みんなの議会

音更町議会 平成22年第4回定例会 2010年12月15日

(1)TPP参加反対の懸垂幕の設置について/(2)つきましては、地域づくりとまちづくりについて

2010年12月15日、音更町議会の一般質問で、山川秀正議員が「TPP参加反対の懸垂幕の設置について」「つきましては、地域づくりとまちづくりについて」について質問し、町長 寺山憲二、産業連携課長 津本明伸、経済部長 西坂賢二が答弁しました。

質問者
山川秀正 議員
答弁者
町長 寺山憲二、産業連携課長 津本明伸、経済部長 西坂賢二

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

議員が最初の質問で述べた件名は 2 件あります。1回の登壇で続けて質問しており、議事録の中に件名ごとの区切りが無いため、1件の中に並べています。件名は議員の発言から取ったものです。

質問 6番 山川秀正

通告に従いまして2問について質問をさせていただきます。1問目は、TPP参加反対の懸垂幕の設置についてであります。TPP(環太平洋連携協定)、この被害額等々については、既に皆さん御存じだと思いますのでこの質問の中では触れない、このように思っております。音更町としても参加反対の懸垂幕を音更町役場と木野支所に掲げ、町民の皆さん、アピールすべきと考えておりますが、その考えに対する見解を伺いたいと思います。2問目につきましては、地域づくりとまちづくりについてであります。この問題もTPPの問題が大きく関係してくる項目だと考えております。菅首相は、10月1日の所信表明演説で、TPP等への参加を検討すると述べました。去る11月28日、十勝管内4千人の反対集会が音更町で開かれるなど、全国で参加反対の取り組みが広がっております。その一方で、TPP参加が農業を初め地域経済に与える影響の大きさが農水省や北海道、十勝総合振興局の試算で明らかにされる中、今後、どんな地域づくり、まちづくりを進めるかが緊急の課題としてクローズアップされてきました。今、全国至るところで大型公共事業と企業誘致型地域開発政策が破綻をし、産業構造のあり方そのものが問われています。地域が活性化する、地域が豊かになることをすべての住民が望んでおります。地域発展の決定的要素は、地域内にある経済主体、企業、商店、農家、そしてNPOや地方自治体が毎年地域内に再投資を繰り返すことでそこに仕事と所得が生まれ、生活が維持拡大される、地域内再投資力の量的・質的形成がかぎを握っているとも言われております。こうした方向でのまちづくり、地域づくりを進めることについて基本的な考えを明らかにしてほしいと思います。さらに、具体的に次の3点についてもお伺いいたします。一つは、音更ブランド確立の支援策について。2点目、農林漁業新事業創出法による本町での6次産業化について。3点目、中小企業振興条例の制定による産業振興策の恒常的実施、この3点についてもあわせてお答えをお願いします。以上、答弁よろしくお願い申し上げます。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

1点目のTPP参加反対の懸垂幕設置についての御質問にお答えいたします。御承知のとおり、現在、我が国では、TPP(環太平洋経済連携協定)の交渉参加について議論が巻き起こっております。十勝管内でも、11月28日に4千人余りが集まってアグリアリーナで開催されたTPPから食卓と地域社会を守る十勝大会において、農業のみならず、関連産業や地域経済を守るために、また、食料自給率の向上と食の安全・安心の確保のために、例外なき関税撤廃を原則とするTPP交渉への参加に反対し、重要品目の関税を維持すべきとの大会アピールが採択されたところであります。さらに、全国町村会も、先日の全国町村長大会において、TPP交渉への参加に反対する特別決議を採択したところであります。農林水産省の試算では、TPPにより関税が撤廃された場合の農業産出額は全国で4兆1千億円減少し、北海道においても5,500億円を超える額が減少することとなり、北海道の食料自給率についても、平成20年度の211%から、関税撤廃後は64%まで落ち込むと推計されております。また、十勝総合振興局では、TPP参加による十勝の農業への影響として、平成18年度の農業産出額で1,382億円減少するとの試算をしております。これにつきましては、小麦、てん菜、でん粉用バレイショ、酪農、肉用牛、豚の6品目についての試算であり、これら以外の、例えば小豆の市場価格が下がるなどの影響も考えられますので、農業全体の影響額はさらに膨らむ可能性があるとしております。試算では、このほか、十勝管内の関連産業で1,298億円の減、地域経済等で2,357億円の減が見込まれ、これらと農業を合わせた合計では5,037億円の影響額となり、4万人が職を失うと公表されております。農業を基幹産業とする本町の影響額につきましては、関連産業や雇用など、経済圏が他の市町村と重なり合っておりますので、音更町という小さなエリアでの試算は困難でありますが、農業に限って、十勝総合振興局と同じく平成18年度ベースでこの6品目について影響額を試算してみますと117億円の減となり、本町の農業産出額213億円の54.9%が消失するといった、まさに甚大な影響を受けることが予想されるところであります。先日の第4回町議会臨時会において可決されたTPP交渉への参加に反対する要望意見書でも、例外なき関税撤廃を原則とするTPP交渉への参加は、我が国の食料安全保障及び北海道の1次産業を初め地域経済・社会に壊滅的な影響を与えることから、これら不安を取り除く対策が講じられない限り参加しないこと、また、食料の安全保障、食料自給率の向上、食の安全確保、農業の多面的機能の発揮、地域経済・社会の振興を損なわないことなどが盛り込まれております。このような状況を踏まえて、音更町としてもTPP交渉への参加反対をアピールする懸垂幕を庁舎及び木野支所に設置すべきとの御提言でありますが、重要なのは、いかにして関税撤廃を阻止するかにありますので、TPP交渉への参加に反対する全国の地方自治体や議会、関係団体等と十分な連携を図りながら今後の対応を検討したいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。2点目の地域づくりとまちづくりについての御質問にお答えいたします。地域内再投資力の形成による地域づくり、まちづくりにつきましては、長引く景気の低迷により公共事業の減少や設備投資の低下が続く中で、企業の活動拠点が海外にシフトしている状況などから、地域外からの資本を頼りにした地域振興は今後期待できないという観点に立った見解かと思われます。これからの地域振興や住民生活の豊かさを実現するためには、市町村などの基礎自治体を含め、地域のさまざまな経済団体などが毎年の利益を地域内に再投資することによって雇用や所得を持続させ、地域経済の安定的発展につなげる視点が重要であるとの御指摘かと存じます。確かに一昨年来続いております世界的な金融危機は、国内経済におきましても、企業収益の悪化や株価の下落、さらにはデフレによる賃金の抑制や就職難といった深刻な社会経済情勢を招いておりますが、本町の経済発展のためには、基幹産業である農業を初め、個人や中小企業、商店、観光のほか、雇用の場を創出する企業の誘致など、それぞれの産業を下支えする施策を実施するとともに、農商工観が連携して地産地消を推進し、町内や管内だけではなく、道内外の広域的な連携を含めた交流人口の拡大などにより、経済の活性化と雇用の場の確保につなげていくことが重要と考えております。そのようなことから、IC工業団地を中心とした企業誘致に努め、優遇支援措置制度を実施しているほか、地元中小企業に対しては、商工業者の経営安定と育成振興を促進するため、商工業振興資金制度や産業研究開発補助制度などを実施しております。また、地域商店街の活性化を図るために、空き店舗を借りて新たに創業する事業者に対し、改修費や家賃を助成する制度を設けるなど、時代の変化に即した各種の施策を推進しているところであります。初めに、音更ブランド確立の支援策についてでありますが、現在進めている産業連携アクションプラン策定委託業務において、地域ブランドや地域イメージの洗い出しを行い、何が音更ブランドになり得るのか、町内外からの評価と町民ワークショップにより調査を実施することとしております。また、音更町商工会でも音更ブランド研究会が設立され、本町の自然環境を初め、農産物やスイーツ、乳製品など、音更の強みを集結した音更ブランドが形成される仕組みづくりについて議論されると伺っております。いずれにいたしましても、音更ブランドの確立は、音更産品の信頼性と付加価値を高めることにより、農業を初め、食品製造業及び関連産業の振興を図り、ひいては地域全体の産業振興につながっていくものと考えておりますので、どのようなものが音更ブランドになり得るのか、状況を見ながら必要な支援策等について検討してまいりたいと存じます。なお、ブランド開発や新商品開発などに対しては、産業研究開発支援補助制度を設けておりますので、新商品の開発や新産業の創出、デザインの調査研究などにこの制度を有効に活用していただくことにより地域の活性化につながることを期待しているところであります。次に、農林漁業新事業創出法による本町の6次産業化についてでありますが、農林漁業新事業創出法につきましては、地域資源を活用した農林漁業者等による新事業創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律の略称で、本年11月26日に成立したところであります。この法律は、現行の農商工連携推進法に木材資源等のバイオマス利用促進や直売所の支援、地産地消の促進が加わり、第1次産業が第2次産業や第3次産業と連携して新たな付加価値を生み出す6次産業化を総合的に推進し、農林漁業の持続的発展と地域の活性化を図ることが目的とされております。本町では、既に、農商工連携や6次産業化に類する取り組みが進んでいるものと考えておりますが、今後は、流通商品にするための品質管理や新たな付加価値商品を開発する農業生産者と研究機関、そして流通事業者との連携強化が必要と思われます。いずれにいたしましても、農業を核とした農商工観連携や6次産業化は、これからの地域経済活動の循環を高める上で有効な取り組みになりますので、農畜産業者と商工観光業者との連携にも積極的にかかわってまいりたいと存じます。最後に、中小企業振興条例の制定による産業振興策の恒常化についてでありますが、昨日の小野議員に対する答弁と重複する部分が若干出てまいりますので、御了解をいただきたいと存じます。中小企業振興条例につきましては、現在、道内では帯広市を初め7市町において制定されておりますが、その多くは中小企業の振興と地域の発展に資することを目的として、基本理念や地方自治体の責務、中小企業者の責務、住民の責務などを明らかにし、地方自治体の施策の基本方針を定めるとともに、中小企業の振興に関する施策を推進する内容についても体系的に定められているようであります。本町では、商工業の振興及び商工業者の経営安定を図るために、商工業振興資金制度や中小企業退職共済掛金の助成、空き店舗改修費等の助成、IC工業団地に係る無償貸し付け制度、立地奨励金、雇用増助成金、土地購入資金利子補給、産業研究開発補助制度など、それぞれの制度を設けて中小企業への支援を行っているところであります。また、社会・経済情勢の変化に対応するため、商工会及び金融機関と連携を図りながら商工業振興資金の融資枠を拡大するなど必要に応じて制度の見直しを行い、商工業の振興と発展に努めているところでもあります。帯広市の事例を見ますと、行政と中小企業関係団体、市民が、地域産業の振興方策について協議・協働する場として振興協議会を設け、四つの部会で協議を重ね、産業振興ビジョンを策定して地域経済の活性化を図っているとのことであります。なお、中小企業振興条例を定めることにより、一定の効果はあるものと考えておりますが、今後、他の自治体の取り組み状況等を参考にさせていただきながら条例制定の必要性について研究してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上、答弁とさせていただきます。

質問 6番 山川秀正

実は1問目については余り触れないですぐ次に移らせていただけるのかなと思って期待をしておりました。今答弁書、答弁におきましても、TPPに参加する上での被害等々についてはもう既に算出もされていて、その影響の大きさも算出をされている、そうした状況の中で、答弁の最後の部分なんですけれども、重要なのは、いかにして関税撤廃を阻止するかにあります。TPP交渉への参加に反対する全国の地方自治体や議会、関係団体等と十分な連携を図りながら今後の対応を検討するというふうに答弁されているんですけれども、そもそも論等々については余り前置きをしないでといいますか、本当はもう少し触れないと事の重大性が理解してもらえないからちゅうちょしているのかなというふうに思うんですけれども、率直にお聞きをしたいと思います。今の時点で決断をできない理由、これについてまず率直にお願いします。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

懸垂幕を設置することについては、決して反対しているものではございませんが、行政だけでなくて、関係団体、それから十勝の例えば総合振興局だとか、いろんな団体が一致してやることのほうが望ましいだろうと。音更町だけが今イの一番に下げるのがいいのか、両農協とも協議しながら、全町一丸となって懸垂幕を下げるほうがより理想的かなということで、そういった話し合いを持ちながらそういった取り組みをしたいというのが率直な考え方でございます。

質問 6番 山川秀正

イの一番に。昨年政権交代で事業仕分けやったときに、2番ではだめなのかという何か仕分け人の発言があったときに、科学者や多くの皆さんがそれに反発をした、そういうことも私聞いて、なるほどなと思ったんですけれども、残念ながら音更町イの一番でないんですよね、今やっても。更別村はもう既に1週間も前ぐらいに立てております。農協連のビルにも大きなTPP反対の懸垂幕下がっている。ですから、そういった点では、音更町イの一番ではないということもぜひ認識もしておいてほしいと思いますけれども、私、なぜここで世論、町民にアピールをと言っているかといいますと、世論調査等々の中で、ようやっとTPP参加反対の声のほうが若干上回り出したと。今まではTPP参加賛成の世論のほうが若干多かったという、そういう事態でずっと推移してきて、今多くの国民の皆さんの運動や、それこそ先日の十勝の4千人の集会、こういったことを受けて反対の世論が賛成を上回り出した、そういう時点だというふうに思っています。そういった点で、音更町が、その与える経済的な大きさ、先日、十勝総合振興局の地域振興部長さんですか、言っておりましたけれども、ある町の例として、就業人口の約68%の方が影響を受けるんだ、このように言っておりました。TPPは、御存じのとおり、農産物の関税撤廃だけではないんです。人も物もお金もですから、ぜひそこも見ていただいて町民の皆さんに、このままTPPの問題、農業者だけが発信していると、また農業だけ保護するのか、農業過保護論が残念ながら多くの国民の中に潜在的に広がっていく、そういう懸念を私は持っています。そういった点で言えば、そうじゃないんだ、TPPは農業だけじゃなくてという町長が常日ごろ発言しているスタンス、これを町民の皆さんにもぜひアピールをしてほしいと。それで、自治体によっては、それぞれの自治体で出している広報誌、これによるアピールとか農協と共同をしてチラシをつくるとか、それから全中も今、全国で1千万人の署名をやりたい。これに対して、自治体も窓口に置くなどの協力をするとか、いろんな部分で私は世論をつくっていく必要があるんでないか。そうしないと、それこそ地域経済も町も崩壊してしまう、そういう事態になってしまうんでないかという懸念、これに対して素早く対応することが私は求められているというふうに率直に思っています。そういった点での、今、町長の答弁では、決して反対ではないんだ、足並みをそろえたいんだという話だったんですけれども、TPPに対するスタンスの問題はきちっとした軸足を持っていらっしゃる。お金の問題もないだろうと。場所の問題も、実は懸垂幕、この通告を出したときには4本下がっておりました。先ほど確認したらそれが2本になっておりますので、場所の問題もないんでないかというふうに思っているんですけれども、そうすると、私が懸念をしているのは、十勝管内、これは全国と書いてありますけれども、十勝管内他市町村との共同歩調をとりたい、そういうことなのかなというふうにうがった見方をしてしまうんですけれども、この問題に関して共同歩調をとる必要はないんでないか。どこの町村も反対のスタンスですし、町村会も当然反対スタンス、議長会も反対スタンス、それを牽引していくのが、十勝管内で一番大きな町だ、全道で一番大きな町だというふうに常日ごろから発言している音更町の果たす役割でないかというふうに率直に思うんですけれども、この点についてもう一度だけお答えをお願いします。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

TPP反対については、決して農業だけの問題ではない。それから、十勝の経済だけではなくて、日本全国、大都市はどうかわかりませんが、少なくとも首都圏以外というか、そういったところには大きな影響が出るだろうというふうに思っておりますし、そういったTPP参加によって地方が壊れていくということになれば、国土の保全だとかそういった部分にも大きな影響が出てくるんだろうというふうに思っておりますし、それから、農業だけが、GNPの1.5%しか占めない中で、それだけの影響でいいのかというようなことでございますが、農業から出る農畜産物を加工して生産を上げているのが全国で大体80兆円というふうに伺っておりますし、貿易に関係のない中小企業というのも相当数あるということになれば、決して1.5%という数字にはならないだろうということを我々はアピールをしていかなければならないだろうというふうに思っているところでございます。懸垂幕については先ほども言いましたように、今、両農協等とも話しながら、できれば一斉に下げたいなというのが正直なところでございまして、今町のほうがひとり下げるんではなくて、音更町全部が同じ方向を向いているなというような形を示したいという気持ちがありますので、そういった中でお話し合いをさせていただく期間をいただきたいなというふうに思っております。おっしゃるとおり、懸垂幕については下げる場所は確保しておりますので、そういった意味で御理解をいただきたいと思います。

質問 6番 山川秀正

町長のスタンスについては私も十分理解しているつもりですので、ぜひ音更町だけでなく、両農協とも共同のスタンスで一緒に、そういった共同歩調をとるための旗振り役を音更町が果たしてくれるということについてはぜひ期待もしておきたいと思います。それで、ただ、今ちょっと町長の発言にありました、ある大臣が、農業の総生産、GDPに占める割合わずか1.5%という話がありましたけれども、そうしたら、ぜひこの数字も皆さんにちょっと私はお知らせをしておきたいなと思っているんですけれども、TPP参加で実質GDPがどれだけ伸びるか。農業のといいますか、関税を撤廃してどれだけ伸びるか。先日、参議院での国会答弁、玄葉光一郎国家戦略担当大臣、実質GDPで0.48%から0.65%しか伸びない。1.5%の農業に関税撤廃して譲ってもGDPに与える、ほかの産業の、自動車、電気全部含めてもこれしか伸びないんだ。このTPP9カ国ですか。これがちなみにFTAP、アジア太平洋自由貿易圏、21カ国、人口の51%か2%、面積の43%のこのFTAPにもしここで全部同じ条件で、これからそれこそ成長が期待できると言われているアジア圏の中でこのことが、もしTPP締結されたとしても、GDPに与える影響はわずか1.36%、これしか伸びない。1.5%譲る意味が本当にこれであるのかということもぜひこの機会ですから、お知らせだけしておきたいと思います。時間の関係もありますので、次に2問目に移らせていただきます。地域づくりとまちづくり、この部分も実は、先ほど町長の答弁にありましたとおり、TPPが与えるのは、農業だけでなくて、ほかの商工業も含めて産業にも影響を与えるんだという話がありました。そういった点で言えば、このそもそも論の部分で先ほど御答弁あったわけですけれども、この10年間、1997年から2007年までの10年間で、日本を除くG7諸国、ここは国内総生産、GDPが1.2倍から1.7倍に伸びているんですよ。ところが日本だけは、雇用者報酬、要するに働いている方々の報酬が5.2%も減って、GDPもわずか0.4%しか伸びていない、10年間に。ここにアメリカ発の世界経済危機が襲いかかってきた。今度はこれにTPPと。そういう状況の中で、これからどういう地域づくりをするか、そこが大事になっている。第1次産業をベースにした、その内発的というふうに言われていますけれども、そういうそれぞれ地域にある資源を活用したまちづくり、地域づくり、中小企業振興、このことがこれから求められていくんでないかというふうに私は思っているんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

いずれにしても、GDPが伸びていない、当然日本みたいな経済先進国については伸び代の部分というのはそう大きくないのかもしれませんが、そういった形で、1.4%しか伸びていないということでございますが、今の日本の多分GDPというのは539兆数千億円だというふうに記憶をしておりますが、3年か4年前から比べると逆に下がっているというような状況がございます。そうした中で、世界の経済に左右されない地域の産業を起こしていくというのは、私たちもそのとおりだというふうに理解はしております。

質問 6番 山川秀正

そういう現状認識で一致できればというふうに私も率直に思います。ただ、日本みたいな先進国、伸び代が少ないと言いましたけれども、さっきも言いましたとおり、G7三カ国、日本と同じように、世界で言えば中枢を担っている国です。カナダ73.7%、アメリカ69%、イギリス68.5%、フランス49.6、イタリア47.3、G7の中で一番数字の低いドイツでも26.8、これだけ日本と同じような先進諸国伸びている中での日本わずか0.4%。しかし、その一方で大企業、製造大企業の利益、経常利益8.2兆円プラス、配当金4兆円プラス、こういう、ここにだから頼ったまちづくりから脱却する必要があると、そういう共通認識の上でぜひこれからのやりとりをさせていただきたいなというふうに思っています。それで、一つは、私が通告を出してから音更町内で二つの大きな出来事がございました。一つは、音更ブランド研究会が40人のメンバーで発足したこと、それからもう一つは、東京のパルシステム、こことの、ここを含めた音更農協、音更町が加わった北海道十勝食料自給推進協議会、これができた、ちょうど私が通告した後にこの二つが発足といいますか、できたんですけれども、そういった部分がこれからの中小企業、まちづくりをしていく上で私も今の答弁のとおり大きな役割を果たしてくれるというふうに率直に期待をしているんですけれども、まず、音更農協と町と、それからパルシステム3者で立ち上げたこの食料自給推進協議会、これに町が加わる、そういう決意をするに至った経過といいますか、実はこれは全国で2番目、福岡県のJA八女を中心に、そうしたところで立ち上げられたと。音更町が2番目ということなんですけれども、JA八女を中心にした協議会には地方自治体は加わっていないんですけれども、本町では音更町も加わったという、そういった部分で、経過と参加を決意するに至った過程、それから今のそういった部分でのここに対するスタンスについてまずお伺いをしたいと思います。

答弁 産業連携課長 津本明伸(産業連携課長は2012年3月まで)

私のほうから若干今の経過について御説明させていただきます。当初この話は、昨年度からパルシステムとJAおとふけの調印という形の中で少しずつ作業は進んでおりました。それで、当初につきましては、九州の八女と同じように、パルシステムとJAが協定を結ぶということで進めて、立ち位置として町のほうも立会人的な要素で参加できないかというようなことでずっと作業は進んでおりまして、ただ、現状、冒頭議員のほうからも御質問あるTPPの関係ですとかそういう意味合い、それと、パルシステム自体が循環型農業にすごく指導力を発揮しているという観点から、本町にある施設の中でもやはり規格外的な農業生産物が相当あるという形の中で、これから循環型農業を築いていく上においても町もひとつ中に入って、そういう部分で協定を結びながら、やはり地元で加工していくような形の中の組織づくり一緒になってやっていきましょうというお話がございましたので、町といたしましても、それであれば乗れるという話の中で今回参加させていただいたという経過でございます。

質問 6番 山川秀正

そういう経過で乗ったと。それで、新聞記事等によりますと、特産大豆「ゆきほまれ」でつくった産直豆乳や規格外のニンジンをすりつぶした離乳食など想定し、意見や条件、双方向で話し合う、そんなことを含めて加工、もうこれも現地で行うような報道もされているんですけれども、それはこれからの合意かなというふうに思うんですけれども、音更町がそういった部分で産業振興に先導的な役割を果たす決意の一端というふうに私も率直に思って歓迎をしたいと思いますし、ぜひ今後ここが機能していくように期待も申し上げたいなというふうに思っています。それから、もう一点の音更ブランド研究会、これも40人のメンバーでスタートをしたと。それで、実はそのメンバー40人の名簿も私も見せていただいたんですけれども、本当に多種多様な方が参加されている。先ほど、これからちょっと話進めていきたいなというふうに思いますし、先ほど答弁の中にあった帯広市、中小企業振興のために振興協議会を立ち上げた、立ち上げてやっているんだという答弁もありましたけれども、私は、このブランド研究会の構成メンバーを見たときに、そういう役割ができるんでないかというふうに実は期待をして見たんですけれども、造園業者の方もいれば設計業者の方もいれば、観光業者の方もいれば商店の方、それこそお菓子の製造業の方等々、本当に多種多彩な顔ぶれ、これからの音更のブランドをつくっていく上、ブランドをつくるということはとりもなおさず中小企業の振興策につながっていくのかなというふうに思うんですけれども、そういった点では非常に私は期待はしているんですけれども、そういった点でそういう、この研究会が、名称はともかく、そういう振興、帯広市で果たしている振興協議会みたいな役割、そういったことを私は期待したい、そういうことを目指すことができるんでないかと思っているんですけれども、町としては、すぐダイレクトにそういうことにならないにしても、そういうことに対する期待、そのブランド研究会に対する期待といいますか、そこら辺はどのように持っていらっしゃるのか、この点についてもお伺いしたいと思います。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

音更ブランド研究会、山川議員おっしゃるように、多種多様な方々がいらっしゃいます。ブランド研究会、これからのブランドをつくっていくときに、少なくとも10年は商売にはなりませんというようなことも言われて、その終わった後の、立ち上げの研修会の終わった後に、そういった講師の方のお話もございました。これは息の長い取り組みでなければだめだという話と、それからブランドをつくるときに一番大事なのは、消費者の目線でもって物事を考えていくというようなお話もございましたので、中に入っている40人の方は、ある意味では生産者であり、消費者でございますので、いろんな意見が、できれば音更町の産業振興のためにいろんな角度からの御意見が出てきて、どういった施策がこれから必要なのかというような御提言もいただけるんではないかというふうに思っていますし、それらについても町としても支援を考えていかなければいけないなというふうに思っているところでございます。

質問 6番 山川秀正

ぜひこの二つの新たな組織、これが今後ますます隆盛を期して、まちづくり、中小企業振興に果たす役割、大きな役割を果たしてくれるように町としても支援を強めていくということを求めてもおきたいと思います。それで、2番目の6次産業の問題なんですけれども、正式名称等々については答弁がありましたけれども、6次産業化、何ができるんだということでは、一つは農業生産法人、農業者が加工施設をつくり、新たな商品を開発・販売する、2点目、農業生産法人、農業者がみずからの農作物を使った直営レストランを立ち上げる、3点目、森林組合と地元の銭湯等が連携してバイオマスボイラーを導入する等々というようなことで、具体的な事例としてこんなことも挙げてあるんですけれども、そういった点で、この法案が通ったのがことしの11月の26日。ただ、今、新年度の概算要求を見ますと、144億1千万円23年度概算要求をしているんです。そして、年度内には確認申請の受け付けが始まるんでないか。早ければ年明け早々こういった6次産業化を目指す申請の受け付けが始まるんでないかというような報道もされているんですけれども、今の時点で音更町に入ってきている情報、それから新年度に向けた取り組みという部分の中では、この新聞報道以降といいますか、法案成立以降新たな動きというのはないんでしょうか。

答弁 経済部長 西坂賢二(経済部長は2012年3月まで)

農林業新事業創出法でございますけれども、今山川議員の言われたような内容になっておりまして、私ども、できるだけ情報は早く仕入れたいなということで見てはいるんですけれども、法案通って以後、内容についてはまだ一考に示されていないというような状況でございまして、情報が入り次第、的確に積極的に努めてまいりたいというふうには考えているところでございますけれども、今のところは特に情報は入ってございません。

質問 6番 山川秀正

農水省のホームページを開きますと、来年、平成23年度予算概算要求、未来を切り拓く6次産業創出総合対策144億1千万円の事業内容が書いてある。それに付随する事業等々についても出ていて、そういった点で言えば、このホームページ、それからフローチャートみたいにこういう絵づら、これなんかもついてそういうことも示されているという状況なので、逆に言えば、今音更町の中でもこれに対して期待をして見詰めている、そういう人たちもいるんでないかなというふうに率直に思うんですけれども、ぜひこれらに対する素早い対応を求めておきたいと思います。それで、最後、3番目、中小企業振興条例、先日の小野議員に対する答弁もありました。それから、この問題については、私自身も今から9年前、2001年、それから一昨年には真田議員が中小企業振興条例の提案を行っております。そのときに、そのときの答弁なんですけれども、この条例は、理念条例に終わらさないためには、事前に準備と制定後の推進体制をいかにしていくべきかが重要、商工会や中小企業の経営者、そこに働く人たちと十分に協議をし、帯広市にも勉強させていただき研究検討をする、このような答弁を実は2年前行っているんです。そういった点で、きょうの答弁は、その2年前の答弁の部分で答弁された、帯広市にも勉強に伺いという、そういうくだりの部分も答弁の最後のほうに、「帯広市の事例を見ますと、行政と中小企業、関係団体、市民が地域産業の振興方策について協議・協働する場として振興協議会を設け、四つの部会で協議を重ねている」云々という、そういう答弁もあって、そういった点では一定の努力をされている、そこは私も理解はいたしますけれども、どうして今中小企業振興条例が必要なのか。時代背景等々についてはこの問題の前段で触れさせていただきましたけれども、ことしの6月に国が閣議で中小企業憲章を決定した、このことについては御存じでしょうか。

答弁 経済部長 西坂賢二(経済部長は2012年3月まで)

申しわけありません。聞いておりません。

質問 6番 山川秀正

承知をしていないということなので、若干中小企業憲章についても触れたいと思いますけれども、この中小企業憲章でどういうふうに位置づけているか。中小企業は経済を牽引する力であり、社会の主役である、そういうことを前段で述べながら、五つの基本原則と八つの行動指針、これをことしの6月閣議決定されているんです。それで、まさしく、先ほどのような経済状況の中で中小企業が今後果たすべき役割、これが強調されていると。しかもこの2年間、2007年から2009年、この間に10の道と県、それから19の市町村で制定が進んでいる。全国で言えば今現在は68、先ほど道内では七つというお話がありましたけれども、北海道も制定をしている。特にこの2年間、こういう中小企業に対する重要さ、先ほど言いました内発的経済振興、この視点が今多くの自治体で気がついてきている。多くの都道府県が気がついてきている。その背景は、一つは何かというと、地域経済の落ち込み、1人当たりの所得が伸びたのは全国47都道府県のうち四つだけ。だから地域に根差した中小企業の振興を図る重要性が大事だということが共通の認識として持たれるようになったと。この中小企業憲章、こういう制定を受けた、こういうことも背景にして、先ほど、今の時点で町として中小企業振興条例をつくることについてはまだ決意に至っていないんですけれども、そんなに私は、先ほど、この答弁書の最後の部分でも触れられておりました、音更町が今取り組んでいる中小企業支援策、「商工業の振興及び商工業者の経営安定を図るために」云々のところで触れられていましたけれども、まさしく、私は通告に恒常化というふうに書いたんですけれども、道北の下川町の中小企業振興基本条例も、実はインターネットで取り出してみますと、まさしく音更町が今具体的に個別の政策として一つ一つやっていることを体系化して中小企業振興条例としてまとめてあるんですよ。だから、そういうスタンスで音更町が振興条例つくることができないのかどうなのか、この点についてはいかがでしょうか。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

今、山川議員がおっしゃったように、中小企業振興条例をつくるつくらないにかかわらず、音更町が今施策としてやっていること自体が中小企業の振興だというふうに認識をしておりますし、音更町の産業で多分工業統計上大企業というふうにくくられるところはないというふうに思っていますので、すべてが音更町の産業は中小企業だというふうに思っています。その産業振興を図ること、すなわちそれが中小企業の振興だというふうに認識をいたしておりますので、私たちがその条例をつくるつくらないにかかわらず、産業施策としてやっている部分についてはすべて中小企業の振興だというふうに御理解をしていただきたいと思います。

質問 6番 山川秀正

その点では、商工観光政策、努力をしている、この点は私も別に異論もありませんし、それについて十分承知しているつもりですけれども、今なぜそこにといいますか、こだわるかと言ったら怒られるんですけれども、中小企業振興条例、これがなぜ必要かというか、当然現状認識を規定して、今のやっている振興策、これを今後も恒常的にやっていくんだ、スポット的じゃなくて恒常的にしていくんだということとあわせて、そこからスタートして、振興条例の制定は到達、終わりじゃなくて、そこからまた新たな出発点になるんだということなんです。そこを出発点にしてまた新たな施策をどんどんと展開していく。そのためにも今の到達点としての中小企業振興条例をまとめて、到達点は確認して、それから新たな道をという、そういう手順を踏んでいく必要があるんじゃないか。これからまちづくりを考える上では、ここを避けては通れないんでないかなというふうに率直に思っています。冒頭の今の規定の中でといいますか、全国的に言えば、大型開発、企業誘致型の地域振興策というのはなかなか成功していない。音更町でも、それこそ大型開発というのは余りありませんけれども、企業誘致型の部分で言えば、当然、誘致して工場ができたけれども撤退していくところも既に今までもあったわけですから、まさしく全国の例と余り変わらない現状があると。そこに頼っていたんではまた同じことを繰り返すし、先ほども言いましたとおり、今、これからGDP等々を延ばしていく上ではそういう大企業に頼ってはだめだということ。それからもう一つは、なかなか企業誘致しても、全国的な反省として出ているのが、本社機能が来るわけではないものですから、結果的に町の経済を潤すという部分では、本当に100%活用し切れないという表現がいいのか、どういう表現が正しいのかは別にして、やっぱり本社機能が移ってこないで、支店なり営業所なり工場の部分でいっても、そういった形で実際に地方に進出してきているという状況があるわけですから、そういったところからやっぱり脱却をするという部分で、自治体のスタンスとしての中小企業振興、これをやっぱりきちっと定式化する、その決意を逆に言えば町民の皆さん、中小企業を経営している商店の皆さんにお知らせをするのが振興条例をつくる私は大きな意味でないかなというふうに思っているんですけれども、この点についての議論、一遍に今の段階で決意に至るということにはなかなかならないのかなというふうに私も率直に思いますけれども、ぜひそこの点については、今後も、研究していくという答弁ですから期待はしますけれども、もう少し期限を切ってと言ったら怒られるんですけれども、やっぱりある程度期限を切ってまちづくりを考えていかないと、結果的に高齢化が進みます。定住人口が減ります。そんなことになってはいけないんでないかなというふうに率直に思います。それで、帯広市の振興協議会に参加している方のコメントを見ましたら、何と書いてあったか。人口が減るなんていうことを考えてもみなかった。だからそこで安心をしていたけれども、実際は違ったんだということなんです。だから、音更町も今、第5期総をめぐって人口要件の問題いろいろ議論されていますけれども、まさしく音更町も、今のところ人口減るなんていうことは余り想定していないのかもしれませんけれども、やっぱりそういう時代ではないんだということも理解といいますか、当然理解をしている。だからこそ人口目標の部分でもいろんな意見があるんだというふうに思いますので、そういった点で、ある程度目標年度を決めた中での、検討するにしても判断をするにしても私はそこが必要でないかというふうに思うんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。

答弁 町長 寺山憲二(町長は2016年12月まで)

企業誘致と地域産業興しというのを私たちは並行してやっていきたいというふうに思っております。企業誘致も大事だというふうに認識をしていますし、地元の企業家を育てていく、地域の産業を育てていく、これは極めて大事だというふうに思っています。議員おっしゃるとおり、企業誘致にあっては、採算性が合わなければ撤退するということも考えられますけれども、やはり地域にいらっしゃる企業家については、そこのところでもって一生過ごすわけでございますので、定住していただけるということからいけば、中小企業を育てていくということは大事だというふうに思っております。条例でございますが、帯広の条例をつくる際に、私どもの職員も一緒になって、中小企業同友会の皆さんと一緒に勉強させていただいた経緯はございますし、それから、条例そのものも、条文そのものは7条ぐらいしかない条文でございますので、そんなに大きな差はないですから、極めて精神論的なものでございます。長い行政の歴史の中で、行政は絶えず中小企業というか産業振興を進めてきたわけでございます。それが状況が変わったからといって、ぼつっとあしたから産業振興をやらなくなるなんていうことは行政としては考えられないことでありまして、産業振興が恒常化していることは間違いのない事実でございますから、先ほども言いましたように、条例のあるなしにかかわらず我々は地域の産業をしっかり育てて、地元の雇用というのをしっかりつくっていくということがこれからの人口、少子高齢化に向けた社会にあっても極めて大事なことなんだというふうに認識をしておりますので、山川議員の認識とそんなに大きな差はないものというふうに考えております。以上です。

質問 6番 山川秀正

いいです。

出典:音更町議会 平成22年第4回定例会 2010年12月15日 議事録 PDF(1ページ) 間違いを知らせる