士別市議会 令和2年第4回定例会 2020年12月16日
第8期士別市高齢者保健福祉計画について
2020年12月16日、士別市議会の一般質問で、十河剛志議員が「第8期士別市高齢者保健福祉計画について」質問し、市長 牧野勇司、健康福祉部長 田中寿幸が答弁しました。
- 質問者
- 十河剛志 議員
- 答弁者
- 市長 牧野勇司、健康福祉部長 田中寿幸
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
件名は市のサイトの一般質問の一覧の表記です。
質問 7番 十河剛志
令和2年第4回定例会に当たり、通告に従い一般質問を行います。第8期士別市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画について質問いたします。ことしの所信表明で牧野市長は、高齢者の方などがいつまででも住みなれた地域で暮らすことができる地域包括ケアシステムの構築に向けては、これまで実施した事業を評価、検証する中で、第8期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画を策定するとともに、在宅医療と介護の連携推進会議を中心に、医療職と介護職との連携強化を図りますとあります。第7期の計画では、介護保険制度の継続性を念頭に、医療と介護の連携推進や介護予防事業、在宅介護サービスや施設サービス、認知症ケア体制の充実等、地域包括ケアシステムの進化・推進を目指す計画として策定され、今年度が最終年度となり、検証が行われていると思います。問題点や課題などの検証がなされていると思いますが、検証の結果と第8期の計画の新たな試みや変更などがあればお知らせください。また、計画策定時には、要介護認定を受けていない65歳以上の方にアンケートを行っていると思いますが、第7期策定時のアンケートと変わってきている面などがあればお聞かせください。次に、認知症ケア体制の充実についてお伺いいたします。日本では65歳以上の高齢者で認知症の人は、2018年には500万人を超え、団塊の世代が後期高齢者入りする2025年には700万人を超えると推計されています。実に高齢者の5人に1人が認知症に該当することになります。本市でも認知症予防として老人クラブなどに出前講座を開催したり、認知症カフェにおいて各種の相談に対応しております。また、認知症初期集中支援チームの設置や日常生活自立支援事業、成年後見制度についても士別地域成年後見センターを設置し、取り組んでいることは理解しております。近年、認知症の行方不明者が増加し、昨年1年間に警察に届け出があった認知症の行方不明者は全国で延べ1万7,479人で、昨年よりも552人多くなっております。認知症高齢者の徘徊・行方不明・死亡に関する研究レポートによると、認知症の行方不明者が1日発見されない場合、死亡率が37%も上昇する。また行方不明者の発見に至るまでの時間は9時間が分かれ目となっており、この時間を過ぎると発見率が大幅に減少すると記されております。年々増加する認知症の行方不明者を防ぐため、現在期待されている社会的な受け皿として、見守りネットワークがあります。これは近隣の人々が地域の活動を支える自治会や地域支え合い事業協力事業所など、認知症サポーターの連携によって築かれたネットワークを通し、お互いに支え合う仕組みです。士別市は地域支え合い事業協力事業所75事業所、認知症サポーター907名などのネットワークがあります。それに、市民自治部では、消費者防止ネットワークが273カ所、さほっちメェ~る1,028件と連携して、一刻も早く発見できる体制づくりが必要と考えますが、所見をお聞かせください。最近、認知症見守りシールで行方不明の高齢者の発見につながったということを知りました。認知症高齢者対策の見守りシールとは、QRコードのついたシールを衣類や靴、つえなどに張りつけ、発見した方がQRコードを読み取り、登録した家族などにメールが届き、連絡がつけられるシールです。認知症などによる徘回が見られる高齢者が徘回により行方不明になった場合の早期発見や事故を未然に防止するとともに、徘回高齢者を介護する者、また、その家族の精神的負担の軽減を図るものとして、全国で約100余りの自治体が導入している認知症見守りシールの検証をしてはいかがでしょうか。次に、介護支援ボランティア制度についてお伺いいたします。3年前にも介護支援ボランティア制度を導入している自治体の調査・研究をしていただき、本市でも導入する方向に向かうよう、議会でも質問させていただきました。第7期計画の中でも、生活支援サービスなどの充実の中で、担い手となる動機づけや担い手の養成なども含め、支え合いの体制について、介護予防の効果がある介護支援ボランティア制度なども踏まえ、検討を進めますとありますが、計画中の検討内容をお知らせください。昨年度に策定した第4期士別市地域福祉計画でのアンケートでも、ボランティアや地域活動に参加してる人は1割ですが、半数の方は活動に興味を持っているとの結果があり、一方で活動に参加しない理由としては、1人で参加するのが不安や活動内容や参加方法がわからないとの回答も多くありました。また、3年前の答弁でも、高齢者のボランティア活動への動機づけという観点からも、効果的な制度の一つであると考えますとも言われております。制度としての導入とあわせて、ボランティア活動に参加しやすい環境整備を進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。次に、高齢者福祉サービスの充実の中の、敬老バス乗車証交付事業について、昨日の国忠崇史議員の質問と重なりますが、私の考えをあえてお伺いいたします。第7期計画策定時は74歳以上の方を対象に、市内バスを無料で利用できる制度であり、74歳以上の高齢者の約64%の方に利用され、そのうち61%の方が毎月利用され、通院や買い物での利用が約60%を占めていますとなっております。昨年より年齢を70歳以上に引き下げ、1乗車100円となりました。地域における足の確保、外出機会を確保をするこの事業は大変必要な事業であり、持続的に実施していくことが重要と考えますので、一部有料にすることについては仕方がない面もあると思っております。有料化では、敬老バス乗車証を利用している方から、外出を減らしたという方や気軽に出られなくなったというお話を多くお聞きいたします。広い士別市において、買い物をするにも中心市街地に出てこなければならないという状況などがあります。上士別、多寄、温根別、朝日の方々には、中心市街地に出てきたときには市内循環を無料にして、病院、買い物、いきいき健康センターなどに行きやすい環境づくりをしてはいかがでしょうか。本来の目的である、長年にわたって社会の発展に寄与されてきた高齢者の皆さんに敬老の意をあらわすとともに、健康で豊かな老後の生活の充実と外出機会の拡大を図るためにも、この事業の再考をお願いいたします。第8期士別市高齢者福祉計画・介護保険事業計画では、2025年、2040年を見据えて、医療や介護、健康づくりの庁内横断的に連携を密にして、地域のあらゆる住民が役割を持ち、支え合いながら、自分らしく活躍できる地域コミュニティーを育成し、公的な福祉サービスと協働して助け合いながら暮らすことのできる士別市の地域共生社会をつくってもらいたいと思います。以上で私の質問を終わります。 (降壇)
答弁 市長 牧野勇司(市長は2021年6月まで)
十河議員の御質問にお答えいたします。初めに、私から高齢者福祉計画・介護保険事業計画の検証などについて答弁申し上げ、認知症ケア体制の充実、介護ボランティア制度、敬老バス乗車証交付事業については健康福祉部長から答弁申し上げます。初めに、第7期計画の検証についてです。まず、在宅医療と介護の連携では、利用者の正確な情報の伝達ができるよう、お薬手帳を活用して必要な情報を一元管理できる連携手帳の運用を開始したほか、市立病院の入退院時や市内医療機関への通院時に際して、ケアマネジャーなどの介護現場と開業医などの医療現場の情報をつなぐ連携シートの作成と運用方法の改善を図ってきました。認知症予防では、平成30年度から令和元年度まで、いきいき健康センターにおいて、サフォーク脳活塾を実施し、今年度からは、身体と認知機能の両面に作用する効果的な取り組みとして、介護予防事業のサフォークジムとサフォーク脳活塾を事業統合したいきいきクラブを実施しています。権利擁護の取り組みでは、平成31年4月に、士別市、和寒町、剣淵町、幌加内町との協働により、その拠点施設として士別地域成年後見センターを設置し、成年後見制度の周知啓発や相談・申し立ての支援など、体制整備を図りました。生活支援サービスでは、公的サービスでは対応できない支援について、地域助け合い活動協議体を中心に協議を重ね、地域でのつながりや集まることのできる居場所として地域食堂が開始されたほか、協議体の議論から社会福祉協議会が事務局となり、買い物支援のサービスも創設され、利用者増に向けて協議体の中で検証しています。健康づくりの推進では、心身ともに健やかで、生きがいを持って日々を暮らすことのできるまちづくりを目指すため、健康長寿日本一をスローガンに健康長寿推進条例を制定し、健康寿命の延伸を目指す取り組みを進めています。そのほか、高齢者福祉施設では、新たな外出支援として要援護者通院費助成事業の実施や敬老バス乗車証交付事業の見直しを行ったほか、介護給付に関しては、リハビリ専門職を通所事業に派遣して指導助言を行う地域リハビリテーション活動支援事業などを展開しています。全国的な課題となっている介護従事者不足については、本市も同様の状況にあり、移住入学制度を初めとする各種事業を実施してきましたが、従事者の充足には至っていない状況であり、今後も事業所など関係機関と協議する中で効果的な対策の検討を行ってまいります。このような取り組みなどにより、本年8月時点での介護認定率は18.9%と、北海道の平均値20.1%や第7期の計画値19.6%と比較して低い水準で推移しています。第8期計画には、この7期の検証を踏まえ、国からの指針として新たに示された防災・感染症対策との調和、認知症施策推進大綱を踏まえた取り組み、保健事業と介護予防事業の一体的実施などの内容を盛り込み、2025年から2040年を見据えた中長期的な視点で策定することとなっており、現在、保健医療福祉対策協議会の介護保険運営部会での協議を進めています。また、計画策定時のアンケート調査で、前回調査と比較して変化のあった点については、質問形式を変更したものもあり、単純に比較することは難しい部分もありますが、日常生活の困り事では、前回同様、除雪、買い物、調理などが上位となり、各項目に多少の増減はありますが、おおむね前回調査と大きく変わったものではありません。今後、高齢になってもいつまでもこの地域で暮らしていくための地域包括ケアシステムを充実させていくためには、介護保険などの公的サービスでは補うことのできない困り事に対し、地域住民、団体、企業など、地域ぐるみで支え合うことのできる、いわゆる地域福祉の推進も重要と考えているところでございます。以上申し上げ、私からの答弁といたします。 (降壇)
答弁 健康福祉部長 田中寿幸(健康福祉部長は2022年3月まで)
私から認知症ケア体制の充実、介護ボランティア制度、敬老バス乗車証交付事業について答弁申し上げます。初めに、認知症ケア体制の充実についてです。本市では障害者や認知症高齢者の行方不明事案に迅速かつ適切に対処することにより、行方不明者の生命及び身体の安全確保が図られるよう、士別市SOSネットワーク実施要綱を制定し、行方不明事案に対応する関係機関や役割等を定めています。行方不明事案が発生した場合の具体的対応につきましては、警察からの協力要請に応じて、地域包括ケア推進課を中心に捜索活動を行うとともに、御家族に対し情報公開の可否について確認を取り、了承が得られれば、さほっちメェ~るや公式LINEなどにより、市民への情報提供依頼を行っています。また、必要に応じて関係機関等へ捜索協力をお願いしています。現在、本要綱について関係機関や捜索等の具体的役割に関する見直しを図るとともに、地域支え合い事業協力事業所など、協力機関との連携体制の強化・整備に加え、11月末でダウンロード件数が1,800件を超えた公式アプリによる情報発信等の準備を進めており、引き続き警察とも連携しつつ捜索体制の強化に努めてまいります。次に、認知症見守りシールについてです。見守りシールについては、GPS等と比較して持ち歩く必要がないことや比較的安価に利用できることなどから、近年導入する自治体も増えてきているものと理解しています。また、最近では、QRコードを活用することで迅速な本人確認や御家族への情報伝達、本人確保に役立てるケースも増えており、特に市の捜索ネットワークを活用できない、他の市町村に移動してしまった行方不明者の発見について効果が期待されています。一方で、導入している自治体の現状を見ますと、シールの普及が進んでいないところも多く見受けられ、その要因としては、シールの存在が住民に理解されていないケースが多いことから、どのように住民への周知を図っていくかの検討が必要です。また、シールは見えやすい箇所に張る必要がありますが、本人がシールを気にして剥がしてしまうケースもあることから、シールを張る場所、さらには耐水性や蓄光性などシールの素材についても検討をする必要があります。本市では、士別市徘徊高齢者位置情報検索システム助成事業実施要綱に基づき、認知症高齢者等のGPS等の購入に対し一部助成を行っていますが、自己負担額の問題やランニングコストなどから普及していないのが現状です。こうした中、新たな見守りツールについて、これまでも検討を重ねてきており、見守りシールについても調査を実施していますが、引き続き他のツールとの比較・検討を行い、費用対効果や利便性など最も効果的な見守りツールの導入に向け、検証を進めます。次に、介護ボランティア制度についてです。平成29年の第4回定例会において、十河議員の御質問にお答えした後、30年に介護支援ボランティアを実施している下川町への視察や地域助け合い活動協議体の活動との連携についてなど、導入に向けた検証を社会福祉協議会や協議体も交え進めてまいりました。検証の中では、導入した場合のメリットとして、介護施設での人手不足の解消やボランティア活動へのきっかけづくり、介護支援を通じてみずからの介護予防やADLの向上につながるなどの意見が出された一方、導入に当たっては受け入れ先の介護施設における質の確保や個人情報の管理徹底、訪問先でのトラブル発生時の責任の所在、ボランティア活動を有償で行うことに対しての理解や登録できるのが65歳以上の方に限られることへの不公平感など、解決しなければならない課題も多く示されました。また、介護支援ボランティアの財源には、要介護状態になることを予防するための地域支援事業交付金が充てられることとなりますが、交付金に上限がある中、現時点で在宅生活サポートの介護用品支給や配食サービス、サロン事業や認知症サポーターの養成など、限度額いっぱいまで数多くの介護予防事業を行っています。このため、本市の財政状況を考慮すると、介護支援ボランティア事業を実施するためには、現在実施している事業の廃止や見直しが必要となります。さらに、ボランティア団体や実際にボランティア活動を行う方にはボランティアは無償で行うものとの意識が根強く、有償という考えに忌避感を示す方も多くおられます。その一方で、利用者からは、少額でも料金を支払うことでお願いがしやすくなるとの意見もあり、引き続き検証することが必要と考えています。現在は新型コロナウイルス感染防止の観点からも、特に重症化リスクの高い高齢者との接触は極力控えるべき状況であることも踏まえ、介護支援ボランティアの導入については考えておりませんが、今後のウィズコロナ、アフターコロナ下を想定した新たなボランティアのあり方について、社会福祉協議会や協議体と連携し、その仕組みづくりを進めてまいります。次にボランティア活動に参加しやすい環境整備についてです。これまでも、ボランティア活動への参加を希望する方から、どのような活動があるのかわからないとの御意見をいただいておりましたが、本年4月に社会福祉協議会が呼びかけた感染防止のためのマスクづくりには大変多くの市民の皆様に御協力をいただいたと伺っております。このことから、改めて市民ニーズに沿ったボランティアメニューの開発が重要であると考えますことから、社会福祉協議会や協議体と連携しつつ、魅力あるボランティアメニューの開発を進めるとともに、活動内容をわかりやすくお示しすることで参加することへのハードルが下がるよう努めてまいります。また、地域助け合い活動協議体が拾い上げた地域の困り事について、自助、互助、共助、公助の連携により解決が図られるよう、自治会や障害・高齢者団体など関係機関との連携の強化に努めます。次に、敬老バス乗車証交付事業についてです。敬老バス事業の利用については、令和2年度においても減少している状況となっています。また、今回実施したアンケート調査では、敬老バスを利用したことがあると回答した方のうち、約49%の方が毎月利用されていると回答しており、主な利用目的としては病院・買い物が約60%で、前回のアンケート調査と比較すると利用回数が減少している傾向にあります。減少要因については、負担を抑えるため利用を控える、天候や気温といった季節的なもの、利用者個々の身体・環境的な状況の変化によるもの、さらには年明け以降、感染症による外出自粛の影響など、さまざまな要因が考えられますが、どの要因も実数として把握することができないことから、特定することは難しい状況です。現在、感染症がいまだ収束されていない状況であり、特に高齢者や基礎疾患を持っている方は重症化するリスクが高いことから、必要以上の外出を控えている方も多いと考えられ、このような状況がいつまで続くのか、またどのように変化していくのか、不透明な状況であることから、利用回数の予測などを見込むことは難しい状況です。また、事業者からは、乗り継ぎ対策や負担軽減のため、モデル事業として実施している市内循環バスの一日乗車券の売り上げが伸びてきているとのお話を伺っており、一定程度利用者の方に受け入れられてきているものと考えています。今回の敬老バスの見直しに係る利用者負担などの協議や意見集約の経過については、昨日、国忠議員の一般質問で御答弁申し上げたとおりですが、議員御提言の地域路線利用者に対する市内循環の無料化に関しては、本市においては2つの路線バス事業者があり、そのうち道北バス路線は、旭川市から名寄市を結ぶ都市間の路線バスであり、敬老バスなどの自治体が個別に実施する交通施策において、降車時の乗り継ぎ券の配布といった手作業での対応ができないため、全市で統一した対応が難しいという課題もあります。したがいまして、まずは現行制度を継続し、今後の利用動向などを注視する中で、事業者などの関係機関と連携を図りながら、公共交通網形成計画の事業の一つとして検証してまいります。以上申し上げ、私からの答弁といたします。 (降壇)
再質問 7番 十河剛志
再質問を行います。敬老バス乗車証交付事業で、きのうも国忠議員が質問しているところなんですけれども、今実際にことしは、きのうの国忠議員の質問でもありましたけれども、コロナで減少しているという答弁もありましたけれども、確かに今コロナ感染症で高齢者の方は外出を控えて、自粛しているという状況もあります。ただ、それによって認知症や体力の衰えなどが危惧されているところでもありますので、ぜひこの事業、高齢者にとっては外出の足となる大切な事業なので、もう一度しっかりとしたアンケート等を、やはり利用者からアンケートをきちんととって、検証していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 健康福祉部長 田中寿幸(健康福祉部長は2022年3月まで)
再質問にお答えします。利用者のアンケートという御提言でございます。現状ではやはり感染症の影響ということが考えられますので、今後この事業の検証につきましては、各路線ごとの実績、あるいは事業者等からの聞き取り等を検証していく予定でありますけれども、その中で今御提言がありましたアンケートというのも、その手法の一つとして検討させていただきたいと思います。以上です。