小樽市議会 令和7年第1回定例会 2025年3月4日
令和7年度当初予算案について
2025年3月4日、小樽市議会の一般質問で、面野大輔議員が「令和7年度当初予算案について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 面野大輔 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 17番 面野大輔
立憲・市民連合を代表して質問いたします。初めに、令和7年度当初予算案について伺います。令和7年度の予算編成の基本方針は、まちの強みと民の力による未来を志向したまちづくり。2月4日に日本遺産に認定された「北海道の『心臓』と呼ばれたまち・小樽~「民の力」で創られ蘇った北の商都~」を連想させるとても力の入ったテーマだと印象を受けました。基本方針の説明には、歴史や海、港などの本市の強みと市民、民間の力を最大限に生かしながら、人口対策をはじめ、新たなにぎわいの創出、脱炭素など、時代の変化に柔軟に対応した未来志向のまちづくりを推進されていくという内容になっています。主要事業の一覧を拝見すると、51 事業が新規となっており、昨年と比べると、大きく新規事業が増えている予算案です。昨年は、「危機」に立ち向かい、希望が集まるまちづくりと題して、次世代に活力あるまちを引き継ぐため、人口半減社会という危機に立ち向かう必要性を市全体で共有しながら、小樽市ならではの魅力と可能性を発揮して、人や企業、投資が集まるまちづくりを推進するとして、予算案が構成されていました。少し早いのですが、令和6年度の基本方針と推進を図ってこられた事業を振り返り、市長の御所見をお聞かせください。令和7年度一般会計の予算規模は、対前年度当初予算比約 41.6 億円増、割合にして 6.7%アップの約661.8 億円で、直近 20 年間では最大の当初予算規模となっています。しかし、その内容は厳しいものであると推察いたします。2021 年後半から、様々なものの物価が高騰し、現在もその傾向に変わりはありません。その影響は、全国の地方自治体の運営にも大きく影響することは当然であり、本市においても、燃料・光熱費、労務費、建設資材などの高騰による歳出増は幾ばくかの影響があることは明白です。行政サービスの運営に係る経費や、公共事業の建設事業費の増加など、地方自治体が執行する事業費が上がっても、地方自治体の主な歳入源である税収の税制改定は行われることはなく、また使用料などにも転化できていないのが現状だと思います。今回示されている予算編成の状況では、財源対策前の一般財源収入はプラス約 8.2 億円で、昨年度比約 2.4%増、歳出面では、歳出充当一般財源必要額がプラス約 7.3 億円で、昨年度比約 2.1%増となりました。昨年度より割合的には改善されましたが、当初予算における財源不足は慢性化しており、収支均衡を図るため、財政調整基金の取崩しが毎年行われています。しかし、決算での実質収支は、令和5年度決算まで 14 年連続の黒字となっており、財政調整基金は、若干の増減を繰り返していますが、増加傾向にあり、また、他会計からの借入金は、令和8年度には償還が完了する予定です。数字的に財政状況だけを見ると、極度に悪い財政状況ではないと感じます。しかし、市民からは小樽市はお金がないからまちづくりが進まないという類の言葉をよく聞きますが、現在小樽市としては、市民の皆さんに対して、どのような財政状況であると説明することができるのか、より簡潔にお示しいただきたいのですが、いかがでしょうか。次に、歳入については、令和6年度に実施された政府の経済対策である定額減税の影響を受けていた市民税が増収となるが、国から定額減税の減収補塡として交付された地方特例交付金は減少となります。昨年度、定額減税で減収となった金額と減収補塡として交付された地方特例交付金の金額をお知らせください。臨時財政対策債について伺います。以前より、臨時財政対策債については、地方の厳しい財政状況を鑑み、廃止や地方交付税の法定率の引上げによって、臨時財政対策債に頼らない安定的な交付税総額を確保するよう、全国知事会などから提案や要望が出され、令和7年度地方財政対策の中では、新規発行額がゼロと示されております。臨時財政対策債が皆減となった要因と、本市への影響について御説明ください。次に、一般会計の経費別歳出について伺います。突出している費目は、建設事業費が前年度比プラス 30.5 億円です。建設事業費に関しては、各分野において計画的に整備や改修を進めていることと存じ上げますが、令和7年度の建設事業費が前年度と比較して、およそ倍額になっている主な要因について御説明ください。次に、建設事業費のうち、一般財源とそれ以外の財源の金額と割合についてお示しください。次に、一般会計における各部の令和7年度予算要求額と令和7年度予算額について伺います。初めに、生活環境部についてです。予算要求額と予算額の開きは約5億円となっています。今回、予算化に至らなかった事業について、主な事業とその事業費についてお示しください。次に、消防本部について伺います。令和6年度の予算要求額は4億 1,600 万円で、査定額としては2,100 万円減額で、予算額は3億 9,500 万円でした。ほとんどの要求が通ったという印象を受けます。しかし、令和7年度予算要求額が 20 億 8,200 万円で、査定額が1億 5,200 万円減額で、令和7年度予算額は 19 億 3,000 万円です。後志共同消防指令センター整備事業費の 15 億 1,800 万円が予算規模を大きくしている要因ですが、本事業を差し引くと4億 1,200 万円となります。令和6年度の予算額における査定額のマイナス割合と令和7年度を比較すると、大きな差が生じているように受け取ることができますが、主な要因について御説明をお願いいたします。次に、個別の事業費について伺います。冒頭でも述べたとおり、令和7年度の主要事業一覧では、51 の新規事業が示されております。その中から幾つか質問いたします。初めに、おやこの集いの場整備事業費の 5,000 万円について伺いますが、本事業は、小樽市こども家庭センターとの連携や、商業施設内で気軽に来館できるメリットを生かし、ウイングベイ小樽に子供たちやその保護者たちが安心して過ごすことのできる地域・子育て支援拠点を開設すると説明がありますが、具体的にどのような拠点をイメージされているのか、お示しください。また、その拠点を整備するに当たり、利用者等への要望などを聞き取る機会を設けていただけるのか、御見解をお示しください。ウイングベイ小樽には、済生会小樽病院が運営する済生会ビレッジにおいても、様々に福祉関連事業を実施されていますが、本市が整備するおやこの集いの場でも、済生会ビレッジとの連携を考えていらっしゃいますか。次に、放課後児童クラブ運営業務委託料について伺います。昨年、放課後児童クラブ運営業務に関する公募型プロポーザルを実施されました。概要や審査結果が市ホームページに掲載されていますが、公募型プロポーザルには何団体が応募されたのか、お示しください。以前の議会答弁では、現在、放課後児童クラブで従事されている方へ委託業者への転籍の意向や、不安に感じる部分の聞き取り調査を行うと答弁いただいておりますが、転籍の準備がスムーズに進んでいるのか。また、雇用主が変わることによる雇用環境の変化などに対する不安について、意見が寄せられていないのか、御説明ください。次に、地方就職学生支援補助金について伺います。今回計上されている事業費では、東京都に本部がある大学、大学院生に対し、市内企業において実施される就職活動等に参加するための交通費や実際に移住する際に要した移転費への支援を行い、UIJターンを促進する内容です。就活のための経費や移住に関するコストを支援する制度は大変ありがたいものだと学生には感じてもらえると思いますが、他の市町村においても、同様の支援制度があふれているようにも感じます。そんな中でも、小樽市が選ばれるように、どのような周知を行っていかれるのか、お示しください。さっぽろ連携中枢都市圏ビジョンでは、札幌UIターン就職センターの広域的利用を実施しており、就職活動にかかる交通費の一部を補助する支援制度が設けられています。本市の地方就職学生支援補助金と一部重複することになりますが、それぞれの事業のすみ分けについてはどのようにお考えか、お示しください。私の希望としては、奨学金の返済に対する支援制度の導入を進めていただきたいと考えています。国全体で見ても、少子化の勢いは止まることなく、2023 年の日本の出生数は 72 万 7,277 人で、2024 年は70 万人を割る可能性が高いと有識者からは分析されています。地方では、人材不足、少子高齢化が進み、今や若い世代の争奪戦のような政策が全国各地で進んでいます。私個人としては、そのようなトレンドに流されてほしくないという思いはあるものの、小樽市だけ取り残されるわけにはいかないという思いも強く持っています。奨学金返済の一例ですが、国立大学に自宅から通う学生が4年間、第一種奨学金を利用した場合、毎月1万 3,000 円弱の奨学金を 14 年かけて返済する必要があるとのことです。もちろん私立大学に通う場合は、さらに奨学金の借入額が膨らみ、月々の返済額も増えます。北海道中小企業家同友会のアンケート調査では、2023 年の大卒の初任給は、職種にもよりますが、全道平均で 19 万円から 20 万円程度と公表されています。例え話ばかりで恐れ入りますが、この学生が北海道の平均的な企業で、奨学金返還支援制度を行っている企業へ就職した場合、支援制度を行っていない企業の初任給と比較すると、手取りで約7%増える計算になります。実際に、奨学金返還支援制度を企業に対して、バックアップしている独立行政法人日本学生支援機構では、支援制度を導入している企業の反応はポジティブな意見が多く寄せられており、機構のホームページにも、若手人材へのアピール力強化、離職率の低下、返済支援額が経費の一部として課税優遇できる可能性、企業のイメージ向上など、メリットについて提示されています。奨学金返還支援制度も、さっぽろ連携中枢都市圏の取組として札幌市が実施しています。行政の取組だけでは、本支援制度の導入は厳しいものかもしれませんが、市内企業に対しても理解を深めていただき、令和7年度に新規事業として実施する地方就職学生支援補助の動向を見守った上で、今後、奨学金返還支援制度の導入企業が増えるように御検討いただきたいと考えますが、御見解をお聞かせください。次に、自動運転EVバス実証運行事業費、約 3,280 万円について伺います。事業の目的として、バスの乗務員不足の中、市内バス路線網の維持に向け、課題解消の手段の一つとして、自動運転EVバスの実証運行を実施すると示されています。まず、事業を実施する運行エリア、運行時期、料金体系についてお示しください。自動運転バスについては、社会的に認知度も低く、課題も多々ございますが、国では一定条件下で無人運転を行う自動運転レベル4の普及を目標として掲げています。今回の本市における実証運行では、自動運転レベル4の実現に向けて、どのような検証をする予定なのか、御説明をお願いします。以上、第1項目の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
面野議員の御質問にお答えいたします。ただいま、令和7年度当初予算案について御質問がありました。初めに、令和6年度の基本方針と事業につきましては、人口の社会減を抑制し、将来に備える方針に基づき、放課後児童クラブ利用手数料の無償化やこども医療費助成の拡大などを実施したほか、まちの魅力を生かし、地域経済を活性化する方針に基づき、第3号ふ頭及び周辺の再開発や日本遺産の認定に向けた取組を進めてまいりました。さらに、安全・安心を確保し、市民の暮らしを守る方針に基づき、災害に備える取組や冷房設備の整備などを進めてきたことで、人口半減社会という「危機」に立ち向かい、希望が集まるまちづくりという全体テーマの推進が図られているものと考えております。次に、本市の財政状況につきましては、令和7年度当初予算編成においても、多額の財政調整基金の取崩しによる収支均衡予算を編成する状況は変わっておりません。今後においても、人口減少や少子高齢化の進行により、市税など歳入の大幅な増加が見込めない中、老朽化した公共施設の更新に加えて、物価高に伴い様々な歳出増加要因が拡大する傾向にあることから、業務の効率化や改善による経費の縮減のほか、ふるさと納税やネーミングライツなどによる収入増など、さらなる財源の確保に努め、持続可能な行政サービスを維持できる財政構造を目指してまいりたいと考えております。次に、令和6年度の定額減税による個人市民税の減収見込額と、その減収補塡分として交付された地方特例交付金額につきましては、減収見込額は約3億 8,000 万円で、地方特例交付金は約3億 9,000 万円であります。次に、臨時財政対策債が皆減となった要因と影響につきましては、臨時財政対策債は、国の地方財政対策において、地方交付税の財源が不足する場合に、その一部を各自治体が市債として借入れし、後年度に元利償還金の全額が交付税措置される仕組みであります。令和7年度は、国税収入が好調を維持して推移することなどから、臨時財政対策債の新たな発行によらず、地方交付税の財源を確保できる見込みとなったため皆減となり、本市においては、市債としての借入れをすることなく、普通交付税が交付されることになり、借入れと元利償還金の支出事務が軽減することになります。次に、一般会計における建設事業費予算額が前年度と比較して、およそ倍額となった主な要因につきましては、後志共同消防指令センター整備事業費で約 15 億 2,000 万円の増となったほか、住宅事業特別会計の廃止に伴い、塩谷B住宅の建て替えや緑A住宅改善事業費で約6億 2,000 万円、第3号ふ頭の基部緑地整備事業費で約4億 4,000 万円、それぞれ増となったことなどによるものであります。次に、建設事業費の財源内訳につきましては、事業費総額 67 億 5,275 万 8,000 円のうち、一般財源は1億 315 万 5,000 円で事業費総額に占める割合は約 1.5%、それ以外の特定財源は 66 億 4,960 万 3,000円で、事業費総額に占める割合は約 98.5%であります。次に、生活環境部の予算要求のうち、予算化に至らなかった主な事業と事業費につきましては、市民会館の大規模改修事業について、令和7年度は舞台照明設備の改修費として、約1億 9,000 万円の予算要求がありましたが、老朽化したホールの冷房設備更新の優先度が高まったため、次年度以降へ先送りいたしました。このほか、生活環境部の所管施設の一部における照明設備のLED化事業費合わせて約1億 8,000 万円について、市有施設全体の照明設備のLED化には多額の費用が必要となるため、7年度は主に学校と保育所を優先し、次年度以降へ先送りいたしました。次に、消防本部における令和7年度の査定額が6年度より大きくなった主な要因につきましては、査定となった1億 5,200 万円のうち、所管5施設の照明設備LED化事業費が約1億円であり、先ほどの生活環境部と同様の理由により、次年度以降へ先送りしたことによるものであります。次に、おやこの集いの場の具体的なイメージにつきましては、現在3か所の市立保育所に設置している小樽市地域子育て支援センターと同様の児童福祉法に基づく地域子育て支援拠点として、主としておおむね3歳未満の子供と保護者を対象に、子育て等に関する相談や地域の子育て関連情報の提供、講習会等を実施するほか、障害児を含む子供たちが安全に楽しく遊び、学べる空間を整備したいと考えております。また、要望の聞き取りにつきましては、令和5年 12 月に実施した第三期小樽市子ども・子育て支援事業計画ニーズ調査及び令和6年9月に実施をした小樽市屋内型おやこの集いの場に関するアンケートにおいて、一定程度のニーズを把握しており、それらも参考に、整備に向けた仕様書作成などの準備を進めているところであり、改めて要望をお聞きする機会を設ける予定はありません。次に、済生会ビレッジとの連携につきましては、本市と北海道済生会とは包括連携協定を締結しており、子供や障害児等の居場所づくりなどに関し、共同で取り組むこととしております。このため、具体的には、おやこの集いの場の整備に当たっての助言をいただいたり、運営面においても集いの場で受けた保護者の相談を済生会ビレッジ、きっずてらす等の専門的知見を有する職員へつなぐことや、子育て支援講座の実施を検討していただくなど、子育てに関する悩みの解消や早期の療育につながるよう、連携してまいりたいと考えております。次に、放課後児童クラブ運営業務の公募型プロポーザルにおける応募事業者数につきましては、1事業者であります。次に、委託開始に向けての放課後児童支援員等の転籍に関わる準備等につきましては、受託事業者が支援員等との個別面談を実施しており、事業者からは順調に進んでいると伺っております。また、支援員等からは、事業者が決定する前には、雇用主が変わることで、今後どのように変わるのか、漠然とした不安があるなどの声が寄せられておりましたが、事業者決定後の全体説明会や個別面談等において、事業者が丁寧に具体的な説明を行いながら、疑問点の解消を図っていると聞いており、現時点では、雇用環境の変化等に対する不安については特段、寄せられておりません。次に、地方就職学生支援補助金の周知につきましては、この事業は内閣府の地方就職学生支援事業を北海道と共同で実施するものであり、道が事業を実施する道内の市町村を記載したリーフレットを作成し、東京圏の大学に周知することとなっておりますが、本市も独自のリーフレットを作成して、大学の学内ポータルサイトでの事業周知を行うとともに、今後、作成予定の市内企業を紹介するポータルサイトへの誘導を行うことで、周知効果を高めてまいりたいと考えております。次に、さっぽろ連携中枢都市圏における事業とのすみ分けにつきましては、地方就職学生支援補助金と札幌UIターン就職センターの交通費補助は、東京圏の大学生及び大学院生が本市で選考面接を受ける際の交通費について、補助対象が重複することになりますので、補助限度額がより高額である本市の事業の申請を勧奨したいと考えております。次に、奨学金返還支援制度につきましては、札幌市が本市の企業も対象にさっぽろ圏奨学金返還支援事業を実施しておりますが、本市の認定企業は少ないのが現状であり、事業に対する市内企業の認知が進んでいないことが、その一因と考えられますことから、引き続き周知に努めてまいりたいと考えております。次に、自動運転EVバス実証運行事業の概要につきましては、運行エリアは、堺町と運河周辺を結ぶ循環ルートとし、運行期間は6月または7月の2週間、乗車料金は無料として事業を計画いたしております。次に、実証運行における検証内容につきましては、このたびの実証運行は運転士が乗車し、その監視下で自動運転を行う自動運転レベル2での実施を予定しておりますが、運転手を必要としない自動運転レベル4での運行実現に向けて、自動運転システムの安全性、安定性や路上駐車、歩行者の検知状況のほか、本市の道路状況など、地域特性への適用など技術的な検証を行う予定であります。