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小樽市議会 令和6年第3回定例会 2024年9月9日

救急・救命体制について

2024年9月9日、小樽市議会の一般質問で、佐藤奈緒美議員が「救急・救命体制について」質問し、市長 迫俊哉、教育長 中島正人が答弁しました。

質問者
佐藤奈緒美 議員
答弁者
市長 迫俊哉、教育長 中島正人

議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。

質問 14番 佐藤奈緒美

第3項目めは、本市における救急・救命体制についてです。最初に、本市における救急出動についてお聞きいたします。総務省消防庁が先日公表いたしました、2023年の全国の救急車出動件数の速報値によると、救急出動件数は前年に比べて5.6%増の764万件、また、救急搬送人数は664万人と前年比6.8%増でした。これは、日本人の人口から計算いたしますと1年間に国民の20人に1人が救急搬送されたこととなります。本市の状況を確認したところ、本市では2022年の救急出動件数は今から65年前の1959年の救急業務開始以降最高の件数である7,062件を記録しておりましたが、昨年2023年の救急出動件数は過去最高の7,666件と昨年から604件の増加を記録しており、2年連続で7,000件を超える救急出動件数となっております。また、救急搬送人員につきましても、昨年から546人増加で過去最高の6,796人を記録しており、非常に驚いております。これだけ出動件数や搬送人数が増加していることについて、本市ではどのような課題があると捉えているのでしょうか。現在までそのような状況の中でどのような対応をされていらっしゃるのでしょうか。さらに、今後に向けて、ほかにはどのような対策が必要になると考えられますでしょうか。また、今年1月に総務省消防庁から公表された「令和5年度版 救急・救助の現況」を目にいたしました。このデータには、全国の救急業務及び救助業務の実施状況をまとめたものと併せて、救急蘇生統計も含まれております。次は、この救急蘇生について触れさせていただきます。日本医師会のホームページの中の一文を抜粋いたしますと、「救急車の平均到着時間は10.3分といわれています。心停止から1分ごとに、救命率は7~10%下がります。その間に、あなたに出来ることがあります。一般市民の方による迅速な救急通報、迅速な救急蘇生は、救急隊や医療機関での処置と比べて、心停止患者の救命、社会復帰に、より大きく貢献するといわれています。」と書かれております。この処置の一つに、通称AEDと呼ばれている自動体外式除細動器による心肺蘇生があります。2004年7月1日、厚生労働省より、それまでは医師にしかできなかった電気ショック治療が医療従事者ではない一般市民がAEDを使用して電気ショックを行うことができるように医師法が改正されました。それにより、病院、診療所、救急車はもちろんですが、空港、駅、学校、公共施設やスポーツ施設、企業などの商業施設や人が多く集まるところを中心に設置されるようになりました。現在では、全国で約67万台もの設置台数となり、20年前にはどこを探しても見つけづらかったAEDは、現在では町中で見かけるようになりました。この台数は、今や世界でもトップクラスになっています。このことで我が国の一般市民がAEDを使用し、除細動を実施することによって、心原性心肺機能停止傷病者の命をつなぎとめられる環境は整ってきたのではないかと思われるのですが、一方で、心停止を目撃した一般市民がAEDによって電気ショックを実施した割合は4.1%となっています。昨年のデータでは、AEDの使い方に自信がありますかとのアンケートで自信があると答えた方は38%と4割に満たないことが浮き彫りになりました。倒れている方がいたら助けたいと多くの方は心の中でそう思うでしょう。それなのに、いざというときにAEDが使えないことが要因となり、お互いの命を守り合うことが困難になるのではないでしょうか。また、救命医療の第一人者と言われる国士舘大学の田中教授は、AEDの場所が分からないというアクセシビリティーの問題について指摘されております。どこでも見かけるようにはなってはきたのですが、いざ自分の目の前で倒れた方を救助しようとしたときなど、実際に使用するとなったそんな状況の中で一番近くの設置場所が分からない方は多いのではないでしょうか。今後さらに高齢化が進むことで、救急医療が逼迫する状況は、本市におきましても大きな課題の一つと考えられます。これからの小樽市の安心・安全を守っていく上で、救命体制が市民に普及していくことは、みんなが安心して暮らせる社会づくりに大きく関わっていくのではないかと類推いたします。以上を踏まえて、本市の救命体制についてお聞かせください。先ほど申し上げた119番通報を受けてから救急車が到着するまでの時間は全国平均で10分強ですが、本市は119番通報を受けてから救急車が到着するまでに平均でどのぐらいの時間がかかっているのでしょうか。総務省消防庁の公表によると、一般市民が心肺蘇生を実施する数は増加傾向が見られます。本市での一般市民による心肺蘇生の実施件数、併せてAEDを使用した件数の過去3年の年ごとの推移をお聞かせください。また、この「令和5年度版 救急・救助の現況」には、一般市民によるAEDを含む心肺蘇生実施有無の生存率が記載されております。本市における一般市民が心肺蘇生を実施した傷病者の過去3年の年ごとの生存率をお聞かせください。AEDは電源を入れると音声ガイダンスが分かりやすく誘導してくれるので、初めて使用する方でも安心して使用することができます。ところが、やはり実際にはAEDにちゅうちょする方が非常に多いのも現実です。幾らテレビや新聞、広告などでAEDのことを知っていても、いざ自分の目の前で倒れている方を何とか救おうと思っていても、なかなか自ら心肺蘇生を行おうと思う方は多くないように感じます。誰でもが講習会を受講することが望ましいと考えますが、本市における救急講習会の講師と講習会場、そして講習会の種類について、それぞれの内容をお聞かせください。この講習会をスタートしたときから現在までの受講者数の傾向はどのようになっているのでしょうか。推移の状況から、本市ではどのようなお考えをお持ちでしょうか、お聞かせください。続きまして、AEDの設置についてお聞きいたします。本市が把握している、おたる救急ステーションに設置されているAEDの現在の状況を、10年前と比較してお聞かせください。近郊他都市では、市のホームページでAED設置箇所を載せている自治体があります。町ごとに区分けされ、さらに細かく枝番表示までしている自治体、また、AEDマップという市内地図に設置箇所をマークアップしている自治体もあり、とっさの場合でも自分の居場所から一番近くにある装置を見つけることができるのは明確です。いずれにいたしましても、1分1秒でも早く傷病者を救うことを考えますと、本市でもホームページで設置箇所の確認ができることは非常に望ましいことだと思いますし、市民全体の安心につながると思うのですが、このことについて、本市の見解をお聞かせください。今年6月3日に文部科学省から各自治体、各関係者に「心肺蘇生等の応急手当に係る取組の実施について」という通知が出されております。文部科学省の調べによると、教員養成段階において必修となっている授業においてAEDを用いた学習を行っている大学は全体の11.7%以下と数字的には低迷しているようにお見受けいたしますが、現職段階においては、教職員を対象としたAEDの使用を含む応急手当の実習を行っている割合が84.4%となっており、現職になってから学校や自治体にて救急講習を受講する機会があるのだと考えられます。そこでお聞きいたします。本市の保育所、幼稚園、学校などの教職員の方々は救急講習を受講しているのでしょうか。また、近郊都市では、小学校、中学校の授業に取り入れている自治体もあります。全国的に見ると、中学校で命を守る、命のバトンをつなぐ講習として救命講習、心肺蘇生法の手順や方法を学んでいるなど多くの記事がインターネットで紹介されております。この項目、最後の質問です。本市の小学校、中学校でAED使用を含む心肺蘇生法についての学習はどのように扱われているのでしょうか。第3項目めの質問を終わります。

答弁 市長 迫俊哉

ただいま、救急・救命体制について御質問がありました。初めに、救急出動についてですが、まず出動件数や搬送人数の増加に伴う課題につきましては、傷病者により近い消防署所の救急車を出動させる体制に支障を来し、消防本部の5台の救急車を効率的に運用できなくなることで、到着時間が遅くなる傾向にあることと考えております。次に、出動件数等の増加への対応につきましては、救急搬送者は約半数が入院の必要がない軽症であることから、緊急を要しない救急車の利用を控えていただくため、市のホームページやSNSを通じて救急車の適正利用と総務省消防庁から提供され、救急車を呼ぶか迷ったときに活用できる全国版救急受診アプリ「Q助」の活用について市民の皆さんに周知しているところであります。次に、今後に向けての必要な対策につきましては、ただいま答弁いたしました全国版救急受診アプリ「Q助」のより一層の利用促進など、救急車の適正利用について救急の日のイベントや救急講習の場を通じて市民の皆さんへの浸透を図ってまいりたいと考えております。次に、救命体制についてですが、まず、本市の救急車が119番通報を受けてから現場に到着するまでの平均時間につきましては、令和5年の1年間の平均時間では10分39秒となっております。次に、一般市民による心肺蘇生件数等につきましては、年ごとの心肺蘇生の実施件数とAEDの使用件数を順で申し上げますと、令和3年が心肺蘇生実施件数が66件、AEDの使用件数が2件、同様に令和4年が68件、8件、令和5年が82件、18件となっております。次に、一般市民の心肺蘇生による生存率につきましては、令和3年がゼロ%、4年が5.9%、5年が3.4%となっております。次に、救急講習の内容につきましては、本市では消防本部が救急講習会を行っており、講師は消防職員が務めております。講習会場は、消防庁舎のほか、要請された事業所など指定のあった場所を会場とする場合があります。講習の種類は、一般救急講習、普通救命講習、上級救命講習、応急手当指導員講習及び応急手当普及員養成講習があり、講習の内容は、各種講習に応じて心肺蘇生法や止血の方法、窒息時の対処方法などの応急手当の学科と実技の項目があります。次に、講習会の受講者数とその推移の状況につきましては、年ごとに集計を始めた平成6年から令和元年までは2,000人から3,000人の間で推移しておりましたが、コロナ禍であった令和2年から新型コロナウイルス感染症が5類に移行するまでの間は、講習会をほぼ中止していたところであります。令和5年からは講習会を再開し、受講者は1,002名でありました。このような推移の状況から、当面はコロナ禍以前の受講者数まで回復ができるよう努めてまいりたいと考えております。次に、おたる救急ステーションにつきましては、AEDを設置し、かつ応急手当講習を受けた従業員等が勤務している事業所等からの申請を受けて消防本部が認定しております。そこに設置されているAEDの台数について現在と10年前を比較いたしますと、平成26年は30台、現在は36台となっており、6台増加しております。次に、市のホームページでAEDの設置場所を地図で表示することにつきましては、救急救命の観点から望ましいと考えておりますので、現在、市のホームページで案内をしている、おたる救急ステーションについて、住所の掲載に加え場所を地図上で示し、確認しやすいように対応してまいります。次に、市内にある保育所、幼稚園、学校等の教職員の方たちの救急講習の受講につきましては、これら学校等からの申込みを受け、消防本部が救急講習を実施しているところであります。(「議長」と呼ぶ者あり)

答弁 教育長 中島正人

佐藤議員の御質問にお答えいたします。ただいま、救急・救命体制について御質問がありました。救命体制についてですが、本市の小・中学校におけるAED使用を含む心肺蘇生法についての学習につきましては、小学校では、学習指導要領において取り扱う内容とされていないことから実習はしておりませんが、全小学校にAEDが設置されており、保健の授業などでその機能や役割についての学習をしております。中学校では、学習指導要領において、AED使用を含む心肺蘇生法などの応急手当ができるようにすることが求められておりますので、保健体育の授業で実習しているところであります。

出典:小樽市議会 令和6年第3回定例会 2024年9月9日 議事録 PDF(58ページ) 間違いを知らせる