小樽市議会 令和7年第2回定例会 2025年6月16日
新総合体育館について
2025年6月16日、小樽市議会の一般質問で、中鉢淳二議員が「新総合体育館について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 中鉢淳二 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 13番 中鉢淳二
自由民主党を代表いたしまして質問させていただきます。まず、小樽市新総合体育館について質問いたします。先月、新総合体育館の入札が残念ながら不調に終わりました。入札不調の要因には、人材などのリソース不足で工事が行えない、そもそもの予定価格では採算に合わない、履行期間が短いなど、人、金、時間などが主な要因として考えられますが、市として、今回はどの要因で不調になったと考えているのでしょうか。複数の要因があると考えた場合、どの要因が大きかったと考えているのかお尋ねいたします。今回の入札の予定価格が大きな要因であるとすれば、実勢価格との乖離があったからとなりますが、一般財団法人建設物価調査会が毎月算出している主要5都市のRC造の工事原価指数値で、札幌市は10年前を100とした数値で138.1と、主要5都市で2番目の高い数値が出ております。また、一般社団法人日本建設業連合会が調査している大規模建築物等における汎用品ではない設備については、5年前の価格と比べて、ポンプ類で77%、変電設備などでは95%の上昇とする数字も出ております。このような例に加えて、輸送コスト、人件費の上昇が同時に起きて、過去に例がないコスト増の中にあります。そのような中にあり、仮に今回の予定価格との乖離があったとすれば、どのような理由が考えられるのかお尋ねいたします。また、どのようにして予定価格を算出したのか、どの部署もしくは外部への委託であったかなど、答えられる範囲でお答えください。今回、この小樽市新総合体育館の入札の不調に当たり、ほかの自治体の状況を調べたところ、数多くの自治体発注の工事で不調が起きています。その中で、同じ県立の総合体育館の建設で対応が分かれている県があります。一つは鹿児島県、もう一つは秋田県です。鹿児島県は昨年4月に入札公告も、9月の入札は不調、その後、本日まで入札は行われておりません。他方、秋田県は昨年11月1日に入札が不調となり、11月26日には実施方針変更。これは予算の積み増しが主であると考えられますが、12月20日に議会承認、その日のうちに再公告、今年3月7日に晴れて落札者が決定となりました。両者の違いはまさしくスピードであります。本市の場合、予定価格を抑える上で考え得ることがあるとすれば、ダウンサイジングか、傾斜地の建物であることからセットバックを行う、または近隣の平坦な土地に変更することも有用であると考えます。また、内閣府地方創生推進室総務省自治行政局では、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金が、昨年12月より、地方公共団体発注の公共調達における労務費を含めた価格転嫁の円滑化のために使えることとなっておりますが、今回の入札において、この交付金の活用を考えていたのかお尋ねいたします。出せる知恵、知見、活用でき得る補助金や交付金を使って財政負担を抑えなければならないという思いは皆が思うところであると思いますが、市はどのような建設費、また財政負担を抑える案をお考えですか、お尋ねいたします。そのような予算の圧縮策はもちろん重要ですが、先ほど、例として挙げました鹿児島県は圧縮策を探り、アリーナの席数を減らすなどの議論も行われましたが、結果的には同じ席数ということになり、大きな予算の圧縮は図れなかったようであります。そこで、市長は、さきの定例会見において、ヒアリングを実施した後に、副市長をリーダーとした検討チームを立ち上げるとの発言がありました。ヒアリングは必要と考えますが、検討チームを立ち上げ、方向性を議論するとなると、その後のスケジュールはどうなりますか。現在、想定しているスケジュールをお聞かせください。翻って、今回はDB方式を採用していますが、入札に参加する側からの視点で考えますと、説明会に出席し、基本計画や要求水準書などを反映した設計を行い、それを基に、建設に関わる事業者の手配や工事期間の人の手配まで打診し、積算、入札に参加でき得るかを判断したはずであり、かなりの労力と経費をかけて入札に臨んでいるはずです。ほかの自治体の例で見えてきたのは、建設費の下落が見込めない中で、先延ばしにすることこそが一番のリスクであるということであり、時は金なり、この時間にも建設費は上がっていることと思いますが、市として、今後の建設費の動向はどのように見ておられますか、お尋ねいたします。再入札が遅くなれば、今回、入札に参加を検討していた入札者側も再度の事業者や人材の手配となり、調整がつかないとなると、仮に予定価格を積み増したとしても、また不調になる可能性もあります。そうなると、さらなる延期はさらなる建設費の増額にもつながると考えます。苦しい判断が迫られていると思いますが、これらについての市長の見解を伺います。さきの鹿児島県では、現在、入札を控え、相当な建設費の増額が見込まれる中で、一度、この計画に賛成した議員から、もう後戻りできないとの発言も出ているようであります。本市の将来への投資を後戻りができないから進めるというようなネガティブな議論にしたくないと考えます。市として早急な判断を願っております。次に、小樽市公共施設長寿命化計画についてお聞きします。小樽市公共施設長寿命化計画には、総合体育館と本庁舎別館などは別途計画によるとあります。長寿命化計画と新総合体育館の建設が別途の計画であっても影響が出ると推察いたしますが、手宮保育所、銭函市民センターなどの、近々に計画されている公共施設の整備に対してどのような影響が出るのでしょうか。その施設の近隣の方は、今回の新総合体育館の不調を受けて気をもんでおります。お尋ねいたします。また、それらの施設以外の計画でも、建設費の高騰で見直さなければならないものがあろうかと思います。実情との乖離が出、小樽市中長期財政収支計画にも影響が出ると仮定すれば、小樽市公共施設長寿命化計画を実情に即した計画に見直すべきと考えますが、次の見直しのタイミングはいつになるのかお尋ねいたします。以上、第1項目の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
中鉢議員の御質問にお答えをいたします。ただいま、小樽市新総合体育館について御質問がありました。初めに、新総合体育館の入札参加者がなかった要因と、今後の対応についてですが、まず、入札参加者がなかった要因につきましては、市といたしましては、今回の結果を受けて、現在、公募時に入札説明会に参加した事業者等へヒアリングを実施するに当たってのアンケート調査を始めたところであり、7月上旬をめどに結果を取りまとめ、その後、入札参加者がなかった要因について、新たに設置する検討委員会において検証する予定であります。次に、仮に予定価格との乖離があった場合の考えられる要因につきましては、昨今の同様の事例から想定されることとして、資材価格や人件費の高騰、建設業界における人手不足に加え、道内において実施されている大型建設事業の影響も考えられますが、今後、実施する事業者等へのヒアリングにより検証してまいりたいと考えております。次に、予定価格の算定方法につきましては、小樽市新総合体育館整備事業は、事業者の選定から契約までの手続について、豊富な経験を有するコンサルタント会社からの支援を受けて進めております。予定価格の基となる概算事業費の算定についても、当該コンサルタント会社の助言の下、類似施設の建設費に国が公表している指数を用いて、年度補正や地域補正などを行い、教育委員会において算定したものであります。次に、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の活用につきましては、本市においては、物価高騰の影響を受けた生活者や事業者の支援を優先したため、本事業への活用は検討いたしておりません。次に、建設費や財政負担を抑える方策につきましては、建設費の圧縮等については今後の課題でありますが、財政負担を抑える案といたしましては、これまでも国庫補助金としては、都市構造再編集中支援事業、有利な市債といたしましては、過疎対策事業債及び緊急防災・減災事業債の活用について、国や北海道と協議を進めてまいりました。今回、入札参加者がなかったため、事業スケジュールの変更を調整の上、これまで進めてきた協議を継続するとともに、新たな財源についても、引き続き、情報収集してまいりたいと考えております。次に、現時点での想定スケジュールにつきましては、入札参加者がなかった要因について、公募時に入札説明会に参加した事業者等へヒアリングを実施するに当たってのアンケート調査を始めたところであり、7月上旬をめどに結果を取りまとめ、8月上旬には副市長を委員長とした検討委員会を設置し、検証結果を分析した上で、整備に向けた課題を整理してまいりたいと考えております。次に、今後の建設費の動向につきましては、市では、国土交通省の建築工事費デフレーターや、一般財団法人建設物価調査会の建築費指数などを用いて建設費の動向を把握しておりますが、これらの数値では、依然として上昇傾向にはあるものの、直近の上がり幅はやや落ち着いてきているものと考えております。しかしながら、これらの指数を用いて積算した価格と実勢価格との乖離も考えられることから、今後、さらなる情報収集が必要であると考えております。次に、本事業の今後についての見解につきましては、昨今の建設コストの急騰について、今後ますます建設コストが上昇する可能性があることは承知いたしておりますが、私といたしましては、将来世代に過度な負担を残すことは避けなければならないと考えております。そのためにも、まずは入札参加者がなかった要因を検証し、慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。次に、新総合体育館の入札不調の影響についてですが、まず、他の公共施設整備への影響につきましては、今後、副市長をトップとする検討委員会により、新総合体育館の整備に向けた課題を整理することとしておりますので、現時点では、具体的な影響についてお示しすることはできません。次に、小樽市公共施設長寿命化計画の見直し時期につきましては、本計画は、社会情勢や財政状況等の変化に応じるため、おおむね5年サイクルで見直しを行うこととしており、計画策定から5年目を迎える今年度に見直しを行う予定であります。