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新得町議会 令和3年第1回定例会 2021年3月11日

気候非常事態の新得町宣言の実現を

2021年3月11日、新得町議会の一般質問で、青柳茂行議員が「気候非常事態の新得町宣言の実現を」について質問し、町長 浜田正利が答弁しました。

質問者
青柳茂行 議員
答弁者
町長 浜田正利

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は、議員が最初の質問で述べた言葉から取ったものです。

質問 青柳茂行

今回は気候非常事態宣言、これをどうしてもこの新得町、本町で実現させていただきたいという願いを込めて、質問をさせていただきます。1.気候非常事態の新得町宣言の実現を昨年10月、菅義偉首相による「2050年カーボン・ニュートラル」宣言に続いて、11月には衆議院と参議院が全会一致で「気候非常事態宣言」が可決されました。これに先だって、気候非常事態宣言は2016年から急速に世界で広がり、国内でも、昨年5月の時点で、17都道府県41市24町8村の合計90自治体が2050年までに二酸化炭素の排出「実質ゼロ」を表明しており、自治体を合計した人口は6,250万人で、総人口の49.6パーセントに達しています。この中には、北海道の森町、ニセコ町が含まれています。衆議院と参議院が「気候非常事態宣言」を決議したことは、日本の政府と国会は脱炭素経済・社会に向けてかじを切ったことになり、20世紀の産業・社会構造から脱して、21世紀の日本の形をつくることだとも言われています。新得町は豊かな自然に抱かれながら、安心して暮らせる環境がある町を目指し、持続可能な町を次世代へとつなぐため、「町気候非常事態宣言」に伴う内容として、例えば①新得町地球温暖化対策実行計画のもと、新得町の未来を支える子孫に対してクリーンな住環境を提供できるよう努める。②森林の適正な管理により、温室効果ガスの排出抑制に取り組み、良質な自然環境を守る。③地域資源を活用した再生可能な地域新エネルギーを利用促進し、気候変動から地域の産業を守り育てる等の取り組みができないものかどうか、ご所見をお伺いします。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

青柳議員のご質問にお答えいたします。気候非常事態宣言ということで、若干、説明させていただきますけれども、甚大な被害を伴うさまざまな異常気象が世界で観測され、地球温暖化問題は気候変動の域を超えて、気候危機の状況に立ち至っているとの状況について、自治体等が気候危機を宣言することで、町民の皆さんと認識を共有して、温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みを行うものであります。昨年12月の一般質問におきまして、貴戸議員からお話しがあり、その中でも述べさせていただきましたが、町といたしましては、環境に配慮した温室効果ガス排出量の削減は必要との認識を持っております。同時に、これまでにも削減に向けたさまざまな取り組みを行ってきたところであります。宣言についてはゼロカーボンシティと同様に、町全体として必要な取り組みや算出基準、評価方法等について、調査研究をさせていただきたいというふうに思っております。次に、ご提案のありました取り組みについてでありますが、新得町地球温暖化対策実行計画では本年度見直しを行い、町の公共施設を対象に温室効果ガスの排出量を令和7年度までに8.3パーセント削減することを目標として取り組んでおります。目標達成に向けて、引き続き温室効果ガスの排出要因である燃料使用量などの削減や、公共施設の整備にあたっては、環境に配慮した整備に取り組むこととしております。2点目の森林の適正管理による取り組みでは、森林資源の有効活用を図るため、私有林整備への助成や森林所有者の不在化等の対策として、町が一定の基準のもとに私有林の購入を進め、町有林化してきております。また、令和3年度より、放置山林所有者に対し意向調査を行い、適切な管理が難しい場合は、他者へ管理委託を促すなどの対応により、次世代への貴重な財産を引き継いでいくとともに、温室効果ガスの吸収に取り組んでまいりたいと考えております。3点目でありますが、町としての基本スタンスは、地域資源を活用した新たな再生可能エネルギーの促進については、推進していく立場であります。北海道の中でも有望地域とされている地熱資源を活用した地熱発電や、水資源を有効活用した小水力発電、また、畜産ならびに木質バイオマス発電などの利用促進を図ることで、地域の産業に育てていくことを念頭に置きながら取り組んでまいりたいと思っております。以上であります。[浜田正利町長 降壇]

質問 青柳茂行

町長の今の答弁の中に、地域の資源を活用して、新たな再生可能エネルギーの促進について推進していく立場だということで、明確に述べられたわけですけれども、極めて前向きな答弁じゃないかというふうに判断させていただきます。温暖化非常事態宣言については、例えば今、新得町の豊かな自然を守って、将来に向けて温暖化防止のため、ある意味での課題と目標を持つことに、その意味があるんじゃないかというふうには思っております。1回目の質問の中で、新得町の取り組みとして、スローガン的に3つの提案を行っておりますけれども、これに今、ごみの減量化、3Rと言っていますよね。リユース、リデュース、リサイクル、この取り組みの強化なんですけれども、全体的に圧倒的な町村がリサイクルについては取り組んでいるのですけれども、ただ、ほかの2つ、リユース、リデュース、この取り組みが非常に弱いのではないかというふうに言われております。ですから、この3つの取り組みの強化をさらに強めていく必要があるのではないかというふうに思っております。それからもう1つ、新得町、スキー場があります。良質なパウダースノーを将来的にわたって守っていくということも、宣言の中にスローガンとして掲げていただければというふうに思います。いわゆる環境省が、2100年ですから、今、2021年ですから、約80年後の未来の天気予報をホームページで公開しているわけですけれども、このまま有効な対策を取らずにいると、地球温暖化が進んで平均気温が4度上昇するというふうに予測されております。産業革命に比べて気温がどのくらい上がっているのか、今、盛んに言われているわけですけれども、110年か20年ぐらい前なんですけれども、もし、それに比べて気温が2度上がると温暖化は不可逆的、地球は元に戻れない、壊滅的な事態になるだろうというふうに言われております。今現在、最高気温が35度を超える猛暑日、年間日数、例えば埼玉県熊谷市、よく報道されますけれども、18年には37日、この猛暑日を記録していたのだけれども、これがこのまま推移して、2100年には7割増加の63日間になるだろう。東京では12日間続いたものが60日間、約5倍になるのではないかと。しかも、平均気温が43度まで上がってしまう。札幌はどうかというと、平均気温が今、35、6度が最高と言われておりますけれども、これが40.3度まで上がってしまう。北海道については、日本一の米どころとなるけれども、年々収穫量は減少する。雪不足でスキー場がオープンできない。サクラは全国的に一斉に開花して、しかし、冬に温度が下がらないために、種子島とか屋久島、鹿児島付近、西部ではサクラが開花しないのではないかと、このようにも予想されております。現時点で、産業革命と比べて今、約1度上昇しているというふうに言われています。この1度上昇している中で、昨今の強力な台風、風水害が発生している。最近の例では、令和元年度の台風15号は、房総半島台風と言われていますけれども、これが最大瞬間風速58.1メートルだったものが、秒速約90メートルに達するのではないかということで、このままいくと人間の死活問題になってしまうとも言われております。そういう点で、このままいくと地球がもう取り返しのつかない事態になってしまうということで、日本の政府も、世界で10番目ということでありますけれども、気候非常事態宣言を発したということにはなると思います。この非常事態宣言、北海道は森町、ニセコ町の2つがやっているのだけれども、例えば長野県白馬村というところが2017年にやっております。ここでは、5項目あげているわけですけれども、その中の1つが、気候非常事態宣言によって村民とともに白馬村から積極的に気候変動の危機に向き合って、ほかの自治体の取り組む模範となるというふうにしておりますし、それから、2050年に向けてエネルギー自給率100パーセントを目指す。この中で、5つ目ですけれども、世界水準のスノーリゾートを目指すために、白馬の良質なパウダースノーを守りますということで、北アルプスの山麓に長野県があるということなんですけれども、新得町も同じ大雪山国立公園の麓にあるわけですけれども、同じような環境の中の町ではないかなと。そういう意味では、豊かな自然の中で、自然を利用した良質な脱炭素社会に向けて、その可能性は十分にあるのではないかというふうに思っております。町長の答弁の中で、当面の取り組む中身で、水力発電または畜産・木質バイオマス発電、地域の産業を育てていくことを進めるということで、当面の課題をあげているわけですけれども。地熱発電については何年か前に、私もこれ1本で一般質問をやったことがあるんですよね。私、この場で賛成とか反対とかということではなくて、いろいろ問題点があるし、町民の中にも賛否両論がありますよね。私個人的には、本州のある場所の地熱発電所の周りの風景を写真で見たことがあるのだけれども、吹き出す水蒸気によって、広範囲にわたって山々が真っ白に枯れてしまっている写真を見たことがあります。これは、一方では確かに電力は発電されるのだろうけれども、二酸化炭素を吸収する緑の山々が枯れてしまっていたのでは、話にならない性格のものなのかなというふうに思っています。ですから、私、これについては、やはり相当研究をして、慎重に事を進めるべきではないかというふうに思います。小水力とか木質バイオマスとか、そういう点では大いに進めていただきたい課題だなというふうに思っております。そういうことで、この町の将来を考えて、地球温暖化のために新得町がいわゆる実勢を伴った行動、活動を進めていく点で、宣言が実施されれば、非常に画期的なことだと思いますので、町長のご所見をさらに伺いたいなと思います。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

まず、環境問題を切り口にした上で、二酸化炭素の問題、各議員もわれわれ行政側もそんなに差、私はないというふうに思っています。間違っていたらまた言っていただければいいと思うんですけれども。これからも当然、今までやってきたことも含めて継続もしていきますし、新たな提案もあれば、12月の貴戸議員の話もありましたので、それも含めてやっていきます。その上で今、具体的に3Rの話がありました。それから、未来の天気予報の話もありました。これは特に問題ないというふうに思っています。あと、スローガン、良質なパウダースノー、私もいいかなと思いますけれども、ただ、私1人では決められないなと思っていますので、これはこれで大切にさせていただきたいなと思っています。議員のほうから地熱発電の話がありました。反対ではないけれども慎重という意味でありまして、その上で、先にお話しさせていただきますけれども、私は地熱発電を今すぐトンカチして発電をやるべきだという立場ではまだない。今は、対象とされている地域の中で、地熱発電をするだけの力がそこにあるのかないのか、調査でありまして、私は調査は特に問題はないという立場であります。調査をした結果、どんな答えが出てくるか、もう最初からやはりエリアとしてはふさわしくない、それだけの能力はないといったら、これはこれで終わる。仮に、能力なり、それだけ見込めるとなったときは、今度は次のステップにいくというふうに思っています。いずれにしても、いろんなことがやはり課題として私、あると思っていますので、ぜひ、その課題を少しでも埋めていくという立場で、まずは調査というものをあらためて青柳議員のほうもご協力いただければというふうに思っております。それから、話がそれるかもしれませんけれども、先般、10日に役場の若手職員、新得町未来創造塾という名前で、30歳未満の職員で構成している、そういう塊がありまして、これからの新得町の1つの進むべき指針の中に、いわゆるSDGsをきちんと整理して、それを踏まえた上で新得町の未来を創造して町づくりを進めてはという、若手からの提案がありました。関心を持つ立場の1人として、どこかで各議員、町民の方々にも、若手の職員の中でもそういうことを考えていると、ぜひお知らせしていきたいというふうに思っています。いずれにしても、この環境問題、いろんな意味で大きなキーワードの1つというふうに認識しておりますので、われわれも努力をしていきたいというふうに思っていますので、青柳議員もいろんな意味で立場があるかもしれませんけれども、少しでも前に進むように協力をお願いしたいなと思っています。以上であります。

質問 青柳茂行

いずれにしても、地熱発電については、まだ具体的にまな板に上がっているということじゃなくて、これからの課題だと思いますので、その段階でまた気が付いた点をお話しさせていただきたいなというふうに思います。千葉大学の倉坂研究室というのがあるのですけれども、ここがエネルギー自給率の研究をしているところであります。ここで出しているいわゆる自給率に該当されるものは何なのかということなんですけれども、太陽光、風力、地熱も入るわけですよね。小水力、バイオマスの5種類になるんです。大規模な水力発電はこれに入らないということですから、新得町のダム、6つありますけれども、残念ながらここには該当しない性格のものだということですよね。町の基本計画を見たのですけれども、これは平成26年度からの目標、7パーセント削減するという目標だったのが、8.9パーセント削減したということで、それなりの実績を残したわけです。この計画なんですけれども、あくまでも役場の関係ある公的施設における灯油とかガソリンとか重油とか、車の燃料とか、その計画のもとで算出されているのだけれども、これを役場庁舎関係だけではなくて、町全体に広げた広い視野で二酸化炭素を抑えることができないのかなという気持ちを持っているわけです。そういう町がどこかにないのかなと思っていろいろ探したのだけれども、福岡県大木町という町なんだけれども、ここに同じ計画があるんです。新得町と同じ名目で計画を作っているのだけれども、これを見ると5項目あって、5つの提案ということになっているのだけれども、1つはマイカーに依存しない環境、環境に優しい交通ネットワーク構想となっています。2つ目が日常生活と企業活動の省エネ、3つ目が地産地消、地元産の食材を食べる取り組み、4つ目が再生可能エネルギーと地域資源のバイオマスの利用促進、5つ目がごみゼロへの挑戦ときれいな町づくりということで、言葉的には非常に何も難しくない言葉で、そういう項目が並んでいるわけです。ですから、こういうことで町全体としてここの町は取り組んでいるということが、これを見ただけでも分かると思うんですよね。ですから、この町の、せっかく職員の皆さんが努力して頑張っているわけですけれども、そういう意味で、もうちょっと広範囲に広めることができないのかどうなのか、それを検討していただきたいなというふうに思います。それから、いわゆる脱炭素社会ということで、今、日本各地で中小企業、大手の企業もありますけれども、中小企業も先ほど言った自給率100パーセントを目指すために取り組んでいるところがいっぱいあると。あちこちにあるわけです。私自身も新得町の将来を考えた場合、昨年の一般質問でも話したことがあるのだけれども、例えば後15年ほどもたつかたたないかぐらいで、はっきり言えばガソリン車をなくすとトヨタも日産も全部言っていますよね。そういうことで、そうなると例えば新得町のガソリンスタンドの商売をやっている方々、一体どうなるのかなと。仕事がなくなってしまうのではないかという、そういう不安は、当然思うわけですよね。そのときに、電気も含めてエネルギー関係、これを全部町外に頼る、そういう町なのか、あるいは町内でエネルギーを作り出して、地産地消を生かして、やはり町でそういう産業が興る、生まれる、そういう道と、将来の新得町の経済を考えた場合、これは非常に大きな差がある、大きな分かれになる。どっちにかじを切るのかということを今、非常に考えなくてはならない問題ではないかというふうに思います。そういうことで、これから脱炭素社会を目指して新しい社会を目指すということは、これから21世紀に向けて、何で、どういう立場でこの新得町の町が生き残っていくのかという、重要な選択が今、迫られているのではないかというふうに思います。そういう意味で、町長も先ほど若杉議員の質問の中で言われていましたけれども、私は今後の再生可能エネルギー問題については、重点政策に位置付けて、近い将来、5年後、10年後、あるいは20年後の町を見据えて、政策をぜひ考えていただきたいなというふうに思います。

答弁 町長 浜田正利(町長は2025年6月まで)

何となく国政レベルの話になっている気もしないでもないのですけれども。いずれにしても、私たちの小さな自治体でも、ある意味、環境を切り口にして、どう自治体の生き残りをかけるか。場合によっては、やはり今のエネルギー政策の中で、自治体の生き残りをどうしていくか。食も同じだというふうに思っています。われわれの手の届く範囲の中で、先ほどの若手職員の提案も含めて、今、お話しいただいた先進事例、提案も含めて、これからの自治体の生き残りという意味では、本当に大切なことだなというふうに思っておりますので、あらためて自分自身の中でも勉強させていただきたいなというふうに思っています。以上であります。[青柳茂行議員 降壇]

出典:新得町議会 令和3年第1回定例会 2021年3月11日 議事録 PDF(41ページ) 間違いを知らせる