士別市議会 令和5年第4回定例会 2023年12月13日
非正規雇用の現状と課題
2023年12月13日、士別市議会の一般質問で、佐藤正議員が「非正規雇用の現状と課題」について質問し、市長 渡辺英次、副市長 法邑和浩が答弁しました。
- 質問者
- 佐藤正 議員
- 答弁者
- 市長 渡辺英次、副市長 法邑和浩
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 8番 佐藤正
通告に従いまして一般質問を行います。非正規雇用の現状と課題についてお伺いをいたします。労働者の実質賃金は、この10年間だけでも年収で24万円も減り、その一方で、大企業の内部留保は10年間で186兆円も増え、513兆円に膨れ上がっております。深刻な少子化が日本社会の存続を危うくする大問題となっております。その根本原因の一つは、1990年代中頃から進められてきた労働法制の規制緩和であります。正社員から非正規社員への置き換えが進み、労働者の4割近くが不安定な非正規雇用労働者とされたことが、結婚して子供を産み育てることが困難な社会にしてしまったのであります。日本の非正規雇用者は、この20年間で約1.5倍の650万人も増加し、1,000万人を超えているにもかかわらず、労働者としての権利や保護ルールが著しく弱く、その賃金は正社員の67%、ボーナス等を考慮すると格差はさらに大きく、労働者全体の実質賃金低下の重要な要因になっています。非正規雇用の7割は女性であり、男女賃金格差の最大の要因ともなっています。民間の男女間賃金格差は、正規雇用の男性を100とすると、非正規の女性は56です。本市の平成30年度の、少し古いのでありますけれども、労働状況実態調査では、常用労働者59.8%、パートタイム23.5%、季節労働者が15.5%、パートタイムと季節労働者を合わせて39%が非正規雇用、雇用している事業所は全体の42.3%、雇用していない事業所は57.7%という実態調査報告が示されております。本市における非正規雇用の現状と影響はどのように考えていますか、お知らせください。公務員は、正規の男性を100とすると、正規の女性は43と大きな格差があります。ジェンダー平等を実現するためにも、正規と非正規、男性と女性との格差の是正が必要です。会計年度任用職員は、会計年度ごとの1年契約を原則とする非正規公務員です。会計年度任用職員制度は、期末手当を支給することなど、非正規の待遇改善を名目として2020年4月から導入されたものですが、実際には待遇改善につながっておらず、公務労働の多くを非正規公務員が担うことを固定化する役割を果たしております。会計年度任用職員は、フルタイム・パートタイムなどを合わせると全体で90万人、そのうち女性は約8割の70万人を超えています。保育士、看護師、介護士、司書、消費生活相談員、婦人相談員、調理師、栄養士など、女性が多くを占める専門的な資格職ほど非正規化が進み、会計年度任用職員となってきました。地方自治体では、正規職員が担うべき専門性と持続性が求められる職種まで会計年度任用職員が担っており、正規職員の補助的ではない業務に従事しています。しかし、年収は200万円未満の人が6割も存在し、しかも職員の4分の1は家計の主たる担い手であり、そのほとんどが女性です。民間労働者の場合は、労働契約法第18条で、有期労働契約の契約をした期間が5年を超える労働者が、当該使用者に対して期間の定めのない労働者として承諾したことをみなすとしています。しかし、労働契約法は、会計年度任用職員は、適用除外とされております。会計年度任用職員においても、一定期間継続して任用してきた場合には、任期の定めのない職員として位置づける整備をすべきだと思いますが、本市の会計年度任用職員についての考えをお聞かせください。以上で、この質問を終わります。 (降壇)
答弁 市長 渡辺英次
佐藤議員の御質問にお答えいたします。初めに、本市における非正規雇用の現状についてです。国が5年ごとに実施をしています国勢調査によりますと、令和2年の本市の雇用者数は6,306人となっており、うち、正規の職員従業員数は4,046人、パート、アルバイト、派遣社員などの非正規雇用者数は2,260人、雇用者数全体に占める割合では35.8%となっています。また、非正規雇用の男女の割合は、男性が582人で25.8%、女性が1,678人で74.2%となっています。次に、非正規雇用が及ぼす本市への影響についてです。非正規社員は、低賃金や待遇格差、不安定な雇用のほか、能力アップの機会が少ないなど、企業における人材育成の面においても影響があると考えられます。このような格差の拡大は、一般消費者としての購買力低下が懸念され、景気の悪化から企業の利益が減少するなど、市内経済への打撃も心配されるほか、不安定な雇用により、結婚したくてもできない、子供が欲しくても産めないといった少子化につながる大きな要因の一つと考えています。次に、本市の会計年度任用職員についてです。女性活躍推進法に基づき、4年度実績から特定事業主ごとに男女間の給与の差異の公表が義務づけられたことから、ホームページ上で本市及び市立病院の状況を公表しています。差異の算出方法は、女性の平均年間給与額を男性の平均年間給与額で除した割合であり、本市の会計年度任用職員における給料の差異は55.6%となっています。10月末現在において本市が任用している会計年度任用職員は314人で、そのうち女性の占める割合が8割以上となる260人であり、男性に比べて週25時間以下の短時間勤務者の割合が高いことが差異の生じる主な理由であると考えています。一定期間継続任用された会計年度任用職員について、任期の定めのない職員として位置づけるべきとの御提言につきましては、財政健全化実行計画に基づく職員数の削減に取り組んでいるところであり、士別市職員定数条例において職員定数が定められていること、職員の任用は競争試験により行う必要もあります。このことから、継続任用されたことをもって任期の定めのない職員に任用を変更することはできませんが、応募条件に合致すれば、会計年度任用職員が職員採用試験を受験することは可能であり、現に合格した会計年度任用職員を任期の定めのない職員として任用している実績もあります。良質な公共サービスを安定的に供給するためには、会計年度任用職員の力が必要不可欠であり、人員確保の観点からも処遇改善は必要であると考えています。地方自治法の改正により、6年度から会計年度任用職員に対する勤勉手当の支給が可能となったことから、支給方法等の詳細について職員団体と協議を進めているところであり、会計年度任用職員が安心して働くことができる任用条件の整備に引き続き努めてまいります。以上申し上げ、答弁といたします。 (降壇)
再質問 8番 佐藤正
再質問をいたします。今の会計年度任用職員を正規職員にするということは難しいという答弁だと思います。でも、今35.5%の人が会計年度職員ということで、この人たちがいなければ業務も回らない状況ではないのかなと思います。言葉が悪いんですけれども、民間企業でやられている使い捨てということもありますけれども、その公務員版だと私は思います。不安定な雇用形態を早く見直すべきだと思います。恒常的な仕事は正規公務員が担うことが原則とされていますけれども、現にその仕事に長年従事してきた非正規公務員が希望する場合は、正規公務員への採用の道を開くことも考えるべきだと思います。非正規公務員が正規の職員採用試験を受けて正規の職員になったという今お話もありましたけれども、ぜひ新卒ばかりではなく、中途採用も採用すべきだと思います。
答弁 副市長 法邑和浩
再質問にお答えいたします。本市の会計年度任用職員でありますけれども、これらの多種多様な市民ニーズに対応するために、やはり正職員だけでは補い切れない部分、ここを補完していただいている貴重な人材ということであります。当然、そこの会計年度任用職員さんのこれらの処遇を改善するということは、安定的な生活を確保するといった責任も、これは使用者側にあるわけであります。そこで、地方公務員法が2020年に改正されまして、これは非正規職員の採用ですとか処遇といったものを適正にすべきということでなったわけでありまして、確かに割合も多いわけでありますけれども、ただ、職員定数というものがあって、どうしても今いる方々を正職員にすると、任期の定めのない職員にするということはちょっと無理なわけなのでありますけれども、ただ、今、その処遇改善といった部分については、労働組合と交渉中でありますけれども、適正な賃金水準の引上げということについて、前歴のその職務経験等も加味する中で、給料、初任給を格付しなさいといったような国の方針もありますので、それにのっとった形で、今、改善を図るようにしているところであります。そういったことで、適正な給与水準を確保することによって、この行政水準、市民サービス水準を維持できるように、人材確保もしっかりできるように、今、努めているところでありますので、御理解のほうをお願いいたします。