小樽市議会 令和4年第3回定例会 2022年9月14日
(1)離婚・別居後の共同養育支援について/(2)オタルサマーフェス2022について/(3)国際交流と国際教育について
2022年9月14日、小樽市議会の一般質問で、松岩一輝議員が「離婚・別居後の共同養育支援について」「オタルサマーフェス2022について」「国際交流と国際教育について」について質問し、市長 迫俊哉、こども未来部長 安部俊克が答弁しました。
- 質問者
- 松岩一輝 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、こども未来部長 安部俊克
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 12番 松岩一輝
自由民主党の松岩一輝でございます。一般質問を行います。第1項目、離婚・別居後の共同養育支援についてであります。たとえ夫婦が離婚した場合であっても、両親が適切に子供の育ちを見守り、両親の愛情を感じて育つことは、子供の成長にとって最善の利益につながります。今なお、共同養育が適切に行われる社会の実現が道半ばで、裁判所が親権を決める際、継続性の原則が重視され、子供を現に監護するものに親権が認められやすくなっています。このような仕組みの下で、子供を連れ去った上で配偶者からの暴力であるDVの真の被害者を保護するための住民基本台帳事務における支援措置制度を濫用し、居場所を知られないようにしながら子供を現に看護する期間を長期化させることにより、親権を有利に得るという行為が残念ながら全国で行われています。このような形で子供を連れ去られた方は、自分の命より大切で、愛する子供から引き離され、連れ去った側との交渉の機会も失い、子供との交流が閉ざされるだけではなく、DV加害者というレッテルを貼られることになります。加えて、子供を連れ去られたことを警察に相談しても門前払いされ、検察においても起訴されないのが現状です。逆に連れ戻そうとすると、未成年者略取誘拐罪により逮捕のおそれがあります。そのような状況を苦にし、自ら命を絶つという選択に追い込まれる方も後を絶ちません。もとよりDVは犯罪となる行為を含む重大な人権侵害であり、断じて許されるものではありません。し-104-かし、相手方配偶者により、正当な理由もなく長時間子供と引き離されることによって、心身に有害な影響を受けることもまたDVであり、本来DV被害者のために存在する制度を濫用し、子供をめぐる紛争を有利に進めるための手段として使われていることは見過ごしてはなりません。このような問題意識の下に、真のDV被害者への保護を一切後退させないことを大前提に、配偶者により子供を連れ去られた方、真のDV被害者双方の状況を丁寧に整理した上で質問を行います。初めに、共同親権の実現についてであります。我が国も批准している子どもの権利条約では、18 歳未満の児童を権利を持つ主体と位置づけ、大人と同様一人の人間として人権を認めるとともに、成長の過程で特別な保護や配慮が必要な子供ならではの権利を定めております。離婚した場合、我が国の民法では、単独親権制度を採用しているため、親権を持たない親が子供に会えなくなってしまうという問題や、養育費の支払いが滞るなどの諸問題が発生しています。加えて、単独親権制度を取ることにより、親権を持たない親が子供と引き離されるのは、人権侵害ではないかという意見もございます。また、2019 年に開催された国連・子どもの権利委員会では、児童の最善の利益である場合に、児童の共同養育を認めるため、離婚後の親子関係について定めた法令を改正することなどの勧告を日本政府に行いました。法務省が離婚後も父母の双方が子供の親権を持つ共同親権の導入状況について、アメリカやイギリスなど 24 か国を調査した結果によると 22 か国が採用しており、日本と同様、父母の一方を親権者と定める単独親権のみの国は、インドとトルコの2か国とのことです。共同親権の導入により、全ての課題が解決するわけではありませんし、新たに検討しなければいけない課題もありますが、現行の単独親権制度よりも面会交流や同居していない親の養育費の支払いが円滑に行われる可能性や、子供にとっては父母両方の愛情を感じられると言われております。親権制度の変更は、民法の改正が必要であるため、父母の離婚後の子育てに関する法制度について、法務省では法制審議会家族法制部会において、家族法制の見直しに関する中間試案が議論されています。共同親権の確立を目指す、主に離婚別居後に、子供と会うことができていないし非監護親の当事者や、弁護士 130 名で構成される民間法制審議会家族法制部会中間試案を勝手に支持する弁護士の会は、中間試案が言わば骨抜きになっていると指摘し、自民党法務部会においても議論が不足しているなどとして、当初予定されていた中間試案の決定と9月からのパブリックコメントの実施が延期となりました。現在、全国では年間約 60 万組が婚姻し、約 20 万組が離婚すると言われている中、本市においては、令和3年版小樽市統計書によると、年間の婚姻件数は 299 件に対し、離婚件数は 147 件となっており、当事者として困っている市民も存在しています。離婚・別居後の共同養育支援について、これまで様々な観点から質問してまいりましたが、市の答弁に共通するのは、子供にとって最善の利益になるように努めるという内容でした。本市は現行の単独親権と、単独親権から原則共同親権に民法改正が行われた場合のどちらが子供の最善の利益につながると考えますか。その理由も併せて伺います。本市では人口減少に対応すべく、子育て世代の支援に力を入れておりますが、親権制度の在り方についてどのような考えを持ってそれらの政策を展開されるのか伺います。次に、夫婦や家族に関する相談についてであります。前回の定例会一般質問で、配偶者により子供を連れ去られた方の対応について、現時点で連れ去り被害者から相談を受けた場合、初動対応について質問しました。答弁では、配偶者等による子供の連れ出しについては、重大な被害に発展するおそれもあることから、生活安全課で相談を受け、弁護士による法律相談員や警察への相談を促していくことになるとのことでした。生活環境部生活安全課の事務分掌を確認す-105-ると、交通安全対策係、消費生活係、市民相談係の三つの係があり、市民からの相談、苦情、要望等についてのこと、法律相談及び身の上相談についてとあります。よって、生活安全課が窓口になるものの、この連れ去り相談は未成年者略取誘拐罪に該当する蓋然性が高く、市は直接的な解決を図れないため、弁護士や警察への相談を促す対応が限界であると言えます。では、夫婦や親子間で起きるこれらに関する諸問題として、親子の断絶、真のDV被害への対応、虚偽のDVによる支援措置の濫用、片親疎外による子供の影響、子供の虐待、子供の意見表明、親子交流などがありますが、それらの相談はどの部署が受けるのでしょうか。また、どの程度解決に向けた対応をすることができるのでしょうか。恐らく、庁内でもその多くがいまだ定まっておらず、当事者から相談を受けた場合、初動対応が円滑に進まないと推測されます。そのため前回定例会、厚生常任委員会では、本市はホームページ上で相談窓口の一覧ページを設け、困った当事者の方が分かりやすく気軽に相談できるように体制づくりの必要性について質問しました。しかし、答弁は諸問題について関係する部署と協議したいという程度にとどまりました。その後の協議がどのように行われたのか伺います。協議の進捗状況にかかわらず、まずは市ホームページ上の相談窓口一覧のページに夫婦や家族に関する相談についてなどの欄を設け、困った当事者の方が分かりやすく気軽に相談できるような暫定的な体制を構築すべきであると考えますが、本市の展開と今後の対応について伺います。次に、オタルサマーフェス 2022 についてであります。本年が小樽市制施行 100 周年ということで、主に 10 歳代から 40 歳代の若い世代を中心に、オタルサマーフェス実行委員会が組織され、100 名以上の実行委員や運営メンバーが参加されました。公式ホームページには、「2022「つなぐ」100 年の歴史、次世代へ 小樽市制施行 100 年を迎える今夏。次世代を担う若者世代が、街への想いを仲間と共に共有し、歴史と浪漫に溢れたこの街を、持続可能な都市として未来へとつなぎます。この物語は、これからの 100 年を「誇りもてる街・小樽」にする為の、はじまりの一歩です」とあります。1978 年に第1回ポートフェスティバルというイベントが開催され、1994 年の第 17 回を最後に、16 年間行われておりました。このたびのサマーフェスは、ポートフェスティバルを現代版に、小樽のまちづくりへの思いを伝承し、未来につなげていく取組であります。以前のポートフェスティバルに参加されていた方の子や孫に当たる世代が、サマーフェスを運営されていたということもあり、若者世代のみならず多くの世代が参画したイベントでもありました。本年7月 30、31 日に日銀通り、ニトリ芸術村中庭、運河浅草橋散策路、北運河、旧国鉄手宮線などを会場とし、ステージ企画や幻想的なライトアップなどの事業を展開し、感染対策を行いながら、約3万人の来場があったとのことです。サマーフェスは、本市の観光課題である滞在時間と観光消費額を増やすとともに、既存施設の活用により新たな魅力の創出や観光振興などの活用事例になったのではないかと考えます。オタルサマーフェス 2022 について、本市の支援及び参画状況を示し、イベント全体の市長の所感を伺います。昨年、小樽青年会議所が「トゥナイト歩かナイト」という事業で旧国鉄手宮線のライトアップや線路の枕木を鍵盤に見立てた光と音の演出を行いましたが、サマーフェスでもそれらの規模を拡大した内容の演出が行われました。これにより観光資源としての旧国鉄手宮線の活用と、夜の魅力づくりに大きく寄与しました。現在の旧国鉄手宮線には最低限の街灯しかなく、夜は真っ暗で近寄りづらい状況です。幻想的でインスタ映えするような照明設備の常設を所管する市が行うべきであると考えますが、見解を伺います。-106-次に、国際交流と国際教育についてであります。社会のグローバル化が進む中で、国家間の緊張関係は高まっているとも言われており、外交だけではなく民間交流を通して、異文化に対する理解を深める必要性も高まっております。文部科学省も国際化が一層進展している社会においては、国際関係や異文化を単に理解するだけでなく、自らが国際社会の一員としてどのように生きていくのかという主体性を一層強く意識することを必要とし、特に国際化した社会において地球的視野に立って主体的に行動するために必要と考えられる態度、能力の基礎を養成するため、国際教育の重要性について示しております。中央教育審議会では、初等中等教育段階においては、すべての子どもたちが、異なる文化を持つ人々を受容し、共生することができる態度・能力、自らの国の伝統・文化に根ざした自己の確立、自らの考えや意見を自ら発信し、具体的に行動することのできる態度・能力、を身に付けることができるようにするべきと書いてあります。令和3年第4回定例会の私が行った代表質問において、姉妹都市交流が渡航制限等により実施が難しい状況に鑑み、GIGAスクール構想により市内小・中学生が一人一台所有するタブレット端末を活用したオンラインの国際交流を実施してほしい旨、質問をいたしました。国際交流や国際教育は、教育投資としての費用対効果がすぐには表れにくいことが課題ですが、児童・生徒が自らその機会を創出することは難しく、行政や教育機関が交流の場を設ける必要があります。オンラインで行われた中学生を対象とする姉妹都市交流の成果や課題について伺います。総称的な意味で国際教育の重要性が高まっていると考えますが、総務部国際交流担当と教育委員会の今後の連携について伺います。以上、再質問を留保し、質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
松岩議員の御質問にお答えいたします。初めに、離婚・別居後の共同養育支援について御質問がありました。まず、共同親権の実現についてですが、単独親権と共同親権に対する見解につきましては、離婚に至る経過やその後の親子の状況は個々に異なることから、一概にはどちらが子供の最善の利益につながるのかを判断することは難しいものと考えております。次に、親権制度の在り方を踏まえた子育て支援策の展開につきましては、いずれの親権制度においても、これまでと同様に子供の最善の利益となるように努めていくという考え方を基本として、政策を展開していくことが重要だと考えております。次に、夫婦や家族に関する相談についてですが、まず、関係部署との協議の進捗状況につきましては、第2回定例会以降も随時、関係部署間で意見交換を行い、本年9月上旬に開催した庁内での勉強会において、望ましい相談体制や、より分かりやすい窓口の周知方法について協議を行ったところであります。次に、相談しやすい体制の構築に係る見解と今後の対応につきましては、困り事を抱えた当事者の方を、適切な相談窓口や支援につなげることが重要であると考えております。そのため、市のホームページにおいて、新たに夫婦や親子関係の相談に関する窓口についての欄を設けるなど、分かりやすい周知に努めるほか、引き続き必要に応じて関係部署と連携を図りながら対応をしてまいりたいと考えております。次に、オタルサマーフェス 2022 について御質問がありました。-107-まず、市の支援及び参画状況につきましては、本イベントを市制施行 100 周年記念事業として位置づけ、開催事業費に対し 300 万円の補助金を支出しております。また、道路使用許可申請書作成等の諸手続の支援を行ったほか会場設営等の作業に協力をいたしました。事業主体である実行委員会には、観光振興室職員が役員として就任しているほか、開催当日は本市の若手職員を中心とした 20 名以上の職員がボランティアとして参画し、民間の実行委員会の皆さんと共同して運営に当たったところであります。次に、イベント全体に対する私の所感ですが、市民はもとより、観光客など多くの方々にお越しをいただき、本市の観光振興、地域活性化に寄与したものと考えております。特に、運営の中枢を担った皆さんが、世代や職場を超え、さらに官民一体となってまちづくりに取り組まれたことは、このイベントを通じて得た大きな成果であると認識をいたしております。次に、旧国鉄手宮線の照明設備につきましては、平成 22 年に小樽観光協会など関係団体の委員で構成し策定をした旧国鉄手宮線活用計画に基づき、素朴な風景をイメージして白熱灯を設置した経過があります。一方で、私といたしましても、滞在型・消費型観光を推進する上で、夜の魅力づくりは課題であると認識をしており、その一環として旧国鉄手宮線のライトアップについても、今後庁内で検討してまいりたいと考えております。次に、国際交流と国際教育について御質問がありました。初めに、市内中学生を対象にオンラインで行われた姉妹都市交流の成果につきましては、これまでのような渡航による相互交流が難しい中でも、オンライン交流を通じてお互いの国や町を紹介することにより、外国の異文化に触れることができること、さらに直接意見交換をすることにより、生きた外国語で会話ができるため、参加した生徒の学習意欲の向上につながることが挙げられます。また、課題につきましては、交流の際に時差があるため、日程調整に時間を要することが挙げられます。次に、国際教育における教育委員会との今後の連携につきましては、さきに行ったオンラインによる姉妹都市交流ではALT、外国語指導助手に補助的な役割を担っていただいたこと、また参加4校との連絡調整に当たっていただいたことなど、教育委員会とは連携を図り実施をしたものであり、本事業は国際理解という教育的な効果も期待できますことから、今後とも教育委員会と連携を図りながら実施してまいりたいと考えております。(「議長、12 番」と呼ぶ者あり)
再質問 12番 松岩一輝
再質問いたします。まず順番に、一つ目、離婚・別居後の共同養育支援について、単独親権と単独親権から原則共同親権、どちらが民法改正が行われた場合、子供の最善の利益につながると考えるかということについては、私も聞きながらということでしっかりと頭の中に一言一句止めているわけではないのですが、要は決めかねるという、市としてはそれがどちらが最善の利益か決めかねるという趣旨の答弁だったと理解しています。一方で、二つ目の質問で、子育て世代の支援に力を入れていく中で、親権制度の在り方についてどのように考えて政策をされるかということを伺いましたが、そちらにおいては、子供の利益にとって最善となるものにしていきたいというような趣旨であったと私は理解しています。この二つを並べたときに、どちらが子供にとって最善の利益につながるか分からないけれども、子供の利益にとって最善につながるようなものにしていきたいということになるのかと思うのですが、いささか矛盾しているというか、答弁として難しいのではないかと思います。-108-今、単独親権と原則共同親権について様々なメリット、デメリット、様々な方々、立場からの意見、議論がありますけれども、それを本市としてどのように理解して、今後の子育て世代の支援に力を入れていくのか、もう一度を御答弁いただきたいと思います。それから、二つ目の質問に相談対応について質問をいたしました。協議の状況については、取り急ぎ分かりましたが、二つ目の質問で、その協議の間にも困っている方はいらっしゃるので、暫定的な体制を構築すべきということで、市長の答弁は非常に前向きだったのかと思うのですが、その暫定的な市のホームページ上の相談窓口一覧ページにそういった欄を設けるというのは、いつ頃行われる見込みなのか、お聞かせいただきたいです。再質問は以上です。
答弁 こども未来部長 安部俊克(こども未来部長は2025年3月まで)
松岩議員の再質問にお答えいたします。まず、一つ目の単独親権・共同親権についての、子供の最善の利益につながるのか、判断することは難しいという答弁、それから、2問目のいずれの親権制度においても、これまでと同様に子供の最善の利益となるよう努めていくというのが、少し矛盾しているのではないだろうかというような御質問でしたけれども、あくまでも親権については、親の権利という形で私ども押さえておりまして、その権利が単独であろうが共同であろうが、あくまでも子供の最善の利益につながるかどうかという観点で子育て支援を進めていきたいという考えでの答弁でございました。それからもう一つは、相談対応についてのホームページの欄のアップデートですけれども、年内のできるだけ早めに更新をしたいと考えております。(「議長、12 番」と呼ぶ者あり)
再質問 12番 松岩一輝
答弁が矛盾しているのではないかという点は、ここで深掘りができませんので、後の委員会で必ず行います。それから、二つ目の相談対応については、年内のできるだけ早めにということだったのですが、ホームページの更新という意味では、そんなに時間がかかるものではないと思いますので、どちらにして行っていただけるということであれば、速やかに行っていただきたいと思います。こちらも後の委員会で深く質問させていただきますので、私からは以上です。