあるのかというのを聞かせてください。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

北海道電力のこれまでの対応経過も見ながらお話ししますと、今経済産業省のほうでブラックアウト時、要は長時間停電になるような場合についてマイクログリッドという制度を設けた中で、要は太陽光で発電した電力を蓄電池を使ってたためておいて、例えば長時間停電なった場合にそこから電力を供給するといった、そういった動きも出てきております。ただ、残念ながらこの部分についてはまだ町内では事業化された事例はございませんけれども、そういった動きもあるといったようなこと。それから、北海道電力としてもブラックアウトのような長時間停電するようなことがないような再発防止策に取り組んでいると伺ってございます。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。防災マップの更新について再質問します。6月頃との答弁がありましたが、実際マップが出来上がるのはいつになるのでしょうか。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

先ほど北海道のほうから日本海溝・千島海溝を震源とした大地震が発生したときの新たな津波の浸水想定のデータが6月頃に市町村に下りて示されるのでないかといったようなお話でございます。今日の新聞報道等でも載っておりましたけれども、データが示されるのが6月であって、マップの作成に取りかかるのは先ほど町長の答弁でもあったとおり、そこから現在指定している避難場所がよいか悪いか判断するといったものを検証した後に防災マップの作成に取りかかるといったことでございます。これはまだ予算審議前ですけれども、次年度の予算要求の中でもこれら防災マップの作成に係る予算を上程させていただいているというところでございますので、時期としては何月までということは明言できませんが、令和3年度中の完成を目指したいというところでございます。なお、防災マップに係る部分の費用としては550万円ほどを見込んでおります。財源といたしましては、国の防災安全交付金が2分の1、それと消防債が2分の1ということで見込んでおります。A4判、48ページのオールカラー、1万1,000冊の作成を見込んでおりまして、これについては全戸配布を考えているということでございます。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。それでは、2点目について質問します。津波発生の原因で思いつくことといえば、ほとんど大型地震と容易に想像がつくと思いますが、次に連想するならば、あの古い橋は大丈夫だろうかと考えるのは私だけではないと思います。そこで質問しますが、津波発生時における行政としての備えを、白老町強靭化計画に基づいた老朽化した土木構造物の耐震に対する町の考えを伺います。

答弁 建設課参事 舛田紀和

現在白老町の強靱化計画の中に、第4章に橋梁の耐震化という部分について記載をさせていただいている部分がございます。当町の現在の取組といたしましては、緊急輸送道路、これに対する耐震対策というものを現在一部進めている箇所がございます。今年度につきまして、その耐震対策といたしまして沓座の拡幅ですとかということを実施しておりまして、新年度につきましても補助金の予算配当の部分にもございますが、抜去防止ケーブル、こういったものを設置して耐震対策というものを進めていきたいという形で現在進んでいるところでございます。ただ、耐震対策という部分の重要性というのは非常に重要な部分がございますが、それと同様に今橋梁もしくは土木構造物の老朽化という部分が非常に重要な観点と捉えております。特に橋梁につきましては、現在白老町橋梁長寿命化計画に基づきまして法定点検、橋梁寿命化に定められております法定点検を実施いたしまして、その点検調査の結果を踏まえて、施設の修繕、そういったものを行いながら、今の既存橋の施設の延命化を図る、そういったことを進めていく中で強靱化に向けたこの目標が達成されていくと捉えております。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。よく理解できました。それでは、次に参ります。3点目について、津波対策における民間企業の協力の形も業種やその所在地によって様々と思われますので、具体的な内容をお伺いします。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

民間企業との防災に関わる協定の内容のご質問でございます。現在防災関連の協定を結んでいるものといたしましては、近隣の市町村をはじめとする行政機関、それから多くの民間企業、団体等と協定を結んでおりまして、現在で71団体と協定を結んでございます。それで、一例を挙げますと、食料ですとか炊き出しの供給、それから生活物資、避難所で使用する段ボールベッドの供給、それから被災者支援や避難所運営に関わるもののほか、石油、ガスといった燃料供給、さらには物資の輸送、災害復旧に要する重機のレンタル、道路清掃に関わるものなど多岐にわたっているという状況でございます。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。それでは、71団体と言いましたが、71団体の中の白老町に所在する企業というのはどのぐらいなのか伺います。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

すみません、内訳として町内が何企業というのはちょっと今押さえていなかったのですけれども、当然ながら多くの町内企業と協定を結ばせていただいております。内容としては、例えば高層の建物を持っている社会福祉法人ですとか、そういったところの建物を一時避難所所にするですとか福祉避難所にするといった内容のもの、あるいは白老建設業協同組合あたりはそこを構成する民間企業が多く入ってございますので、そういったところも含めますと相当数の企業数になるかなと考えております。ただ、一方ではなかなか町内で供給できない、具体例を言いますと段ボールベッドの製造会社ですとか、そういったところは町内でないものですから、町外の企業と提携を結ばせていただいているといったような状況でございます。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。実は今の質問の答弁の後で働きかけなどは必要かと問いたかったのですけれども、数自体を把握していないということで、ここから先の検討材料ということで押さえてもらいたいことと、協定した企業を町民にどれだけ周知していただいているのかというのも大事ではないかと思ったのですけれども。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

お話があったように、当然ながら対外的に周知していくといったようなことも大切ですし、それから協定を結んでいる中で先ほど白老建設業協同組合の事例を出しましたけれども、商工会とか、そういったところも協定を結んでおりますので、そういった場合は当然ながら商工会員全体もいってみればそこに関わる部分でございますので、町民に対して多くの事業者が関わっているのだということはあらゆる機会を通じてPRしていきたいなと思っております。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。それでは、3点目について次なのですけれども、全国各地で現在災害に備える形の中の一つとして率先避難企業というものが注目され始めていますが、白老町ではどのような働きかけがあるのか伺います。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

ただいま久保議員のほうから率先避難企業という言葉といいますか、ワードが出てまいりまして、これは最近出てきた言葉かなと思っております。東日本大震災の経験から、津波の発生時に企業ぐるみで避難をしましょうということを住民に呼びかけながら避難するといったような行動を取ろうという企業が増えてございます。自分の会社は率先避難企業ですよという宣言をしている会社もあるということも聞いておりますし、まだ少数ではございますけれども、自治体によっては率先避難企業登録制度といったようなものを設けている事例もあると伺っております。率先避難企業というこの取組は、自助、共助、公助でいいますと共助の精神に基づくものであると捉えておりますので、うちのまちとしてもこういった手法が導入できないか、まだ先進事例も少ないかなとは思いますけれども、この部分については当町でも検証して、取り入れられるかどうか担当のほうで検討してまいりたいと考えてございます。

再質問 1番 久保一美

避難を呼びかけながら逃げることで地域住民の避難行動を促すことが狙いの率先避難企業という、そういうものなのですが、地域に貢献するというだけではなくて、地域の雇用を守る企業として地域に貢献しているという、そういう存在価値も高まると思うので、これから先このカテゴリーについてはぜひ積極的に進めてほしいと思います。答弁お願いします。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

これは民間企業のみならず、例えば大きな震災が起きたとき、あるいは大きな津波が押し寄せてくるときに、民間企業のみならず、今それぞれの町内会で構成しております自主防災組織、ここの部分も同様の役割を担わなければならないかなと考えております。それで、率先避難企業と同様にそれぞれの個々人が率先避難者になるといったような役割も重要だと考えております。ですので、防災訓練時においては、昨年はコロナ禍の中で総合防災訓練は実施できませんでしたが、一昨年の防災訓練においては約1,000人を超える方が津波避難訓練に参加いただいております。これが多いか少ないかといったところでいうと、まだまだ参加者は増やせるのかなと思っていますし、実戦さながらの避難訓練であるということを考えますと、まだ参加者としては増やしていかなければならないということを踏まえますと、民間企業のみならず、自主防災組織のお力も借りながら、あるいは防災訓練自体が毎年同じことやっているというようなマンネリ化にならないように創意工夫をしてまいりたいなと考えてございます。

再質問 1番 久保一美

それでは次、4点目について質問します。先に答弁で出てしまったのですが、防災訓練の参加は起きてはならない最悪の事態を防ぐための練習であり、実際体験することにより、避難経路や様々な状況確認を通して、実際に災害が起きたときには焦ることなく身軽な行動につながっていくものだと思います。みんなもそのように認識していると思われますが、もっと防災力を高めるために、現状の津波を想定した防災訓練についての成果と課題について伺います。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

これまで行った総合防災訓練についての評価というところでございます。先ほど申し上げたとおり、全庁的には現在津波の避難訓練のほか、毎年地区を変えながら、避難所の開設訓練、あるいは炊き出しの輸送訓練、それと一昨年については土のうの製作訓練といったようなことをやらせていただいております。今後は課題としては、コロナ禍で避難所を運営する難しさ、感染対策、こういったものが課題といいますか、なってくるのかなと考えておりますので、令和3年度の防災訓練についてはこういったコロナ禍で避難所を開設するといったようなことの想定も考えながら企画をしていきたいなと思います。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。率先避難者についてなのですけれども、現状の防災訓練では率先避難というものを実践した訓練にはなっていないと思いますし、その中でのこの提案なのですけれども、初めから地域ごとに役割の人を置くという手段もあるのではないかと思いました。何人もが地域の中で率先避難者になってもらうことでいち早く避難の輪が広がると考えますが、いかがでしょうか。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

今まさに久保議員がおっしゃったことというのは大事かなと考えます。町内会が自主防災組織を構成しているパーセンテージでいいますと七十数%の町内会が構成しておりますが、日頃から各町内会の中で、例えば防災担当部長みたいな役職の方もいるかもしれませんけれども、その方が町外に出かけているときに発災したらどうなのだといったようなことも考えないとならないということを踏まえますと、やはり一人一人が率先して避難を促すといったような行動を取るのが大事かなと思っております。そのためには、町民一人一人に日頃から防災に対する意識の高揚、これを植えつけていくということが大事かなと思います。ですので、総合防災訓練のみならず、日頃から白老防災マスター会の防災講座ですとか、そういったものを通じながら防災の大切さを訴えていきたいなと考えてございます。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。よく分かりました。それでは、5点目へ行きます。一人でも多く助かるためには、自力で避難できない人のことは見過ごせない問題だと思います。助けようとして共倒れになったケースも少なくありません。また、要支援者に関しては個人情報保護法の関係や状況が毎年更新、変化するなど、名簿の管理も大変なことだと思います。しかし、防災訓練時にこの名簿が活用し切れなければ、例えば東日本大震災とかでも実例が起きてしまったように、災害時に多くの消防団員が犠牲になる可能性も大きいのではないかと思いました。この点を踏まえ、要支援者を重点にする定期的な避難訓練は必要と考えますが、いかがでしょうか。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

要支援者に対する避難の在り方についてのご質問でございます。現在白老町避難行動要支援者避難支援計画においても、防災訓練において要支援者への情報伝達あるいは避難支援等を実施するといったことが計画の中にうたってございますが、現状におきましてはなかなかその計画の内容に実情が伴っていないといったような状況もございます。ですので、次年度以降の訓練については、総合防災訓練と分けて行うのがいいかどうかというところもございますけれども、要支援者を例えば福祉避難所へ避難させるといったような訓練ができないかも担当課と相談しながら考えていきたいなと思ってございます。それと、今実例として支援に回る側、今具体例として消防団のお話が出ましたけれども、実際のところ、この避難計画においては避難を支援する側においては本人及び家族の生命、身体の安全を守ることを大前提にして要支援者を助けるといったような書かれ方をしております。ですので、要支援者に対しては、支援する側が命の危険にさらされている場合も自分の命をなげうって助けるということではないということは理解していただかなければならないかなと思いますし、消防団の日頃の訓練の中でもそのような教育がされているのかなと考えてございます。

答弁 消防長 笠原勝司(消防長は2021年3月まで)

消防団員の地震、津波の場合の活動に関しての質問でございます。東日本大震災の際に東北で岩手、宮城、福島、この3県で消防団員の方が260名超亡くなっております。その亡くなった要因としましては水門を閉めに行った。避難誘導中に津波に巻き込まれた。そういうことで、そのことに関しまして、白老町でも消防団の幹部を集めまして、どのような活動をすべきかというようなことを検証してまいりました。その中の声としては、逃げ遅れている人がいるのに横を消防車で素通りできないのだと。まさしく先ほど久保議員の質問にあったとおり、命をかけていというような、普通の自分のプライベートでも倒れていても素通りできないのに、ましてや消防車に乗って逃げ遅れた人をそのままにしてできないという、消防士として、消防団員として地域の方々を守るという、そういう精神面の中で、いろいろ幹部会議を開いた中で同様の質問が多数ございました。ただ、危機管理室長がお話をしたように、まず自分たちの命を第一優先としてくれと、それを団員たちに徹底してくれと。それで、その後に1波が終わった後に助けたり、そういう活動をぜひしてもらいたいので、まず自分の命、家族の命を第一優先として活動に移ってくれということを徹底しております。

再質問 1番 久保一美

5点目についてもう一点あります。年配の人に少々多い考えなのかなということですが、自分は先が長くないからもういいよと、そう考える人もいるようですが、そういう人にも身近には身を案ずる人もいると思いますし、そしてこの考え方の延長上にはそれこそ助けに行って共倒れを誘発してしまうという考えもあると思います。これをどうしなさいとか、そういうことはなかなか想像もつかないのですが、こういう考えがある人に対して何か行政として思うところがないのか、ちょっと伺いたいと思います。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

久保議員がご質問された内容というのは本当にちょっと重たいお話かなと思います。もうご高齢で自分は逃げ遅れてもいい、あるいは自分を助けてもらうがために家族まで犠牲にしてしまったといったようなことがないように、家族のことを案じてそう言われるご高齢の方もいるということは私もお話としては聞いてございます。この辺の部分については、昨日来から出ておりますけれども、要支援者名簿等の中でどういった行動をとるかといったようなところをそれぞれ支援する側が親身になってお話を聞いて、決して見捨てるわけではないよと、誰一人取り残さないといったようなことを説得していくといいますか、根気よく説明してくということしかないのかなと思っております。これも今日の新聞報道に載っていたものですけれども、個別の避難計画というものがなかなか各自治体で遅々として進まないといったような報道がございました。これはうちのまちにとっても同様なことが言えると思いますけれども、そういった方々が一人でも少なくなるように、個別個別の相談をする中で避難を促さないとならないかなと考えてございます。

再質問 1番 久保一美

1番、久保です。それでは6点目に参ります。すさまじい破壊力を持つ津波から身を守るためには、一刻も早くそれぞれにてんでんばらばらに高台に逃げるしかありません。津波てんでんこは逃げる知恵と同時に逃がす知恵であり、自分だけが助かればよいという自分本位の考えではありません。日頃から防災教育や防災訓練を通して何度も避難手順などを身近な人と話し合う、例えば親子、学校と保護者など、町内会、会社内など、てんでんこは信頼関係の構築あってこそのものです。東日本大震災では教訓を生かした行動が多くの命を救いました。共倒れを少しでも防ぎ、一人でも多くの命を助けるためのルールとして津波てんでんこが本町全域に浸透することを願います。忘れた頃にやってくる災害に備える定期的な広報を望みますが、いかがでしょうか。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

ただいま久保議員のほうから津波てんでんこのご質問がございました。津波てんでんこ自体は、古くから東北地方に伝わる津波発生時にどういった行動を取ったらいいかというものが伝承されてきたものであると伺っております。家族がばらばらになっても高台に逃げることを継承したというものでございますけれども、今お話にあったように、人によって解釈、賛否が分かれるところではありますけれども、自分だけが助かればいいのだといったように捉えられがちなケースもあるということも承知してございます。津波てんでんこの精神というのは自助の精神ではないかなと、自分の命は自分で守ると。実際に例えば家族5人いるとした場合に、家族5人が家にいたという場合は当然一緒逃げるといったようなケースがあると思いますけれども、それぞれ仕事に行っている、子供たちが出かけているといったような場合に、一回家に集まって逃げるということではなくて、その時々のケースに応じて高台に逃げて、お互いに助かった後に安否確認をするといったようなことが言えるのかなと思っております。ですので、これは津波てんでんこを町内に普及するということがいいのか、あるいは自助という精神を別な形で啓蒙していくのがいいのか。この辺は今防災講座を主に担っていただいております白老防災マスター会のほうにもご相談をしながら、どういった啓蒙の仕方がいいか、ここら辺は関係機関と協議しながら啓蒙活動に努めていきたいなと思っております。

再質問 1番 久保一美

津波てんでんこというのはてんでんばらばらという意味ですが、ただ自分だけ逃げればいいというものではなくて、それこそ先ほど申し上げていた率先避難、そういうものと併せて、みんなが助かるという、そういうルールが合わさった総称だということで幅広く理解していただければなということで、もちろんこれをマイナスに捉えるという人も分かっていましたが、それでもやっぱり正しく広報していただければいいのかなと思って、あえてこのワードに対してチャレンジしました。それなので、今後前向きなよい検討というのですか、そういうのをよろしくお願いします。それでは、今の件ついては答弁は要らないので、次に最後に質問なのですけれども、これは想像の話なのですが、現在の考え方の向こう側に何が待っているのかということについて少し考えてみました。地震を経験して助かった人の中には、家族や親しい近所の人を亡くしてしまった人もいます。理由は様々で、足の悪い親に対し、何も起きないと判断して、母親の足を悪化させたくないからと避難を決断できなかったとか、地震の後の片づけに集中している両親に対し強く避難を勧められずに一緒に流されてしまって、自分だけ後から瓦礫の中から助かっただとか、逃げる意思はありながら決断できず、結局家ごと流されてしまったとか、様々ですが生き残った結果、人々というのは理由は何にしても自分が早く一緒に逃げる決断ができなかったことに対し、ずっとこの先自責の念にとらわれ続けてしまいます。このような現象が少しでも起きないようになればなと自分では思いますが、この件について担当課のほうはどのようにお考えでしょうか、これで質問の最後とします。

答弁 総務課危機管理室長 藤澤文一

久保議員からの最後の質問ということで、東日本大震災で亡くなられた方を例に取られてのご質問だったと思います。くしくも昨日で東日本大震災から10年を迎えたということで、ここのところテレビを見るとそれに関わるドキュメント報道がされているところでございます。私たちが忘れてならないのは、今お話があったような体験、これを後世に引き継いでいくということ。それから、こういった大きな災害が起きたことが風化されること、これが一番問題かなと思います。ですので、私方が日頃から行わなければならないことは、災害はいつ起きるか分からないといったようなところも含めて日頃の備え、こういったものを啓蒙、PRしていくといったことが我々の使命かなと思っております。

出典:白老町議会 令和3年定例会3月会議 2021年3月12日 議事録 PDF(49ページ) 間違いを知らせる