小樽市議会 令和3年第4回定例会 2021年12月7日
小樽港第3号ふ頭及び周辺再開発について
2021年12月7日、小樽市議会の一般質問で、中村誠吾議員が「小樽港第3号ふ頭及び周辺再開発について」質問し、市長 迫俊哉、副市長 小山秀昭が答弁しました。
- 質問者
- 中村誠吾 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、副市長 小山秀昭
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 16番 中村誠吾
第3項目め、小樽港第3号ふ頭及び周辺再開発についてお聞きします。先日、北海道新聞に、第3号ふ頭の改良が着々と進んでいるという記事と、クルーズ船の寄港が2年連続ゼロ件という記事が出ていました。内容については、明暗対照的な内容ですが、新型コロナウイルス感染症がしっかりと落ち着けば、小樽にはクルーズ船が来るのは容易に想定できますし、むしろ来てもらわないと困るくらいの意気込みで、積極的に誘致活動を進めていく必要があると考えています。そして、現在、クルーズ船の受入れのために工事がされており、昨年の12月には小樽港第3号ふ頭周辺再開発の施設配置計画が出てきました。観光・商業施設は18番岸壁の34号上屋と、小樽地方合同庁舎正面のおたるマリン広場の2か所に配置をし、多目的広場への観光・商業施設導入を先行し、34号上屋は、将来ニーズを見極めてから導入するとしています。第3号ふ頭基部のおたるマリン広場内の一部に建設を予定している観光・商業施設は市民も利用できる多目的ルームやコインロッカー、サイクル関連施設などの入居を予定しているとのことです。また、現在では、観光船ターミナルや市港湾室などが入る建物は取り壊し、観光船ターミナルは既存の34号上屋を活用して当面対応し、港湾室の移転先については、現在の観光振興室の執務室への移転を予定していると聞いています。まずこれらの建物にかかる費用ですが、34号上屋改修と、マリン広場に建設される施設を建設するための費用はおおよそどれくらいと想定していますか。また、それぞれ何平方メートルを想定していますか。私は、この計画については、小樽を盛り上げる計画だとは考えています。ただ、本年10月に、第3号ふ頭に近接する場所で、市民の盛り上がりもあり、市として大きな判断を行った出来事があったと私は考えています。それは、老朽化で解体が検討されていた北海製罐小樽工場第3倉庫の存続が決まったことです。老朽化で解体が検討されていましたが、小樽市は土地と建物を北海製罐株式会社から無償で譲渡されることが決定したのです。つまり、第3号ふ頭に近接する場所に今後利用を検討しなければならない建物が登場してきたわけです。我が会派としては、このような展開から、港湾と運河と旧国鉄手宮線と、これらの地区が一体となった計画の再構築が必要だと考えます。おたるマリン広場に建設予定の観光・商業施設には、先ほど申し上げましたほかに、1階には物販店舗や国際インフォメーション、2階には市民ホール、カフェ、3階には小樽観光協会、市観光振興室のほか会議室が設けられる計画と聞いています。まず1階の物販施設については、小樽や後志の産品のほか、道内の製菓を扱う店舗のほかコンビニエンスストアも想定されていますが、現在、運河周辺にはこれらと類似する店舗が多くあり、既存店舗への影響を危惧しております。既存店舗との競合はあると考えられますが、どのような認識をお持ちなのでしょうか。また、既存店舗を含め、経営していくだけの需要があると試算しているのでしょうか。また、新型コロナウイルス感染症の影響等により、この周辺では空き店舗も生じている状況で、市としては、この活用を促進することも重要だと考えられますが、いかがでしょうか。3階の観光協会と、市観光振興室の事務所について、現在は市所有の同じ施設内で情報共有もしながら観光振興に当たっている中で、事務所の位置もそう変わらない、新たな事務所のため費用をかけ、スペースを建設することに疑問があります。観光振興室が、入居のために支払わなければならない家賃は、幾らになるのか。-68-また、なぜ現施設ではなく、経費もかかる新たな施設に移るメリット、デメリットと移転する判断となった理由を伺います。この施設の建設と運営は、市が出資している小樽観光振興公社を予定していますが、現在の公社の経営状況に対する認識はどのように捉えられていますか。以前示された事業計画では、計画されている観光・商業施設の収支も含まれていますが、建設数年後の施設の年間収支を大きく捉えると、例えば令和8年度では、1階から3階のテナント料収入が約4,700万円ですが、この施設の建設費を含む長期借入金の元利償還金が約4,000万円。維持管理費は、電気料金だけでも約2,600万円を要し、不足分は市から土地を借りて運営する駐車場収入などで賄う収支となっています。これを見る限り、民間の経営的な視点では、この施設は当初から採算を取るのは難しいと思われますが、それに対する認識はいかがでしょうか。将来的に、公社の収支に与える影響が危惧されますが、仮に公社が収支不足に陥った場合には、市で財政的援助を考えているのですか、伺います。アフターコロナを見据え、クルーズ船の受入れ施設の整備が進み、第3号ふ頭周辺の開発は小樽観光にとって重要で、早急に取り組まなければならない一つと考えております。しかしながら、今後、計画している施設による小樽観光振興公社の経営への影響や、既存店舗への経営の影響などのほか、近接する34号上屋跡地に建設予定の観光・商業施設の差別化や、第3倉庫の利活用など、課題は多いと思われます。最後にお聞きしますが、第3号ふ頭及び周辺再開発の施設配置計画は、この地域の将来を見据え、いま一度、再考する必要があると考えておりますが、現在の計画を見直しするおつもりはあるのか、伺います。第3項目めの質問を終わるとともに、再質問を留保し、代表質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
ただいま、小樽港第3号ふ頭及び周辺再開発について御質問がありました。初めに、施設を建設するための費用等につきましては、観光船ターミナルは、当面、34号上屋の健全度を確認した上での改修や建て替えについて検討しており、34号上屋を暫定的に利用するとした場合は、改修費用に1億円程度が見込まれ、床面積は既存施設と同一の約1,000平方メートルを想定しておりますが、建て替えについては現時点で規模や機能が未定であることから、試算は行っておりません。また、観光振興公社でマリン広場へ建設を予定している観光・商業施設は、公社による計画では、建設費用として約6億円を見込んでおり、4階建てで延べ床面積約2,000平方メートルとなっております。次に、マリン広場に建設予定の観光・商業施設と、既存店舗との競合についての認識につきましては、1階の物販施設は、現在の観光物産プラザにおける物販機能を拡充し、移転をするものであります。さらに、隣接地に大型駐車場が整備されるとともに、第3号ふ頭及び周辺再開発が進むことにより、クルーズ船寄港数の増加が見込まれることや、緑地でのイベント等による集客が期待できることから、既存店舗とは競合せず、相乗効果により需要が喚起されるものと考えております。次に、運河周辺での空き店舗の活用につきましては、コロナ禍の収束により、観光客の入り込みが回復することや、第3号ふ頭及び周辺再開発により、新たな誘客が喚起され、第3号ふ頭基部から周辺への人の流れが創出されることから、空き店舗の利用促進が図られるものと考えております。次に、観光振興室が入居のために支払う家賃につきましては、観光協会負担分と合わせ、共益費を含-69-め年額約940万円と試算されておりますが、本市の負担額については今後、面積按分などに基づき協議していくこととしております。観光振興室が施設に入居するプランにつきましては、第3号ふ頭及び周辺再開発により、港湾室庁舎の移転先の確保が必要となるため、観光振興室庁舎を含めた再配置を検討した結果、観光振興室庁舎に港湾室を移転させ、観光振興室が新たな観光・商業施設に入居することで課題が解決されるとの考えが根底にあります。また、観光振興室と観光協会が新たな施設に入居することにより、1階の国際インフォメーションセンターとの一体的で効率的な運営が期待されるというメリットがある一方、デメリットとしては、新たな施設に観光振興室が入居することにより、家賃などの財政負担が生じることと考えております。次に、現状の小樽観光振興公社の経営状況に対する認識につきましては、事業の二つの大きな柱となる、駐車場事業と観光船事業のうち、駐車場事業については収益が確保されている一方で、観光船事業については天候に影響される欠航率の高さや、冬期間の営業ができないといった理由から収益が確保されておらず、さらに新型コロナウイルス感染症の影響などもあり、大変厳しい状況にあると認識をいたしております。次に、観光・商業施設の採算性に対する認識につきましては、御指摘のとおり、公社が策定をした事業計画では、観光・商業施設単体で収支均衡が図られておりません。しかしながら、本市が令和2年度に取りまとめた施設配置計画では、民間開発・管理運営ゾーンとして、観光・商業施設と観光駐車場を一体的に運営することとしたものであります。公社の事業計画においても一体として運営することを前提に収支均衡が図られたものとなっており、本市の取りまとめた計画と整合していると考えております。次に、観光振興公社が収支不足に陥った場合の財政支援につきましては、先ほど御答弁したとおり、公社の経営状況は、観光船事業において慢性的な収支不足が生じており、大変厳しい状況にあります。このため、赤字体質からの脱却や今後の事業強化を図るため、今年度から経営陣を刷新し、その体制の下、経営改善の取組を進めているところであります。このたびの第3号ふ頭及び周辺再開発を契機に公社が観光駐車場と観光・商業施設の管理運営を進めることにより収支が改善され、安定的な経営が図られていくものと期待をいたしております。今後とも第三セクターである公社に対しては、市として健全な経営が維持されるよう、常に経営状況等を把握し、収支不足に陥らないよう適切な関与を行ってまいります。次に、施設配置計画につきましては、この計画は平成26年度に策定をした、第3号ふ頭及び周辺再開発計画での検討経過や、令和元年度から進めてきた第3号ふ頭を核とした魅力づくり連絡会議での意見交換を踏まえ、昨年12月に取りまとめたものであります。この計画の中では、34号上屋跡地の利用方針として、今後の観光船の集約の効果や観光客の回遊性の変化などを見極めた上で、観光船ターミナルを中心とした複合施設を建設することとしており、将来ニーズの変化にも柔軟に対応できるよう計画していることから、現時点で見直す考えはありません。なお、34号上屋跡地に複合施設を建設する段階では、この地域におけるニーズを改めて把握するとともに、北海製罐小樽工場第3倉庫の利活用の方針等も踏まえ、必要な機能を検討する必要があると考えております。(「議長、16番」と呼ぶ者あり)
再質問 16番 中村誠吾
何点か再質問をさせていただきます。一つは、今回、代表質問をした中で、2点同じことで絡んだのですけれども、並行在来線と塩谷地区のキャンプ場について私は、ここを小樽市の北西部に関わることとして質問したのです。失礼な言い方-70-になったらごめんなさい、北西部というのは市政の中で話題が少なかったり、量販店がなくなったなど、あっても明るい話題が少し少なかったのではないかと思っています。ですから、また、並行在来線についても、直接影響のある市民が少なく、関心が高まらないと北海道新聞の記事にもあったのですこれは事実ですから。だからこそ、北西部地区の市民の市政に対する何か諦めムードみたいなものが漂ってほしくないと思っているのですよ。それで非常に心配しています。その中でも、少しでも明るい話と言ったら理想みたいだと思われては困るのだけれども、キャンプ場の質問をしてみたのです。そして、まず市長は、北西部に対してどのような思いで市政に取り組んでいるのかお聞きしてみたいと思ったのです。なぜなら、改めてこの質問をつくるときに、小樽市総合戦略を見たのです。そしたら、北西部地区について、「豊かな自然環境などを活かした宿泊体験の場を提供し、小中学校の教育旅行などの誘致に努め、地区住民との交流機会を創出するほか、後志地域との結節点である地理的条件を活かし、広域的な観光圏の形成に努めます。」と書いているのですよ。それで、塩谷地区のキャンプ場については、私はまさに、総合戦略の具体化ではないかと考えているのです。この総合戦略について、確実に実行していくというのは当然だと思います。これも質問ですけれども、どのように総合戦略に沿って豊かな自然環境などを生かした宿泊体験の場を提供していくのか、市長の思いがあればお聞かせください。次に、おたる自然の村の質問をしたのですけれども、維持管理費用を5,000万円以上負担している現状については妥当であると答弁されました。そして、農林漁業体験学習館については、現施設を維持するために長寿命化改修などの対応を図るという答弁だったと思うのですが、これらの答弁は、裏を返すと言うと失礼だけれども、おたる自然の村については、財政再建団体に陥るとか、もしくは似たような状況にならない限りという大前提はあるのです、今後も少なくとも現状を維持し運営していく方針を市として持っている。つまり、廃止や縮小は考えていないということで捉えてよろしいのですか、ということが一つ。それともう一つ、市の政策としては、観光は大きな柱ですから当たり前なのですけれども、この新型コロナ災害と言っているような状況下での観光客の増加という点では、次年度以降のキャンプ需要は見逃せない要素だと私は訴えているのです。それで、おたる自然の村の維持管理費用が増加する懸念があるという市長の答弁だったと思うのですけれども、これは、新たなキャンプ場を設置する障壁・障害は、市及び公社の財政的な問題だけだということなのですか。そして、これがクリアされるなら検討できるという範囲なのですか、そこをお聞きしたいと思っています。そして、再質問の最後、小樽港第3号ふ頭についてなのですけれども、今後の動き等については、我が会派としても注視していきたいと思います。そこで、答弁をお聞きしていても、様々な利害関係があるというか組織的に絡むのですけれども、非常に複雑な問題であると私は理解しているのです。そして、これはやはり、市長が先頭に立って方向性をしっかりと示して、適宜決断が必要な大きな案件なのではないかと改めて自覚しました。ですから、市長にお願いしたいのは、この案件について、言葉はよくないかな、部下に任せるのではなく、今後、市長が節目節目で先頭に立ってしっかりと決断していっていただきたい。そして、そのような考えを、決意をお聞かせいただければと思います。
答弁 市長 迫俊哉
中村誠吾議員の再質問にお答えをしたいと思います。市北西部におけます総合戦略への位置づけについて御質問されましたけれども、今手元に資料がございませんので、どういう記載であったか記憶にありませんが、北西部に対する思いといたしましては、やはり人口が市のほかの地域に比べまして大きく減少しているということと併せて、やはり高齢化も進んでいるということで、まちづくりを進めていく上でも大変大きな障壁になっているなというふうに思っております。悪循環として、中村誠吾議員がおっしゃられたように、量販店も撤退をしていくというような状況になっているわけでありますけれども、ただ、私といたしましても、市の一部を構成しております北西部ですから、このまま看過するわけにはいきませんし、その一つとして、教育部の協力もいただきましたが、今回、忍路中央小学校と忍路中学校を併置校という形で存続いただけるということで、私の思いの実現に教育部として協力していただいたわけですけれども、それと併せて、やはり蘭島・忍路地区のまちづくりも、学校だけではなくて、学校を残すとして決めた以上は、やはり併せて地域振興も考えていこうという思いでおりますので、そういった意味で、これからも北西部地域のまちづくりには、市としてもしっかり関わっていきたいというふうに思っております。宿泊体験の記載があるということでございますけれども、これはどういった意図で書かれているものか分かりませんが、例えば、やはり北西部というのは海岸線がありますので、そういったところでの宿泊体験をイメージしたものではないかというふうに思います。塩谷丸山も含めて自然豊かな地域でもありますし、質問の中にもありましたとおり、私は今、本当にアウトドアのブームだというふうに思っておりますので、ここはやはり小樽市として生かしていけるところは、山も海もそうですけれども、生かしていければというふうな思いはありますし、それはある意味、北西部の強みではないかというふうに思っているところでございます。それから、第3号ふ頭及び周辺再開発につきましては、大変重大な局面を迎えているなというふうに考えております。昨日今日と、議会からも御質問いただきましたけれども、その思いは私としてもしっかり受け止めていきたいなというふうに思いますし、将来に過度な負担を残すことはあってはいけないというふうに思っておりますので、そういう認識の下でこの問題には取り組んでいるところでございますけれども、決して、今でも職員任せにしているわけではありませんが、やはりこの問題については、私が先頭に立って、経済界ですとか、あるいは関連団体ですとか、港湾業界ですとか、そういったところとの連携もしっかり図っていかなければならないというふうに思っておりますので、御指摘のあったとおり、市長としての役割をしっかり果たしながら、誤った判断にならないような形で慎重に対応していきたいなというふうに思っているところです。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 副市長 小山秀昭(副市長は2022年9月まで)
中村誠吾議員の再質問にお答えします。私からは、おたる自然の村公社の問題とキャンプ場の問題についてお答えさせていただきたいと思います。おたる自然の村の5,000万円を超える負担というのは、やはり大きいとは思っておりますが、コロナ禍前で年間2万7,000人以上の利用があることも事実でございます。ただ、今後も廃止、縮小は考えないのかということでございますが、これにつきましては、現状ではまだ考えておりませんし、この施設をいかに有効に使って多くの方に利用してもらえるか、その方策は公社としても考えていきたいと考えております。-72-また、塩谷のキャンプ場のお話ですが、これは今お話をいただいて、そこに約10万平方メートルの市の土地が未利用で残っておりますので、そこの利用を市でやるべきか、また民間に開発してもらうべきか、そんなものも含めて、まだスタートに立っていませんので、庁内で議論してまいりたいと考えております。