小樽市議会 令和3年第3回定例会 2021年9月14日
新型コロナウイルス感染症対策について
2021年9月14日、小樽市議会の一般質問で、丸山晴美議員が「新型コロナウイルス感染症対策について」質問し、市長 迫俊哉が答弁しました。
- 質問者
- 丸山晴美 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 丸山晴美
日本共産党を代表して質問いたします。まず新型コロナウイルス感染症対策についてお聞きします。8月2日、菅首相は会見を開き、感染者の多い地域では原則入院対象者を重症患者や、特に重症化リスクの高い人に絞り込み、入院しない人を原則自宅療養とする内容の方針転換を公表しました。このニュースを聞き、私は医療の現場が危機的な状況になるのではないかと強い危機感を持ちました。程なく、東京都で家族3人が陽性となったけれども、全員自宅療養となり、40歳代の持病を持つ母親が自宅療養のまま亡くなった事例が報道されました。また、千葉県では妊娠8か月の女性に感染が確認され、自宅療養となりました。出血があり、出産と判断して救急要請をしましたが、入院先が見つからず自宅で出産。子供は早産のため救急搬送しましたが亡くなった事例など、自宅療養中に亡くなる痛ましい事例が相次いでいます。全国の一日の新規感染者数は、8月中旬から2万人を超える日が続き、重症者数も過去最高を更新し、とりわけ自宅療養者が激増しています。医療現場などから災害級と悲鳴が上がる事態を招いています。原則自宅療養という方針は正式に撤回されなくてはなりません。これまで札幌市で感染が拡大すると、その後に小樽市内でも感染が広がるという経験を繰り返しています。新型コロナウイルス感染症は感染しても症状が現れない無症状感染が大きな特徴であり、無症状感染及び症状が出るおよそ2日前から感染を広げている可能性があるとされています。だからこそ、日本共産党は、大規模で定期的なPCR検査の実施を早くから求めてきました。大規模定期的検査によって、無症状を含めた新型コロナウイルス感染者を早い段階で発見することができ、さらに感染者を適切に隔離保護することが感染をそれ以上広げない有効な手段の一つであると考えるからです。市内高齢者入所施設、障害者入所施設での職員に対する定期的なPCR検査が6月から月1回行われていると聞いています。対象者は何人で、これまで何人分の検査が行われたか、月ごとにお答えください。検査は民間に委託していると聞いています。結果は、誰に、どのように知らされますか。もし陽性が確認された場合、市はどのように対応することになっているのか、お答えください。当初の予定は5月から9月でしたが、開始が6月にずれ込みました。今後の実施予定をお答えください。第2回定例会の予算特別委員会において、小貫元議員がPCR検査の拡充について取り上げています。今年3月以降、5月までに4回、厚生労働省から検査に関わる事務連絡が出されています。5月28日付事務連絡では、これまで入所系の高齢者施設等を対象としていたものを、今後は、外部との接触の機会が多い通所系の事業所も対象とすることを検討してくださいと要請されています。定期的検査の対象と頻度を拡大することについて質問したところ、通所施設にも対象を拡大することを検討するという答弁-45-でした。第2回定例会以降、定期的なPCR検査の対象施設は拡大されましたか。お答えください。定期的な検査の頻度について、厚生労働省事務連絡では、週1回または2週間に1回などを参考にするよう要請されていましたが、小樽市では定期的な検査の頻度を、以前の月1回から増やしているのでしょうか、お答えください。全国でデルタ株への置き換わりが進んでいます。デルタ株は従来よりも感染力が強いと言われています。最近の新規感染者の割合を見ると、高齢者が減って学生、現役世代が増えています。重症になる40歳代、50歳代が増え、重症化するスピードが速まっていると報道されています。感染拡大防止にはこれまでよりもさらに感染者の早期発見、迅速で適切な隔離保護の必要性が高まっています。現在、市内の高齢者のワクチン接種済みの割合は90%に迫り、高齢者以外の接種も日々行われています。市内医療機関の御協力、小樽市保健所の御尽力の結果であると評価しています。ただ、ワクチン接種後も感染予防の必要性は変わりません。いわゆるブレイクスルー感染を早期に発見する必要性からも、PCR検査の対象をさらに広げる必要があると考えます。特に第5派の感染増加では、若年層が多くいる場所でのクラスターが多数報告されています。保育所、小・中・高校、大学などを定期的な検査の対象とする考えはありますか、お答えください。PCR検査を、いつでも、どこでも、誰でも、何度でも、無料で受けられるようにする体制の整備を国に求める考えはありますか、お答えください。宿泊療養施設についてお聞きします。先日、我が党に入った御相談です。4人家族の妻と下の子供の感染が確認されました。自宅療養となっているが、宿泊療養施設に入るべきではないかと、その家族の知人からの御相談でした。内容を詳しくお聞きしたところ、感染した御本人が諸事情により自宅療養を希望したと確認できましたので、今後、事情が変わって宿泊療養施設等に入所を希望する際には、改めて御相談くださいとお話をしたところです。感染が確認された後、入院や宿泊療養施設へ入所するほかに、自宅療養とされる場合がありますが、どのような条件の場合に自宅療養になるのか、お答えください。菅首相が会見で公表した、感染者の多い地域では重症者と重症化リスクの高い患者を入院対象とし、それ以外は原則自宅療養という方針転換は、新型コロナウイルス感染症患者を事実上、自宅に放置するという無責任極まるものであり、断じて認められません。全国では既に救える命も救えない状況が発生していますが、菅自公政権が新たに打ち出した原則自宅療養の方針について、市長はどのような見解をお持ちか、お聞かせください。市民は小樽市までもが原則自宅療養と方針転換してしまうのではないかと心配しています。原則自宅療養の方針転換はないと明言してください。現在、小樽市は独自に宿泊療養施設を設置していません。道内の保健所設置市で宿泊療養施設がないのは小樽市だけです。市民が宿泊療養施設を利用することになった場合、現在は北海道が設置している札幌市内の宿泊療養施設に入ることになります。今後、感染者が増加した場合、感染した市民が宿泊療養調整中の下、自宅に放置される心配はありませんか、見解を伺います。今後は、また、感染拡大が起こる可能性は否定できません。将来を見据えた対応を検討しておく必要があります。小樽市では現在、自宅療養者には毎日2回、電話での健康観察をし、必要な場合には往診ができる体制になっていると聞いています。しかし、仮に自宅療養者が爆発的に増えるような事態に陥った場合、通常の診療に加えワクチン接種もしなければならない中で、地域に点在する患者を往診するのは医療者の負担が重くなると考えます。厚生労働省が示している新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養のための宿泊施設確保・運営業務マニュアルを見ると、宿泊療養施設の確保までに1-46-週間以上の時間を要していたことや、医療スタッフ、事務スタッフといった人員確保、体制の整備とともに、医療用物資。機器の確保、こういったことに時間を要すると書かれています。運用マニュアルの作成、スタッフ間の認識の共有にもそれなりの時間がかかると思われます。小樽市民の命は小樽市が守るという立場で宿泊療養施設を市内に設置するべきであり、その設置までには相当の時間がかかるわけですから、今から検討を始める必要があると考えますが、見解を伺います。新型コロナウイルス感染症拡大防止の大きな柱の一つであるワクチン接種についてです。最近の新規感染者の割合を見ると、高齢者が減少し、10歳代以下から50歳代までが高くなっています。ワクチン接種後は感染は防げないながら、発症や重症化を防ぐ効果があると考えられています。国は十分な量のワクチンを確保していると大規模接種を進めてきたわけですが、突然、供給が減らされ、市は集団接種を予定どおり行えませんでした。市長は、ワクチン供給において国はその責任を十分果たしていると考えていますか、お答えください。菅首相は6月9日の党首討論で、ワクチン接種について10月から11月にかけて希望する全てで終えることを実現したいと表明しており、現在、首相官邸のホームページにおいてもワクチン配送スケジュールは11月までの供給で希望する全ての人に2回接種するだけのワクチンを確保となっています。現在のような配分量とペースで、接種を希望する小樽市民全員が、菅首相の言うように11月までに2回のワクチン接種を受けられるとお考えでしょうか。ワクチン予約に苦労している市民に今後のスケジュールをお示しください。希望する市民全員にワクチンを接種するべきと考えますが、接種終了と考える割合について、何割の市民が接種したら終了と想定しているのか、お答えください。小樽市では12歳以上、59歳以下の方に接種予約券が送付された後、8月20日に再開されたワクチン接種予約は同日夕方には予約が停止してしまいました。その後もどうにか予約が取れないかと私も何度も挑戦しましたけれども、結局、9月1日の予約再開を待つしかありませんでした。先日、学生向けの食糧支援にお邪魔しました。1人の学生にお話を聞いたところ、これから実習や資格試験があって忙しい。また、今年は就職活動をするということでした。まだワクチン接種はしていないということでしたが、いつ接種するのか決めかねているようでした。小・中・高校、大学などでのクラスターも報告されています。しかし、本人も御家族も、日中は仕事や授業などでワクチン接種予約を取りにくい状況にある御家庭は少なくありません。受験や就職活動など、事情のある生徒や学生が希望する時期までに確実にワクチン接種を受けられるような配慮と対応が必要ではありませんか。考えをお聞かせください。市では、現在、海外に渡航予定のある方に対してワクチン接種証明書を発行しています。問題は、ワクチン接種証明書を消費喚起のために利用しようとする動きです。8月25日、菅首相は、ワクチン接種証明書の積極的な活用方法を含め、飲食店の利用、旅行、イベントなど、日常生活や社会経済活動の回復も検討すると述べ、加藤官房長官は26日の記者会見で、年内をめどにデジタル化実現の検討を急ぐと、ワクチン接種証明書の国内活用を想定した発言をしています。また、9月下旬から会津若松市がワクチン接種証明書を地域通貨と連携させる実証実験を始めるそうです。地域通貨の決済アプリに接種証明を表示させ、ワクチン接種済みの客に特典を提供する店舗などで利用できるというものです。一方で、加藤官房長官は、接種の強制や不当な差別的扱いが行われないように検討するとも述べています。先日、政府が行動制限緩和の基本方針をまとめましたが、アレルギーや体質でワクチンを接種できない方、または接種しない方に不利益が生じたり、差別的な扱いがあってはなりません。そのために-47-はワクチン接種証明書を経済振興に活用するべきではないと考えます。市長の考えをお聞かせください。第1項目の質問を終わります。
答弁 市長 迫俊哉
丸山議員の御質問にお答えをいたします。ただいま新型コロナウイルス感染症対策についての御質問がありました。初めに、感染予防対策についてですが、まず市内高齢者入所施設及び障害者入所施設の職員に対する定期的なPCR検査の対象者の人数と月別の検査実績につきましては、対象者約2,500人に対しまして、6月は632人、7月は1,422人、8月は1,416人となっております。次に、検査結果の通知につきましては、検査の受託者から保健所と検査を受けた事業者宛てに検査結果の一覧表がメールで送信されます。この一覧表には、検体ごとに陰性、陽性の区分が記載をされており、陽性の場合にはこの結果をもって保健所において発生届を作成し、陽性者に通知するとともに、疫学調査を行うこととなります。次に、定期的なPCR検査の今後の予定につきましては、全国的に感染拡大が収束しない状況や、定期的な検査を継続してほしいとの施設側からの要望もあることから、本年9月までとしていた実施期間を延長することについて検討を進めております。次に、定期的なPCR検査の対象施設拡大につきましては、現状といたしましては対象施設の拡大ではなく、未実施の高齢者入所施設及び障害者入所施設に対する受検の勧奨を行っております。今後、デイサービスなどの通所系事業所や在宅サービスを実施している事業所のニーズを把握するなどして、対象を拡大するかどうか検討したいと考えております。次に、定期的な検査の頻度を上げることにつきましては、検査数の増加に伴う大きな財源負担の問題のほか、各施設においては職員の検体を採取し、取りまとめて発送する作業が増加するなど、負担も大きくなることから難しいものと考えておりますが、感染状況を勘案しながら引き続き検討していく必要があるものと考えております。次に、定期的な検査の対象を保育所や学校などに拡大することにつきましては、財源の問題のほか、保育所や学校における検体の採取や検体の取りまとめ作業などの課題があることから、実施は難しいものと考えております。次に、いつでも、どこでも、誰でも、何度でも、無料でPCR検査を受けられるような体制整備につきましては、多額の費用が必要となりますが、こうした新型コロナウイルス感染症対策全般の強化を図るため、市長会等を通じて今後も引き続き国に対し、財政支援の充実について要望してまいります。なお、発熱などの症状があり、新型コロナウイルス感染症が疑われる市民の皆様には、かかりつけの医療機関や発熱者相談センターに御相談をいただき、医療機関において検査を受けていただきたいと考えております。次に、宿泊療養施設についてですが、まずどのような条件の場合、自宅療養となるのかにつきましては、医師が入院の必要がないと判断した場合において、子供の養育や親の介護など宿泊療養ができないやむを得ない事情があるときは自宅療養としております。次に、原則自宅療養とする方針につきましては、国は先月、感染者が急増する地域においては、入院について、重症者のほか中等症患者で酸素投与が必要な方や、投与が必要ではなくても重症化のリスクがある方に重点化することも可能であるとし、これ以外の方は自宅療養を基本とする方針を示しており-48-ます。本市におきましては、こうした国の方針を適用する感染状況とはなっておりませんので、これまでと同様に感染者の個々の状態を的確に把握した上で、入院や宿泊療養、自宅療養といった療養先の調整を行ってまいります。次に、原則自宅療養への方針転換につきましては、ただいま申し上げましたとおり、本市においては先月示された国の方針を適用する感染状況とはなっておりませんので、これまでと同様に感染者の状態に応じ適切に対応をしてまいります。次に、感染した市民が宿泊療養調整中として自宅に放置されることはないかにつきましては、今後、感染者が増加したとしても健康状態の観察や必要な医療の提供が確実に行われる体制を確保してまいります。次に、市内への宿泊療養施設の設置につきましては、今後、感染者の増加が続き、入院や宿泊療養が困難となる状況が見込まれる場合には、宿泊療養施設の設置者である北海道と対応策について協議をしてまいりたいと考えております。次に、ワクチンについてですが、まずワクチン供給において国がその責任を十分果たしているかどうかにつきましては、国では10月末までに12歳以上の人口8割の方が2回接種するためのワクチンを配分するとしており、本市においても10月前半までに12歳以上の人口の約8割の方が接種可能となるワクチン量の配分が確定をしております。一時期ワクチン供給が本市の要求どおりとならず、接種の進捗に支障を来す状況がありましたが、結果として国は責任を果たしたものと認識をしております。次に、接種を希望する市民全員が11月までに2回の接種が受けられるかどうかにつきましては、今後、ワクチンが順調に配分され、併せて順調に接種が進んだ場合には、11月末までに市民全体の約8割の方への2回の接種が可能であると考えております。今後のスケジュールにつきましては、10月上旬に供給されるワクチン量を踏まえ、9月15日に新たな予約枠を追加いたします。追加する予約枠は、土曜日・日曜日の大規模個別接種を中心に約3,000人、6,000回分の予定であります。次に、接種を希望する市民全員がワクチンを接種し、接種終了とする接種率につきましては、接種開始当初は、市民の接種率は約7割と想定をしておりましたが、現在の接種の進捗状況を勘案いたしますと、最終的には市民全体の約8割程度の方が接種を受けるのではないかと想定をしております。次に、受験生や就職活動など事情のある生徒や学生が年内には確実に接種を受けられるような配慮や対応につきましては、本市では10月前半までに12歳以上の人口の約8割の方が接種可能となるワクチンの配分が確定をしており、配分量に見合った予約枠を設定いたしますので、11月末までには接種を希望する市民の2回接種が可能であると考えております。また、10月以降の新たな予約枠につきましては、学生・生徒や仕事をお持ちの若い方への接種を考慮し、土曜や日曜日の大規模個別接種を中心に設定をしてまいります。次に、ワクチン接種証明書の活用につきましては、政府の行動制限緩和の基本方針では、ワクチン接種歴のほかPCR検査等での検査結果を基に、感染リスクが低いとみなすワクチン・検査パッケージの活用について検討をされております。これが適用になりますと、感染防止と地域経済の回復との両立につながることが期待されることから、市内経済においても歓迎すべきものと考えておりますが、報道にもありますように、私といたしましても、ワクチンを接種しない人が不利益を受けることのないよう配慮する必要があると考えておりますので、今後の検討状況に注視をしてまいりたいと考えております。