鹿追町議会 令和2年第3回定例会 2020年9月24日
大型事業の今後の展開について
2020年9月24日、鹿追町議会の一般質問で、加納茂議員が「大型事業の今後の展開について」質問し、町長 喜井知己、商工観光課長 富樫靖が答弁しました。
- 質問者
- 加納茂 議員
- 答弁者
- 町長 喜井知己、商工観光課長 富樫靖
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 5番 加納茂
議長の許可を得ましたので、産業厚生常任委員会の代表質問を行います。標題、大型事業の今後の展開について。要旨といたしまして、①町内バイオガスプラントのFIT終了後のメタンガスの有効利用等、今後の事業展開について。②瓜幕バイオガスプラントの余剰熱を利用したハウス施設の今後の取組について。③本町第3基目のバイオガスプラントの建設計画について。④チョウザメ事業の成果物の出荷及び事業の民間移行について。詳細を申し上げます。最初に瓜幕バイオガスプラント施設についてであります。環境保全センターでは大まかな改修整備が終えており、あとは発電機の到着を待つばかりとなっており、当面の稼働には心配はないということです。しかし今後何十年と使用していく中で大きな改修も必要となることが考えられるのと、FIT終了後の大幅な売電収入の減少など、経営状態の低下による資金準備の不足が懸念されることから受益者と協議の上、基金の積み増しを図らなければならないと思うのですがいかがでしょうか。またFIT終了後を考えるに発電機の消耗を考慮すると発電では採算が合わなくなる可能性も考えられるので、別途ガスの利用方法も考えておかなければならないと思いますが町長の御意見をお伺いします。次に瓜幕バイオガスプラント余剰熱利用ハウスの運営についてであります。現在、ここではミニトマトや葉物野菜の栽培が行われていますが、この施設の優位性を生かした取り組みとは思えないところがあります。設備の整った温室に普通に家庭菜園でも収穫できるものでは、この施設になじまないと考えます。付加価値の高い高級な作物の栽培をすべきで、やがてその技術を町内に還元できるように目指すべきかと思います。また町民に夢を与えられるような熱帯、亜熱帯の植物も考えられます。いずれにせよ専門家の指導が必要かと考えますが。次に本町、第3のバイオガスプラントについてお伺いいたします。兼ねてから要望のあった第3のプラントの見通しはどのようになっているのでしょうか。酪農家にとってはふん尿処理の解決のため施設を切望している状況にあり、早く実現させたいところであります。しかしプラントの完成には膨大な資金が必要と思われるので先の2つの施設で申し上げた基金の上積みによりこの施設の財源となり得ることも考えられることから、若干の受益者負担の増とはなるものの、受益者の了解を得て取り進めることが必要と考えますがいかがでしょうか。次にチョウザメ飼育についてであります。これから始まるであろう魚卵、雄の魚体の出荷についてお伺いします。キャビアの出荷はいつ頃になるのか。また特に雄の魚体は一般にはなじみが薄いと思われるのでこれらをどのように出荷していくのか、どのように考えるのかお知らせください。また民営化への移行についてどのように考えているのか、その方向性についてもお伺いします。以上であります。
答弁 町長 喜井知己
産業厚生常任委員会、加納委員長から委員会の代表質問ということで「大型事業の今後の展開について」と題して、4点御質問をいただきましたので順次お答えをさせていただきます。まず1点目の「町内バイオガスプラントのFIT終了後のメタンガスの有効利用等、今後の事業展開」についてでありますけれども、現在中鹿追・鹿追地区、瓜幕地区にそれぞれ集中型バイオガスプラントが稼働しており、受益農家から排出される家畜排せつ物や市街地住民から排出される生ごみ、下水汚泥をメタン発酵処理しているところであります。本施設の運営費用については、ふん尿処理に伴う受益農家の利用料、あるいはメタン発酵後の消化液を散布した際の散布料、さらにはバイオガスを利用した売電料が主な収入となっており、これは施設の維持管理経費に充てているところであります。売電については、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)により施設の設備認定を受け、電力会社へ売電することにより一定の収入が確保され施設運営費はもちろんのこと将来の更新費用として基金積立を行なっていますが、中鹿追バイオガスプラントについては令和 10 年1月 31 日、瓜幕バイオガスプラントについては、令和 17 年8月31 日でFIT制度での売電が終了し、それ以後については、売電単価の低下が見込まれます。このようなことから町としては、FIT終了後を見据え、バイオガスの有効活用方策を検討しており、平成 27 年度から環境省の採択を受け民間事業者が中心となってバイオガスから水素燃料を製造し、貯蔵・輸送・供給までの一貫したサプライチェーンの確立と次世代エネルギーとしての普及・推進を目指すための実証事業に参画しているところであります。御承知のとおり水素はエネルギー活用時に二酸化炭素を排出しない環境にやさしいエネルギーで、貯蔵も可能であります。本実証事業において、課題等を抽出していくとともに地域内で利活用していくための方策を検討していきたいと考えています。この他に、バイオガス精製により都市ガス代替としての活用や車両用燃料としての利用、熱エネルギーとしての活用、さらには電力として地域内で活用するなど、最も効率の良い方策を確立し、売電収入に代わる財源として確保していきたいと考えております。また、利用料金等についても受益者と十分な協議を行いながら適正な料金体系というふうに考えており、今後もバイオガスプラントの第一の目的である家畜排せつ物の適正処理施設としての使命を果たしてまいりたいと考えています。2点目の「瓜幕バイオガスプラントの余剰熱を利用したハウス施設の今後の取り組みについて」お答えいたします。瓜幕の水耕栽培ハウスでは、発電によって生じる熱を利用した水耕栽培の試験を行なっています。一般的に水耕栽培では化学肥料が用いられますが、有機溶液も活用しながら、化学農薬を使用しない栽培に取り組んでおります。冬期間でも安心・安全で新鮮な野菜を提供することができ、道の駅、Aコープなどへ出荷、あるいは学校給食にも提供しており、令和2年度から帯広地方卸売市場などへも出荷し販路拡大に向け努力しているところであります。現在、ミニトマトや葉物野菜以外の品種拡大を目標に試験を行なっている状況ですが、今後さらに高収益で栽培効率の良い作物を検討・研究していく必要があると考えております。また、令和2年度より農福連携を目標に、本施設において障がい者を雇用し地域内の雇用の創出を目指しているところであります。次に3点目の「第3基目のバイオガスプラントの建設計画」についてでありますが、現在、施設整備に向けてマスタープランを策定中であり、本プランの中で施設規模や概算事業費等を調査し、施設整備計画を立てるということになりますけれども、施設整備に係る事業費が本町で経験のない相当多額の費用が見込まれておりまして、優位な補助事業を活用することはもちろんですが、一般財源の確保も必要なことからPPPの考え方でPFI等の民間資金の活用も含め検討しなければならないと考えております。また、3基目のバイオガスプラントについてもFIT法による売電を計画していますが、現在系統への接続が困難な状況であり、国や電力会社では新たにノンファーム型の接続の検討に入っております。ノンファーム型接続については、系統の空き具合により出力制御等一定の制約が予想されることから制約内容等を見極めなければならないと考えております。さらに消化液の生産量に対して、必要な散布農地面積が少ないこともあり、消化液の水処理等も含めた検討、これも必要であると考えておりまして、不確定な要素も多いことから早期の建設というのは難しい状況にあると認識しているところです。最後に4点目の「チョウザメ事業の成果物の出荷及び事業の民間移行」についてでありますが、キャビア関係については、8月下旬に北大の足立教授による検卵が行なわれ、環境保全センター研究棟のビニールハウス内のものは卵を持っていたんですけれども、これはちょっと崩れやすく、外池のものは通常の卵を持ってはいるんですけれども、ふ化用ということでありましてキャビアとしての出荷できないというものであります。また、岩松養魚場では、まだ白い粒状にとどまっておりまして、魚体自体が環境に適応していない状態ということであります。今年についても残念ながらキャビア採取には至らなかったということであります。足立教授の分析では、環境保全センターのハウス内では温度差を感じられないことが要因であり、外池についてはよどみによる水の臭みがキャビアの味に影響する可能性があるとのことであります。一方、岩松養魚場においては、温度差を感じさせることはできるんですけれども、今回の状態から卵を作ろうとする魚体となるまでには、まだあと2年、全体では3年程度は要するであろうという見解でありましたので、御質問のキャビアの出荷については、2年後に期待ということになろうかと思います。雄の魚体の出荷については、雌雄判別された4歳魚以上において、3キログラム程度のものを出荷しており、過去3年間の出荷実績は、公用を含めて平成 29 年度は 43 尾、平成30 年度は 103 尾、令和元年度は 43 尾でありました。今後の計画における今後3年間の出荷が可能な数としては、本年度は 47 尾、令和3年度は 60 尾、令和4年度は 137 尾となっています。チョウザメ事業については、本町の新たな資源として取組の当初から民間事業者により事業継続を前提に進めているところですが、そのためには本事業による採算がある程度見込まれるようになってからであることに加えて、町が整備した施設の扱いについても熟慮を重ねなければならないと思っています。本事業の民間事業者への移行については、議会の皆様の御意見をいただきながら進めてまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力をお願い申し上げまして答弁とさせていただきます。ありがとうございました。
質問 5番 加納茂
バイオガスの関係でありますけれども、いわゆる今、中鹿追で行なっている水素の事業です。これは年数が限られていると思うのですがずっと永久的に利用できるものなのでしょうか。また、バイオガスの利用方法として先般ちょっと紹介されましたメタノールを作るという考え方、そして同時にギ酸も作るというこれは実験室段階のレベルだと思いますけれども、こういう方法も将来は可能になってくると思うのですけれども、いずれにしても相当大きな装置が必要になると考えられます。そういった意味でFITが終了していくわけですけれども、若干の時間があるからそれまで検討していけばいいと思いますけれども、売電をするにしてもまるっきり赤字になることはないのかと思うのです。いくらかはプラスになる。今よりはずっと少ないですけれども、それで売電を続けていくのかそれとも全く止めてしまってガスを違う目的で使用するのか、これ将来的にですけれども2つの施設、やがては3つの施設になると思うのですけれどもここで出るガスの量というのは膨大なものになると思います。それをどう生かすのか、それを見据えての今後の考え方をお知らせ願います。
答弁 町長 喜井知己
お答えいたします。まず水素の実証事業でありますけれども、先ほどお答えしたとおり平成 27 年度から当初5年間の実証事業ということでスタートをいたしました。正直1年目、2年目あたりまでは、設計それから施行ということで実際の実証事業というのは本格的には開始して3年目からということもありまして、民間事業者のほうの提案もありまして、環境省と交渉して2年間実証期間を延長したという状況になっておりまして実証事業も残るは今年度、来年度いっぱいということであります。そういうことですので、実証事業もずっとずっと延長できるというものではありません。今回の延長に際して、移動できる簡易充填車を入れたりですとか、そういった意味で水素の輸送についてもいろいろ研究を重ねておりますので、まず1つはこのFITの終了を見据えて水素という道が1つ選択としてあるのではないかというふうに思っています。ただ水素については御存じのように都市周辺、大都市周辺では相当進んでおりまして水素のバスが走ったり、路線バスが走ったりだとか、水素の燃料電車も相当普及をしてきているのですけれども、まだまだ道内ではステーションもうちの施設を含めて多分3つくらいしかないので、その辺の普及とそれからいろんなコストの面の課題がありますので、これは水素についてはやはり状況を見ながら考えていかなければならないと思います。ただ大きな選択肢の1つであるということには間違いないというふうに思っています。それからもう1つお話がありましたメタノールの関係ですけれども、道内の興部町で確か大阪大学との研究ということで進められています。これについてもいろいろ状況、私もまだ詳しく勉強しておりませんのでこれについてもしっかり研究はさせていただきたいというふうに思います。バイオガスについては熱で利用するのが一番効率が良いのはもちろんそうなのですけれども、なかなか実態の効率だけの問題だけでなくどういうふうに利用していくかということが非常に大切な問題ということになりますので、いろんな方法を考えてFIT終了後に向けて時間はあるようでないというふうに思っていますので、いろんなところにアンテナを伸ばしながらしっかりと研究をしていきたいと考えております。
質問 5番 加納茂
本町のバイオガスプラントは結構大規模なものでありまして、中には最近ですけれども発電機が壊れた、そしてFITが間近に迫ったということで施設そのものが廃止するという所が出てきたようです。ただ鹿追町の場合は規模が大きいのと受益農家にもそういう体制がしっかり出来上がっているので、例え発電で採算が合わない、あるいは何かの理由があっても施設をやめるということはできないと思うのです。特に中鹿追のプラントにおいては、市街地の臭気対策も兼ねており、そう簡単にはやめることはできない。今後何十年と続けていかないとならないと思うのです。そういった意味で質問内容にもあるようにそのための基金の準備を少し積み上げていかなければならないのではないのかと思っております。これから年数もたってだんだん施設も老朽化してくるわけですけれども、何十年かたつと相当大幅な改修も必要になると思われるわけです。それで基金の上積みをしなければそのときになって慌ててもどうしようもないと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
答弁 町長 喜井知己
お答えをいたします。加納委員長おっしゃるとおりこの施設についてはこの家畜ふん尿の適正処理というのが一番大きな目的であります。やはりそういった意味からいって酪農家がいる限りは施設をやはりきっちりと運営していく必要があると思っています。現在発電機の故障だとかいろんな問題がありまして、まだ中鹿追のほうについてはもうちょっと時間を要するわけですけれども、毎年酪農家からいただく処理料、それから液肥の散布料、そして売電収入の一部をそれぞれの施設の運営費に充てておりますけれども、これについて残りの部分についてはしっかりと基金に積んでいるわけであります。御存じのように中鹿追も昨年からちょっと大規模な修繕ということで実施をしたわけですけれども、この修繕費についても基金を充当してということで、町の一般財源の持ち出しがない状態でおかげ様でやらせていただいております。これからしっかりとFITの期間も限られていますから、できる限り基金のほうの積み立てをしっかりして維持管理、それから一定の年数が来るとやはり発電機も当然故障しますし、施設自体も大規模な修繕が出てくることが予想されますので、それに備えてしっかりと積立てができるようにやっていきたいと思います。
質問 5番 加納茂
これからできるであろう第3のプラントも含めて本町のふん尿処理システムはかなり大掛かりなものに大々的なものになると思うのです。そういった意味で簡単に言ってしまうと指定管理者を入れるとかいう考えはないのでしょうか。ずっと直営でやるということなのでしょうか。
答弁 町長 喜井知己
今の現状の中鹿追・瓜幕については町と受益農家で利用組合を作ってそこに管理を委託する形をとっています。別の形ということでありますけれども、それについてはどういった形態が考えられるのかということもありますし、この先、第3のプラントができるとした場合、もちろん建設からですけれども維持管理についても施設規模も相当大きいものになるということですので、いろんな先ほど最初の答弁で申し上げましたけれども、公民連携だとかいろんな形も今ありますので、第3のプラントについてはそれらも含めて研究をしていきたいと思っています。現状の2つのプラントについては利用組合方式で、これについては特に大きな支障もなくまあまあうまく管理運営ができていると私は考えておりますので、そういった形で進めていきたいと思います。
質問 5番 加納茂
3つのプラントが完成した場合、先ほど申し上げましたとおり本町は大変大きなふん尿のシステムが構築されることになります。いろいろ難しい問題もあると思うんですけれども、一つそういった壮大な目標に向かってやっていっていただきたいと思います。次に野菜の水耕栽培ハウスの件ですけれども、あそこで見る限りあの施設でミニトマトと葉物野菜、ちょっとあの施設がかわいそうというか、なじまないというかそういうふうに考えるわけです。新得のあるところにはバナナを作ったりメロンを作ったりしているようですけれども、そういったこともできるということなんです。ただ水耕栽培でできるかどうかは分かりませんけれども、町民が見て楽しめる、すごいなというそういう作物を、熱帯の作物、亜熱帯の作物そういった物を栽培してみるのも一つの手ではないかと。また、最初に申し上げましたいわゆる付加価値の高い作物を作る、これは努力をしなければならない。それでいろいろな専門家の人に相談をされると思いますけれども、地域おこし協力隊なんかでそういった専門家の人を招致することはできないでしょうか。そういった点も一つお願いします。
答弁 町長 喜井知己
瓜幕のハウスの関係でありますけれども、ミニトマト、葉物等々、夏場であればどうってことはないと思うのですけれども、この施設一番のところは熱を使うということでこれから寒くなって冬場の栽培というのが、もちろん付加価値といった点でも重要なことというふうに思っていますので、その辺はしっかりやっていきたいと思います。現状以外の品種の拡大というのはいろいろ取り組んでいま高収益、それから効率の良い物ということでいろいろと試しているところでありますのでこれをしっかり進めていきたいと思います。確かにバナナとかそういう夢のあるものということでありますけれども、それが可能なのかどうか、それも含めてしっかりと研究はしていかなければならないと思っています。現在あそこの施設で協力隊が取り組んで頑張っています。いろいろな専門家の知見をいただく方法は、協力隊に限らずいろんな方法があると思いますので、しっかりと専門家の意見も伺いながら取り組んでいきたいと思います。確かに当初立てた目標と乖離しているという御指摘は以前からいただいておりますので、その辺もしっかり考えていきたいと思っていますのでよろしくお願いをしたいと思います。
質問 5番 加納茂
次、チョウザメですけれども現在飼われているチョウザメの数ですけれども、例えばふ化の段階から成魚に、卵を持った成魚として出荷できるまでの生存率は分かりますか。
答弁 商工観光課長 富樫靖(商工観光課長は2020年9月まで)
お答えをさせていただきます。まず、ふ化をしましてから5歳ぐらいまではおよそ9割が生き残る、生存率は9割というふうに想定をしております。それから大きくなる6歳、7歳、8歳、9歳までここまでは、95%の生存率ということで想定をしています。卵を持つところまでいった成魚につきましては、ある程度生き残るとは思いますが数%ぐらいが死亡するという考え方をもってございます。ほぼあまり死なないということで想定していますが、今のところそういうところでございます。
質問 5番 加納茂
はい。