小樽市議会 令和5年第1回定例会 2023年2月27日
財政と予算・議案等について
2023年2月27日、小樽市議会の一般質問で、髙橋龍議員が「財政と予算・議案等について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 髙橋龍 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 6番 髙橋龍
立憲・市民連合を代表し、今任期最後の質問をいたします。2020年、新型コロナウイルス感染症が国内にも蔓延し、日常生活も大きく変容する中で、社会として多くのものが失われました。コロナ禍も収束の兆しが見えてきたところで、今度は経済危機に直面しています。政治の果たすべき役割を見据え、本日の質問に臨みたいと思います。まずは、本市の財政について、そして予算をはじめとする議案に関して伺います。2040年の地方税収の見込みは、2015年と比較して全国で約25%減少すると予測されるのに対し、基準財政需要額の総額は0.3%しか減少せず、人口減少、少子高齢化に伴い、財政運営は一層厳しさを増すこととなります。限られた経費で最大の効果を得るということが大きな課題であり、そのためには、EBPMのように根拠となるデータに基づいた政策が不可欠になるのです。一般論として、自治体予算は国同様の単年度主義で予算消化額が翌年度の予算に影響を与えることから、各部局においては予算獲得が行政上の至上命題となりやすく、予算の効率運用に向けた誘因が働きづらくなると言われます。ですから、予算や様々な基金をどのように使っていくかということにも、より計画性が求められることになります。財政調整基金の額を見てみると、令和5年度当初予算の繰入れ後で残高は約26.4億。一時は底をつくか-37-と思われた基金がここまで積み上がってきたのは喜ばしいことですが、大きな理由は、新型コロナウイルス感染症に関わる交付金が増えたことにあると認識しています。ある意味ボーナス的なもので、その期間は終わりを迎えながら、ますます物価が上がっていくという状況に危機感を禁じ得ません。歳入、予算、財政調整基金は、家計における収入、生活費、貯金に通じます。家計においても、物入りの際には貯金を切り崩して使うのか、出費を控えるのか、貯金額の見通しも考えて決めていくわけです。市の貯金である財政調整基金の増減に応じて、特に政策的予算のつけ方が変わると考えます。そこで確度の高い予測ができれば、各種施策に対する今後の見通し、方向性を明確にしやすくなるのではないかと考え、この先の財政調整基金の見通しについて、どのように予測しているのかを伺います。また、昨今の燃料高や物価高により、日用品から形のないサービスまで、あらゆるものの値段が上がっており、その点も行財政運営には大きな影響を及ぼします。物価高の影響を次年度の予算はどの程度受けているのか、前年度当初予算との比較でお示しください。次に、市が発注者となる公共事業等への影響にフォーカスします。原料、仕入れ値や人件費、物流の経費などが軒並み上昇しているため、当然に行政経費も上げていかなくてはなりません。継続事業でも予算がこれまでどおりだと、事業者側も金額面で折り合わなくなるということです。全体的に数%経費が上がるという考えの下で予算が編成されていると捉えてよいのか、お答えください。極端な例では、東京国立博物館の光熱費が倍近くまで上がっているのに、ほかの経費をやりくりして、博物館が極力予算内で捻出するという話がありました。こうした自助努力は一見ポジティブに捉えられるかもしれませんが、他方で何かが犠牲になっているとすれば、決していいことだけではありません。本市においても同様のことが言えるわけで、ものによっては、予算編成に向けた資産の時点と比較して既に金額が上がっているというケースも考えられる状況です。それによって、できなくなることがあるとすれば、行政サービス等の形で市民が得られるものの減少につながります。ここでお聞きしたいのは、予算要求との比較についてです。予算要求の額は、例年と比べて増加傾向にあるのか、そして、その額に対して予算化した割合はどうなのか。加えて、部署の性質によって、その割合に開きがあるのか。あるとすれば、その傾向と理由についても述べてください。緊縮財政か積極財政かという大きな方向性は、現行の仕組みの中では政府に委ねられており、自治体の裁量で決められる点は大きくないものとは理解をしています。しかし、その中でも、国のメニューなどを最大限活用し、予算規模を大きくしていくことができれば、市内経済に投じられる金額も大きくなるわけです。抽象度の高い質問ですが、市の考えとして、現行の予算の規模に対する所感をお聞かせ願います。次に、副市長に関する質問に移します。副市長の選任について、今回提案された案に関することを確認させていただきます。まず、人選のプロセスについて、決定に至るまでの流れを御説明ください。また、副市長に望むこととして、コロナ禍からの経済回復や人口減少対策、将来を見据えた行財政運営などが挙げられます。その他、御経歴から市長が期待することとしては、どのようなことをお考えでしょうか。また、これまで本市で副市長との兼務がなされてきたポストには、除雪対策本部長やCIOなどがありますが、そのほかにはどのような役職があるのかをお示しください。副市長には、今申し上げたように純粋な副市長業務だけでなく、付随した役職や市役所庁内外で求めら-38-れる役割も少なくありません。さらに、今後の行政課題を解決していくためにも、我々の会派からは副市長の2人体制について以前から議論をしてきました。財政難が理由で二の足を踏んでいるのだとしたら、改めて検討の余地もあると考えます。副市長の持つ権限や職務内容からしても、費用対効果は十分に得られると判断するからです。特に民間からの人材登用により、官、民、それぞれの出自という形でバランスも取られるのではないかと感じるところです。そこで、副市長2人体制について改めて視野に入れていただきたいとも思いますが、いかがでしょうか。以上、第1項目の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
髙橋龍議員の御質問にお答えをいたします。ただいま、財政と予算、議案等について御質問がありました。初めに、財政と予算についてですが、まず財政調整基金の見通しにつきましては、本市においては人口減少、少子高齢化により、市税などの一般財源収入の確保が難しくなることが見込まれる中で、老朽化した公共施設の建て替えなどの建設事業が控えており、建設後には借入れをした市債の償還が必要となることや、昨今の燃料費や電気料金の高騰などにより、さらなる財政需要が想定されることなどから、収支改善の取組を継続しないと仮定した場合には、同基金の残高は減少していくものと考えております。次に、令和5年度予算における物価高騰による影響につきましては、民間市場における人件費の上昇や資材価格等の高騰は、委託料、役務費、維持補修費、建設事業費などの様々な経費に影響が及んでいると認識しております。その影響額を全て明確にお示しすることは難しいですが、影響額をお示しできる経費としまして、公共施設等の燃料・光熱費につきましては、令和4年度と比較して燃料費では約6,000万円の増、光熱費では約2億9,000万円の増を見込んだところであります。次に、令和5年度予算編成における経費の上昇率につきましては、物価高騰による影響はその経費によりそれぞれ大きさが異なることから、一律の上昇率を考慮して必要額を積算するのではなく、予算要求時点における事業者からの参考見積りや直近の単価等を勘案した上で新年度の必要見込額を積算し、予算案を編成したところであります。次に、各部からの予算要求額の傾向につきましては、まず過去5年における予算要求総額の推移では、令和3年度以降は増加傾向にあり、予算要求額に対して予算化した割合につきましては、5年平均では約98.5%であり、4年度では約97.8%、5年度では約98.2%となっており、前年度と比較いたしますと約0.4ポイントの増となっております。また、部署の性質による予算化の割合につきましては、査定額が同額の場合、所管する予算規模の小さい部署ほどその割合が低くなり、新規、拡大要求の多かった部署や施設の維持を多く抱える部署については、限られた財源の中で事業を厳選し予算措置する必要があることから、その割合は低くなる傾向にあります。次に、本市の予算規模につきましては、予算規模が大きいほど市内経済に投じられる金額が大きくなりますが、その予算を執行できる財源の確保が重要であります。令和5年度も、財源対策として財政調整基金の取崩しにより収支均衡予算を編成していることから、これが最善の予算規模であると申し上げることはできませんが、今後も収支改善に向けた取組を継続し、適切なタイミングで必要な施策に財政出動できるよう、財源の確保に努めてまいりたいと考えております。-39-次に、副市長選任案についてですが、まず決定に至るまでの流れにつきましては、今回は副市長の任期を4月1日からにしたいと考え、この間、人選について熟考を重ねてまいりましたが、2人体制とすることや外部からの招聘とするためには時間的な制約があったことから、まず当面は現行の1人体制のままとすることといたしました。1人体制とするのであれば、小樽市の行政に精通をし、行政課題を熟知している方が望ましいと考え、市の内部から登用することとし、その中で建設部長、産業港湾部長、財政部長を歴任し、市政全般を把握している上石明氏が適任と判断をしたものであります。次に、私が副市長に期待することにつきましては、財政部長を経験し行政課題を熟知しているという点は、私としては人選の判断を大きく後押しする材料になっており、財政面での補完とともに、市政運営の全般に対し、その力を遺憾なく発揮していただきたいと考えております。次に、副市長が兼務をしている除雪対策本部長やCIO以外の役職につきましては、庁外においては、これまで石狩湾新港管理組合の副管理者や一般財団法人おたる自然の村公社の理事長など、庁内においては、充て職として、小樽市長の補助機関である委員会に関する規則に定める各委員会の委員長などに就任をしており、内外を問わず数多くの役職を担ってきております。次に、副市長を2人体制にすることにつきましては、今回は時間的な制約から1人体制を継続することといたしましたが、私といたしましても2人体制を断念したわけではなく、また議会や経済界などから2人体制を望む声も伺っておりますので、引き続き外部からの招聘を含めた2人体制について検討をしてまいりたいと考えております。