小樽市議会 令和5年第3回定例会 2023年9月11日
行政経営について
2023年9月11日、小樽市議会の一般質問で、松岩一輝議員が「行政経営について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 松岩一輝 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 松岩一輝
令和5年第3回定例会に当たり、自由民主党を代表し質問いたします。質問に先立ち、一言申し上げます。小樽市議会議員として5期16年4か月にわたり市政発展のために御尽力されました自由民主党の濱本進議員が、去る令和5年8月26日、胃がんにより市内の病院で御逝去されました。享年68歳でありました。誠に哀悼痛惜の念に堪えません。今この壇上に立って、第2回定例会まで私の後ろ、議席番号23番の議員席に着席をされていた濱本進議員の姿が見えないことに強い違和感を覚えております。今定例会初日の本会議において、全議員を代表し、小貫元議員から、逝去されました濱本進議員へ丁重な追悼の辞をお聞きしたにもかかわらず、いまだ現実として受け止めることができておりません。濱本進議員とは4年4か月余り議員活動を御一緒させていただきました。常に市民の代表者である議員としてのありよう、そして、小樽市の過去から現在、未来について、たくさんのことを教えていただきました。私が今よりも未熟で経験が不足していた頃、濱本進議員からの助言をすぐに理解することができず、たくさん御迷惑をおかけしてしまいました。若げの至りとはいえ、親の心子知らずでした。これからも多くのことを教えていただけるものと思っておりましたが、かなわぬことになり、本当に残念でなりません。濱本進議員においては、今後の小樽市のまちづくりに対して長年取り組まれ、議会改革など、あと少しで形になるものが数多くあったはずです。私をはじめ我が会派は、道半ばで他界された濱本進議員の御遺志を引き継ぎ、市政発展のため、さらに研さんを深め、謙虚さを忘れずに、議員活動の充実に努力する決意を新たにしたところであります。また、同時に、遠いかの地から我がふるさと小樽と住み暮らす市民を温かくお守りいただけることを信じております。改めて、濱本進議員、ありがとうございました。それでは、代表質問をいたします。第1項目めは、行政経営についてであります。これは、濱本進議員を中心に我が会派が長年にわたり議会で質問し、提案してきた分野であります。行政経営とは、民間の経営的な視点や手法を行政運営に取り入れるもので、明確な経営方針を立て、経営の仕組みを構築することにより、市民と共に行政資源の最大限の活用を図り、質の高い行政サービスを提供することと言われております。令和4年第3回定例会の濱本進議員が行った会派代表質問では、2期目の当選直後であった市長に対し、2期目において行政経営の在り方や考え方を定めた大綱や指針の策定に向けた取組を始めるように希望すると質問がありました。答弁は、市政全般についての指針となる最上位の計画である第7次小樽市総合計画の中で、行政の運営を経営と捉えて、効果的、効率的な行政経営の推進を掲げ、小樽市人材育成基本方針や第2期小樽市総合戦略にも取り入れることなどにより、一定程度、行政経営の考え方は浸透してきていると感じているものの、行政経営の大綱や指針を策定することについては本格的な検討には至っておらず、引き続き、先進自治体の事例や課題などを把握、研究しながら、策定の必要性や有効性の観点も踏まえて判断したい旨の内容でした。この質問からちょうど1年がたちましたが、行政経営についての在り方や考え方を定めた大綱や指針の策定に向けた取組状況について伺います。現在、第7次小樽市総合計画の中間見直しの審議会が発足され、8月31日に初回の会議が開催されました。今年度に進められる基本構想の審議に当たっては、諮問された改訂原案に行政経営の要素がどのように含まれているのか、伺います。近年では、地域課題の解決やまちづくりの方向性が共通する行政と民間企業や団体が連携し、新たな事業に取り組む事例が増えてまいりました。本市の小樽市人材育成基本方針の表紙には、「小樽市を愛し、市民とともにまちづくりに積極的にチャレンジする職員をめざして」と記載のあるとおり、従来の発想にとらわれず、スピード感を持った対応が必要になってきています。それに関連して、数多くの社会貢献活動を展開され、本市においても小樽芸術村の開業など観光や芸術文化の振興に御支援をいただいております、株式会社ニトリホールディングスの似鳥昭雄会長が北海道新聞の取材に対し、観光戦略を考える上で小樽市との連携は欠かせないとした上で、小樽市に何かを打診すると、考えましょうとは言ってくれるが、そこから反応がない。鈍いのではなく反応がないのです。小樽市はもっと本気になってほしいですとお答えになっています。この記事に関して、仮に何らかの打診を受けた部署が、例えば連絡を返さない、要望の内容を聞き取らないなど、文字どおり物理的に全く対応していなかったとすれば、それは大問題だと思います。ですが、私は日頃から市職員が少数精鋭で真摯に業務に当たられている姿を様々な場面で目の当たりにしております。むしろ、財政的な余裕の少ない状況で、本市に対して投資的な活動を展開していただける企業や団体の存在は貴重であるため、日頃より丁寧に対応されているものと考えております。冒頭に、行政経営とは民間の経営的な視点や手法を行政運営に取り入れることと申しましたが、特定の利益追求を目的にしている民間と、全体の奉仕者として、いわゆる平等性や公平性などを確保しながら行政サービスを提供する行政では、意思決定の考え方が根本的に異なるため、当たり前のことですが、民間の手法や価値観をそのまま取り入れることはできません。もし、行政の意思決定、政策実現の過程が地域住民や議会から拙速過ぎると判断された場合は、批判が高まり、頓挫する事例もあります。あらかじめ条例等で定められている事柄や費用が少額であれば、担当者の判断ですぐに対応することができますが、法的な課題整理や庁内議論を踏まえ、内容によっては議会の議決を得なければいけないこともあります。そのため、記事の内容で反応がないと断言されてしまった理由は、いわゆる行政と民間のスピード感の差が原因で、本気度が示されていないと解されてしまったのではないかと私は推察します。この推察について、本市の認識を伺います。本市では、公共施設再編や第3号ふ頭の再整備など民間活力の導入が検討されておりますが、この記事を受けて、本市は反応がない、やる気がないまちであると受け止められては、まちづくりに参加、協力していただける企業や団体が集まらず、他都市に移るなどされ、計画の実現は困難になります。民間活力の導入において、まちの魅力を高められるよう、受け身ではなく能動的な対応が求められると考えますが、本市の見解を伺います。企業城下町などで多く散見されるように、民間企業や団体との折衝や発掘などの連携を専門に全体を横断的に担当する部署の設置や職員を配置している自治体もありますが、本市の見解を伺います。以上、第1項目の質問を終了します。
答弁 市長 迫俊哉
松岩議員の御質問にお答えいたします。ただいま、行政経営について御質問がありました。初めに、指針等の策定に向けた取組状況につきましては、現在、第7次小樽市総合計画の中間見直し作業の中で、市政運営の基本姿勢についても見直しを進めているところでありますので、その検討内容を踏まえるとともに、本市にとっての必要性、有効性などを見定めた上で、策定について判断してまいりたいと考えております。次に、基本構想の改訂原案に盛り込まれた行政経営の要素につきましては、限られた行政資源を効果的、効率的に活用するとの観点から、デジタルトランスフォーメーションの推進やPPP/PFI手法の優先的検討についての記載を新たに盛り込んだところであります。次に、松岩議員の推察に関する見解につきましては、民間事業者から提案を受けた場合、私から関係部署に対しスピード感を持って対応するよう指示をしているところでありますが、実際に事業を進める際には、公益性の有無、法的な課題の整理、関係者との調整、財源など、様々な観点からの検討が必要であるほか、市民や議会に対する説明責任もあり、それらの調整に時間を要する場合もあることから、民間事業者とのスピード感の認識に差が生じてしまうものと考えております。次に、民間活力の導入における能動的な対応につきましては、市の財源と職員が限られる中、まちの魅力をさらに高めるためには、民間活力の導入を図っていく必要がありますので、社会貢献等を含めた企業側のニーズも的確に捉えながら、市自らが積極的にアプローチしていく姿勢がより重要になるものと考えております。次に、民間との連携を横断的に担当する部署の設置や職員の配置につきましては、これまでも各担当部署においては、日常的に民間企業や団体などとの連携の下、多様な取組を進めているところであります。しかしながら、地域の活性化に向けた複雑化、多様化する行政ニーズに対し、行政だけでは対応することが難しい案件も増えており、より一層の連携、協力が必要な時代であると感じておりますので、限られた人員ではありますが、機動的な職員配置や組織体制の在り方について、引き続き検討する必要があるものと考えております。