みんなの議会

鹿追町議会 令和8年第2回定例会 2026年6月17日

将来の大規模災害に対する備えについて

2026年6月17日、鹿追町議会の一般質問で、金子孝伸議員が「将来の大規模災害に対する備えについて」質問し、町長 喜井知己が答弁しました。

質問者
金子孝伸 議員
答弁者
町長 喜井知己

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。

質問 3番 金子孝伸

議長の許可を得ましたので、通告に従い喜井町長に質問いたします。本年4月 20 日の三陸沖地震、そして4月 27 日の十勝地方南部を震源とする地震、特に後者は鹿追町でも震度4を記録して大きな揺れを実感された方も多いかと思います。ここ数年、地震・豪雨・猛暑等様々な自然災害が全国各地で発生しています。わが町は比較的災害に強いまちという印象がありますが、自然は時に私たちの経験や価値観、そして想定をはるかに超える脅威をもたらします。平成 30 年(2018 年)の北海道胆振東部地震の際、大規模ブラックアウトによって電気・通信・交通あらゆるインフラが数日間にわたってダウンしたことは私たちの記憶に残っているところだと思います。その後に発生した能登半島地震では、通信インフラ、道路等の物理的インフラが長期間断絶し、孤立集落が続出しました。これは決して、他人事で片づけられるものではないと考えています。一方で、喜井町長の指揮のもと、北十勝4町による広域防災協定、台東区との相互応援協定等、数多くの防災協定については高く評価しています。備えの仕組みは整いつつある。しかしそれを機能させる体制と町民の当事者意識という点では、まだ十分とは言えないのではないかという懸念を持っています。私も含め、町民の中には「発電機も備蓄も備わっている。うちは大丈夫」という気持ちが存在していないのでないでしょうか。自立心は悪いことでありません。しかし自然は先ほど申し上げたとおり、それらの想定をはるかに超える場合があります。その認識がわが町にはまだ十分に根づいていないのではないかと感じているところです。そこで町長に2点伺います。1点目、鹿追町の防災体制について、町長自身はどのように評価し、今後どう強化していくお考えですか。2点目、町民が広く参加する防災訓練の実施について、町長のお考えを聞かせてください。以上になります。

答弁 町長 喜井知己

金子議員からは、将来の大規模災害に対する備えと題して御質問をいただきました。お答えをいたします。議員御指摘のとおり、近年全国で台風や豪雨地震等、自然災害が頻発、激甚化をし、これまで数多くの被害をもたらしており、その恐ろしさを痛感しているところであります。いつ、どこで、何が起きても不思議ではない状況において、防災・減災の取組等今後においても自然災害への備えと災害に強いまちづくり、そして人づくりは極めて重要であると認識しております。本町においては第7期鹿追町総合計画における重点プロジェクトの一つとして、防災意識の普及と防災体制の充実強化を掲げ、令和3年(2021 年)11 月には鹿追町強靱化計画を策定し、さらに本年3月には鹿追町地域防災計画を改定いたしました。他の各種計画等の調整を図りつつ、平常時からの持続的な備えと体制の整備に取り組んでいるところでございます。まず1点目の現在の町の防災体制についてどのように評価し、今後どう強化していくか、についてお答えをいたします。議員御発言のとおり、各関係団体との防災協定につきましては数多くの協定を締結し、備えの体制を整えてきております。また、近年においては、町内小売業者との協定を締結し、さらなる防災体制の強化を図ってきているところであります。また、平成 30 年(2018 年)でありますけれども、一人一人の備えと対応としてまとめました、鹿追町総合防災ハザードブックを、そして令和6年(2024 年)には改訂版として全戸配布を行ったところであります。その後の転入者等については、手続時に窓口で個別に配布し活用していただいているところであります。また、昨年度、2か年事業で進めておりました防災行政無線についてはデジタル化を行い、従来の屋外放送や戸別受信機のほか、拡張機能としてスマートフォンへのLINE配信、ホームページ及びSNSとの連携も容易となり、より多くの皆様に対して多様な手段で迅速な情報伝達が可能となり、利便性の向上が図られたものと考えております。町民ホール周辺における自営線ネットワーク、いわゆるマイクログリッドでありますけれども、関係施設の大規模改修が行われますので、これに合わせて太陽光発電を増強することといたしております。さらに、瓜幕地域におきましても、自然体験留学センターの移転新築に合わせて小規模ではありますけれども、新たに自営線ネットワークマイクログリッドを整備することとしておりまして、これについてもレジリエンスの強化が図られるものと期待をしているところであります。防災備蓄の体制でありますけれども、地域防災計画における食料供給計画にまして、避難所へ避難する最大人数を 213 人と想定の上、最低でも3日分の飲料水と食料品の確保を基準としております。被災による物資滅失のリスク低減のため、旧保育園・交流センターみないる・役場庁舎・町民ホール・ピュアモルトクラブハウス等に分散して備蓄するとともに、保存期限のある飲料水、食料品等は更新計画に合わせて補充の管理をしております。あと、あわせて段ボールベッドや毛布等の寝具類をはじめ、紙おむつ・生理用品・簡易トイレ等の生活用品や、照明器具・暖房器具・発電機等の避難所用品についても適正に管理をしているところであります。町民の防災意識向上を図るための普及・啓発活動といたしましては、町内の小中高校での防災教室、行政区や老人会等の防災出前講座、行政区の防災委員の研修会等、これらの取り組みを重点的に進めております。また、学校やジオパーク等での防災講座では、町内在住の防災士の方も御活躍をいただいているところであります。地域防災力の向上を図るために、地域住民が自主的に策定する地区防災計画については、行政区単位での出前講座や防災委員の研修会において普及活動を実施しております。高齢者や障がい者等、自力での避難が困難な困難な方一人一人についての個別避難計画につきましては、要支援者の状況を確認しながら、防災・福祉・消防等、担当部署が連携して、順次策定を進めているところでございます。また、令和6年度(2024 年度)からは担当部署に地域防災マネジャーの資格を有する地域防災監を採用いたしまして、危機発生時は災害対策本部の運営、自衛隊等関係機関との連携調整、平素は防災計画の作成整備、防災訓練の企画実施等、防災危機管理分野における即戦力としての体制強化を図ったところであります。今後の取り組みといたしましては、小規模自治体ならではの住民と行政の距離の近さを生かし、地域ごとの実情に合わせ、地域住民が主体的に策定する地区防災計画策定のモデル地区を選定し、防災訓練の実施をはじめ、防災啓発等を行い、地域住民の御協力と関係団体の連携により、地域防災力の向上を図ってまいります。災害の備えに 100%ということは大変難しいことではございますけれども、これまで可能な限りの備えと対策を講じてきたものと考えております。また、議員御指摘の町民の当事者意識につきましても、地域での細かな説明と活動を積み重ねながら、安心安全なまちづくりの基盤を強化していきたいと考えております。次に、2点目の町民が広く参加する防災訓練実施の必要性についてお答えをいたします。本町では、平成 27 年(2015 年)に町と消防団の主催により、鹿追町総合防災演習を多くの防災関係機関と連携し、中央公園で実施をいたしました。また、令和5年(2023 年)でありますけども「防災・防火フェスタ」と称した防災訓練を実施してきたところであります。近年の防災訓練は、地域防災力向上のため「自助」「共助」「公助」の連携強化に主眼を置き、町内小中高校で開催する防災教室における段ボールベッド・パーテーション設営訓練を実施したほか、冬期の災害に備え燃料電池自動車である公用車ミライを電源供給に活用した町職員の防災訓練を実施し、町内広範囲での停電発生を想定した各公民館での避難所開設シミュレーションを実施したところであります。また、今年の氷上運転講習会では防災調理釜を使用した炊き出し訓練等、より実践的な訓練を実施してきております。さらに、各種団体との連携訓練や行政区の防災出前講座等、多彩な形式で町民の皆様に広く参加をしていただいているところであります。防災対策には、絶えず研究や改善の繰り返しが必要であります。今後におきましても、効果的かつ実践的な防災訓練実施について、しっかりと検討してまいりたいと考えております。様々な防災訓練を通じて町民皆様の防災意識を高め、実際の災害時に適切に対応できる体制づくりに取り組み、訓練でできないことは本番でもできないという原則がございます。災害に強い安心で住みよいまちづくりをさらに進めてまいりたい思いますので、今後とも御理解と御協力をお願い申し上げまして、答弁とさせていただきます。ありがとうございました。

質問 3番 金子孝伸

答弁ありがとうございます。今、答弁の中で最後にありました「訓練でできないことは本番でもできない」というお話がありました。まさにそのとおりだと私も同意しております。また、レジリエンスという言葉がありました。様々な困難、トラブルに対して適切な対応、適用ができるという体制づくりというのも、町として考えていただいているということですので、その点についても私としても理解をしているところでございます。そこで1点、改めて伺います。体制のことについてですが、十勝管内の多くの自治体では、先ほど、防災担当、防災監を置いているということ、ありましたけども、多くの自治体では行政全体を横断する組織と防災に関しては捉えており、鹿追町の防災担当については、ごめんなさい、他の自治体に関しては総務に担当する部署に設置をされていたりですとか、町長直轄の別組織として存在しているというのが多く見受けられます。わが町、鹿追町においては防災担当が町民課にあります。これはどのような意味合いで町民課に設置しているのかというお考えをちょっとお聞かせいただければと思います。

答弁 町長 喜井知己

お答えをいたします。防災担当の所管でありますけども、いろいろ自治体の規模によって防災に特化した課なり室なりを置いているところもございます。そして管内で防災担当がいわゆる総務課にあるところ、あとそれ以外にあるところも、何か所か私も承知をしております。どうしてなのかというのは私もよく承知をしておりませんけれども、いずれにしても、どこの部署で担当するかというのももちろん重要でありますけれども、我々のような組織であれば、それが仮に総務課であろうと町民課であろうと、他の課であろうとそんなに大きな問題ではないと思っています。そして、総務課長も町全体のことということもありますけれども、防災会議なども総務課長も多分委員になって入っておりますし、そういった意味では全体の把握、いずれにしても、何かあれば全庁的な体制で取り組むということは、これは変わりがありませんので、そういったことで今の組織の中での位置付けとしては、私は特段大きな問題はないと承知をしているところであります。

質問 3番 金子孝伸

どこに存在するかどうかというのが運用がうまくいけばそれはそれでいいのかもしれませんが、やはり私が思うには、先ほど答弁の中にもありましたけれども、関係省庁、自衛隊ですとか消防ですとか、あと地域ですとか、そういったところの連携を深めていかなければ、防災、何かあったときになかなかうまくいかないのではないかとも思います。あわせて、やはり総務課、私個人としてはやはり総務課にあるべきかなと思っています。それは先ほど今、私のほうで述べさせていただいた理由におけるものです。あとは指示・命令系統のことを考えたときに、町民課に今存在していると、多岐にわたる業務の中で防災の仕事というのはいつ来るか分からない仕事ですので、毎日毎日そういったことに携わることではないかと考えます。そういう意味で、多岐にわたる町民課の中にある担当課が、様々な業務に時間を割いて実際に防災の仕事にしっかりと取り組まれているのかどうかというのはいささか不安なところもございます。そういったこともありますので、ぜひ、いま一度、先ほど組織云々に関しての説明をいただきましたが、改めてそういったことも踏まえて再考していただければと思っています。訓練についてちょっとお伺いさせていただきます。防災訓練、平成 27 年(2015 年)ですか、に行われてます、大きなものですね。その後は防災フェスタというものが行われていて、あとは近年では学校ですとか細かいカテゴリーの中で進めてきたという御説明がありました。こういうのは当然必要なことです。でも、やはり町全体、町民のほとんどが参加するというのはなかなか難しいのかもしれません。今の時代、難しいのかもしれないんですが、やはり大きな災害が起きたときに、ある程度たくさんの人が参加した、たくさんの組織が参加した、そういった訓練というのは定期的に行うべきではないかという考えを持っております。毎年毎年小さなカテゴリー、先ほど言った学校ですとか地域ですとか、そういった訓練は当然やるべきですし、でもやはり2年と3年のスパンで全体を通した訓練というのは必要じゃないかな思っています。それが実現することで、先ほど来から言っている「いつ来るか分からない災害」が来たときに気持ちの準備ができた意識というものが、行政だけではなくて地域住民、あと子供たち、あとは施設に入ってるお年寄り含めて、そういった思いがあれば迅速な避難ですとか対応処置というのが、先ほど言ったレジリエンスの部分というのは実現していくのかなと思います。今言った内容で、防災訓練についての在り方、そういったものについて、町長の改めてお考えを聞かせていただければと思います。

答弁 町長 喜井知己

お答えをしたいと思います。まず、前段の組織の在り方のお話もございました。基本的な考えは私が先ほど申し上げたとおりであります。課長もそうですけども、実際の災害時には当然私、それから副町長もおります。そんな中で担当部署がどこであれ、しっかりと内部で連携をとっていける体制の構築というか、普段からの備えがより重要であると思いますので、いずれにしても組織機構の在り方というのは、そのときの情勢によって全体的に見直す必要も今後出てくると思いますので、また、そういった際には今のような御意見も含めて検討していきたいと思います。防災訓練の関係ですけれども、私も度々反省するんですけど、何となくこの地域は安全だという気持ちがやはりどこかにあるのは、やはりちょっと反省しなければならないなといつも思っています。いろんなところでの防災、学校あるいは当然病院とかそういうところでは、しっかり定期的に避難訓練を実施したりということが行われているわけでありますけれども、確かに、やはり町民の全員が参加というのは難しいにしても、多くの人が参加なりこういう取り組みをやっているんだなと意識をしてもらうためには、そういったある程度の規模を持った防災訓練の実施というのは、これは必要であると思っております。しっかりと計画を立てて、一定の期間ごとに実施できるように検討してまいりたいと思いますのでよろしくお願いをいたします。

質問 3番 金子孝伸

前向きな回答ありがとうございます。最後に、ひとつ確認というか要望も含めて質問させてください。それは通信インフラの備えということについてでございます。質問の中にもありました胆振東部地震のときにブラックアウトになりまして、様々な通信インフラが断絶しました。早い通信事業者でいうと2日間、遅いところでいうと1週間程度つながりにくいといった事例がありました。そういうものを踏まえると、今の各通信事業者は宇宙にある衛星通信を緊急のときにはそれを使えるとなっておりますが、それが本当に実働するのかというのはちょっと分からないところもあります。あわせて先般の役場職員向けの防災訓練実施の際に、電源インフラを設置した完了の報告を行政のチャットで報告していたかと思います。それも通信インフラがちゃんとあってのことですので、それは切れたときにどうなのかというときには、人的に走らないといけないですよねという回答もありました。ただ、それはちょっと違うのではないかと思っています。地域の拠点避難施設には必ず何名かの人が避難するはずです。災害があったときに。そういう意味で、通信インフラというのは本当に大事です。何が起きているのか、今どういうふうに町が動いているのか、報道はどういうふうにされているのかというのは、やはり目に入る、耳に聞こえてくるというだけでも、避難住民としてはすごく安心感が出てくると思います。そういうものを踏まえると、今、ちまたで出ていますスターリンクという衛星通信のシステム、こういったものを整備をして、防災、何か災害が起きたときに電源さえあれば通信インフラは何かと確保できるという体制も、ひとつ検討に値するのではないかと個人的には思っております。そういった部分、私の知らないそういった様々なツールですとか、技術というのは他にもたくさんあるかもしれません。そういったものを日々、行政のほうで研究、検討していただいて、町長がお話ししている災害に強いまち鹿追の本当の姿の実現に向けて進めていただければなと思っています。私の質問をこれで終わりたいと思います。

答弁 町長 喜井知己

胆振東部地震のときのことは記憶に新しいわけであります。当時、本当に通信を含めて、電気ももちろんですけれども、あのような状況になったということで、本当にいざこうなると本当にもう手も足も出ないという感覚を私も持ちました。通信会社の何か機械が来たりとかしましたけども、それもうちだけのことであれば何とかなるでしょうけども、広い範囲で災害が起こったときというのは、本当に対応に苦慮するという実感をしたところであります。今、お話がありました衛星を利用した対応等々について、私もそんなに詳しいほうではありませんので、いろいろ調べて調査をして備えられるものがあるとすれば、そういう対応を準備しておくというのは非常に有効だと思っておりますので、これについてはしっかりと研究を進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

出典:鹿追町議会 令和8年第2回定例会 2026年6月17日 議事録 PDF(9ページ) 間違いを知らせる