小樽市議会 令和2年第3回定例会 2020年9月9日
(1)母子生活支援施設について/(2)犬管理所について
2020年9月9日、小樽市議会の一般質問で、丸山晴美議員が「母子生活支援施設について」「犬管理所について」について質問し、市長 迫俊哉、保健所長 貞本晃一、福祉部長 小野寺正裕が答弁しました。
- 質問者
- 丸山晴美 議員
- 答弁者
- 市長 迫俊哉、保健所長 貞本晃一、福祉部長 小野寺正裕
議事録から機械で取り出したものです。正しくは会議録でお確かめください。
質問 7番 丸山晴美
日本共産党の丸山です。一般質問をいたします。まず、母子生活支援施設についてお聞きします。この施設は、母子家庭の母と子を入所させて、これらの者を保護するとともに、その自立の促進のために生活を支援し、あわせて、退所した者について相談その他の援助を行うことを目的としています。現在、北海道内には 10 か所の母子生活支援施設がありますが、うち6か所が札幌市に集中しており、ほかに函館市に2か所、旭川市と小樽市内に1か所ずつとなっています。小樽市にある母子生活支援施設相愛の里は、1942 年 12 月、戦没軍人遺族の母子世帯を収容する施設として、小樽市長を会長とする小樽市銃後奉公会により建設されました。当時の名称は相愛寮とされ、助産施設を併設し、裁縫指導などにより母子の生活支援をしてきました。戦後は引き続き、引揚者母子軍人遺族会及び生活困窮の一般母子を入所対象として、1949 年に児童福祉法による母子寮として第一種社会福祉事業に認可されています。1979 年に、それまで運営をしていた小樽市同胞援護会の解消により社会福祉法人小樽相愛会に事業が引き継がれ、同年に保育所が整備されています。母子が居住する建物は 2000 年に外壁張替え工事等がされていますけれども、建設後 77 年を経てかなりの老朽化が進んでいます。施設の老朽化についての市の見解を伺います。以前、相愛の里にお住まいだった方にお話を聞きました。部屋の床が平らではなく、中心に向かって盛り上がっていることに驚いた、冬の間、壁からも床からも隙間風が入り込み、夜は頭まですっぽりと布団をかぶらないと顔が冷たくて眠れなかった、居室の裏側にはトイレと半間の物置に挟まれた短い廊下があるが、外と隔てているのは、まさに昭和初期の木枠でできた引き戸で、隙間から吹き込んだ雪が全く解けることがないほど寒く、その廊下と部屋を隔てるものは戸が1枚、灯油代がかさむことがつらかった。2部屋ある居室では部屋と部屋を引き戸で区切る造りになっているが、冬の間だけこの引き戸が閉まらなくなり、屋根に積もる雪の重みのせいではないかと心配になったというお話を聞いています。すぐにでも施設の改築が必要と思われます。相愛の里に住む母子の居住実態を市長は把握されていますか、お答えください。また、2011 年に施設の設備及び運営についての最低基準が改正されています。建物を改修するまでは違法とはならないものの、相愛の里ではこの基準を満たさない居室が 20 室中8室あります。2015 年には、相愛の里入所者代表から施設の改築についての陳情が出されています。母子生活支援施設相愛の里は設備の最低基準の点からも改築の必要があると考えますが、市長は現在まで改築されないことについてどのように考えているかお答えください。-113-今年度より5年間の計画期間となっている第二期小樽市子ども・子育て支援事業計画によれば、2016 年度以降の児童福祉法の改正や 2019 年3月に児童虐待防止対策に関する関係閣僚会議で決定された「児童虐待防止対策の抜本的強化について」などを踏まえて、児童虐待防止対策として市が取り組む事項の中に、「子育て短期支援事業や母子生活支援施設の活用により、地域の中で支援が必要な子どもに対し、社会的養護が行えるような体制を整備します。」とされています。計画ではさらに、ひとり親家庭の自立支援の推進のため、「18 歳未満の子どもを養育している母親と子どもが、生活上の様々な事情から子供の養育が十分にできない場合に、一時的に、子どもと一緒に利用できる施設等において、自立に向けた生活を支援します。」とあります。この施設とは、まさに母子生活支援施設ですが、現在の相愛の里の様子では、あまりの古さに入所をためらうケースもあり、期待される機能を果たしているとは言えません。2015 年小樽市議会第4回定例会の厚生常任委員会では、改築に活用できる補助金として、次世代育成支援対策施設補助金を取り上げ、補助率にまで言及されています。このときの議事録からは、市の財政状況及び制度設計や関係機関との協議が先決であるということを理由に施設の改築を求める陳情は継続審査となったことが分かります。その後、相愛の里改築について市としてどのような取組がなされてきたのか、そこで出てきた課題は何か、その課題をどのように解消しようとしているのか、お答えください。前述のように、戦争の被害から母子を保護し、支援することを目的に設置された母子生活支援施設ですが、現代においてはその目的は変化しています。増加するDV被害や児童虐待などからの保護により困窮する母子家庭の生活支援などにその目的が移っています。また近年は、若年出産や特定妊産婦、また、障害を持つ母親への生活支援の必要性も出てきています。いずれも継続的な支援が必要でありながら、ほかに支援の手が差し伸べられず、孤立の一歩手前の母子家庭が最後に頼れる唯一の施設がこの母子生活支援施設です。また、子育て短期支援事業として、保護者の疾病等の理由により家庭において養育を受けることが一時的に困難となった児童について、児童養護施設等に入所させ必要な保護を行う事業として、ショートステイ事業やトワイライト事業があります。小樽市はこのショートステイ事業について、2018 年度には8人で38 日、2019 年度には6人で 47 日の利用がありました。しかし、市内に受入れ施設がないために、仁木町や蘭越町の児童養護施設を利用しなければなりません。現在、相愛の里では夜間の職員配置がありませんが、改築の際に、現在の独り親家庭の生活実態に即して必要な事業を取り入れ、ショートステイ事業などを市内で利用できるようにするべきではないでしょうか。仕事と育児を1人で背負い、経済的な困窮度合いが高く、時間的に余裕がない母子家庭の母親にとっては、児童の学習支援や母子の生活支援、自立に向けての相談並びに情報の提供を受けられるという点からも、母子生活支援施設が市内にある意義は大変大きいと考えます。相愛の里を改築し、今後も小樽市に存続させるべきと考えますが、見解をお聞かせください。次に、犬管理所についてお聞きします。先日偶然、ドッグエンジェルHIKARUで活動をされている方からお話を聞く機会がありました。2005 年に個人的に活動を始め、この間ずっと動物への愛情から活動を続けてこられた方だと感じております。お盆が明けて、長橋にある犬管理所を訪れました。こちらは、任意団体ドッグエンジェルHIKARUが管理運営を業務委託されています。蒸し暑い日でしたが、犬管理所の周りは草がきれいに刈られ、花の手入れがされている静かな環境でした。訪問したときに収容犬はいないということでしたが、犬舎や火葬場も手入れがされていましたけれども、少し暗さが気になりました。建物もかなり古く、確認したところ-114-1953 年の建築、その後、今火葬炉のある部分が 1962 年に増築、管理棟が設けられたのは 1970 年ということでした。火葬炉については 2001 年に交換をしているということで、これについてはやはり消耗が激しいために対応が取られたのだと考えています。周りは森かというくらいに木が茂っています。悪天候で風が強いという状況で、倒木や枝が落ちるなどして建物に被害が出る心配はないのでしょうか、お答えください。犬管理所の付近は民家から少し離れています。冬期間の除雪はどのように行っていますか、屋根の雪下ろしは1シーズンに何回必要ですか、雪の重みで建物の倒壊の心配はありませんか、お答えください。ドッグエンジェルHIKARUでは、今後の人材確保の点で困難を抱えていると聞きました。その点についての市の認識と今後市が取り組もうとしていることについてお答えください。犬舎は一部で床材が張られ、暖房もつけられていましたが、1950 年に制定された狂犬病予防法や、1953年の小樽市畜犬取締り及び野犬掃とう条例の下に建てられたと思われ、まさにおりというような様子で居住空間とは程遠く、動物愛護という観点ではかなり不十分かと思います。この点についてはこれまでも議会の中で取り上げられており、2016 年の決算特別委員会では、北海道動物愛護の管理に関する条例が 2001 年に制定され、これに基づき小樽市も適正飼養の啓発に努めている。他都市でも動物愛護の条例や規則を制定する流れの中で、小樽市も条例制定について検討する時期に来ているという考えを示しています。第7次小樽市総合計画でも、「人と動物が共生できる環境づくり」の主な取組として、「動物(犬など)を保護する施設整備検討と体制の充実」を挙げています。動物愛護の条例等の制定と施設整備検討と体制の充実について、これまでの取組の内容をお答えください。現在の犬管理所は老朽化が進んでおり、加えて、譲渡会などを開催する場合には、収容されている犬や猫と市民が触れ合う場所としてふさわしいとは言い難い環境だと思います。今後の犬管理所の在り方をどのようにするのか、お考えをお聞かせください。以上、再質問を留保して質問を終わります。(拍手)
答弁 市長 迫俊哉
丸山議員の御質問にお答えをいたします。初めに、母子生活支援施設について御質問がありました。まず、相愛の里の老朽化への見解につきましては、これまでに外壁改修などが行われておりますが、一部を除いて築 75 年以上経過しており、老朽化が進行しているものと認識をしております。次に、相愛の里で生活をされている方の居住実態の把握につきましては、本年2月に相愛の里を訪問し、居室や学習集会室などを視察いたしましたが、老朽化に加え室内の広さも十分ではなく、決して良好な居住環境ではないと感じたところでもあります。次に、相愛の里が改築されないことにつきましては、生活されている方の居住環境の向上のためにも改築されることが望ましいと考えております。次に、相愛の里改築についての市としての取組などにつきましては、平成 29 年6月と 31 年4月に、北海道、運営法人、本市の3者で話合いを行っており、運営法人の改築に係る資金確保や改築後の運営などの課題が挙げられておりますが、運営法人の方向性が定まっていないこともあり、課題の解消方法は今後検討していくことになります。次に、相愛の里の改築と存続につきましては、当該施設が長きにわたり母子世帯の入所施設として重要な役割を果たしてきたことは認識しているところですが、改築や存続については、運営法人の考えを伺っ-115-た上で、本市としてどのような支援ができるのか引き続き検討してまいりたいと考えております。次に、犬管理所について御質問がありました。初めに、悪天候の場合の建物への影響につきましては、周囲には木が多く茂っておりますので、悪天候で強風が予想される場合には、周囲を点検して建物への被害が及ばないよう管理を行っております。次に、冬期間の犬管理所の除雪につきましては、敷地内は民間事業者へ委託しており、屋根の雪下ろしは降雪量によっても違いはありますが、昨年は8回程度実施しており、保健所と管理委託事業者が協力して建物への影響が及ばないようにしております。次に、管理委託事業者の人材確保につきましては、今後も業務を継続していくことが必要となりますので、引き続き当該事業者との定期的な話合いを実施し、人材育成も含め人材確保の協議をしていきたいと考えております。次に、動物愛護の条例等の制定につきましては、動物愛護の考え方には、例えば飼い方一つにしても多様な意見があるため、情報収集を行い、他都市の状況も見極めながら研究をしてまいります。また、施設整備と体制の充実につきましては、昨年度犬舎の暖房と照明の一部整備を行っており、体制としては、平成 28 年度から民間事業者へ業務委託をすることで夜間休日の管理体制を整備しております。次に、今後の犬管理所の在り方につきましては、犬管理所は狂犬病予防法に基づく施設で、狂犬病の予防や蔓延の防止を目的としております。かつては野犬を捕獲し収容する施設でしたが、現在は迷い犬となった室内犬が多く収容されることから、その状況に即した整備を行い、今後もその機能を維持していきたいと考えております。(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
再質問 7番 丸山晴美
再質問をいたします。市長の答弁の中では、老朽化している、その対応については必要である、そして老朽化をしていることで居住空間として良好とは言えないという認識を示していただきました。そのとおりだと思います。ただ、改築の必要性を認めながら、その進め方についてどうしても運営法人の方針が定まっていない、建て替えた後の運営について、その法人の方が考えを定められていないということで、なかなかこれが進まないということだったかと思います。しかし、質問の中でも申し上げましたが、やはり建てたときとはまた別の要請がこの母子生活支援施設には出てきていると思います。短期入所ですけれども、これは今対応できる状況ではございません。しかし、母子家庭の母の疾病というふうに私質問の中で言いましたけれども、ショートステイとかトワイライトステイについては、この事業の対象となる事由の中に、例えば育児疲れですとか慢性疾患時の看病疲れ、こういったことも挙げられております。あるいは出産や看護、出張などのために子供を預けなければいけない、こういった事例についてもショートステイが使えるというのがこの実施要綱によって分かるわけです。こういった対応ができていないということも考え合わせて、民間の施設だということで法人がというふうにおっしゃるのは分かりますけれども、もう少し市として老朽化の問題の対応について支援、主体的な関わりをお願いしたいと思うのですが、そのことについてのお考えをお聞かせください。それから犬管理所についてですが、雪下ろしを昨年8回とおっしゃったのでしょうか。これでよろしいかどうかを一つ確認したいということと、それから、こちらも老朽化が進んでおります。そして、施設の在り方についても、動物愛護という観点をもう少し取り入れてほしいというのが私の質問の趣旨です。条例については研究をしていくということでしたけれども、研究の先にその条例の制定をしていただいて、その条例を基に改築へ進めていきたいというようなお考えはあるのかどうか、お聞かせください。-116-
答弁 保健所長 貞本晃一(保健所長は2020年12月まで)
丸山議員の再質問にお答えいたします。私からは、犬管理所の雪下ろしに関すること、それから施設がかなり老朽化しております。従来の狂犬病予防のための施設から動物愛護の観点での施設の在り方に、だんだんそちらのほうにシフトできないのかというような御質問だったというふうに思います。まず、雪下ろしにつきましては年8回。昨年は雪が少なかったわけですけれども、8回ほど業者と私どもで雪下ろしを実施しております。それから、動物愛護の観点で施設を見直すことができないのかという御質問でございますけれども、確かにもともとの法律の趣旨は、犬を捕獲して処分をする、あくまでも狂犬病予防のための施設でございますので、昨今の動物愛護という視点は全く欠けた施設でございます。しかし、実際に最近は、月に1頭程度迷い犬を捕獲ではなく保護しておりますので、そういう中では、動物愛護の観点に仕事は大幅にシフトしております。暖房がない、それから照明がないということについては、何とかやりくりをしながらそちらの対応をさせてもらっているところでございますが、根本的に大変古い施設でございますので、今後ともその辺につきましては引き続き努力をして、何とか昨今の動物愛護の流れに沿ったような施設として運営できるように努力をしていかなければならないというふうに思っております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 市長 迫俊哉
丸山議員の再質問にお答えをいたします。相愛の里に関してのお尋ねでありましたけれども、本答弁でも申し上げましたが、今年の2月に私も相愛の里を訪問いたしまして、居室や学習集会室などを視察してまいりましたけれども、老朽化の問題だけではなくて、それぞれの世帯がお抱えになっているだろう、そういった事情にも思いをめぐらせたところでもあります。この件につきましては、実は私も市長就任前から気にはなっていた案件でありまして、市長就任後にも法人の役員の方々からいろいろなお話も伺ったところであります。役員の方々からは、財政的に厳しいというお話も伺いましたけれども、今、丸山議員からは、市としての主体的な取組について要望がありましたが、小樽市財政も同じような厳しい状況にあるわけで、そういった中で、それぞれがそういった状況に置かれている中で、法人としてどのようなことをお望みになっているのか、そして市として何ができるのか。私どもといたしましては、可能であれば、恵まれた環境の中で生活を営んでいただきたい、そういった思いはありますけれども、それぞれが置かれた状況の中で今後何ができるのかどうか、さらに議論を深めてまいればというふうに思っているところでございます。(「議長、7番」と呼ぶ者あり)
再々質問 7番 丸山晴美
再々質問します。犬管理所の雪下ろしが昨年8回というふうにお答えをいただいて、私がお話を聞いて認識していた回数からは随分多いなというふうに思います。老朽化と時代の要請で改築もしなければいけないのではないかという提案をさせていただいて、そうはいっても、そんなに急いでは無理かなというふうに思っていたのですけれども、雪下ろし8回ということ-117-になると、なかなか優先順位を早めにしなければいけないのかとも思うのですけれども、その辺りのお考えを確認させてください。それから母子生活支援については老朽化もしていて、大変な事情も抱えている母子家庭が住むわけですけれども、そうはいっても、住めば都というところもあり、そして支援をしてくれている職員の方も大きな支えになっているのではないかというふうに思います。一つ最後に確認をしておきたいのは、独り親支援ということですけれども、親の支援だけではなく、子供に対しての支援でもあるということ、そして、困窮している母子が入るものですから、親の生活の実態がなかなか、子供には申し訳ないけれども、子供の先の成長にまで目が届きづらいというところがあります。そういったところを支援するために大きな意味を持つ施設だというふうに思っていますけれども、ここのところの見解を確認させてください。
答弁 保健所長 貞本晃一(保健所長は2020年12月まで)
丸山議員の再々質問にお答えいたします。犬管理所の屋根の雪下ろしについては8回ということで、これは業者と保健所の職員で実施しております。下ろさなければ屋根が壊れてしまうということがあるものですから、昨年は雪が少なかったわけですけれども、やはり8回程度の除雪は必要になっております。また、犬管理所の施設自体が老朽化しているといいますか、先ほども申し上げましたけれども、もともとは狂犬病という犬を掃討するための施設として造ったものでございますから、昨今の動物愛護の精神と全くそぐわないということは重々承知しておりますし、何とかほかの一部自治体のように立派な管理所を持っているところもあり、動物愛護センターなどという形で整備しているところもございますが、そういうところも参考に、今後も引き続き努力をしてまいりたいというふうに考えております。(「議長」と呼ぶ者あり)
答弁 福祉部長 小野寺正裕
丸山議員の再々質問にお答えします。相愛の里に入る母子の方、特に子供についての支援についてというような質問がございましたけれども、この相愛の里にいろいろと問題を抱える母子の方に住んでいただいて、その上で、子供を含めた生活相談については、別途、相談室なり、たるさぽなどが受けて支援をしていくという形になりますので、両方併せた制度ということで支援をさせていただきたいと思っております。