標茶町議会 令和3年第1回定例会 2021年3月5日
原野商法により移転登記された土地の現況を調査すべき
2021年3月5日、標茶町議会の一般質問で、本多耕平議員が「原野商法により移転登記された土地の現況を調査すべき」について質問し、町長 佐藤彦、副町長 牛﨑康人が答弁しました。
- 質問者
- 本多耕平 議員
- 答弁者
- 町長 佐藤彦、副町長 牛﨑康人
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 9番 本多耕平
それでは、私、2点通告してありますので、お伺いいたしたいと思います。1点目につきましては、原野商法により移転登記された土地の現況調査すべきではないかということでお伺いをいたします。昭和40年代から50年代にかけ、町内の多くの山林、原野が不動産業者により転売され、約50年経過しております。いまだに全く手つかずの状況にあります。個人所有であるがゆえに行政として実態の調査に限りはあると思いますが、今後これらの土地がどのように利用されていくのか、対処検討すべきであると思います。したがって、次の点について所見を伺います。1つ、町内に原野商法で転売された面積は、おおよそでいいです。どのぐらいあるでしょうか。2番目に、登記上の地目はどうなっているのか、また、固定資産税は常に完納されているか。3番目に、全面積中、可耕地、不可耕地の割合、おおよそで結構ですが、どのぐらいの率になっているでしょうか。次に、公共事業や一次産業振興に支障を来す土地はないでしょうか。最後に、森林環境譲与税で令和2年度民有地の実態調査とありますが、関連する山林について、どのような対象で何を調査したのでしょうか、お聞きをしたいと思います。以上です。
答弁 町長 佐藤彦
9番、本多議員の原野商法により移転登記された土地の現況を調査すべきのご質問にお答えいたします。原野商法自体の定義は確たるものがありませんが、原野などの価値のない土地をだまして売りつける悪徳商法のことをいい、1960年代から1980年代が全盛期で、新聞の折り込み広告や雑誌の広告などを使った勧誘が盛んに行われ売られた土地で、主に本州在住の方が被害に遭っているものと認識しております。1点目の町内に原野商法で転売された面積はおよそどのくらいあるのかのお尋ねですが、平成15年頃に県外の方より土地の所在等の照会や国税局等による土地の所在等の問合せが多く寄せられるようになり、それらの土地について問合せがあっても、すぐには回答できる状況になかったため、当時の税務課において、原野商法と呼ばれる土地を対象としたかったものの、特定することが困難なため、町外の方が一覧で所有する土地を調査したことが一度だけあります。調査の方法は、町外の方が所有しており、かつ一団で所有している土地を対象とし、割り出されたエリアは町内で174か所、土地の筆数で1万5,504筆、面積で6,352万4,913平方メートルとなっておりますが、特定が難しいことから確たるものではございませんことをご理解願います。2点目の登記簿上の地目はどうなっているか、また、固定資産税は常に完納されているかのお尋ねですが、課税事務上、その土地が原野商法によるものかどうかは必要な情報ではありませんが、前段で申し上げた土地についての登記上の地目については、ほぼ山林または原野となっております。また、固定資産税でございますが、土地の場合の減免点、いわゆる課税標準となるべき額が30万円未満は固定資産税が課税されないこととなっており、例えば原野の単価が1平方メートル3円としますと、9万9,999平方メートルの所有で29万9,997円となり、固定資産税が課税されないこととなりますので、滞納も生じないということとなりますので、ご理解を願います。3点目の全面積中、可耕地、不可耕地の割合についてのお尋ねですが、前段でもご説明しておりますが、原野商法と呼ばれる土地を特定することは難しいことから、可耕地、不可耕地の面積区分の調査は行っておりません。なお、可耕地を農地として捉えるなら、基本的には所有権、賃借権など権限に基づいて耕作することが可能な土地ということで、農業委員会の農地台帳で管理しております。その中では現況農地性のある、いわゆる可耕地については確認できませんので、全て不可耕地であると推測しております。4点目の公共事業や一次産業振興に支障を来す土地はないかのお尋ねですが、現状として本町の事業等における原野商法による土地に限っての支障はないと考えております。5点目の森林環境譲与税で令和2年度民有林の実態調査とあるが、関連する山林についてどのような対象で何を調査したのかのお尋ねですが、森林経営管理法第5条に基づき、本町では、令和2年度から森林環境譲与税を活用し、森林経営管理移行調査を実施しています。調査の目的については、経営管理が行われていない人工林の森林所有者に適切な管理を促進し計画的な経営管理を確保することで、放置された森林が経済ベースで活用されるとともに、災害防止や森林の公益的機能の維持増進が図られることであります。調査対象となる森林は、地域森林計画の私有林のうち経営管理が行われていない人工林で、森林管理簿を用いて、過去の施業履歴から15年以上手入れがされていない森林等を条件に抽出し、対象としております。調査内容については、主に自身が所有する森林について今後どのような経営管理を行っていくかの意向の確認となり、具体的には、自分で経営や管理を行っていきたい、自分で委託先を探し経営や管理を委託したい、森林組合などに経営や管理の方法を相談しながら進めていきたい、市町村へ経営や管理を委ねることについて検討してみたいといった内容で調査を実施しておりますので、ご理解を願います。
質問 9番 本多耕平
実は私も安易に考えて、原野商法の、今、町長の答弁で、いま一度私も勉強しなければならないかなと思ったのですけれども、一般的には原野商法の定義づけというのが、今、町長がおっしゃられたというよりも、もう少し拡大したような捉え方を私はしたいわけですよ。いわゆる違法な取引に近いような売買、ましてや農地法に引っかからない、いわゆる未開発地の原野を取得していくというようなものが大きく言えば原野商法だと実はお聞きしたわけですけれども、私が捉えるのは、表現の仕方が悪かったのか、言葉足らず、舌足らずだったのかは分かりませんけれども、その時代に原野でなくても十分山林として可耕地として使えるところでも、いわゆる重機を入れて区画を整備してどんどん売られている、あるいは買われていったという土地は、町長もご存じだと思うのです。特定した土地の場所は言いませんけれども、町内各所に、私どもは普通あれを原野商法で買われたというふうに表現していたわけですよ。そういう土地をそのまま全く手つかずに放っておくのはということから、私、実はこの質問に至ったわけです。特に面積が実に、ある意味、多分農林課のほうで調べてくださると思うのですけれども、174か所そういう近い土地があるのだ、それは町長がおっしゃった原野商法の悪徳ではなくて、いわゆるある意味公正な手続でもって売買された土地も、私は含んでいるのではないかなという気がするのですよ。そこで、何番目かに質問している、いわゆる固定資産税はどうなっているのかということをお聞きしたかったのですよ。そうしたら、町長の答弁によりますと、そういう非課税になるものが多いということで、そうなのかなと。ほとんどが山林だといいますけれども、その売買されている中に宅地というのはないのでしょうか。
答弁 副町長 牛﨑康人
お答えいたします。先ほど町長の答弁でもあったとおり、平成15年のときに必要があって一度調査をしているというところであります。町長答弁でお答えしたとおり、地目については、ほぼ山林、原野であると。少数でありましても宅地がある可能性はあるのですが、その場合についても、議員がご指摘のいわゆる原野商法で売られた宅地というふうに、画地された宅地となると面積が限られておりまして、現況の単価からすると免税点未満であるものが多いのではないかというふうに推測をしている状況にあります。
質問 9番 本多耕平
そこで、町長先ほどお答えになったように、何年か私ちょっと今メモしていなくて申し訳ないのですが、本町における、いわゆる土地の所在地を求める所有者が来られているというのは、どういう実態で来られている、それはどういう内容でしょうか。
答弁 副町長 牛﨑康人
お答えいたします。実務的に税務課に問合せが入るケースや、あるいは管理課であったり、時には企画財政課のほうにというようなことが考えられます。幾つかにまたがるので、総括して私のほうからお答えしたいと思います。議員のお尋ねは、問合せの理由、どういった例があるのかというご質問だったというふうに思いますけれども、主に相続によって所有権を得た人が、実際どういう土地なのだろうか、そういう問合せのケース。それからもう一つは、原野商法も第2次、第3次の被害があるというふうに報道されている例もあるのですけれども、そのような形で一度原野商法で売られた土地をさらに再開発計画があるのだなどの話を持ちかけて勧誘するケースがありまして、それらについて真偽のほどを確かめるケース、主にはこういった2点が多いかというふうに認識をしているところであります。
質問 9番 本多耕平
私も一昨年の管内の林活のときに、他町村から委員が、いわゆるいい悪いは別にして、太陽光発電の非常に実態が増えてきていると。いつの間にか内地の人の持っていた山林、原野が随分、太陽光発電の施設になってきていると。それらについて、やはり町としてどう考えるべきだ、自分たち考えましょうというようなことがあったわけです。それで、実態として、そういう転売された土地が自然エネルギーのものに使っていくのだというような兆候は、今のところ標茶では見えませんか、それは。
答弁 副町長 牛﨑康人
お答えいたします。結論から申し上げますと、今のところ標茶町ではそういう実例はないというふうに認識しているところであります。と申しますのも、いわゆる原野商法で扱われた土地というのが、多くは道路、集落から離れた中にある中で、そこに太陽光発電のパネルを設置して接続をするというのが困難なケースが多いからではないのかなというふうに推測をしているところであります。
質問 9番 本多耕平
私は、総論の前にもう一点だけお聞きしておきたいのですが、公共事業での支障はないかと実はお聞きをしました。原野商法云々ということよりも、いわゆる所有者が不在あるいは分からないとかというところの、私、公共事業と言いましたけれども、現実に町道を造る上で所有者が分からないとか、どなたが管理しているか分からないというようなことで、実は課長、茶安別にありましたね。場所を言いますと、いわゆる標茶中茶安別線の、私どもといいますか、地域の者が一番改良してほしい場所。あるいはまた、その下が東国1線道路。同じ場所に、課長は所有者不明と私ちょっと記憶しているのですが、それに近いやっぱり山林があるわけですよ。原野があるわけですよ。私は、だから、そういうことも含めて原野商法ということで一まとめにして言いましたけれども、所在の分からない、所在が分かっていても地主が分からない、所有者が分からない、あるいはまた公共事業、今後の事業にとって支障を来すようなところ、あるいはまた一次産業、酪農、農業は時代の変化の中で規模拡大していっています。いわゆる山林の中でも十分可耕地があるわけです。農地に開墾したくても所有者が分からないとか、これについて実は私、昭和47年頃、農業委員をやっているときに、農業委員会の中で局長といいますか、農業委員会でこれを調査しようと。できることであれば本町に買い戻す手段はできないものかということで、当時の局長は福井に出かけました。いろいろ調査をしていました。所有者の分かっているところも詰めながら行きました。ただ、最後は非常にやはり価格の相違等々で難しいという結論になってしまいましたけれども、時代の中で、先ほど副町長が言われたように、相続ですとか、あるいはまた云々かんぬんで地主が替わった場合あるいはまた分からないような土地について、今後、本町としてこの土地はきちっとどうしていくのかという位置づけを、やっぱりそろそろ私は検討したほうがいいのではないかと。検討すべきだということが最後の私のまとめなのですけれども、いかがでしょうか。
答弁 副町長 牛﨑康人
お答えいたします。先ほどの町長の答弁の中で、現時点に限っては公共事業について支障については認識していないという答弁をさせてもらっております。議員ご指摘のように、いわゆる不在地主が持っていた土地があるがゆえにというところで、もしかすると多少の計画変更等を余儀なくされたケースはあるのかもしれませんけれども、代わりの土地を求めることができて今までは支障が起きていないという、そういうご理解を頂きたいなというふうに思っております。それから、道路に関しましては、今現在の土地収用法でいきますと、ハードルは高いかと思いますけれども、必要な事業計画に従って土地を強制的に使わせてもらうという、そういう手だても残されているということは、ご理解いただきたいというふうに思います。それから、不在地主の土地についての調査の関係でありますけれども、いわゆる原野商法で取得された方、そして今多いのは、相続によって自分が所有者になったのだけれども北海道の小さな面積のどこにあるか分からないような土地、これについては持っていても仕方ないので引き取ってもらえないかという、そういう相談を多く受けております。それにつきましては、やみくもに全て受けているわけではありませんけれども、場所がある程度特定できるとか、そういった一定の基準を設けた上で寄附を受けているという状況であります。全体の面積からすると一筆一筆の面積は非常に小さく限られておりまして、効果はそうでもないのかもしれないのですけれども、将来的にはそういった消極的な形でありますけれども、本町のほうに戻すような形については、頭の中にあるところであります。そういった考え方に基づいて全体的な調査をという話になってくると思うのですけれども、平成15年の調査で一団の土地として町外の方が持っている土地というものを調査すると174か所、筆数にすると1万5,000筆ものことになるわけでありまして、議員ご指摘の調査の必要性に関するところもあるのですけれども、具体的な調査に着手をするというのは、具体的な事業等がない中では取組の効果がなかなか見いだせないのが現状であるのかなというふうに考えているところであります。例えば例で言いますと、限られた地域の中の交換分合等の中で、もし可能性が見いだせそうな、そういった土地があるときに、所有者等を探ってみるとか、そういったことについては考えようがあると思うのですけれども、町内一帯として先ほどの1万5,000筆の筆数を対象にした調査については、今のところ考えておりませんので、ご理解いただきたいというふうに思います。
質問 9番 本多耕平
今、副町長がお答えになったことで、私は現段階ではその時点でしか認められないのかなということは、決して無理押しはできませんけれども、少なくとも、繰り返しますけれども、公の仕事あるいはまた一次産業振興にとって阻害になるような土地の在り方については、副町長言われたように、いま一度、早めのやっぱり手を打つべきではないかと思いますので、それをぜひご検討願いたいということで、私はこの点については終わりたいと思います。