みんなの議会

下川町議会 令和3年9月会議 2021年9月10日

(1)奨学金の返還に係る支援について/(2)ドローンの利活用について

2021年9月10日、下川町議会の一般質問で、大西功議員が「奨学金の返還に係る支援について」「ドローンの利活用について」について質問し、町長 谷一之、教育課長 今井真司、農林課長 古屋宏彦が答弁しました。

質問者
大西功 議員
答弁者
町長 谷一之、教育課長 今井真司、農林課長 古屋宏彦

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

会議録の目次の件名ではこの議員の件名が 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は会議録の目次の件名の表記です。

質問 3番 大西功

午後からも白熱した議論が続いてますけども、皆さん疲れていると思いますけどもう少々お付き合いいただいて、私の思いを町長にぶつけてみて、町長のいい答えが返っていただければ早く終わると思いますので、よろしくお願いいたします。まず、奨学金の返還に係る支援について、町長の考えを伺っていきたいと思います。大学などに進学する際に、経済的に厳しい学生が学費を工面するため、多くの学生が奨学金の制度を利用しています。日本学生支援機構の調べでは、大学生の 47%、短大生の 55%が、何らかの奨学金を受給しています。今年 7 月 21 日の北海道新聞によりますと、大学生一人当たりの貸与額は、無利子が 245万円、有利子が 344 万円にも上ります。奨学金には給付型と貸与型がありまして、返済が必要なのは貸与型でありますが、就職後に返済していくことは生計維持に大変であることが報道されています。一方で、国は大学生等の地方定着促進のために、自治体が奨学金の返還を支援する取組みを推進し、道内の市町村の一部では奨学金の返還支援を行い、地元企業に就職する等の支援を行っています。下川町は移住・定住に積極的に取り組んでいますが、次の一手として、この支援策により新たな移住候補者が増加するものと期待できるのではないでしょうか。以上の趣旨を踏まえて、下川町において地元定着を目指す方策として、今後の対応、方針について伺います。

答弁 町長 谷一之(町長は2023年3月まで)

大西議員の「奨学金の返還に係る支援について」の御質問にお答えいたします。町では、地元企業等への就職者、地元出身の若者への調査は行っておりませんが、日本学生支援機構の調査では、奨学金を受給している大学生がおよそ 5 割になるとの結果であり、下川町の企業に就職される方、移住される方の半数は奨学金を受給していると推測され、奨学金の返還が生活維持に負担になっていると考えられます。国の令和 2 年の調査結果では、道内 47 市町村で返還支援が行われており、特に若者層を対象にした地元企業への就職支援として行われていることは承知しております。現在、町内企業に就職されている方やその御家族から、奨学金の返還支援に関する相談がないことと、奨学金を受給していない就職者との公平性を考えると、早急にこの制度を始めるといった状況ではないと考えております。しかしながら、地域経済の担い手確保としての施策は重要であり、この奨学金返還支援制度がどれほどの効果があるのか、既に制度を始めている市町村の状況を研究するとともに、定住促進のための既存の施策の磨き上げや新規施策の調査や研究は、将来の下川町のためにも進めていく所存でございます。以上申し上げまして、答弁とさせていただきます。

質問 3番 大西功

まず、今まで関係者で…こういうような支援制度に対する議論はあったのか、なかったのかを伺いたいと思います。

答弁 町長 谷一之(町長は2023年3月まで)

当然、この奨学金制度については、議論する場がございますし、また、教育委員会サイドで…内部でいろいろ検討した経過がございますので、教育課長の方からその経過を説明させていただきたいと思います。以上です。

答弁 教育課長 今井真司(教育課長は2022年3月まで)

よろしくお願いします。奨学金につきましては、以前からも…町で支給するというよりも既存にあります奨学金についての…それらをお伝えしていく…必要な方にですね、そういったことを…必要な方にお伝えできるような体制を考えながら窓口を設定したりですとか、学校と情報の共有をしたりとか進めておりました。今回の奨学金の返還に係る支援につきましては、実際のところ議論ということはされていませんでした。情報としては今回の質問が一番大きな情報になっておりまして、これから調査研究等をしながら、どういった形のものが下川にとって…関係するのかですね、調べていきたいと考えております。

質問 3番 大西功

移住・定住に対する…返還の支援金の制度に関しては、議論はなかったということでございますね…分かりました。町長の答弁の中に、「返還支援に関する相談がない」とありましたけども、相談する所が分からないから相談できないんじゃないかと思うんですよね。どこに相談していいか分からない…だから相談しない、相談がないから支援をしないんじゃなくて、もっと実態を調べてほしいと思います。そして判断していってほしいと思いますが、いかがですか。

答弁 町長 谷一之(町長は2023年3月まで)

仰るとおりでございますけれども、おそらくそのへんは…例えば中学校から高校に上がる時、中学校の先生方に相談をしながらですね…そういう制度等を利用することができないのかとか、そういう相談はあろうかと思います。まずは学校側でそういう生徒さんの希望を聞きながら、相談窓口となるというところではないかなと思ってます。以上です。

質問 3番 大西功

私がこの質問に重きを置いているのは、確かに高校から大学、短大に行く時の奨学金の貸付けの相談…それは当然あると思いますけど、私が今…これから質問するのに重きを置いているのは、もう既に借りてしまって、そしてこれから返還していく、今返還してる最中の方に対しての支援を呼び掛けるものでございますので、またこれからもよろしくお願いします。無利子の奨学金をですね、例えば総額 240 万円借りたとしまして、大学卒業後から何年かけて返済していくかといいますと、月々の返済額 1 万 3,334 円を 180 か月です…15 年かけてやっと完済するということになります。有利子の…利子の付いてる 340 万円を 4 年間で借りたとしますと、月々の返済額 1 万 4,000 円を 20 年かけて返済することになります。結婚して家族を持っても返済を続けている方が当然いると思われます。町長の答弁の中に、「奨学金を受給していない就職者との公平性を考えると、早急にこの制度を始めるといった状況ではない」との答弁がありました。奨学金を借りないで就職している人がいるのに、借りている人だけを支援するのは公平性に欠けるといったような意味かと私は解釈したんですけども、私はちょっとそれを疑問に思います。奨学金を受けている方と受けていない方は、そもそも公平ではないということでしょうか、そこが問題ということでしょうか、奨学金を借りずに卒業して就職した方は、借りる必要がなかったからであって、奨学金を借りて大学・短大・専門学校に通い、卒業した方は、経済的に不安があったから借りるんです。卒業と同時に数百万円の借金を抱えて働くことになるんですよ。公平だの不公平だの…そんな議論にはならないと思いますよ。早急に…町長は…この制度を始めるといったことはないと言いましたけども、アンケートでもなんでも取って、早急に準備していくべきだと私は思います。タウンプロモーションが窓口となり、移住・定住促進に尽力されていますけども、移住の決断をするときに経済的な不安もあると思います。そこに奨学金返還…下川町は僅かですけども返還のお手伝いしますよ…そういったような制度があれば、移住を迷っている方の良い判断材料の一つになるんでないでしょうか。町長いかがですか。

答弁 町長 谷一之(町長は2023年3月まで)

議員が仰る事もよく分かるところであります。奨学金を必要としている学生というのは、背景としてどういうのがあるかということでありますけれども、一つには、今、各大学校を含めた進学校が、学費が非常に高騰してきてるっていうがあるんではないかと思います。また、高校から大学に行く…進学率、これも過去に比較していきますと、どんどんどんどん上がってきてるっていうことがあります。そういう意味では、そういう状況下の中で、奨学金制度というのが生まれて、そして多くの学生が利用しているわけでありますが、まずは本町としては他の制度を利用していただきながら、そして必要とする段階で…この奨学金制度というのをもう一度考えていく必要があるんではないかということで、答弁の中でも答えさせていただいているところでございますけれども、この奨学金制度を作るに当たっては、様々な問題点もあろうかと思います。一つには、町の財政問題というのがあります。さらには、その学生の保証人や保証金問題というのがございまして、こういうところでもし返還できなかったときに、どういうようなことになっていくだろうという…こういう問題もありますし、現実に奨学金を借りてる方々の中では、パーセンテージは 1 割程度だって聞いてございますけれども、そういう滞納者に対しての督促などが非常に事務手続きがかかってくるということがあるわけであります。そういうことをいろいろ加味してですね、下川町としては、これまでの議論の中ではなかなか踏み込んでいけなかったというのがあります。ただし、今後、研究をしっかりしていきたいっていうのは、道内で既に四十数市町村が取り組んでるっていうことと、もう一つは、実はそれぞれの奨学金制度をスタートさせた所というのは、生徒確保なんですね。非常に入学者数が落ちてきて、それでこの奨学金制度というのを作ってきたという背景があります。そういう意味では、下川町はお陰様で様々なプロモーション活動をこれまで教育委員会中心にやってまいりましたので、生徒確保に対してはこれまで確実に進めてこられてきたんではないかと思っております。そういう中で、今後ですね…研究しながらというのは、実は今総務省が、この返還の制度作りをした自治体に対して、交付税補填をしていくという…この仕組みづくりが今スタートいたしました。そういう財源問題が…先ほど冒頭に言いましたけれども…こういうところも一つクリアしていくことが可能ではないかと思っておりますので、しっかり他の市町村の実績を踏まえてですね、下川町としてはより良い…効果の上がる、そういう奨学金制度というのを研究していきたいということで考えているところでございます。以上です。

質問 3番 大西功

総務省のそういうような…支援をしようとする自治体に対してですね、逆に総務省の方からその自治体に支援をしていくというのは…大変良い事だと思いますし、早くそれが実現していけば、今町長が懸念されている財源的な事ですね…そんなに心配なくスムーズにいけるんじゃないかなというふうに若干期待はするところでございます。下川の人材バンクのホームページを見ますと、現在、通常求人と称して登録されているのが 37 件ございました。うち正社員として募集してるのが 10 社あります。支援の方法の一つとして、企業と連携して奨学金返済支援というのも有りだと思うんですよ。どういうことかと申しますと、長く勤めていただくために、企業にも返済支援金をですね…3 年から 5 年程度出していただくという方法です。その支援金に対して、町がその企業に支援することも考えられると思います。また、企業独自の支援も考えていただくなどですね、方法はいろいろとあると思いますが、良い制度が可能になるんでないかなとは思います。また、医療・福祉のスタッフ不足は深刻なものと思いますが、どこの町、どこの市でもスタッフが不足していると聞きます。特にですね介護職に関しては、公益財団法人介護労働安全センターの調べで、平成 29 年度ですが…介護労働実態調査の結果、66.6%の事業所で人手不足を感じているとの結果が出ています。その要因として、同業他社との人材獲得競争が厳しいが 56.9%を占めています。条件面で差がなければ、人材募集をしていても大きな町に人材を採られてしまっているというのが正直なところじゃないでしょうか。そこで一つの策として、奨学金返還支援があれば、下川を選ぶ選択肢の一つにもなるかもしれないと思うんです。また、移住して働き先を商工業、医療、福祉など、幅広く活用できるんじゃないかと思いますし、新規採用の町職員にも適用してもいいと思います。過去にですけども、保健師の人材確保のために制度があったとも私は聞いています。今回のこの質問は、新年度の予算編成に向けて、この 9 月がベストだと思い、ここに立たせていただいています。奨学金返還の支援、また、大学や専門学校などへの進学の際の…下川独自の奨学金支援について、本当に具体的に今後どのように進めていくか、再度、考えがあれば町長からお聞きしたいと思います。

答弁 町長 谷一之(町長は2023年3月まで)

いずれにしても、近隣市町村で既に実施してる所がありますので、そういうところの担当課に情報を寄せていただいてですね、そして下川町に果たしてそれが適応するかどうかという…そのへんを見極めながら、実施するか、実施しないかという…そのへんの研究をしてまいりたいと思っております。以上です。

質問 3番 大西功

是非ですね、よろしくお願いしたいと思います。次の質問に移ります。ドローンの利活用についてであります。近年、ドローン機体の性能が著しく向上し、様々な分野で活躍しているところであります。記憶に新しいところでは、地震などの災害状況の把握などに効果が発揮されていると思われます。今まではヘリコプターを利用しなければできないことが、非常に安いコストで、かつ早期に取り組むことができるため、注目されています。本町においても、ドローンの活用により、様々な住民サービスの向上に貢献できるものと考えられます。その利活用の際には、規制とのバランスが重要であり、操縦においては航空法などの法規を遵守する必要があり、特に防災分野においては自然災害や火災現場に対する捜索活動、救助活動などにおいて能力発揮が期待されます。以上の趣旨を踏まえて、本町の今後の利活用について、ドローンの利用実態の現状と今後の対応について伺います。

答弁 町長 谷一之(町長は2023年3月まで)

「ドローンの利活用について」の御質問にお答えいたします。近年、ドローンにつきましては、経産省においても「空の産業革命」と位置づけされる中、コンパクトかつローコストで飛ばせ、かつ状況をリアルタイムに把握できることから行政の分野でも注目を集めており、全国各地で活用の幅を広げているようです。既に本町におきましても、農林課が、令和元年度に「町有林における測量・調査」、「有害鳥獣被害の調査」、「農地の現況確認」、「林地火災現場の確認」の業務を目的に 1 機を導入し、3 名の操縦員により運用しているところであります。防災目的でのドローンを利用した場合に期待できる活用方法として、人が立ち入れない場所へでも迅速に接近できる特性をいかし、「被害状況の迅速な確認」や「被災者の発見」、加えて「軽易な物資輸送」も可能になるものと認識しております。大西議員の御指摘のとおり、ドローンの持つ潜在能力は高く、現行の林業、農業の分野に加え、防災を含めあらゆる分野での利活用により、町民へのサービス向上が期待できることから、今後、既存のドローンの活用も含め専門家の意見も伺いつつ、調査、研究を深めたいと思います。以上申し上げまして、答弁といたします。

質問 3番 大西功

まずはですね、操縦者の資格取得と育成について伺います。現在、ドローンの操縦免許は必要なくて、誰でも飛ばすことができると認識していますが、2022 年…来年ですけども、ドローン操縦の免許制度が始まると聞いています。これは近い将来ドローンが宅配業務などに参入した時、町中をドローンが飛び交うことを考えれば、免許制度の適用は当然のことと思われます。今現在、町の職員で 3 名が操縦員として運用しているとのことですが、定期的にその 3名は訓練などをしているのかお聞きします。

答弁 農林課長 古屋宏彦

ただいま御質問ありました、日頃から訓練をしているかというところにつきましては、現場に持って行きまして分析するソフトの会社の方などとともに測量など、後、本当に試行的にやっているのは樹木の育成状況、後は流木の量です…これも画像から診断できるなど、そういうことで現場において実際に使っております。後、今年度におきましては、様々な講習会などにも出席しております。ただ、こういう操縦ものについては、やはり操縦する時間を重ねることによって、それぞれいろいろなものが習熟できることもありますので、機会を見て日頃から使えるようにしていかねばならないものと考えております。以上です。

質問 3番 大西功

ドローンによる低コストの造林モデルの実証などの…今回補正予算が上がってきていましたけども、今後ですね、林の分野に限らず、農業分野では作付けや現況確認、ヒグマによる農作物の被害状況確認、建設分野では現場確認や橋梁等の目視確認の補助、防災や災害対策分野では現場確認や不明者捜索など、様々な分野でドローンの活躍が期待できますが、町長はそれらに対しても活用していく考えがあると私は解釈しましたけども、そうすると圧倒的に操縦者が足りないように思われます。現在は 3 名と言いましたが、ほぼ全て…農林課の職員の 3 名で補っているとお聞きしております。ドローンの操作には一定のスキルが必要ですし、操縦できる人材をですね…もう少し増やすための定期的な講習会といいますか…若手の操縦員の育成ですとか、やっぱりドローンっていうのは飛ばしていないとなかなか覚えられないものだと私は思います。仕事中というわけにはいかないかもしれません…仕事外の事になると思いますけども、そういうような講習会の実施が必要と思われますが、町長いかがでしょうか。

答弁 町長 谷一之(町長は2023年3月まで)

時代はもう…ニーズが非常に高まってるというのは間違いないところでございます。今議員が仰るように、それぞれの分野で必要とされてるのが…このドローンではないかと思っております。したがいまして、それを操縦する適任者、資格者というのが今後必要になってくると思いますので、そのへんは内部で今後もしっかり協議をしていきたいなと思っています。最近テレビを見ますと、上川町がイメージビデオの放映をドローンでされてるのをよく見ます。上川町は層雲峡をもっておりますので、観光地として非常に必要な発信だと思いますけれども、観光ばかりではなくて、今議員が仰ったように移住・定住ということで下川の魅力を発信していく上では、空撮によるこういうイメージビデオというのは非常に効果を上げてくるんではないかと思っておりますので、今後そのへんも念頭に置きながら対策を練ってまいりたいなと思います。以上です。

質問 3番 大西功

ドローンを使った防災、災害にいち早く取り組んだ自治体に、静岡県の焼津市があります。2015 年に土砂の崩落が発生して、現場の詳しい様子が分からず、災害対策の遅れが発生し、それが教訓となり上空から確認できるドローンの導入を決めたそうです。2015 年といえば、一般的にはドローンの存在がようやく認知され始めた頃なんです。最初は市の職員数人を操縦士として育成し、現在は組織化して…市の職員ですね…組織化して 15 人ほどが操縦できるようになっているそうです。最後に、何度も言いますけども、あらゆる分野でドローンを活用することで業務のコスト削減が実現します。例えば屋根が剥がれてしまった建物の写真を撮るときに、わざわざ足場を組んで撮りに行くより空撮したほうが早いし、安全です。また、災害現場の状況をいち早く空から確認することで二次災害を未然に防ぐことができ、近隣に住む住民の方々への安心にもつながることになります。機体も決して安くないですし、保守点検や消耗品の購入などにもコストはかかりますが、それ以上に大きな成果が生まれることを私は望んでいますし、確信しています。最後に町長の考えをお聞きして、この質問を終わりにしたいと思います。

答弁 町長 谷一之(町長は2023年3月まで)

前にも答えさせていただきましたけども、今…時代は非常にニーズがあるというところであります。そういうこともしっかり受け止めながらですね、ただ、公共性のあるものもしっかり考えていかなければならないということもありますので、一方で慎重にこのへん…取組みを進めてまいりたいなと思いますので、御理解いただければと思います。以上です。

出典:下川町議会 令和3年9月会議 2021年9月10日 議事録 PDF(65ページ) 間違いを知らせる