音更町議会 平成16年第2回定例会 2004年6月14日
公共工事入札における下請業者の法律遵守について
2004年6月14日、音更町議会の一般質問で、小針豊議員が「公共工事入札における下請業者の法律遵守について」質問し、町長 山口武敏、建設水道部長 安藤正和、総務部長 赤間義章が答弁しました。
- 質問者
- 小針豊 議員
- 答弁者
- 町長 山口武敏、建設水道部長 安藤正和、総務部長 赤間義章
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 1番 小針豊
通告に従いまして、1問質問させていただきます。今回の質問は、公共工事入札における下請業者の法律遵守についてであります。近年、国、地方の財政状況の悪化によりまして、歳出の抑制の影響を受け、建設業界は公共工事の削減により受注工事が減少し、極めて厳しい経営状況に追い込まれています。特に入札参加資格の格付けの低い中小零細業者は、受注額が減少しており、経営圧迫を余儀なくされており、大変厳しい状況下にあると聞いております。元請受注の工事現場には、下請労働や孫請労働の専門職員が雇用されている現状にありまして、まさにそのことは、地域経済を支え、地域の公共工事を末端で真に支えているのは低ランクの専門業者でありまして、そこで働く労働者だというふうに私は考えております。経済不況のあおりは、中小企業の公共事業縮減という形で、もろに労働者の雇用に影響が出てきております。このような状況にありまして、最近、労働者の賃金や手当などのカット、更には社会保険等の加入などに変化が生じております。特に事業主や本人の意思に関係なく、公共工事費の現場管理費として積算され、法人や従業員5人以上の事業所に法律で加入が義務づけられている厚生年金の未加入や脱退するなど、法律を遵守しない下請業者が多くなっているとも言われております。更に、建設業界の現状は縦走下請構造でありまして、公共工事における元請受注工事の大方は下請けに発注されており、元請業者は公共工事入札参加資格を持つ下請専門業者に支えられている実態にあるというふうに思います。また、下請業者は、よい仕事をしても施工成績などで技術評価がなかなかされないために、技術力を認めてもらう機会がなく、低ランクの建設業者が、公共工事の削減により元請けの指し値で下請工事をやらざるを得ない状況にあり、下請業者が同じ環境で参加できるような入札システムの改善が求められていると思います。そこで、法律を遵守しない下請業者の選定は認めないなどの毅然とした対応が今、公共工事の適正化に向けて問われているというふうに思います。本町における公共工事入札の現状と、下請負人選定通知書の中で法定保険の加入記載を義務づけるなどの改善方策について前向きに検討するべきと考えますが、見解をお伺いいたします。以上です。
答弁 町長 山口武敏(町長は2009年3月まで)
公共工事入札における下請業者の法律遵守についてお答えをいたします。本町では、平成14年4月に定めた建設工事に係る施工体制の適正化の促進に関する要綱により、町発注の工事を受注した請負業者がその工事の一部を下請負人にする場合には、下請負人選定通知書や施工体制台帳などの提出を義務づけており、選定通知書には下請負金額や建設業退職金共済制度の加入状況をはじめ下請負代金の支払い等についても記載することとなっております。また、請負業者の労災保険については、工事着工届に労災保険関係成立証明の欄を設け、これに労働基準監督署が保険関係成立済印を押印することになっておりますが、いずれの確認行為も工事監督者である町職員が責任を持って行っているところであります。しかしながら、請負業者及び下請負人の健康保険や厚生年金等の加入状況までは把握していない状況にあります。御指摘のように、全ての法人事業所及び常時5人以上の従業員を有する個人事業所については、健康保険と厚生年金の双方に加入しなければならないことになっており、現在、社会保険事務所では、法人登記や労災保険等の加入状況をもとに未加入となっている事業所を把握し、訪問や文書により加入の促進に努めていると伺っております。このような実態にあることを踏まえて、町としても公共工事の請負人がこれらの加入義務を遵守する方策について建設業協会と十分相談し、改善策を検討してまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと存じます。以上でございます。
再質問 1番 小針豊
一定の御答弁はいただきましたけれども、若干再質問させていただきます。この問題は要するに、今日の雇用を取り巻く形態が著しく変化を起こしているという部分だというふうに私は押さえているのですけれども、それで、現実の問題として、これだけ世の中が厳しくなってくると、公共工事なんかをやる場合、元請けにしてみれば、単価のやっぱり安く出す下請業者を使うということは当然考えられるというふうに私は思っているのです。それで、単価を安くするということはどういうことかというと、現実的には労働者の問題になってしまうわけであります。だから、労働者に厚生年金を掛けないで、そういう業者も出てきているというふうに聞いております。そして単価を下げるということなのです。下げれば、元請けにしたら安い方に下請けに入ってもらうということになるのかなというふうに思います。このことは、よく考えてみると、まじめにやっている業者が割を食うというか、そういうふうなことにもなるのかなと。工事をやるときの積算をやるわけですけれども、それに、まじめにやって、それをきちっと乗せると、総体は上がりますよね。上がるということになると、まじめにやっていない低い方に競争すれば負けてしまうという理屈になるのかなというふうに私は思っているのですけれども、これが即、本町の実情に当てはまるかどうかというのはちょっと、疑問もないわけでもありません。それで、ここで一番問題になるのが、法律で定められているわけですから、法律を守らない、そういう業者に仕事が当たっていくという、この理屈はどう考えても今の世の中では不自然だと思いますし、これは適正というふうには私は思えないわけであります。それで、ちょっとお伺いしますけれども、下請業者の関係も含めて、指名業者における労働者の使用実態の把握というのはされているのか、できていないのか。どれだけ労働者を抱えているかということを把握しているかどうかということについて、もし、おわかりになる範疇で結構ですけれども、お答えをお願いしたいというふうに思います。それと、先ほど町長の答弁で、労災保険のチェックについてはお伺いしました。それで、社会保険の関係のチェックというのは、現実の問題としてどういうふうにされているのか。されていないのかという部分です。それと、ちょっと関連していくのですけれども、本町の場合、指名業者の選定基準というのは一体どういうふうになっているのか。それは担当はわかると思いますので、簡単で結構ですからお聞かせ願いたいというふうに思います。以上、三つほど申し上げましたけれども、よろしくお願いします。
答弁 建設水道部長 安藤正和(建設水道部長は2009年3月まで)
まず、1点目の指名業者の労働者の実態はどのような状況かというような御質問でありましたので、1点目の労働者の実態につきましては、指名の段階そのものの中では押さえておりませんが、労働者そのものにつきましては、建体協という労働者の数を押さえる方法があります。このような建体協の保険制度を掛けて、掛け金の中で労働者がどのような状況下になっているかということで確認をさせていただいておりますので、指名業者等につきましては、その1本1本の工事の中で指名、それから人数は確認しているかなというふうに感じております。以上です。
答弁 総務部長 赤間義章(総務部長は2007年3月まで)
2点目の社会保険の加入状況の把握の関係でございますけれども、現状におきましては、法的には町の方で把握をしなければいけないということにはなっておりません。そのようなことから、実態といたしましては、厚生年金あるいは健康保険に下請けの業者の方が加入されているかどうか、法的に適応事業所とされていながらも、加入しているかどうかという確認行為はまだ行っておりません。それから、3点目の指名業者の選定基準でありますけれども、これにつきましては、町の方で実際の経営内容、あるいは技術的な適正の度合いですとか経営の規模、いろいろな状況をもとにいたしまして、経営審査会の資料をもとにいたしまして、それぞれの工種ごとにAからCランク、これは設計金額区分ごとの等級を設定しております。例えば土木工事であれば、Aランクは3千万以上の設計金額の工事に携われる事業所というランクづけ、あるいはBランクにつきましては、1千万以上3千万未満の設計工事に当たると。Cランクについては、1千万円未満というような区分で設けております。これの1ランクずつのずれについては、発注の段階で認められるという、そういう弾力性も持たせております。あるいは、建築工事につきましては、Aランクは2千万以上と、Bランクについては2千万円未満、いろいろと、そのほかにも電気工事あるいは管工事とかいろいろありますけれども、基本的には設計金額に応じた等級区分を設定させていただいて、その中からそのランクに該当する事業所を指名業者として選定させていただいているというような状況にございます。以上です。
再質問 1番 小針豊
お答えをいただきました。これで最後ですけれども、町長答弁の中で、業界とも協議しながら取り組んでいきたいというような内容の答弁だったように理解しております。それのことは結構なのですけれども、実はこの部分は、法律遵守という部分ですけれども、道の方も今年度から取り組んでいくということを打ち出しているのですけれども、その内容は、下請労働者の雇用の安定を図る上で重要であると。よって、今年度から下請負人選定通知書に加入状況の記載をさせていくということで、それをやるために元請けに対してその趣旨の徹底を図るように努めるということで、3月の道議会で答弁が出ておりまして、まだ具体的な実施要領については恐らくおりていないような気がするのです。僕も聞いていませんから。一応このような答弁が出ております。それと、例えば道内のある町でも、業者選定基準の中に指名の取り扱いという部分があるのですけれども、「社会保険等に加入している登録業者を対象とする」という1項をこの4月1日に加えた町もあるのです。そういうことを踏まえると、本町においても是非前向きに、このことについてはやってほしいというふうに強く申し上げておきたいと思いますし、今の状況のままいくと、先ほど申し上げましたように、まじめにきちっとやっている業者がまじめな評価をされづらいという、そういう環境をいつまでも野放しにするという時代では僕はないような気がしますし、そのことはやっぱり町民の皆さんも理解していただける部分だと思いますので、町としてやれる範囲には限界があるというお話もありました。社会保険の関係は社会保険庁の方で、そういう、啓発だとか指導とかということをやっておられるようでありますけれども、これは僕の個人的な考えですが、公共工事を発注するのは町ですから、町が発注するのですから、町の基準というか、先ほど言いました選定基準や何かの中にきちっと、そういう業者はだめですというような1項を加えても僕はいいのではないかなという思いを強くしております。よって、これは要するにそのことによって、そのぐらいに、先ほど申し上げましたように、多くの労働者が地域に住んでいて、地域の仕事をやっていただいているわけですから、その人らのやっぱり生活も当然あるわけですから、法律を守らないで下請業者に入るような業者をやっぱり使っていくという事態だけは絶対避けてほしいということを強く申し上げまして、私の方の質問を閉じさせていただきます。どうもありがとうございました。