小樽市議会 令和5年第4回定例会 2023年12月11日
各基金について
2023年12月11日、小樽市議会の一般質問で、平戸理史議員が「各基金について」質問し、市長 迫俊哉、教育長 林秀樹が答弁しました。
- 質問者
- 平戸理史 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、教育長 林秀樹
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 平戸理史
会派、みらいの平戸です。代表質問いたします。大項目1、各基金について。本市の各資金基金について質問します。本市では、小樽市資金基金条例に定められているとおり、それぞれの目的に応じて基金が設置されています。基金の成り立ちも様々で、市営プール建設資金基金や市庁舎建設資金基金など、その施設の建設に向けた資金を積み上げるために設置されたものや、小樽市にゆかりのある個人からの資金の提供を受け設置されたものがあります。まずは、この各基金の中から、個人のお名前が冠された基金についてお聞きします。小樽市資金基金条例によりますと、連名のものを含めて8名の方のお名前が確認できました。この8名の方には、個人の資産を小樽市の発展のために寄附していただいたことに敬意を表し、心より感謝を申し上げます。寄附いただいたお金の使い道は、先ほどの条例にも明記されており、寄附者の意向に沿った使い方が当然、求められます。まず、寄附者の意向について、使用の目的は条例に定められているため分かるものの、例えば運用の方法、基金を運用して運用益を使ってほしいのか、早めに事業にお金を使ってほしいのかについては、寄附者の意向は確認されていますか。といいますのも、ホームページにも載っている、各年度の小樽市の財政という資料を確認したところ、個人の名前が冠してある基金があまり使用、活用されていないのではないかと思える内容でした。商工業振興の資金とするために設置されている岸條太郎商工業振興資金基金については、こちらで確認できた平成13年度には1,026万円でしたが、年々ほんの少しずつ額が大きくなり、令和4年度においては1,041万円となっております。平成13年から令和4年の21年間で約15万円の増加となっているだけで、基金が使われたことはないように見受けられます。また、荒木社会福祉事業資金基金については、平成13年度から令和4年度まで変わらず5,000万円となっております。これではせっかく頂いた資金を、小樽市の発展のために使えていると言えるのでしょうか。今述べた2件以外の基金に関しても、金額の増減は似たようなことになっているものもあり、概して最大限活用しているとは言えない状況と思います。しかし、寄附者の意向として、基金の運用益を活用し、長期的な財源としてほしいと言われた場合には、数十年間、元金が減らないという運用方法も考えられます。また、基金の管理は、金融機関への預金その他最も確実かつ有利な方法により保管するとあり、基本的には、基金は定期預金に預けるものと考えられます。寄附があったであろう数十年前の金利では運用益を事業資金とする考えも成り立ちますが、超低金利の今の状況では、個人の資産レベルの金額の運用で得られる利益はさほど大きくなく、運用益のみを使っていく方法は、現在の状況に適していないと考えますが、個人名の冠された基金の管理方法と、その利率についてお示しください。その上で、寄附者に現在の金利状況などをお伝えした上で意向を再度確認する必要があると考えますが、寄附者の意向を再度確認するお考えはありますか。その際に、それぞれの寄附者は高齢化が進んでいる、もしくは既に亡くなられている可能性もあります。もし亡くなられている場合には、寄附していただいた御本人に意向を確認することはできませんが、その際には御意向は誰に確認することになりますか。また、違う側面では、現金はインフレに対して非常に弱いとされています。貨幣価値は常に変動しているものであり、これまでのように使わずに積み立てておくことは、むしろリスクがあるとも考えられます。寄附者の意向に沿った使い方をすることは大切なことですが、資金を有効に活用しなければ、寄附者の期待に応えることにはなりません。その際、もし基金を使い切り、残額がゼロ円となった際には、その基金は廃止となるのか、それとも寄附者への敬意を表するために何らかの形で存続していくのか、本市の対応をお示しください。例えばですが、寄附者に対して、基金を廃止するに当たり、○○基金のおかげでこんな事業ができましたであったり、本市の青少年育成に大変役に立ちましたなどと報告することや、本市から対象者に表彰するといった形が、きれいにというか、すっきりと基金を廃止する方法なのではないかと考えます。続いて、小樽市奨学資金基金についてです。これは経済的な理由によって就学困難な生徒の学資金とするための基金とのことであり、選考で選ばれた高校生に対して、返済の必要のない学資金を年5万円給付しているとのことです。この基金には、個人または団体からの寄附を受け付けているようですが、この基金積立ては寄附からのみで成り立っているものなのか、お示しください。また、寄附状況を過去5年分お示しください。毎年、基金の額は上下していますが、毎年、何人の学生に対して給付しているのか、お示しください。基金の額は、寄附を受け付けているため、毎年、上下があるようですが、令和4年度末では3,579万円が基金にありました。繰り返しにはなりますが、超低金利な状況では運用益がさほど見込めないため、基金の積立額については、毎年使用する額に寄附の推移を考慮した金額を加えた額であればいいと考えられますが、ここ十数年を見てみますと、基金が2,000万円を下回っていません。もちろん、寄附額を正確に予想するのは不可能であるという前提で考えても、基金の額が必要以上となっていることと、十数年の傾向から判断できます。もし、この2,000万円を有効に使うことができれば、給付を増額できたり、給付人数を増やせるかもしれません。何年間で使うかの計画にもよりますが、本当に必要な生徒へ、より多く給付できることは確かです。基金残高に余裕があるときと、そうでないときで、給付の額、もしくは給付人数を変更していくことも検討できます。こういった基金残高に応じて給付額や給付人数について見直す考えはありますか。私は基金の積立て状況を見て、見直しは必要と考えています。そして、見直しに至るためには、まず目標、もしくは基準となる基金の額の設定が必要になってくると思いますが、そのような目標、基準額は設定していますか。していなければ、設定することを検討してみてはいかがでしょうか。続いて、小樽市交通災害遺児奨学資金基金についてです。これは、交通災害遺児高校進学の学資金とするためとのことで、保護者が交通事故により亡くなった、または重度の障害の状態となった交通災害遺児の方で、高等学校などの生徒に対して、高等学校入学前に遺児となった場合、1人につき15万円、高等学校入学後に遺児となった場合、1人につき5万円を給付するとあります。この基金は、令和4年度末で基金残高は3,544万円となっていました。まず、過去5年分の基金への寄附状況と給付状況についてお示しください。これについても、先ほどの奨学金の基金と同じように、基金が必要以上に大きくなってしまっているのではないかと考えています。小樽警察署の発表データによると、毎年、交通事故によって亡くなる、もしくは重度の障害を負ってしまう方がいる状況が依然として年々続いています。そういった方の御家族にとって高校進学時に行政から学資金がもらえるというのは大変心強いことであり、この基金の意義を感じます。ですが、基金の積立て状況を鑑みますと、給付額及び給付対象について検討の余地が大いにあるものと考えます。データとして見てみますと、最近の死亡事故発生件数は10件に満たない件数で推移しております。また、本市の18歳未満の人口は全人口の11%程度であること、また、本市の出生数は年々下がってきており、年間400人を下回っている状況なこと、これらを踏まえますと、事故に遭い死亡もしくは重度の障害となった方のうち、18歳未満の子供をお持ちの方の数というのは、今後も年単位にならせば1桁のまま推移していくことが予想でき、本基金を使用した給付は、今後も年間、数十万円程度で推移していくと考えられます。であれば、この基金についても、令和4年度末残高の3,500万円という額についても、必要以上の額となってしまっていると考えられます。私の調べたところでは、平成13年度以降、本基金の残高は3,000万円を下回っておりません。もちろんこれは多くの寄附、善意によって維持されていると考えられますが、もし仮に寄附が全くなくとも、私の推計では、これから40年以上は給付を続けていくことができます。ということを踏まえてお聞きします。今後、給付額の見直しはされるのか。また、基金の積立て状況を鑑みて、定期的に給付額を見直す必要性は感じていますか。また、そもそもの話にはなってしまいますが、本基金では、対象者が交通災害遺児のみとなっていますが、交通災害、交通事故以外でも遺児となってしまう方はいます。例えば病気や自死といった形で遺児になった方への本基金を活用した給付について市の御見解を伺います。奨学資金基金と、交通災害遺児奨学資金基金の二つの基金のそれぞれの問題点を挙げましたが、次は二つの基金の関連性、関係性について質問します。まず、二つの基金残高は、令和4年度末でそれぞれ約3,500万円ずつとなっており、合計で7,000万円を超えています。それぞれの基金は継続的に給付していくことに重きを置き過ぎて、基金の残高が大きくなり過ぎていると思います。その要因の一つが基金の目的にあると考えます。小樽市金基金条例にはそれぞれ、「経済的な理由によって、修学困難な生徒の学資金」、「交通災害遺児高校進学の学資金」と目的が定められています。それぞれの基金は、成り立ちの時期や経緯が違うために別の基金となっていると思いますが、どちらも行っている事業は高校進学に困っている高校生への経済的支援であり、現時点では基金が二つに分かれている必要性を感じません。二つの基金を統合することができれば、より多くの給付を行える可能性もありますし、基金の管理の面でもより単純化でき、メリットが多いように感じます。統合を検討してはいかがでしょうか。例えば、基金の目的を一本化し、経済的理由で進学が困難な方を支援するとすれば、将来的に給付の対象を高校生以外に拡充、もしくは変更することも可能ですし、遺児となった理由にかかわらず給付をすることも可能になると思います。これまで、各基金について伺いましたが、基金というものは、数十年前に設置されたものもあり、基金設置時とは、市民ニーズも違えば、社会の状況も大きく変わっていることでしょう。当時の担当者はもういないかもしれません。ですが、額の大小はあれど、あるものを適切に使うことが市民の期待、各寄附者の思いに応えることになると思いますので、各基金がしっかり活用されているかの検証及びなぜ活用されていないのか、どうすれば活用できるのかについて、改めて考えていただきたいと思います。以上、1項目めの質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
平戸議員の御質問にお答えいたします。ただいま、各基金について御質問がありました。初めに、個人名がつけられている基金の運用方法につきましては、それぞれの基金設置の際に寄附者の意向を確認し、寄附者の意向に沿った運用を行っております。次に、個人名がつけられている基金の管理方法とその利率につきましては、各基金の現金を銀行の定期預金として管理しており、現在の利率はいずれも0.002%となっております。また、今後、基金の運用について見直しをする際には、寄附者の意向を再度確認したいと考えております。なお、寄附者が亡くなられている場合には、法定相続人の方に意向を確認することになるものと考えております。次に、基金残額がゼロ円となった際の対応につきましては、寄附者の合意を得た上で、基金を廃止することになるものと考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 教育長 林秀樹(教育長は2024年3月まで)
平戸議員の御質問にお答えいたします。ただいま、各基金について御質問がありました。初めに、小樽市奨学資金基金の積立て、寄附状況及び給付人数につきましては、同基金の積立ては、寄附及び積立金利子収入のほか、貸し付けていた時期の返済金で成り立っており、過去5年分の寄附状況につきましては、平成30年度が6件で145万円、令和元年度が7件で155万円、令和2年度が9件で88万円、令和3年度が8件で156万5,000円、令和4年度が10件で1,235万円となっております。また、給付人数につきましては、毎年70人であります。次に、基金の残高による給付額や給付人数の見直しにつきましては、同基金の積立てが個人や団体からの御厚意による寄附が大部分を占めており、過去5年間では、令和4年度に大口の寄附を頂いたものの、毎年の寄附額は150万円程度で推移しているため、毎年の残高が200万円程度減少しております。同基金の残高によって給付額等の見直しを行った場合、奨学金制度を安定的に維持することが難しくなることも想定されますことから、同基金の残高に応じて給付額や給付人数を見直すことは難しいものと考えております。次に、支給額等の見直しのための金額の目標と基準額の設定につきましては、基金の残高に応じた給付額等の見直しは難しいことや、御厚意による寄附を財源としておりますことから、目標額を設定することがなじまないため、現在、金額の目標や基準額の設定はしておらず、今後も設定は困難であると考えております。次に、小樽市交通災害遺児奨学資金基金についての過去5年分の寄附と給付の状況につきましては、寄附は、平成30年度が3件で3万円、令和元年度が7件で166万6,522円、令和2年度が2件で4万円、令和3年度が11件で110万円、令和4年度が13件で112万円となっており、給付は、平成30年度が2件で30万円、令和元年度が3件で45万円、令和2年度及び令和3年度は支給がなく、令和4年度が2件で20万円となっております。次に、今後の給付額の見直し及び定期的に見直す必要性につきましては、全国的に交通事故が減少傾向の中、本市の交通災害遺児奨学資金基金においても、給付対象者や毎年の給付額が少なくなってきていることから、見直しの必要性は認識しておりますので、他都市の状況を含め、給付額などを検討してまいりたいと考えております。次に、病気や自死での遺児の方に対する本基金を活用した給付につきましては、この基金は、交通災害遺児高校進学の学資金とするために昭和52年に設立されたものであり、この目的に賛同していただいた多くの方から寄附を頂いているため、交通事故以外の事由で同基金を活用することは考えておりません。次に、当該二つの基金の統合につきましては、二つの基金にはそれぞれに目的が設定されており、これまでその基金の目的に賛同していただいた多くの方から寄附を頂いていることから、目的が異なる基金を統合することによって、基金が目的に沿ったものではなくなってしまうことや、寄附をしていただいた方の趣旨に反する使い方になるおそれがあり、現状では統合するべきではないと考えております。