小樽市議会 令和6年第1回定例会 2024年3月5日
「日本共産党を代表して質問します」
2024年3月5日、小樽市議会の一般質問で、小貫元議員が質問し、市長 迫俊哉、教育長 林秀樹が答弁しました。
- 質問者
- 小貫元 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 林秀樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 小貫元
日本共産党を代表して質問します。初めに、市長の市政執行方針の所信で述べた三つの基本方針に沿って質問します。第1に、人口の社会減を抑制し、将来に備える取組です。市長は、人口減少は、本市にとって危機と認識を強くしたと述べました。小樽市の人口は、この10年で約2万人減少し、人口動態では、自然動態で自然減が拡大、社会動態では、社会減が縮小してきました。自然減拡大の要因は、出生数がこの10年で約6割まで減ったことです。10年前と比べ、小樽市全体の人口は84%、20歳代は74%、30歳代は61%です。一方、70歳代、80歳代は増加しています。市長はなぜ、30歳代の減少がほかの世代より大きいと分析していますか、お聞かせください。昨年の社会減は238人、30歳代から60歳代は引き続き社会増となりました。加えて19歳以下でも社会増となっていることは、喜ばしい限りです。昨年5月の市立小学校の1年生は527人、この子たちが生まれた2016年度の出生数は498人であり、プラス29人となりました。こうした世帯が引き続き小樽市で子供を育て、定住していく取組が必要です。新年度では、先進不妊治療費等助成事業費が計上されています。これは北海道の補助事業で、あくまでも不妊への助成です。ですから、不妊治療の結果、妊娠した後、小樽市の病院で健診を受けられなくて札幌市に通院する場合や、自然妊娠でハイリスクの場合は交通費がかかります。北海道全体で出生率が減少している下で、道の補助事業をそのまま実施するだけでは、市長が言う選ばれるまちとはならないのではないでしょうか。例えば、この事業では、交通費助成は25キロメートル以上となっており、銭函地域で対象にならないおそれがあります。対象や助成額など市独自に助成を広げることが必要ではないですか。検討を求めます。安心して出産できる環境づくりを市として行うことが求められます。不妊治療だけにとどまらず、妊娠後の札幌市への通院支援など導入を検討すべきです。お答えください。子育て世帯を支援する取組として、保育料の引下げ、放課後児童クラブの利用手数料の無償化、こども医療費助成を18歳まで拡大するなど、子育て施策を進めてきたことは高く評価するものです。子育ての問題で、市が取組を強める必要がある問題として、学校給食があります。学校給食費は値上げ予定額を全額補助しますが、学校給食の献立が充実できるよう、値上げ分以上の補助が必要です。第2回定例会以降に補正を組むことを求めます。お答えください。市長は、若い世代の方々の本市での就業を後押しすると述べました。これから、20歳代、30歳代の社会増、定住を図っていくには雇用の問題があります。2010年の国勢調査では、小樽市内で働いている労働者は約5万5,000人。2020年の調査では約4万7,000人になり8,000人ほど減少しました。人口が減少しているのですから当然の結果です。しかし、両調査とも市外からの労働者は約1万人であり、2020年の調査で微増しています。ここには、小樽市内で住みづらさを感じている労働者が多数いることを意味していると思いませんか。市長はどう考えますか。札幌市からの通勤者の半数は手稲区と西区になり、想定されるのは石狩湾新港地域の企業に小樽市から通うのではなく、札幌市から通っていることです。小樽市が企業誘致し、石狩湾新港地域で操業する企業は2013年の47社から2023年には66社に増え、企業の固定資産税は入りますが、市外労働者の住民税は入りません。人口対策を考える上で、銭函地域と市内中心部との対策は異なります。小樽市に住みながら小樽市の企業に働く、小樽市に住んで札幌市の企業に働く労働者を増やすために、銭函地域の札幌市のベッドタウン化を目指す施策の展開が必要だと思いませんか。移住・定住促進住宅取得費等補助金について、これまで何度か取り上げ、三世代同居・近居の要件を外すことや、市民にも対象を広げること、補助額を引き上げることを提案してきました。答弁では、運用上の改善点が抽出されたときには所要の見直しを行うということでした。2022年第2回定例会では、札幌市からの転入者の割合が増加している、住宅用地の潜在的な需要に応える施策の検討を進めていかなければと答えています。日本共産党の提案を新年度に検討する時期ではありませんか。また、新規創業者を対象に、事務所等の内外装工事費の補助を実施しますが、既に市内で事業を実施している人の改修などにも対象を広げてはいかがですか。お答えください。第2に、まちの魅力を活かし、地域経済を活性化する取組です。日本共産党がこれまでも主張してきたように、小樽市政は過去の大型開発のツケがいまだに続いています。この大型開発中心から脱却し、住民の福祉の増進を中心に据えた市政運営が求められています。なぜならば、国のやることが地方へ負担を押しつけることが多いからです。市長が、最も身近な存在である市町村の役割がますます重要と述べているように、住民にとって最も身近な行政機関の市が、市民に寄り添うことが必要です。市長は、住民の福祉の増進を図るとは、どのような意味を持つとお考えですか。公の施設は、地方自治法第244条において、住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するための施設とされています。この観点から、議案第36号についてです。市長は、観光物産プラザの機能再編により新たな交流拠点を創出するといって、進めることは、観光物産プラザを普通財産とするということです。貸付料を得るために住民の福祉の増進を目的とする施設をなくすことは、住民の権利を侵害します。公の施設として残すことが住民の福祉の増進のために必要だと思いませんか。また、自治法第244条第2項及び第3項の住民の権利が普通財産の貸付けで保障されると言い切れますか。ナイトタイムエコノミーの創出と言いますが、なぜ民間の力で夜のにぎわいが創出されていないと分析されているのですか。港周辺だけで夜のにぎわいをつくって、そこでにぎわいをおしまいにしてしまうのではないですか、お答えください。市長は、港湾機能を生かした活性化に関して、物流面では海外コンテナ航路における貨物増や新規貨物の獲得を目指したポートセールスを行うと述べました。コンテナ貨物は、2013年の1万5,610TEU、20万トンが2023年速報値は1万3,476TEU、17万トンと減少しています。これまでもポートセールスを実施してきましたが、喜ばしい結果にはなっていないことは事実です。コンテナ航路は、他港との競合の中で、どのようにしてポートセールスの効果を獲得しようとしているのか、お答えください。また、観光のための港づくりと比べ、物流のためのハード整備がおろそかになってはいませんか。第3号ふ頭基部の開発は、にぎわいをつくると多額の予算がつぎ込まれていますが、港町小樽は、どこへ行くのか、悲しくなる中身です。あまりにも小樽らしさを失わせ、港を物流の拠点から観光の拠点にする取組は、ストップすべきです。そもそも、先ほども述べたように、小樽市の問題点は、外からのにぎわい、一時的なにぎわいをもくろみ、失敗してきた過去の道を進もうとしていることです。必要なことは、供給側への支援と一体に需要側の支援を強めることです。その最大の鍵は、福祉の充実による市民の可処分所得の向上です。福祉は経済、この視点に立ち、住民の福祉の増進に小樽市が励むときです。市長は、「人口減少の進行は、購買力の減少により、商業環境を悪化させ」と述べています。福祉の後退は、人口減少の進行と同様に購買力の減少を生むと思いませんか。内需を温める対策が地域経済を活性化すると考えませんか。市長の考えをお聞かせください。第3に、安全・安心を確保し、市民の暮らしを守る取組についてです。まず、公共交通についてです。市民の暮らしを守ることで、生活バス路線など地域公共交通の維持確保を図ると述べました。生活バス路線への補助についてです。日本共産党は、バス事業者への支援は赤字穴埋めに支出するのではなく、市民のためにどのように税金が使われたか、事業を明らかにして支出することを求めてきました。具体的に言えば、一つに、バス停留所の上屋です。これも高齢化社会では必須になっています。本来はバス事業者が設置するべきですが、それで事業者の赤字が膨らむのであれば、市が支援して、市民の利便性を向上させることです。二つに、バス停付近の除雪です。私は2015年第4回定例会で、バス停留所付近の除雪について、バスが車道を塞がないような除雪を求めましたが、工夫ができないか検討すると答弁していました。迫市長は、バス路線や主要な通学路等を優先した除排雪を重視と述べました。除雪のときにバス停に雪を置かない、大雪が降った場合には、バス停の排雪を急ぐなどが必要です。三つに、標準約款どおり精神障害者の運賃割引を実施するため、その分を市が補助することです。どれも市民のためになることですが、事業者負担では限界があります。市民のための事業を実施して、バス事業者の赤字を減らすことが税金の可視化の点でも重要です。バス事業者への支援を市民に分かりやすい形で示す上でも、ただいま申し上げた三つのことなどを実施することを求めます。それぞれについてお答えください。公共交通については、小樽市は、地域公共交通網形成計画の下、取り組んできました。地域住民が、いつでも、どこでも、自由に、安全に移動することは、健康で文化的な生活を営む上で欠かせないものです。憲法に保障された生存権、移転の権利、幸福追求権などを基に移動する権利を保障する公共交通基本条例の制定について、市長の見解を示してください。次に、障害者への対応についてです。雪が降り、障害者スペースに駐車した後で車椅子で市役所別館に移動する方を何度か見かけました。駐車場は圧雪状態です。数人で車椅子を引っ張りながら庁舎に入りました。障害者用駐車スペースから庁舎内への動線をロードヒーティングにすることを求めます。あわせて、地下入り口の自動ドア化も必要ではないでしょうか。市長の見解をお聞かせください。上下水道料金の減免についてです。条件として生活保護世帯、高齢者等世帯、ひとり親世帯、障害者世帯とされています。ところが、この障害者世帯の条件は、世帯主が障害年金を受けている世帯で一定の所得以下の世帯です。つまり、障害者手帳を持っていても65歳未満で生活保護利用世帯でもなければ対象になりません。水道の減免を受けている世帯は6,998世帯、そのうち、障害者世帯という理由のみで水道減免を受けている世帯は374世帯になります。一方、障害者手帳1級の所有者だけでも1,896人で、手帳を持っていても該当になっていない方がいます。同じように、今年1月現在で障害者特別手当を受給している人数は75人いますが、減免の対象となっていません。水道の減免対象世帯を見直し、障害者特別手当世帯や障害者手帳1級世帯に広げる必要があるのではないでしょうか。検討を求めます。お答えください。
答弁 市長 迫俊哉
小貫議員の御質問にお答えいたします。ただいま、三つの基本方針について御質問がありました。初めに、人口の社会減を抑制し、将来に備える取組についてですが、まず、30歳代の減少が他の世代と比較して大きい理由につきましては、これまでの人口動態の分析で30歳代、特に35歳から39歳までの女性が大きく減少している傾向が続いていることは把握いたしておりますが、詳細な分析はできておりません。次に、先進不妊治療費等助成事業の対象や助成額の拡大につきましては、令和5年10月から北海道において、医療保険の対象外となる先進医療による不妊治療に関し、治療費等の助成を行う市町村への補助事業を開始しており、本市におきましても、当該補助事業を活用して、令和6年4月以降にかかった治療費等を助成する事業を始めるところであります。助成内容の拡大に関しましては、今後の事業の実施状況を踏まえ、まずはニーズ等の把握に努めてまいりたいと考えております。次に、妊娠後の札幌市への通院支援等につきましては、本市において、子供を産み、育てやすい環境を整えていく上で望ましいものと認識をしておりますので、妊婦健診や分娩における医療機関受診時の交通費助成に係る要件や金額などについて、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。次に、市外居住の就業者に対する見解につきましては、市外からの就業者約1万人について、個々の事情は把握しておりませんので、就業者の考えについては判断できないものと考えております。次に、銭函地域の札幌市のベッドタウン化を目指す施策の展開につきましては、札幌市に隣接する銭函地域は市内では数少ない人口が社会増となっている地域であり、海水浴場やゴルフ場、スキー場などの多彩な資源、森林や海などの豊かな自然環境と調和したゆとりある良好な住環境など、銭函地域の魅力を生かしたまちづくりは、本市の重要な課題と認識していることから、今後、交通の利便性向上や住まいの確保など、庁内議論を進めてまいりたいと考えております。次に、移住・定住促進住宅取得費等補助金の拡充につきましては、本補助金は三世代同居・近居により、親世帯が子世帯の育児支援を行うことで、子育てに関する負担を軽減し、子育て世代の転入と定住を促進することを目的としているものでありますが、国や北海道などの補助金や地方交付税措置もないことから、現在のところ拡充は考えておりません。次に、既に市内で事業を実施している人の内外装工事費の補助につきましては、対象者が相当数見込まれ、そのための財源も必要となることから、実施は難しいものと考えておりますが、活用可能な国の制度を紹介するなど、きめ細やかに対応してまいりたいと考えております。次に、まちの魅力を活かし、地域経済を活性化する取組についてですが、まず、住民の福祉の増進を図るの意味につきましては、住民の福祉とは、老人福祉や児童福祉など社会保障の意味で用いられる狭義の福祉ではなく、より広く住民全体の利益、地域における公共の利益を指しますので、これらの増進を図ることと認識しております。次に、公の施設として残すことについての見解につきましては、観光物産プラザの設置目的である地場産品の普及促進と観光情報の提供の機能を小樽国際インフォメーションセンターに移転することから、公の施設ではなく、公共スペースの確保を条件に、普通財産として再活用することとしたものであります。次に、住民の権利の保障についての見解につきましては、地方自治法第244条第2項及び第3項の規定は、公の施設についての規定であり、普通財産には適用されませんが、今回の普通財産の貸付けにおいては、事業者を公募するに当たり、これまで担ってきた市民や観光客が自由に休憩できるスペースや公衆トイレの機能を確保することを条件に付すことから、住民の権利については保障されるものと考えております。次に、夜のにぎわい創出の分析につきましては、市内の観光関連の店舗の多くは閉店時間が早く、宿泊客等が夜の時間を過ごせるコンテンツの不足などが小樽観光の長年の課題であると認識しております。当施設の新たな活用をきっかけとし、小樽国際インフォメーションセンターやナイトインフォメーションなどとも連携することにより、夜のにぎわい創出の市内中心部への波及が図られるよう努めてまいりたいと考えております。次に、コンテナ航路の貨物増や港湾整備につきましては、まず、コンテナ航路の貨物増としては、小樽港は道内最大の都市である札幌市に隣接しているほか、コンテナ航路は道内では唯一、中国主要港とダイレクトで結ばれ、定時性が高いことから、これらの強みを生かした企業訪問を行っております。令和5年度は、首都圏や道内でコンテナ航路についてのセミナーを開催したほか、令和6年度は中国を訪問するなど、これらの取組により、貨物増や新規貨物の獲得につなげていきたいと考えております。また、これまでも物流を確保するため、多目的荷役機械の延命化や引き船の整備、臨港道路の改良などを実施しておりますが、今後におきましても、港内の静穏度確保や港湾施設の老朽化対策を実施するなど、整備を進めてまいりたいと考えております。次に、住民の福祉と地域経済の活性化につきましては、例えば、第3号ふ頭周辺整備事業は、クルーズ客や観光客の誘致により、域外からの消費拡大など、経済波及効果が創出されることで経済の好循環を生み出し、ひいては市民サービスの向上につながるものであります。また、住民の福祉の増進は、例えば、子育てに係る家計負担の軽減などの支援により、移住・定住を促進するなど、まちの活力向上につながる側面もあることから、内需・外需による地域経済の活性化は、いずれも必要な取組であると考えております。次に、安全・安心を確保し、市民の暮らしを守る取組についてですが、まず、公共交通に関し、バス停への上屋設置につきましては、バス待ち環境の向上につながるものと認識しております。しかし、現時点では、バス事業者の経営安定化に最優先で取り組むべきと考えておりますので、上屋の設置に別途支援を行うことは難しいものと考えております。次に、バス停付近の除排雪につきましては、現在の除雪体制におけるオペレーター不足の中で効率的な作業を行わなければならないことから、バス停前だけ置き雪をしない除雪やバス停車時に車道を塞がないための排雪を行うことは難しいものと考えておりますが、今後も引き続きバス事業者と密に情報交換を行い、協力をしながら円滑な交通の確保に努めてまいりたいと考えております。次に、精神障害者運賃割引に係るバス事業者への補助につきましては、三つの障害のうち、身体障害及び知的障害のある方を対象とした運賃割引が事業者負担により実施されていることに鑑みますと、国土交通省の標準運送約款に基づく公平性の観点からも、事業者において取り組んでいただけるよう、働きかけてまいりたいと考えております。次に、移動する権利を保障する条例の制定につきましては、全市民に等しく移動する権利を保障することは、移動手段や財源の確保など課題が大きいことから、市として条例の制定につきましては考えてはおりません。次に、市役所本庁舎における障害者対応につきましては、御指摘の箇所のロードヒーティングや別館地下入り口の自動ドアは、特に降雪時に課題があり、検討が必要と認識しておりますので、手法や整備費用について検討してまいりたいと考えております。なお、当面は、きめ細やかに砂をまくことに加え、凍結時には融雪剤を散布するなど、可能な取組を進めてまいります。次に、水道料金・下水道使用料の減免制度につきましては、減免相当額は一般会計が負担をしており、本市の厳しい財政状況の中で、これ以上の拡充は難しいものと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
小貫議員の御質問にお答えいたします。ただいま、三つの基本方針について御質問がありました。人口の社会減を抑制し、将来に備える取組についてですが、学校給食費の値上げ分以上の補助につきましては、学校給食の提供に当たり、児童・生徒の健康の保持増進を図るため、食材費が高騰している中でも栄養価や提供内容を下げることのないように、また、同時に、保護者の負担も考慮し、令和4年度の給食費保護者負担額を令和5年度に続き令和6年度も据え置くために、この事業の財源に充てられている交付金の趣旨を踏まえ、必要な補助金を計上しており、現時点においては、値上げ分以上の補助は難しいものと考えております。