みんなの議会

鹿追町議会 平成30年第4回定例会 2018年12月13日

修学資金(奨学金)貸付制度の拡充を

2018年12月13日、鹿追町議会の一般質問で、山口優子議員が「修学資金(奨学金)貸付制度の拡充を」について質問し、町長 吉田弘志、学校教育課長 草野礼行が答弁しました。

質問者
山口優子 議員
答弁者
町長 吉田弘志、学校教育課長 草野礼行

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

件名は町のサイトの一般質問の一覧の表記です。

質問 1番 山口優子

議長の許可をいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。修学資金(奨学金)貸付制度の拡充を。子育てのしやすい地域づくりに向けた環境の整備、切れ目のない子育て支援が各自治体の重要な課題となっています。教育に対する公的支出の水準が低い日本では、子ども1人当たりの教育費が極めて高く、家計への大きな負担となっています。昭和50年のデータでは、国立大学の年間授業料は3万6千円、私立大学の年間授業料は、約18万円だったのが、現在では国立大学で約54万円、私立大学では、平均100万円ほどと高額になっています。4年間の授業料だけで216万円から400万円。この他に入学金が30万円程度、自宅外から通う場合の生活費なども含めると、さらに400万円から500万円ほどもかかります。短期大学や専門学校に通う場合でも、家計への大きな負担になっていることには変わりありません。このことが、「将来への経済的不安で子どもが産めない」「出産に前向きになれない」という、少子化問題の大きな要因であると思います。平均賃金は右肩上がりではなく下がっているような状況の中で、大学の学費は高騰し続け、今や大学生の2人に1人が何らかの奨学金を利用しています。鹿追町にも鹿追高校の卒業生を対象とした「修学資金貸付制度」がありますが、この制度を拡充し、他の町民にも貸付制度を利用できるようになればいいと思いますが、いかがでしょうか。また、保護者負担の軽減だけではなく、子どもが高校や大学などでいったん町外に出ても、就職の時に戻って来てもらえるための制度として活用できるのではないでしょうか。例えば有利子での貸し付けをし、町内に就職した場合は無利子にする、または数年間の居住で一部免除するなど、Uターンの促進として制度設計できるのではないでしょうか。「修学資金貸付制度」について、今までの利用人数、利用の実態、延滞などの状況、効果の検証、利用している人の声、これからの制度設計についてお伺いします。

答弁 町長 吉田弘志(町長は2019年3月まで)

山口議員からは、「修学資金貸付制度の拡充を」と題してご質問をいただきましたのでお答えをいたします。最初のご質問である「鹿追高等学校の卒業生を対象とした修学資金貸付制度を拡充をして、鹿追高校以外の他校に進学する町民も利用できるようにしては。また、それにより、子どもが町外に出た後に就職の時に戻ってくるなど、Uターンの促進としての制度設計できるのではないか」というものでありますけれども、お答えをさせていただきます。本町の修学資金貸付制度は、地元鹿追高等学校の特色ある教育活動を支える教育環境整備の一環として制定をされ、鹿追高等学校の卒業生が大学等に進学をした者のうち、希望する者に対して無利子の修学資金貸付を行なって、保護者負担を軽減し、生徒の希望する進路を実現するため、優秀な人材の育成を図る目的で実施をしているところであります。平成10年4月から制度開始以来、貸付対象者や貸付金額、また昨年には一定の条件を満たした場合に償還債務の免除を行うなど、制度の拡充を図ってきております。山口議員ご提案の「他校に進学する者への貸し付け」についてでありますが、制度創設の趣旨、また、Uターン効果、就職の受け皿などこうしたことについてはさらに総合的に考える必要があるのではないか、こんなふうに考えているところであります。ご提案の内容については、十分今後内部的にも、あるいは鹿追高校の今後の状況等も踏まえて考えて検討したいとこのように考えております。次に、「修学資金貸付制度については、今までの利用人数、利用実態、延滞などの状況、効果の検証、利用している人の声、これからの制度設計については」についてでありますけれども、平成30年度までの利用人数は延べ数で489名、実人員で156名、1年間の利用人数は平均で23名、うち新規の利用者が毎年7名程度となっております。1人当たりたりの年間借入金額は70万円で、年間貸付限度額120万円の6割程度となっております。また、償還についてもおおむね返済計画どおりで、支払いが困難になり返済不能となった方はおりません。無利子で貸し付けを行なっていることにより精神的な負担も軽減されているものと思っております。今後につきましても、個々の家庭事情に即した借り入れ計画を奨励し、それぞれの将来が安心できる教育環境の整備に努めてまいりますので、一層ですね、ご理解とご協力をお願いしたいと、このように思っております。以上、答弁に代えさせていただきます。ありがとうございました。

質問 1番 山口優子

この鹿追町修学資金貸付制度ですけれども、平成9年に条例施行されて、平成10年からの制度の開始でございます。20年前からのこの制度で、20年前にこの制度が始まった時には元々は鹿追高校の入学者の確保のためということが主な目的でこの制度が始まったことは理解しています。この20年間で一定の目的を果してきたのかなとも思いますし、この制度はこのまま続けていっていただきたいと思っています。金額についても4年制大学に進学した際に480万円借りられるということは、近隣の町村と比較してもかなり充実した内容だと思いますし、今まで延滞や返済が滞った例もほぼないということで、この制度を利用している皆さんがこの制度に感謝をして、また真摯に返済に取り組んで日々のお仕事をされているのかなという点だと思います。ただですね、この制度が鹿追町民のためというより、鹿追高校のためというところもう少し拡大して、他の町民にも利用できるようになればより町民の福祉に役立つのではないかなという今回の提案でございます。保護者負担の軽減ということは子育ての支援、家庭の経済状況に配慮した対策、対応ということで、子どもの貧困対策という点に係わってくるのかなと思います。鹿追高校以外の高校、例えば農業の高校、工業の高校、商業系の高校などへ進みたいという夢がある子どもはそういった高校を選ぶかと思いますし、そういう高校へ進む子どもも奨学金制度を利用したいと思っていますし、実際に利用をしています。そういった子どもたちについても鹿追町民なのだから、貸し付けをしてもいいかなと思います。もちろん鹿追高校と少し差別化をして、鹿追高校の卒業生には無利子、月10万円ということですけれども、例えば有利子にするですとか、月に5万円までにするとか、そういったちょっと制度を考えてもいいかなと思います。修学資金のこの制度を鹿追高校の卒業生以外にも貸してほしいという学生の声、保護者の声は今までありましたでしょうか。お伺いします。

答弁 学校教育課長 草野礼行(学校教育課長は2018年12月まで)

お答えします。今おっしゃられたとおり修学資金の貸付制度、平成9年に条例化されまして、主に鹿追高校の存続、あるいは鹿追高校魅力ある高校づくりということで、その支援策の1つとして制定をされております。私、あの昨年から担当させていただいておりますが、他の高校に行かれる方も貸していただきたいという話は今のところですね、私の耳にはまだ入っておりませんが、恐らくそういう需要もあるものなのかなと推測はしております。

質問 1番 山口優子

今あの先ほども申しましたけれども、大学生の2人に1人が何らかの奨学金を利用しているような状況で、日本政策金融公庫の北海道内の実態調査によりますと、大学入学時にかかる費用の平均で95.2万円、年間の在学費用の平均で160万円という数字が出ています。世帯年収に占める大学費用の割合は15.7%、また、年収200万円以上400万円未満の世帯に限って言えば、負担の割合は51.4%となっていまして、かなり家計に対しての学費の負担というのは大きいところでございます。大学の学費の負担が増加しているということを受けて、国も2020年からは住民税の非課税世帯に対しては、国立大学で53.6万円、私立大学で70.7万円の授業料を補助するという方針を今打ち出しているところだそうです。親の年収別に高校の卒業後の進路を調査しましたところ、年収が高くなるほど4年制大学、またその先の大学院へ進む割合が高くなっています。これは少し前から言われていることですけれども、親の年収と子どもの最終学歴というのは正比例しています。教育基本法の第4条によりますと、国及び地方公共団体は、能力があるにもかかわらず経済的理由によって修学が困難な者に対して修学の措置を講じなければならない。また、子どもの貧困対策の推進に関する法律第13条によりますと、地方公共団体は、各種手当ての支給、貸付金の貸し付け、その他貧困の状況にある子どもに対する経済的支援のために必要な施策を講じることとなっています。生まれ育った環境に左右されることのないように、また、教育の機会の均等の理念というのをこの2つの法律はうたっています。鹿追町の子どもたちにおいても家庭の経済状況に係わらず子どもたちが進みたい方向の道へ進むための支援が必要かと思います。今この修学基金ですけれども、1億2,500万あります。今の状況をお伺いしたところ、大体年間平均23名ぐらいの方が貸し付けを受けていて、貸付額の平均は大体2,000万ぐらい。そして過去に貸し付けを受けて償還している方が60人前後いらっしゃって、その方の返還額が大体2,000万円ぐらいということで、ちょうど貸す額と返していただく額が同じような2,000万円前後で推移しているところで、基金も1億以上あるということなので、修学基金もただ貯めているというだけではなくて、有効活用できると思いますし、特に給付ということではなくて、貸し付けですので、町がお金を出す、一時的には出しますけれども、町のお金が減っていくということではないので、町民への理解も得られやすいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

答弁 町長 吉田弘志(町長は2019年3月まで)

最初の答弁でもお話しましたとおり、今の制度はあくまでも鹿追高校という前提に立っての制度でありますから、そういう意味では制度の拡充を図ったりしてですね、できるだけ地元の高校を存続させるための手法としてそういうこともやってきたというふうに考えております。議員おっしゃることについては、やはり今の教育に対する国、地方の支出の状況が、支援の状況が十分ではないという趣旨かというふうに思いますのでね、これについてはこの鹿追高校の制度と別にですね、いろいろのところで、育英資金だとか、そういう経済的に恵まれない子どもたちが学べるようにそういう制度が出てきておりますし、今おっしゃられるように国もですね、そういう方向に少しずつ進んでいるのかなというふうに思いますけれども、私も教育はやっぱり大学ぐらいまでね全部無償でも良いのではないかと、フランスあたりは早くからそういう方向にもって人口増の問題もあそこの国は解決をされている。いろいろな問題もあるようですけれども、しかし教育についてはそういう方向で進んでいるというようでありまして、日本もですね、やはり少子高齢化、そういう中で、やはり人材の育成というのは極めて重要ですから、望む方は高いレベルの教育が簡便に受けられるように持っていくことは必要であろうというふうに考えております。そこでね、国に対して市町村長としての立場からもそういう主張をしていくべきだし、併せて町としても財源が問題であります。貸し付けでありますから、返ってくるんだということで、それで済むことなのかどうか、そのことも併せて考えていく必要があるだろうというふうに考えておりますので、十分・・・については検討してまいりたいというふうに考えております。以上であります。

質問 1番 山口優子

ありがとうございます。ぜひご検討していただきたいと思います。今までは子どもの貧困対策という点でお話をさせていただきましたが、続きましてUターンの促進という切り口でのお話をさせていただきたいと思います。Uターンのサポート、若者の移住定住、出て行った若者が鹿追に戻って来ていただくというテーマなんですけれども、この修学資金貸付条例の目的のところに、「優秀な人材の育成を図る」とあります。これははっきり言って地域産業に寄与できる優秀な人材を育成していただきたいなと思います。鹿追町の振興と発展のための人材の育成ということでですね、例えば鹿追町内の事業所で働いたり、役場や農協などで働いていただいて、そして鹿追町の納税者となってもらうことで、高校や大学で一度町外に出て行った子どもがまた鹿追町に戻って来てもらえるための方策の1つとしてこの奨学金、修学資金貸付の制度が使えるのではないかと思います。現に近隣の町ではそのような制度になっているところもたくさんあります。例えば芽室や清水、陸別や足寄などでは、3年から5年居住すると一部奨学金の返還を免除ということになっています。近隣の町の例を紹介しますと、芽室町では平成29年度から若者の町内定住化を目的として、返還の免除制度を新設しました。2年以上芽室町に住むことで、償還金額を3年間2分の1を免除ということです。具体的な金額で言うと4年制大学に進んだ場合、230万まで借りられて、10年で返還ということになっていますので、こちらも無利子ですね、23万円を年間返して3万円の半額ですので、34.5万円が最大で免除になるということです。清水町ですと、こちらは月に5万円を貸し付けていますが、平成30年にこちらも見直しをかけまして、今までは農業や福祉など特定の職種に就職した場合に一部免除という形でしたけれども、平成30年からは職種を問わず、しかも勤務先は帯広などの町外でも可能。清水町での町民税を課税されていることが条件で、5年、清水町の町民税が課税されれば最大で270万円全額免除となるそうです。陸別町も同様に4年間の居住で240万円全額免除となります。こちらも30年度に制度改正されています。足寄町は農業に関してですけれども、農業担い手育成修学資金の貸し付けということで、農業の担い手確保及び育成を図り、足寄町農業の発展に資することが目的となっていますが、4年制大学に行った場合最大で192万円借りられます。3年以上農業をし、将来的にもそのまま農業を続ける見込みがあるという人に対しては50万円を免除するというふうになっています。このように一定の条件のもと奨学金の返済を援助するということは、各自治体取り組んでいます。札幌や東京に進学した学生に戻ってきてほしい、奨学金の返還の手助けをするとともに地元に人が戻るための一助としてUターンが期待できる政策の 1 つだと受け止められていると思います。もちろん、夢をかなえようとしている若者を町に引き止めるというようなものではなくて、卒業後の進路を考える際に鹿追に戻るという選択肢の割合が少しでも大きくなればいいかなという思いです。そういう点から言えば、必ずしも鹿追町から借りた奨学金だけに限らなくてもいいかと思います。自治体が実施している奨学金ではなくて、独立行政法人日本学生支援機構の奨学金を若者地元の定着補助金返済補助事業として旭川市や北広島市や江差町などでも実施しています。これも旭川市では返済額の2分の1を3年ですとか、北広島市では奨学金の返還支援を36万までというふうにそれぞれ1人当たりにかける金額というのは各自治体でかなり大きな差があるわけですけれども、帰ってきてくれて町民税の課税対象になった方に渡す給付額としてどのあたりの金額が適正なのか、どのぐらいであればその人を動かせるぐらいの額なのかというのはこれからも調査研究が必要かと思います。もちろん経済的に支援をしたらUターンしてくるのかという、そこも研究はしていかなくてはいけないと思います。しかし、いくつか卒業後の選択肢かあって、その人の中に元々鹿追町ふるさとに戻ろうかなというふうな選択肢のある人の場合、検討していく材料になるでしょうし、背中を押せるのかなと思います。若者を対象としたUターンの支援ということですけれども、若者のUターンをいかに確保するかということは非常に重要なポイントで、生産年齢人口をいかに増やすかということが今後のまちづくりの要になってくるのかなと思います。Uターンの促進ということについてはどのようにお考えでしょうか。町長、お願いします。

答弁 町長 吉田弘志(町長は2019年3月まで)

Uターンというその言葉、そのものは非常に歴史がある言葉だなというふうに思っております。鹿追町の場合、いろいろな調査などで上げられましたけど、やはり自治体といえども全国には千何ぼある。北海道には百何ぼある。それぞれの事情があって政策の展開もそれぞれ違うということでありますから、本町の場合、鹿追高校に行けばこのぐらいというのが今の数字ですね。そして大体普通だということでありますから、大体70%、80%が鹿追に入ってくるので国公立大学にも高いレベルで進学をしているという状況でありますから、他の町村と比較をして鹿追が教育に対する支出、これが低いということには私はならないというふうに思っていますから、おっしゃられることはよく分かるけれども、そのへんも含めてどうやることが町全体のまちづくり等々も含めて人材の確保等ができるかということも考える必要があるのではないか。例えば農業であれば、帰って来れば受け皿があるわけですから、即、恩恵受けられますよね。じゃあそれ以外はどうなるんですか。就職できなかったらどうなるんですか。だから、そのへんまで全部ひっくるめて鹿追の事情を把握をして制度設計をしなければならない問題だというふうに思っていますから、ですから私はやはり財政だとかそういうものももちろんありますけれども、そのことによって鹿追のまちづくりが飛躍的に伸びる可能性だとかそういうものも考えながら、そして戻ってきたい人は全員戻れるようにというような、そういう環境づくりまでできていけば、私は今おっしゃられることは極めて有効かなというふうに思っておりますけれども、やはりそういう矛盾がやっぱりいろいろ出てくるであろう。おっしゃっている中でも、例えば農業高校に農業が自分の家のあれであれば普通科よりも専門学校へ行こうという、そういう違いがありますよね。しかしそれは鹿追高校ではないがために今の制度の恩恵も受けられない。これをどうするのかという問題だとかね。いろいろな角度から検討しなければならないことがあるということもご理解いただきたい。その上でどういう方法があるのかは検討させていただきます。以上であります。

質問 1番 山口優子

今町長がおっしゃっていただいた受け皿の問題。ただ、鹿追町に戻ってきたいという希望する方はなるべく町としてはぜひ戻ってきていただきたいなというような環境整備、受け皿の整備というのも非常に重要な課題かなと思います。町によってはですね、卒業する学生、例えばその奨学金を借りた学生に限らずですね、卒業する学生に登録をしてもらって、町の就職の情報を、町内事業所の就職の情報を流したりしているというような取り組みをしているところもあります。今後検討していくということでしたので、ぜひお願いしたいと思います。私の一般質問をこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。

質問 1番 山口優子

はい。

出典:鹿追町議会 平成30年第4回定例会 2018年12月13日 議事録 PDF(42ページ) 間違いを知らせる