みんなの議会

標茶町議会 令和6年第3回定例会 2024年9月3日

有害駆除の体制強化と町職員の安全確保、危険手当支給

2024年9月3日、標茶町議会の一般質問で、類瀨光信議員が「有害駆除の体制強化と町職員の安全確保、危険手当支給」について質問し、町長 佐藤𠮷彦、住民課長 村山新一、副町長 牛﨑康人が答弁しました。

質問者
類瀨光信 議員
答弁者
町長 佐藤𠮷彦、住民課長 村山新一、副町長 牛﨑康人

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 11番 類瀨光信

2点目の質問です。有害駆除の体制強化と町職員の安全確保、危険手当支給をということです。北海道は、ヒグマの捕獲目標を2025年から2034年までの10年間で、雌雄合計で1万3,290頭に設定する方針を明らかにしました。本町を含む道東・宗谷東部管内では1,100頭、このうち雌が370頭を捕獲するというのが目標となる見通しです。目標達成には過去最多のペースで捕獲を継続しなければならず、地元猟友会の協力を得るための条件整備と行政の体制強化が欠かせないと思います。また、異常とも言える気温の高い状態が続き、町民にとって危険なスズメバチの活動が活発化しています。生活圏内でスズメバチに遭遇して刺されたり、営巣を確認して作業を中断せざるを得ないなどの事例が増えているようです。町内に駆除業者はなく、町民から巣の撤去や駆除の相談があった場合、消防署と役場が対応しており、昨年度は役場だけで200 件程度に対応したと聞いています。今後、ますます増加すると思われる各種有害駆除に当たる町職員の装備の充実や、危険な職務に対する手当、事故に対する補償が必要との観点から、以下について伺います。①ヒグマ、スズメバチ等の危険を伴う有害駆除に職員が従事しているその根拠と、それと実態について。②危険を伴う有害駆除に従事する職員に対する手当の有無、事故に対する補償の有無。③職員の安全を確保するために必要な装備の現状。④装備の拡充と手当を支給する考えはあるか。⑤野生生物の生態や駆除に精通した専門家を町の中で確保する考えはないか。以上であります。23

答弁 町長 佐藤𠮷彦

11番、類瀨議員の有害駆除の体制強化と町職員の安全確保、危険手当支給とのお尋ねにお答えいたします。1点目のヒグマ、スズメバチ等の危険を伴う有害駆除に職員が従事している根拠と実態とのお尋ねですが、本町においても大きな農林業被害をもたらしているエゾシカをはじめとする有害鳥獣については、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律、いわゆる鳥獣法に基づき、エゾシカ、ヒグマについては、北海道知事の許可を得て、その他の鳥獣、カラス、キツネについては、許可権者である町長が許可を出し、農林業被害防止を目的とした許可捕獲を行っております。許可捕獲のうち、対応に当たり特に危険が伴うヒグマについては、主に標茶町鳥獣被害対策実施隊が捕獲活動を行っておりますが、家畜被害等が発生した場合に、現場にて痕跡調査や監視カメラの設置等を職員が行うことがございます。また、スズメバチの駆除につきましては、特に上位法令はございませんが、住民の生活環境保全の観点により駆除対応をしており、また、巣の場所が高所である等、特に危険を伴う場所については標茶消防署に依頼をし、駆除対応をいただいているところです。駆除実績については、令和5年度、役場対応で173件、消防署対応で95件、合計で268件となっております。2点目の危険を伴う有害駆除に従事する職員に対する手当の有無、事故に対する補償の有無とのお尋ねですが、特殊な勤務に対する手当の支給については、標茶町職員の特殊勤務手当に関する条例において規定されており、現在はヒグマ、スズメバチ等の危険を伴う有害駆除に従事する職員の手当は規定されておりません。また、事故に対する補償の有無についてですが、公務上における負傷や疾病は全て地方公務員災害補償基金により補償の対象となり、必要な療養の費用が支給されることとなります。3点目の職員の安全を確保するために必要な装備の現状とのお尋ねですが、1点目でお答えしたとおり、家畜被害等が発生した場合、痕跡調査や監視カメラの設置を職員が行うこともございますが、その際には実施隊員を同行させることはもちろんのこと、作業前に大きな音を鳴らす、あるいは熊鈴、熊撃退スプレーの携行など、職員の安全確保には万全を期しております。また、スズメバチの駆除につきましては、防護服を着用し、駆除活動を行っておりますが、万が一に備え、今年度よりアナフィラキシー症状の進行を一時的に緩和させるエピペンを携帯し、駆除活動を実施しております。4点目の装備の充実と手当を支給する考えはあるかとのお尋ねですが、3点目でお答えした装備のほか、職員の安全を確保するために、有効な装備等があれば適宜導入を検討してまいりたいと考えております。次に、手当を支給する考えはあるかとのお尋ねですが、特殊勤務手当の支給については、24人事院規則で定められる国家公務員と同様とすることが基本とされていることから、国や他自治体の動向を注視しつつ、社会情勢の変化や業務を取り巻く様々な環境の変化を踏まえ、その見直しの必要性について研究してまいります。5点目の野生生物の生態や駆除に精通した専門家を配置する考えはないかとのお尋ねですが、議員ご案内のとおり、令和元年度から本町と厚岸町において家畜被害をもたらしていたOSO18への対応に当たっては、被害防止と捕獲に向けた取組を地元猟友会と連携して行ったほか、北海道が中心となり組織されたOSO18対応推進本部の構成員であり、ヒグマの生態に精通し、問題行動を起こす個体の捕獲実績が数多くある団体、NPO南知床・ヒグマ情報センター及びヒグマの会にも協力を得ながら行ってまいりましたし、今後においても必要に応じ協力が得られる体制が整えられていることから、直ちに専門家を設置することについては考えておりません。また、スズメバチの駆除につきましては、年度により駆除件数にばらつきがありますが、現状では原課及び消防署の協力をいただき対応できていることから、直ちに専門家を設置することについては考えておりませんので、ご理解を願います。

質問 11番 類瀨光信

まず、スズメバチの駆除、それから巣の撤去等に対応した件数についてですが、昨年度が役場としては173件ということですが、これはどのぐらいの期間で、実働何日だったということになりますか。

答弁 住民課長 村山新一

申し訳ありません。手元に年度の集計の実績しかございません。各稼働日数ですとか、月別の数字はちょっと手元にございませんので、ご理解願いたいと思います。

質問 11番 類瀨光信

スズメバチの活動期間を考えると、例えば昨年度の場合7月、8月、9月で173件に対応しただろうと思うわけです。これ、単純計算で毎日何件か駆除するということになるのです。私も駆除を対応していた経験がずっとありましたので、これ、市街地だけではないわけですから、町有施設のことなんかも考えると、この7月、8月、9月の間、担当課の担当の方というのは、恐らく通常業務を半分もできないのではないかという、そのぐらいの頻度だと思うのです。そのぐらいの頻度でエピペンを携行しなければならないぐらい、防護服を着なければならないぐらいの危険な業務に、そういう頻度でついているということ、これはほかの部署にはないですよ。人間の生命に影響のある危機を及ぼす動物として、北のヒグマ、南のハブとかと言われますけれども、スズメバチはその比ではないのです。年間30人、40人の方が死亡している。防護服の話が出ましたけれども、防護服の上からでもスズメバチの針が貫通して亡くなる例というのが民間の業者さんの中であります。以前、町内では消防の方を中心に駆除を25やっていましたけれども、防火服を着ていても、シームレスではなかったのですね。ですから、死亡には至っていませんけれども、その継ぎ目、縫い目から針が通って刺されたというケースもあります。それから、手袋と本体の隙間からスズメバチが入ってしまったケース、それと目を狙って攻撃してきたときに、その毒がゴーグルしていなかったために目に入ったケースとか、そういった非常に危険な作業に特定の職員が従事しているということなのです。国家公務員の基準で言うと、そういった特勤手当はないということですけれども、これ、実際にほかの自治体で特殊勤務手当、危険な業務に対する、そういう手当を支給しているところというのはありませんか。

答弁 住民課長 村山新一

お答えします。特殊勤務手当ではなくて、住民課のほうではスズメバチの駆除に係っての手当の支給といったところをお答えさせていただきたいと思いますが、管内6町村のうち、スズメバチの駆除での手当の支給というのは3町村、そして残りの3町村、標茶を含めると4町村については、手当の支給はないといった状況でございます。

質問 11番 類瀨光信

先ほど、例えば新型コロナの話のときに、町長と私の認識がずれているからというようなことで町長にお叱りを受けたのかなと思うのですけれども、スズメバチの駆除に関して言うと、これは私、実際に駆除していました。巣の撤去とかをやっていました。これ、役場の中で当時はどこが担当するということではなくて、町民の生活環境の保全ということで、たまたま昆虫を研究されている職員と一緒の係とか一緒の課になった人がとにかく駆り出されているという状況でしたが、その頃と今の対応件数というのは、これは比較になりません。とても危険な作業です。専門的な知識も必要です。きちんと巣を撤去したり駆除しなければ、結局そこに残るスズメバチによって二次被害というのが出るのです。そういった意味では、徹底的に生活環境を保全するために町職員は頑張るわけです。頑張ってその場に長くいればいるほど、戻ってきたスズメバチのまた攻撃を受けるというような、そういう危険な作業であるということに関しては、どうですか、認識されていますか。

答弁 住民課長 村山新一

先ほどの5年度の実績の部分、確認してまいりましたので、お答えさせていただきたいと思います。令和5年度の駆除の期間につきましては、6月16日から11月27日までの期間ということで、稼働日数につきましては62日間となってございます。1日の処理件数、ばらつきはあるのですけれども、最大多くて1日に10件の駆除といった実績がございます。ただ、令和5年度につきましての268件というのは過去の駆除件数と比較しましても非常に大きな数字となっておりまして、総件数で申しますと、例えば令和4年ですと年間で58件、令和3年度ですと101件、さらに遡って令和元年度ですと年間で32件といったとこ26ろの数字がありますので、令和5年度の268件については特に多く発生した年であったと認識しております。また、令和6年度の発生状況につきましては、8月末現在で79件といったところで、それも昨年と比較しましても若干少なめに推移しているのかなといったところで捉えておりますので、ご理解いただきたいと思います。

質問 11番 類瀨光信

6月16日から11月27日まで、最終的にはこのぐらいの期間になるのですが、今年度現状で79件ということですが、9月にもう入っていますけれども、9月に対応する件数というのは、今年は残暑も厳しくて、そこそこあるのではないかと言われていますので、まだまだ担当される職員の方に関しては、危険な業務に就くということになるわけです。繰り返しになりますが、防護服を着ていても死亡した事例もあるし、実際に刺されるケースもあるということ、それから管内では、標茶町は含まれませんが、3町村ではそういった危険手当的なものを支給しているということ。それと、そもそも非常手段としてエピペンを携行しなければならない作業であるということです。こういった点を考えて、本町でも少なくとも、年度によって対応のばらつきがあるとは言いながら、そういった危険な業務に携わる職員に対して危険手当、そういったものを支給すべきではないかと思いますので、この件に関して考える余地がないかどうか、もう一度伺います。

答弁 副町長 牛﨑康人

お答えいたします。今、議員から特にスズメバチの駆除の関係で、そこに光を当ててご質問いただいております。それに関連する危険手当を検討する余地はないのかというところでありますけれども、スズメバチで言うと、今、駆除に専ら当たっている係のほかに、ほかの部署でもスズメバチに対するリスクを持つ仕事というのは、残念ながらあります。例えば、野山の中で作業を行う等々のときには、当然、出てくるわけであります。組織を監督する立場としては、できるだけ職員をそういう作業には充てさせたくはないと考えているところであります。ヒグマに関して言うと、先ほど答弁にもあったとおり、実施隊員の同行あるいは作業前の安全確認等で、それなりのリスク軽減を図れると思うのですけれども、やはりスズメバチに関して言うと、万全を尽くしてもというところは可能性としては残るのだろうなと考えているところであります。そういうこともありまして、今年度からは最悪に備えてエピペンを装備しているというところでありますので、まずご理解をいただきたいと思います。危険手当なのですけれども、職員をそういった危険性のある業務に充てさせるときに、危険手当を支給して、それが全て解決するというわけではないと思っておりますけれども、他と比較してということは、当然、考えなければいけないところでありまして、スズメバチに限らず町職員の業務全般について、危険手当の在り方については研究をしたいと考え27ておりますので、ご理解いただきたいと思います。

質問 11番 類瀨光信

なるべくであれば、そういった危険な業務に職員が携わらないのが理想なのだということをお答えいただいているわけですが、ただ、昨今の気象変動によるものか、温暖化によるものかという、スズメバチの活発化、これに関しては、なかなかこの先、急激に減ることはないのではないかと思います。それはなぜかというと、町内には人口減少によって空き家が増えている。管理されない宅地が出てくる。それから、町の中の公園についても、利用されない公園については草刈り等が行われない。そういったスズメバチが巣を作りやすい環境というのも、年々整っていっているという、そういう現実もあるわけで、そこと気象変動を考えると、残念だけれども町が町民の生活安全、環境を保持するために対応する機会というのは、恐らく減りにくいのではないかなと。全体としてそういったスズメバチに対応するというようなことももちろん考えなければいけないけれども、当面、そういった危険な業務に回数が多く出れば出るほどリスクは増すわけですから、たまたまそこに配置された職員だけがそういった危険な任務に今は就いている状況ですから、そこのところに対して、そういう手当があってもいいのではないかと思うので、その点については、今後も他の市町村で支給しているところもあるという実態もあるのですから、研究していただきたいと思います。最後に、ヒグマについてもそうですけれども、野生生物との距離が近い本町の場合、そういった野生生物に関する専門的な知識、それから駆除の経験とか、ルールとか、そういったことに精通した人というのを町で確保するというのは必要なことではないかと、この先さらに必要になっていくのではないかと、そんな気がします。このヒグマの管理計画を見ても、これまでの最高レベル、最多のレベルで捕獲をしていかなければいけないこととか、エゾシカの数も決して減っていっていないことであるとか、今、言ったようにスズメバチのように恐らくこれからますます増えるであろうという、そういったことを考えるときに、町の経済に与える影響とか町民の安全を確保するために、そういった専門的な知識を持った人が役場の中にいていいのではないかと。身近なところにいて、わざわざよそからいろんな人にこちらに出向いていただかなくても、専門的な人がいてもいいぐらいのそういう環境ではないかと実は思います。たまたま一般財団法人日本自然環境研究センターというところを今年退任した標茶出身の研究員がいます。政府から指名されてスイス・ジュネーブに野生生物の保護という、数量のコントロールという仕事で3年間勤務した経験なども有する野生生物調査のエキスパートです。そういった標茶町にゆかりのある人が、今は標茶と関東を行ったり来たりしながらの生活をしているということで、非常に人材として有効、町にとって有益ではないかと、そんなふうに思って最後の話をしているわけですが、そういった人材が身近にいたとして、そういったところを町で登用するというような考えはないですか。そのことが体制の強化につながると思うのですが、いかがですか。28

答弁 副町長 牛﨑康人

お答えいたします。今、議員からヒグマ対策という観点でお話をいただきました。まず、情報提供、ありがたいと思うのですけれども、標茶町としてこれまで申し上げてきているのは、特にヒグマにおいては、行動半径が、行動範囲が広いというところで、既にこれまで起きている被害も複数の町村にまたがる被害というところで、北海道においてのそういった人材の確保、そして広域的な観点を持った対策ということを求めております。町長から、あるいは町村会を通してガバメントハンターの設置ということも強く何度も申し上げているところなのですけれども、残念ながら北海道においては、そういった職員は採用されておりませんが、今回、OSO18の関係にあっては、そういった知見を持っている民間の方の協力を得ながら、対策チームを立ち上げて活動に当たっていただいたというところであります。確かに、議員おっしゃるように、そういった知見を持つ職員がいれば安心ですし、採用できればそれにこしたことはないのかもしれませんけれども、職員全体の定数管理の中で、どこまでのことができるのかということで言うと、それができないがゆえにこれまで北海道にお願いをしてきたということでありますので、これまでの経過を含めると、なかなか難しいと考えているところであります。あわせて、せんだって環境事務所に熊専門官が置かれるという報道もありました。そちらについても、大変関心を持って、今、見ているところであります。もしそういった方が環境事務所に置かれたら、釧路のほうに配置されるというようなことも見ましたので、そういった方と連携を取りながら、この先の展開を見ていくことができるのかなと考えているところでありますので、ご理解いただきたいと思います。

質問 11番 類瀨光信

最後に、今、お話しした標茶出身の野生生物の調査活動のエキスパートというのは現在62歳ですので、職員として採用するとか、そういった意味で情報提供したのではなくて、もっと別の形で故郷の標茶町に対して、何かしていただけるのではないかと。実際にOSO18の捕獲に関しては、どういった餌が有効かということの知見をこちらに寄せていただいたということもありますので、熊に関してだけではなくて、それ以外の野生生物、それから外来種の駆除、そういったことに関して非常に日本を代表するような実績を持っている方が標茶町にいるということをまず知っていただいて、そういった方をぜひ活用していただいて、様々な有害駆除対策に役立てていただければと思います。以上です。

出典:標茶町議会 令和6年第3回定例会 2024年9月3日 議事録 PDF(24ページ) 間違いを知らせる