小樽市議会 令和7年第3回定例会 2025年9月9日
特定利用港湾について
2025年9月9日、小樽市議会の一般質問で、高野さくら議員が「特定利用港湾について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 高野さくら 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 5番 高野さくら
特定利用港湾について伺います。既に道内では、石狩湾新港、函館港、苫小牧港など7港が特定利用港湾になっています。特定利用港湾は、自衛隊、海上保安庁が平素から空港、港湾を円滑に利用できるよう防衛省、国土交通省が港湾管理者との間で円滑な利用に関する枠組みをするものとしていますが、この枠組みがなくても、小樽港には毎年のように米艦船が入港しています。有事法制の特定公共施設利用法では、武力攻撃予測事態及び存立危機事態の状況になったと認められた場合は、内閣総理大臣は、自衛隊やアメリカ軍に日本国内の特定の港湾施設を優先使用させることができるようになります。円滑な利用の枠組みでは、有事を対象とするものではないとしていますが、平素から自衛隊などが利用できるように整備され、自衛隊の艦船が利用しやすくなります。特定利用港湾があれば、有事のときは優先利用されることになり、有事はもとより、平時でも切れ目なく小樽港を軍事利用できるようにすることになるのではないですか。国は、安保三文書の最上位文書の国家安全保障戦略で、有事をにらんだ対応能力の強化として、自衛隊、海上保安庁のニーズに基づいた空港、港湾等の公共インフラの整備や機能強化の仕組み創設の方針を示しています。特定利用港湾は、港湾管理者である地方自治体や管理組合と円滑な利用に関する枠組みにより、緊急性が高い場合に合理的な理由があると認められれば、自衛隊、海上保安庁が柔軟かつ迅速に施設を利用できるように努めるとしています。この緊急性が高い場合に、存立危機事態や重要影響事態を含むと考えますが、市長はどう思いますか。国は、特定利用港湾になっても当該施設が攻撃目標とされる可能性が高まることはない、むしろ攻撃を未然に防ぐために抑止力など国民の安全につながるとしていますが、攻撃するかどうかは相手国が決めることなので、実際には分かりません。ジュネーヴ条約では、軍事目標以外の民用物について、「攻撃又は復仇の対象にしてはならない。」と定めています。有事はもとより、平時でも港湾が軍事利用されることになれば、軍事施設として相手国から攻撃目標になる可能性があるのではないでしょうか。見解をお聞きいたします。市長は、円滑な利用に関する枠組みの確認は、港湾関係者、地域住民等の理解を得ることが重要と考えるとしています。自治基本条例の安全で安心なまちづくりの部分では、市は市民がそれぞれの地域において、安全で安心な生活が営めるよう取り組むことだけではなく、市民の意識向上に努め、必要な情報提供を行うことなども記載されています。特定利用港湾については、市民に対しても十分周知していくことが必要と考えます。市長は年内に回答するとしていますが、十分市民に周知できるとお考えですか。小樽港が軍事利用されることになれば、攻撃の対象になってしまう重大事態となります。歴代の市長は米艦の入港と小樽港の考え方について、米艦の入港は平時における友好親善や休養を目的とした入港と認識し、今後も小樽港は平和な商業港としての発展を期するものであり、軍港化は全く考えていないとしていました。特定利用港湾になれば、自衛隊などが平素から港湾を利用できるようにし、アメリカがどこかの国と戦争となれば、日本が集団的自衛権を行使する存立危機事態など有事に至るまで、切れ目なく軍事利用できる施設が確保できることになるので、特定利用港湾は認めるべきではないと考えますが、国に拒否することを求めます。お答えください。少なくとも今年度中の回答は見送るべきではありませんか。2項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、特定利用港湾について御質問がありました。初めに、軍事的に利用される懸念につきましては、国においては特定利用港湾になったことによって、常に自衛隊の部隊が訓練を行っているようなことにはならないと示しております。また、円滑な利用に関する枠組みは、関係者間で連絡、調整体制を構築し、円滑な利用の調整を図っていくものでありますので、港湾施設の使用に当たっては港湾管理者が関係法令を踏まえ、適切に対応していくことから、御指摘のような懸念はないものと考えております。次に、緊急性が高い場合の見解につきましては、国では災害時における救援部隊の派遣が必要な場合などを緊急性が高い場合の事例として挙げておりますが、存立危機事態や重要影響事態が含まれるかどうかは、その具体的な状況に応じて個別に判断されるもと考えております。次に、攻撃目標にされる可能性につきましては、特定利用港湾は円滑な利用に関する枠組みにより、あくまでも関係法令等に基づき利用について調整するものであり、また、平素の利用においても大きな変化があるものではないことから、特定利用港湾になることをもって、攻撃目標になるものとは考えておりません。次に、市民の皆さんへの周知につきましては、市のホームページはもちろんのこと、できるだけ多くの市民の皆さんが国から示された特定利用港湾の考え方に触れることができる方法を検討してまいりたいと考えております。次に、国への回答につきましては、現在、関係団体等への説明を行って御意見をいただいているところでありますが、今後、不明確な点などがあれば、国に確認しつつ、様々な媒体で市民の皆さんに情報発信を行いながら、本市の方針案を判断し、めどとしている12月に回答できるよう進めてまいりたいと考えております。