下川町議会 令和4年6月会議 2022年6月21日
役場の人財育成戦略について
2022年6月21日、下川町議会の一般質問で、中田豪之助議員が「役場の人財育成戦略について」質問し、町長 谷一之、副町長 武田浩喜が答弁しました。
- 質問者
- 中田豪之助 議員
- 答弁者
- 町長 谷一之、副町長 武田浩喜
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 2番 中田豪之助
質問をさせていただきます。役場の人財育成戦略についてです。「人は城、人は石垣、人は堀」という言葉があります…武田信玄ですね。申すまでもなく、大切な人財についてお尋ねするのは、最近再び人財の損失があったからです。そこで、役場職員の採用、研修、教育、フォローアップについてお尋ねします。一、職員の採用に当たり、どのような試験を行っていますか。二、新人職員の 6 か月の試用期間に、どのような適正、不適正を判断するのですか。三、役場に採用されてから 2、3 年の若手と、それ以上のベテランとの情報交換には、どのような手段、場がありますか。四、2019 年の私の質問に対する答弁では、その年から、町村会の研修に行く前に、入庁後、半年、1 年半の時点でフォローアップ研修を行うということでした。その後の開催状況はいかがでしょうか。
答弁 町長 谷一之(町長は2023年3月まで)
中田議員の「役場の人財育成戦略について」の御質問にお答えいたします。御質問の 1 点目、「職員の採用に当たり、どのような試験を行っているか。」についてでありますが、正職員の採用に当たりましては、上川町村会が実施する「上川管内町村等職員採用資格試験」を受験していただき、上川管内町村共通の合格基準に基づき合格者を決定した後、各町村が面接試験により採用を決定しております。また、施設職員や専門知識を有する技術職員などの採用に関しては、教養試験や作文試験、面接試験など、本町独自の試験を実施し、採用を決定しております。御質問の 2 点目、「新人職員の 6 か月の試用期間にどのような適性、不適正を判断するのか。」についてでありますが、地方公務員法第 22 条の規定による「条件付採用」の期間である 6 か月の間において、試験等では完全に検証できない職務遂行能力や公務員への適性の有無を現実の執務を通じて確認をしておりまして、配属先での職場内研修の中で、実地の勤務による能力の実証を行っているところであります。御質問の 3 点目、「役場に採用されてから 2、3 年の若手と、それ以上のベテランとの情報交換には、どのような手段、場があるか。」についてでありますが、主には、職場において日々の業務を行う中で、直接の対面の形式や、メールやラインなどのSNSを利用した形式などの手段によって、若手もベテランも互いに最適な方法でコミュニケーションを取りながら情報交換を行っているところであります。御質問の 4 点目、「2019 年の私の質問に対する答弁では、その年から、町村会の研修に行く前に、入庁後半年、1 年半の時点でフォローアップ研修を行うとのことでした。その後の開催状況はかがか。」についてでありますが、2019 年は、上川町村会の、採用 1 年目の職員が出席する「基礎研修」前の 5 月 31 日に、採用 2 年目の職員が出席する「初級研修」前の 9 月 11 日に、それぞれフォローアップ研修を行ったとこであります。2020 年以降は、新型コロナウイルス感染症の影響により、上川町村会の研修が開催時期の延期や中止を余儀なくされ、それに伴いフォローアップ研修も変則的な対応が必要となり、現在は、入庁後半年の職員のフォローアップ研修を重点的に継続実施してるところであります。今後におきましても、引き続き職場内研修や各種研修等を通じた人財育成を進めてまいりたいと思います。以上申し上げまして、答弁とさせていただきます。
質問 2番 中田豪之助
ただいまの答弁で、正職員の採用に当たっては、上川管内町村職員採用資格試験を受けてもらって、その合格基準に基づき合格者を決定しているという答弁でした。専門知識が必要な技術職員とか施設職員には本町独自の試験があるのに、正職員はどうして本町独自の試験を用いないのでしょうか。今後、独自の試験を検討する考えはありますでしょうか。
答弁 副町長 武田浩喜(副町長は2023年3月まで)
職員の採用に関してでございますけども、これは北海道全体が行っている状況でございまして、特に小さな町村においては、一般事務職員を募集してもなかなか…PR、募集、試験内容の作成等も含めて、非常に大変だというところもございますので、上川管内町村の試験については合同でやろうという…そういう取り決めをしてございます。その中で、上川町村会が試験の日程、会場、問題の作成などについて、全て統一をもった試験を実施しまして、上川管内の町村共通の合格ラインを設けて、1 次試験の合格者を決定するという流れです。その後に各市町村での面接試験等を経て、最終的な採用者を決定するということになっております。ただ、先ほど申し上げた…専門的な技術を持つ職員ですとか、下川町にある施設の職員などについては、町村によって施設がある…ない、採用がある…ない、非常にバラツキがございますので、そういったところについては、独自で試験をすることを…取り決めをしておりますので、それに基づいて独自の試験を実施しているという状況でございます。
質問 2番 中田豪之助
そういう試験だけではまだ分からないところがあるので面接をすると、面接をしてもまだ分からないところがあるので新人職員は 6 か月間…条件付き採用ということで、様子を見るっていいますか…適正を見るという期間があるんだと思います。その条件付き採用期間で不採用になるようなことは最近あったんでしょうか。あるいは、採用になるけれども、職場での判断の結果、この人はこういうところは優れてるけども、ここは注意が必要だよとか、そういう上司、先輩のコメントが付くようなことはあったでしょうか。
答弁 副町長 武田浩喜(副町長は2023年3月まで)
採用された公務員職場の職員については、全ての方が 6 か月間の条件付き採用期間ということになります。その間に、基本的には配属をされますので、そこで実務的な勤務をしていただいて、良好な成績を収めた場合については採用に至るという、そういった流れでございまして、その段階で採用を取り消しされたっていう職員は、私が知る限りではいないというふうに思っております。
質問 2番 中田豪之助
小さな町村では上川管内共通の試験会場で試験を受けてということ…実情はよく分かるんですが、そのような試験では、社会に出た時に必要となる柔軟性とか、先輩、上司、同僚、それから町民の方に対するコミュニケーション能力、臨機応変な対応などというのは、そのような試験とか…6 か月でも判断するのは厳しいかなという感じがします。その 6 か月、さらには役場に勤めるようになってから、先輩とか上司の実践教育っていいますか…指導があって身に付くものだと思います。ある程度…2、3 年経った先輩と、まるっきりの新人の方と、どのような情報交換っていいますか…そういう手段・チャンスがあるかという質問に対して、直接の対面とかメールやライン、SNSなどというお答えでした。ただ、メールでもラインでもSNSでも「何時から…どこへ…集合」とか、そういうデータ的なことはできますが、細かい感情のやり取りっていいますか、本当はこの新人職員…ムッとしてたよなとか、そういうことはやはり直接の顔を見ながらのコミュニケーションでないと分からないと思います。そういう点で、改めてお尋ねしますが、新人職員とベテランさん、あるいは中堅の職員との意思疎通、情報交換は十分だとお考えですか。
答弁 副町長 武田浩喜(副町長は2023年3月まで)
これは公務員職場に限ったことではなく、社会人として、社会に出て働いていくというところだというふうに思います。その中で、公務員というのは非常に…採用の段階から、町民に信頼される職員になっていくというところで、高い意識を持って働いていただくことが必要になってきておりますし、また、先輩の職員についても、そういう意識で働いているというふうに思っております。その中で、日々の…通常の勤務の状況の中で、いろいろなコミュニケーションを取ったり、先輩からの指導、人財の育成に対する指導なども含めてやっていると思いますし、また、仕事を離れた…同年代同士での集まり、もうちょっと具体的に言うと…例えば組合活動などという…同年代での活動ですとか、そういったところの活動を通じながらですね、新人と先輩職員との交流、コミュニケーションを図りながら、常日頃業務を一緒にやっていく仲間ですので、そういったところを鍛えていただいているという、そういったふうに感じております。
質問 2番 中田豪之助
分かりました。それで、2019 年に私が質問したフォローアップ研修についてですけれども、その後、コロナの影響もあって、大体入庁後半年の職員を重点的に継続実施しているという答弁でした。このフォローアップ研修は、一人の職員に対して何時間ぐらい行われるものでしょうか。
答弁 副町長 武田浩喜(副町長は2023年3月まで)
時間的にはですね、その時によって若干違うと思いますけども、おそらく 1 時間から 2 時間程度の研修という形で、これまでは実施されてきたかと思っております。
質問 2番 中田豪之助
先ほどの同僚議員の質問に対する町長の答弁でも、人財への施策を最優先で行ってきたというような答弁がございました。その割には、このフォローアップ研修というのは、ちょっと貧弱な気がいたします。やはり対面でのコミュニケーション…上川管内合同で作った試験問題とかそういうものではなくて、実際の業務、課題を通しての指導というのが、その新人に対する適性をベテランの人が判断するにも最適だと思います。下川町では、今年も脱炭素・ゼロカーボンのプロジェクトとか、引き続きSDGs、今年はDXも始まっております。そして行政改革もございます。そういう中で、町長自ら、DXなり、ゼロカーボンなり、プロジェクトを率いて、庁舎内から新人何名、中堅何名、そういうチームを率いて、課題解決と職員の教育、そしてコミュニケーション、意思疎通を図るということを進めると、人財育成の面でも業務の推進の面でも大変有効と思いますが、いかがお考えでしょうか。
答弁 町長 谷一之(町長は2023年3月まで)
大変必要な事だと思います。この 2 年間、できるだけ会合で…直接人が集合するということを避けておりましたけども、ここ数箇月ぐらいから少しずつ緩和されてきましたので、そういう機会を設けながらですね、私の考え方あるいはまた先輩諸氏の考え方等をしっかりと、後輩あるいはまた新人職員が受け入れることができるよう努めてまいりたいと、このように考えておりますので、御理解いただければ有り難いと思います。以上です。
質問 2番 中田豪之助
図書室から借りてきた本です…ケーキの切れない非行少年たちという本です。大変参考になる…示唆に富んだ本なので、少し紹介させていただきます。作者の宮口幸治という人は、京都大学工学部を卒業して、その後、神戸大学医学部を卒業。子供の精神科医として、精神病院、医療少年院に勤めた方です。中には、ここにいる皆さん…御存知の方もいらっしゃると思います。この人が、医療少年院に勤めてすぐに、手のかかる少年の診察を頼まれたそうです。この子はちょっとしたことでもすぐ切れて、椅子や机を投げ飛ばして、強化ガラスにヒビが入る。一旦暴れると非常ベルが鳴って 50 人ぐらいの職員全員が駆けつけて制圧する。そしてトイレしかない保護室に入れられて、おとなしくなるまで出られない。そういうことを週に 2 回ぐらい繰り返している、手のかかる少年だそうです。この宮口さんが最初に診療を頼まれて、複雑な図形を見ながら手元の紙に写すという課題を出したそうです。私なんかが見ますと、素人目には…少年が描いたものはピカソの絵ぐらい変形して歪んでるんですね。実際、元の図っていうのは、写真で撮ったっていいますか、ちゃんとしっかりしたものです。この課題は、認知症患者に使ったり、子供の視覚認知能力や写す時の計画力を見る課題だそうです。宮口さんは、元の絵がこのように見えるということは、世の中の全てが歪んで見える可能性があると言ってます。そして、見る力がこれだけ弱いと、聞く力もかなり弱く、大人の言うことが聞き取れないか、聞き取れても歪んで聞こえる可能性があると言っています。例えば聞く力が弱いと、学校で先生が「算数の教科書の 38 ページを開けて 5 番の問題をやりなさい。」と言っても、その指示が聞き取れない。何とか 38 ページを開けても、5 番の問題まで聞き取れないと、どうしていいか分からなくて、周りをキョロキョロしたり、ぼーっとしたりすることがあると書いてあります。町長いかがですか、過去の経験、身の回りで思い当たるような節はありませんか
答弁 町長 谷一之(町長は2023年3月まで)
まさしく議員が仰るようなこと、理解するところ…あります。特にコミュニケーション能力の中で、聞く力っていうのが一番大事でありまして、そういう意味では、この対象となっている人物は、そういう聞く力が非常に乏しいんではないかなと思っています。聞くには三つの字があります。門構えの聞く、耳辺の聴く、言偏の訊くとありますけども、それぞれ意味が違います。そのへんの区分けをできる、そういうコミュニケーション能力を作っていくというのが非常に必要じゃないかなと私も考えているところでございますので、議員の仰ること…理解してるつもりでございます。以上です。
質問 2番 中田豪之助
続けます。何か注意すると、「はい、分かりました。」って素直に答えるんだけど、しばらくしてまた同じ事をする子供もいます…大人もいるかもしれません。先生の言ってることが理解できない、聞き取れないのに…分かってないのに、なんか叱られると思って分かってる振りをしてしまう。しかし、注意された内容を理解できていないから、同じ事を繰り返す。そうすると、周りから…ふざけてる、やる気がない、嘘をつくと思われてしまいます。認知機能が弱い場合…認知機能っていうのは、見たり聞いたり想像する力だそうです。このような認知機能が弱いと、強制っていいますか…教育を行っても積み重ねができない。今日はここまで教えたから…学んでもらったから、次はここから教えよう…次はここから学んでもらおうと指導する側が思っても、以前学んだ内容がすっかり抜けて、ゼロに戻って教育が空回りしてしまう場合があるということです。私も自分の過去の民間企業での経験、下川町に来て農場でアルバイトの人、パートの人に作業を教えて、このような経験は時々あります。あの時はこういうことだったのかと今は納得がいきます。このように認知機能が弱い、軽度の知的障害、あるいはもっと軽くて、そういうのは境界知能と呼ぶそうですが、そのような方は多分、上川管内町村等の採用試験では適性が分からないと思います。したがって、大切になるのは 6 か月間の条件付き採用とか、入庁後のきめ細かい先輩・上司のフォロー、指導だと思います。是非、採用試験も、最近はそのようなコミュニケーション能力とか、認知能力とか、そういうものもなるべく把握できるような、新しいものがあるかに聞いております。そして、まだまだ新人職員、若手の職員とベテランとの意思疎通は不十分と、最近議員になって…役場の職員の方と接する機会が多く、前の時よりもそのような感触を持っております。是非、町長には、課長とか、主査とかに指示を出すだけでなく、自ら現場に飛び込んで、チームの一員となって、若手、ベテランを指導していくべきだと考えます。町長のお考えを聞いて私の質問を閉じたいと思います。
答弁 町長 谷一之(町長は2023年3月まで)
私が平成 27 年に就任した時の一番最初に…職員の皆さんに伝えたことは、豊かなコミュニケーション能力をどうやって作っていくかという…五つの事を申し上げたわけでありますけども、これはいまだに考え方は変わってございません。その中に、やはり人の話をよく聞く事というところが…五つのうちの一つにあるわけですけれども、ここのところをしっかり育めれる、そういうような研修や、あるいはまた接し方ですね、これを今後もしっかり進めてまいりたいなと思います。今、デジタル社会で、デジタルが非常に社会の中で有効に利便的に使われてますけども、その一方で、様々な課題、問題が起きております。こういう課題、問題についても対処できる、そういう職員を育めれる、そういう環境を作ってまいりたいと思っておりますので、御理解をいただければ幸いでございます。以上です。