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小樽市議会 令和8年第2回定例会 2026年6月15日

石狩湾洋上風力と水産業の振興について

2026年6月15日、小樽市議会の一般質問で、中鉢淳二議員が「石狩湾洋上風力と水産業の振興について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。

質問者
中鉢淳二 議員
答弁者
市長 迫俊哉

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 13番 中鉢淳二

令和8年第2回定例会、自由民主党を代表して質問させていただきます。まず、石狩湾新港洋上風力発電と水産業の振興についてであります。石狩湾新港洋上風力発電について質問いたします。石狩湾新港洋上風力発電所は、令和6年1月1日より商業運転が開始をされました。11万2,000キロワットが14基で接続容量9万9,990キロワットと、8万世帯以上の電力を賄う着床型の洋上風力であり、ゼロカーボンシティを表明する本市にあって、まさしくシンボリックな存在になっていると思います。まず、洋上風力発電所が本市に与える恩恵について伺います。この洋上風力発電設備がもたらす税収には、固定資産税が考えられると思いますが、税収として本市に納められるものがこれ以外に存在するのか、あればお示しください。また、一般的に洋上風力発電所がその地域にもたらす税収以外の経済的なメリットはどのようなものがあるのか、お示しください。固定資産税について質問いたしますが、海上には土地や家屋はなく、一般的には固定資産税は設定されていないと思いますが、洋上風力の場合は、固定資産税は海上の占有面積に対して課税されるものなのか、風力発電の設備を償却資産として課税されるものなのか、お答えください。風力発電の設備が償却資産として課税されるのであれば、償却資産としての耐用年数は何年に設定されているのでしょうか、お尋ねいたします。また、耐用年数を経過した場合、本市に税収は入らなくなるという認識でよいのかも、お尋ねいたします。この石狩湾洋上風力発電の市に納められる税額について公表ができるものでしょうか、お尋ねいたします。次に、今後の洋上風力発電についてですが、令和5年に経済産業省は、北海道石狩市沖を洋上風力発電の有望区域として整理しております。その区域を小樽市漁業協同組合が漁業権を持つ海域との位置関係をお示しください。本年2月に、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に関する法律に基づく第1回北海道石狩市沖における協議会が行われたようですが、本市も石狩湾の沿岸自治体、石狩湾に漁業権を有する六つの漁業協同組合と共に参加されたと聞いております。令和5年に有望区域として整理されてから、かなり時間が経過しての開催となっておりますが、今回の協議会は初回ということで、活発な議論ではなく、意見交換や要望などがされたとお聞きしております。どのような内容であったのか、概略的にお答えください。本市がゼロカーボンシティを表明する中で、洋上風力においては、プラスの要素もあれば、懸念材料もあると思いますが、現時点での新たな石狩市沖での洋上風力発電に対してどのように考えているのか、市としての見解をお尋ねします。次に、水産業の振興についてであります。石狩湾洋上風力発電所の稼働への洋上風力発電所実現までの道のりの中では、本市もその事業に対し理解を示し、漁業権が設定されていない地域での大規模な着床型洋上風力発電でありましたが、全国的には、当時実例が少なく、隣接するエリアに漁業権を持つ小樽市漁協の組合員の方も影響をおそれる方もいた中、理解し進められたものであると認識しております。本市は、今年度より宿泊税を導入し、本年度は2億100万円の税収見込みとしており、観光振興に資する10の事業に対して活用を予定しております。宿泊税は、法定外目的税として、その使途に限定しております。国際観光文化都市として、観光は本市にとって基幹産業であり、多くの方が観光に携わっております。本市の基幹産業はと問われたときに、観光と並んで挙げられるものに水産業もあると思いますが、漁業から水産加工業を含めての水産業は、本市にとって基幹産業と言えるものであるのか、本市の産業の中でどのような位置づけで考えているのか、見解をお尋ねいたします。水産業、とりわけ漁業においては、本市は進んだ取組ができているとは言い難いと思います。海で獲る採捕漁業が主であり、祝津沖などで採苗器によるホタテの浮遊幼生を採取し、かごに入れて3.3センチメートルから3.5センチメートルの大きさに育てて道内の漁協に出荷されていますが、採苗については、一昨年は不調であり、また、育苗の段階においても、海水温の高温化で壊滅的な被害を受けました。また、海水の高温化では高値で取引されるウニもその漁獲量に占めるバフンウニの割合は1%程度となっており、身入りも芳しくないとお聞きしております。本市の漁業は、自然界の変化に十分に対応し切れておらず、海水の高温化により、魚種交代が起きている中で安定して取れる魚種も限られています。「獲る漁業から育てる漁業へ」と言われて久しくたっておりますが、本市ではそれが進んでおりません。そこで、本市の漁業、水産加工業を含めた水産業の課題をどのように捉えているのか、見解をお尋ねいたします。とかく、市内で、小樽市は観光には力を入れているとお聞きすることはありますが、小樽市は水産業に力を入れているとは、残念ながらあまり聞くことはありません。小樽市の産業として支援していくべきと考えます。隣の余市町では、ムール貝、カキを養殖し、ブランド化する動きがあります。また、それらを地域のワインなどと合わせ、食、観光の相乗効果を生んでおります。食と観光は切っても切れない、不可分の関係であり、小樽ブランドの魚種、シャコ、にしん、ウニなどは、残念ながら通年で漁獲可能なものではありません。そのうちのにしん、ウニについては、放流事業を行ってのものであり、稚魚、稚ウニは、それぞれ羽幌町や泊村から購入し放流したものであり、ほかの地域に依存している状況にあります。栽培漁業について、かじを切っていかないと、小樽の水産業はほかの地域より既に大きく遅れを取っており、水産業の衰退へと進んでいきます。本市であれば、陸上養殖であっても、人工海水ではなく、天然の海水を用いた養殖も可能で、漁業権が設定されていない海域であれば、海水の利用に制限なくさらに容易であるはずであります。小樽市の観光と食を密接に結びつけ、通年味わえる本市にとってのブランドフィッシュをつくるべきと考えます。これら栽培、養殖に関心を持つ事業者は多く、痩せウニを集めて陸上で給餌し畜養を行いたい、トラウトサーモンの養殖を行いたいなど話には聞きますが、なかなか実現していないようであります。それを支援する養殖に活用ができる補助制度としては、都道府県や市町村、水産業協同組合法の定める漁協や水産加工協などの水産業協同組合などが事業実施主体となる場合に水産庁が行うもののほか、地方自治体の自主性と創意工夫に基づく地域独自の取組に対して内閣府が行うものとがあります。ウニでは、ウニノミクス株式会社が、ノルウェーの技術を用いて国内はもちろんのこと、世界各地で高品質なウニの畜養試験を始めており、全世界的な動きになりつつあります。ウニを食する国も和食文化の広がりに合わせて増えており、驚くことにウニの消費量第2位はフランスで、欧米でも消費が急激に増えております。今後、ウニの養殖、畜養はもうかる漁業として拡大するものと見込まれます。市として、このような栽培や養殖漁業を行うに当たって、積極的な姿勢で側面から支援するべきと考えますが、本市の栽培、養殖事業に対する姿勢、考えを伺います。また、本市が抱える水産業の問題の一つとして、危険な高島の旧魚揚場老朽化問題もあります。高島の旧魚揚場について、施設所有者である市として今後どのようにされるおつもりなのか、お伺いいたします。祝津、塩谷、忍路の3漁港の整備の話も北海道主導で進んでいると聞いております。この3漁港の整備の進捗について、市としてどのようなことを把握していますか、お示しください。るる想定される水産業の課題を列挙いたしましたが、とりわけ漁業においては、ほかの業種と比べて1人の漁業者だけが漁獲量が増える、もうかるということはなく、同じ海を共有する者同士は一蓮託生であります。つまりは、小樽市の漁業に対する政策や投資が滞れば、小樽市の漁業自体が低迷し、衰退を招くと考えます。であるからして、漁業者の努力だけではなく漁協や自治体などが行う施策が重要なわけであります。将来にわたり持続可能な事業を継続して行うには、それぞれの課題に対応した施策を積極的に進めるべきと考えますが、市の見解を伺います。また、宿泊税とは性質が異なり、洋上風力発電の税収は一般会計に組み込まれるものですが、私は税収分の一定程度でも海で得たものを海に返す、還元するという考え方を持つことができないかと思っておりますが、それについての見解をお尋ねいたします。

答弁 市長 迫俊哉

中鉢議員の御質問にお答えいたします。ただいま、石狩湾洋上風力と水産業の振興について御質問がありました。初めに、洋上風力がもたらすメリットについてですが、まず、洋上風力発電設備による税収につきましては、固定資産税以外にはありません。次に、洋上風力発電所が地域にもたらす経済的メリットにつきましては、一般的に、洋上風力発電設備は部品数が多く、関連産業の裾野が広いと言われていることから、今後、国内でサプライチェーンの整備が進むと、地元企業の受注機会や雇用の創出などの効果があるものと考えております。次に、洋上風力発電設備の固定資産税につきましては、風力発電設備を償却資産として課税しております。また、耐用年数につきましては、主な設備として、風力発電機が17年、ケーブルが25年となります。なお、償却資産は、事業の用に供することができる間は、取得価格の5%を最低限度の評価額として課税するため、耐用年数の経過後も引き続き課税するものとなります。次に、洋上風力発電設備にかかる税額につきましては、個別の事業者の税務情報となるため、地方税法の守秘義務規定により公表することはできません。次に、有望区域と今後の洋上風力発電についてですが、まず、石狩市沖の有望区域と小樽市漁業協同組合が漁業権を持つ海域との位置関係につきましては、有望区域は、石狩湾新港から北東の石狩市沿岸に位置し、小樽市漁業協同組合が持つ漁業権の海域は、単有漁業権の海域が石狩湾新港から南西の小樽市沿岸に、共有漁業権の海域が石狩湾内に設定されており、有望区域と漁業権が設定されている海域に重なりはありません。次に、本年2月に開催された北海道石狩市沖における協議会につきましては、北海道などにより構成される事務局から、洋上風力発電の推進に対する基本的な考え方や区域概要の説明後、意見交換の中で、構成員から、発電設備設置に係る漁業への影響調査や漁業に影響が生じた場合の対応などの要望がありました。次に、石狩市沖の洋上風力発電に対する市の見解につきましては、地球温暖化が進む中、カーボンニュートラルの達成に向けて、再生可能エネルギーを導入していくことは、重要なことと考えております。一方、漁業活動に影響を与える可能性があることから、その影響の範囲を適切に把握するとともに、対応方法についても、法定協議会の中で十分な議論が必要だと考えております。このため、漁業協同組合を中心とする漁業関係者の意見を十分に踏まえ、洋上風力発電と漁業の両立について法定協議会において慎重に協議することが必要だと考えております。次に、水産業の課題と振興についてですが、まず、本市の水産業の位置づけにつきましては、直近の令和5年の経済構造実態調査では、水産食料品製造業の製造品出荷額等は製造業全体の約13%、従業員数は約18%、事業所数は約15%を占め、令和7年の漁獲量は約2万トン、漁獲金額は約44億円となっていることから、水産業は本市の基幹的な産業の一つと考えております。次に、本市の漁業、水産加工業を含めた水産業の課題につきましては、近年の地球温暖化に伴う海水温の上昇による主要魚種の漁獲量の減少や、それに伴う水産加工業における原料価格の高騰、労働力不足などによる水産物の安定供給の確保などが課題と考えております。次に、本市の栽培漁業、養殖漁業に対する姿勢につきましては、以前より、海洋資源の減少を抑制するための磯焼け対策や、にしんや、サケ、マスの資源確保のための助成などを行っており、今後においても、漁業関係者と協議しながら、水産物の安定的な資源確保に努めてまいりたいと考えております。次に、高島の旧魚揚場につきましては、本市で除却を行うこととしており、除却後の跡地については、小樽市漁業協同組合と今後の活用について協議を進めているところであります。次に、3漁港の整備の進捗につきましては、北海道後志総合振興局において、祝津漁港、塩谷漁港、忍路漁港のそれぞれの課題や要望について漁業者よりヒアリングを行っており、本市も地元自治体として同席しております。また、漁港の整備につきましては、ヒアリングで得られた課題に対応する整備計画案を策定し、北海道の事業評価や水産庁との協議を重ねながら、事業化に向けて進めていく予定と伺っております。次に、水産業の課題に対応した施策につきましては、これらの課題については、第7次小樽市総合計画に位置づけたものであるため、漁業関係者と協議しながら、環境整備に取り組んでまいります。また、漁業振興に係る財源については、国等の補助金を活用するなど、その確保に努めてまいりたいと考えております。

出典:小樽市議会 令和8年第2回定例会 2026年6月15日 議事録 PDF(48ページ) 間違いを知らせる